黒蠅 (上下) パトリシア・コーンウェル

1990年に1作目の「検屍官」を発表。以来、毎年新作が出て全て読んでいる。
11作目を読んだのはずい分前になる。、
主人公 ケイ・スカーペッタ 法病理学者 (前検屍局長) と、ピート・マリーノ (元警官)
ルーシー (元FBI・ケイの姪)
これまでは、残酷な事件が起こり、ケイが検屍 、マリーノとルーシー、ケイの恋人ベントンらが捜査
事件解決と言うパターン。DNA鑑定やコンピューター犯罪などの最先端を扱い面白かつた。
今回は、これまでの作品とは、異なっているが。
以前、上野正彦さんの「死体は語る」を読んだ。
解剖されない為、他殺が病死、自殺、事故死として処理されるケースもある。
また反対に、殺していないのに、殺人の疑いをかけられる事も。
自殺者の9割は他殺であるとも、、、2万体を検死した監察医の言葉。
だから、検屍官は、死者の声に耳を傾け死因を突き止めなければならない。
尊敬の念をいだいた。
医学の道に進んで医者になっても、なかなか、検死官になる人は少ない。
病院はいつ行っても混雑していて、先生も目の前の病人で手いっぱい。
また犯罪も多く、委託された大学病院や医者の数も少なく、忙しい。
病気を治療して人の命を助ける満足感も、感謝もなく、地道な仕事だが
それでも大切な仕事だと思う。
もっともっと、みんなが関心を持つて、見合う優遇をして検屍官が
育ってくれる事を願う!!