ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 満願 」  米澤 穂信

2017-02-12 01:47:13 | 
     「 満願 」   米澤 穂信

        

この作者の作品は初めてです。 
読者登録している方のブログで、「 追想五断章 」が紹介されていたので本屋さんに探しに行き、無かったので代わりにこの本を買い求めました。
「 夜警 」を読んで、警察小説の短編かと思いましたが、すべてテーマが違い、面白く読めました。
共通しているのは静かな淡々とした怖さ。
   
  ネタバレです。
~~~~~~~~
「 夜警 」  警察官に向かない男が警察官になった悲劇。 殉職した警察官が最後につぶやいた。「 こんなはずじゃなかった。 上手くいったのに。」

「 死人宿 」 昔の恋人を探し出し、会いに行った。 彼女は叔父の旅館を継いでいた。 
        そこでは、年に1~2人、その旅館に泊まった客が、河原に降り火山ガスの溜まった窪みで自殺をしている。
        ゆえに、死人宿と呼ばれていた。 今回も遺書が見つかり、2人で思い留まらせたと思ってほっとしていたら、思ってもみなかったもう1人の客が自殺してしまう。
        発見者の男たちは、「 ちくしょう、死人宿め。 これでまた、さどや繁盛するだろうよ 」

「 柘榴 」  その話しぶりに女の誰もが好感を持つ男を美貌で仕留めたが、父は「 あれはだめだ。考え直しなさい 」と反対した。
        しかし、その時お腹に子供を宿していて結婚。 夕子と月子が生まれたが、夫はほとんど仕事もせず女たちのところを渡り歩き、家に寄りつかずたまに帰ると金をせびる。
        別れを決心したが、夫は親権を渡さないという。 
        裁判になり、当然子供たちの親権は育てた自分にあると思っていたのに、子供達は父親ひとりにしては可哀想だからと、母親に虐待されていたと嘘をついてまで、父親の方に行ってしまった。

「 万灯 」  会社のため、仕事のためなら殺人もいとわない企業戦士。
        バングラディシュの天然ガス採掘を巡り、長老たちから反対派の男を消してくれたら承諾すると言われ、もう1人の日本人森下と協力して車でひき殺した。
        しかし、森下は、自責の念にかられ会社を辞め帰国。 事実を公表すると言い出す。 そこで、日本に帰国して森下も殺してしまうが、思わないアクシデントで出国できなくなってしまう。
        万灯の前で、私は今、裁きを待っている。

「 関守 」  小田原から3時間。 ひたすら走った山道にぽつりとあるさびれたドライブイン。 お婆さんが一人で経営している。
        ライターは、その先のカーブで数年間の間に4台の車が転落して5人の人が死んでいるのをお婆さんに話を聞きに来た。
        4台の車ともこの店に立ち寄った後事故を起こしていたことが分かった。
        お婆さんの話では一番先に亡くなったのは、娘のどうしようもない暴力夫で、誤って娘が殺してしまい事故に見せかけ解決していたのを、
        偶然、歴史を調べに来て、ある証拠に気づきかけた人たちを次々にまた事故に見せかけ殺していたと告白。
        ライターの身体も飲んだコーヒーの薬が回りもうほとんど動かない。「 お兄さん、まだ聞こえるかね。そろそろ聞こえんかね。 」

「 満願 」  今は弁護士になった藤井が、学生の頃お世話になった下宿先の奥さんが鵜川妙子。
        初めての殺人事件の弁護は彼女の裁判だった。 夫の借金のかたに金貸しに襲われた彼女はとっさに彼を殺してしまった。
        3年がかりで控訴審まで進んだが、病気療養中の夫が亡くなったのを知り彼女の希望で控訴を取り下げ刑に服した。
        8年の刑。未決拘留分を差し引き5年3か月。 満期釈放で出所の日、事務所を訪ねてくることになった。
        なぜ、彼女は夫の死を聞いて控訴を取り下げたのか藤井は考えをめぐらしある結論に達する。 彼女は満願成就を迎えられたのだろうか。
~~~~~~~~
警察官になるテストも警察学校の厳しい訓練も潜り抜けても、警察官には向いていない人がいるのを見抜けないのは致し方ないけれど、こんな人がいるのは怖いことです。
「 柘榴 」の子供は自分たちで背中に傷をつけ合い嘘の証言をする知恵が恐ろしい。 特に、月子に嫉妬する夕子が怖い。
「 万灯 」の会社員は会社のためなら何でもしてしまう。 会社なんて辞めればそれまでなのに、会社が人生のすべてになってしまっている。
      でも、家族とローンなどを抱え、生活のために、どの職場でも、みんな、余裕もなくギリギリのところで必死に頑張っているんだろうな。
「 関守 」のおばあさんは許せない! いくら娘、孫の為とはいえ、22歳の学生。31歳の県庁職員。36歳と32歳のカップルを殺してしまって。    
      彼らたちにも家族がいて、将来もあるのに、何の落ち度もなく殺される理由さえも分からずに。 恐ろしい!
「 満願 」人それぞれ、プライドも守る物も違う。 彼女は家宝を守ろうとして殺人まで犯した。 
      もっと早くにぐうたら亭主と別れていれば、こんな罪も犯さなくて済んだものを。 残念でならない。    
6編とも、激しくはないけれど、じわじわとした恐怖がわいてくる作品でした。
        
