ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 11の秘密 ラストメッセージ 」 アミの会 ( 仮 )

2022-01-28 21:47:12 | 
          「 11の秘密  ラストメッセージ 」 アミの会 ( 仮 )

               

アミの会のアンソロジー最新刊です。後「 嘘と約束 」と「 初恋 」を読むとアミの会のアンソロジーは読破です。図書館に申し込みしています。
~~~~~ネタバレあり
「 もうひとつある 」 大崎 梢
旧家「 鷹宮 」には代々伝わる家訓があった。四訓には、もう一つ五訓目があったのでは? 
調べていくうちに、分かったことは、親族の思いやりと兄弟愛。 ( ジーンと来るラストがとてもよかったです。)

「 孤独の谷 」 近藤 史恵
山間にある村の風土病? 誰かが死ぬと、残されたものは夫婦は離婚して兄弟親子も別々に生きることに。不思議な言い伝えが本当に悲しいことに。

「 窓を開けて 」 篠田 真由美
「 万国古物取扱 銀猫堂 」では、時々、人間でない者の品が持ち込まれて。

「 猫への遺言 」 柴田 よしき
新型コロナウイルスに感染して亡くなった夫の敏雄の遺書が見つかった。妻へと猫の梅吉宛。
破るつもりで書いていた夫の本心。( ウルッ )

「 キノコ煙突と港の絵 」 永嶋 恵美
1945年、樺太は日本の領土だった。殺された人、逃げ帰った人、残された人のその後。今の若者が知らない戦争の爪痕。

「 十年日記 」 新津 きよみ 
西村素子は還暦から九十歳になるまで日記を書いていた。
そこに書かれていた拾った指輪の落とし主を捜したいという希望を娘が新聞投稿でかなえ、それが縁で娘の結婚へと話は進む。( 縁は異なもの味なもの!)

「 そのハッカーの名は 」 福田 和代
電気も通っていない山奥の一軒家に滞在した男は、農作業を手伝い、田んぼの苗を使ってQRコードを描いて立ち去った。
やがて稲になり、ドローンで撮影するとファイナルサーバーのアドレスに変換され、収賄の証拠をはじめとする、大量のデーターがおかれてあった。
( サイバー犯罪が増え、警察もコンピューターに詳しい人材確保が大変です。
防犯カメラや携帯、パソコンの解析やDNA鑑定など多種多様の知識がいり、知能犯の犯罪者と追いかけっこです。
サスペンスも写真などのアリバイが通用しなくなり難しくなりました。)

「 みきにはえりぬ 」 松尾 由美
未婚の母だったお母さんが急死した。娘の佳代子さんはお母さんのよく口ずさんでいた歌「 菩提樹 」から、高校生の唯ちゃんとピアノの先生とで父親のことを推理した。
( 久し振りに「 菩提樹 」歌ってみました。)

「 青い封筒 」 松村 比呂美
高校生の息子・修斗の親友、浩太と転校生の幌が遊びに来て、週三回食事をして帰る。食費も馬鹿にならない。
主人にはすべて言えなく週一回と伝えているが、進路が決まったころから来ることがなくなった。
そんな時、授業の課題でお世話になった人に手紙を書くと言うのがあり、幌から手紙が届く。
アルコール依存症の祖父と二人暮らしなのを修斗が食事に呼んでくれ、美味しいご飯を食べさせてもらったことへの感謝が綴られていた。
就職が決まり給料をもらったらおばさんにプレゼントをしたいとも。
父親には、修斗から、大学に行かせてもらう感謝の手紙が届いていた。 最近はほとんど話せていなかったのに。
黙って手紙を読んだ二人は「 今日はいい日だね 」( 子供は親の背中を見て育っています。 きっと、いい両親だったのでしょう。ほっこりしました。 )

「 黄昏飛行 時の魔法編 」 光原 百合 
FMラジオ「 黄昏飛行 」のリスナーのお便りと音楽。今回は、「 言えなかった言葉 」です。
人生なんて、ああ言えばよかった、あんなこと言わなければよかった、といった小さな悔いばかり。( そのお通り。それの繰り返しですね )
 
「 たからのちず 」矢崎 存美  
~~~~~~~
最後に届けたかったのは?   親子、兄弟、夫婦、友人等に。 どの作品も心に沁みました。
本書は2021年発行です。 ラストでなく、まだまだ、アミの会の本を読んでみたいです。

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