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テレビドラマ

2017-02-09 19:46:00 | 日記
新春から始まったテレビドラマが、いよいよ佳境に入ってきました。
連続ドラマは若い人のはほとんど見ないので、配役を見て好きな人が出ているののみ見ますが、今シーズンは見るのが多くて。

キムタクの「 ALIFE~愛しき人 」と、草薙さんの「 嘘の戦争 」はぜひ見ておかないと。
「 科捜研の女 」と「 相棒 」は、初回から見ているので見ていますが、「 相棒 」は、寺脇康文さんが1番良かった。脚本もしかりです。

寺脇さんが出演しているので「 お母さん、娘をやめてもいいですか? 」見ています。
斉藤由貴さんは、今までは刑事やいい人が多かったけれど、今回は娘に異常な愛情を注ぐ母親役が適役です。  怖い
娘役の波瑠さん。 恋人の柳楽優弥さんは『 子役から、いい青年になって 』と、私は親戚のおばさんか? 壇蜜さんも上司役で出演。
次回は、娘を恋人に渡さないために、母親が恋人を誘惑するんだって。 泥沼だな。

「 就活家族~きっと、うまくいく~ 」は、主題歌と挿入歌を林部智史さんが歌っているので見ていますが、内容は家族がバラバラでうんざりな話。
妻役や娘役、上司役の女優さんが余り好きでない方々なので余計です。
ホスト役に「 科捜研の女 」のメンバーだった人が出てます。頑張ってるね!
夫は職を失い家族に言えず、妻は職場の責任を全部押し付けられ疲れてホストにはまり、息子は就職ができず騙され、娘は家の法事のお金に手を付け男に貢いで騙されるいい加減な子。
これからもっとドロドロになっていきますが、最後は、題名通りにきっとうまくいくんでしょうね。
林部さんの曲がなんとなく流れて聞き取りにくいのが残念です。
その点、時代劇スペシャル「 佐武と市捕り物控 」の時の「 あいたい 」は効果的に挿入されていて、とてもよかったです。

「 カルテット 」高橋一生さんが出ているから見ないと。 彼の真面目な顔と笑顔が好きです。
松たか子さん、松田龍平さん、満島ひかりさんと4人でカルテット。 
高橋さんが、どこかの番組のゲストで話されてましたが、それぞれ楽器を練習したそうで、みんな実際に弾いてるそうです。 俳優さんはすごいな
話は毎回先が見えず、4人の素性が暴かれ、松さんの御主人は何処に消えているのか? 4人の恋の行方はと、どんどん謎が深まり面白くなっていきます。
主題歌も一度聞いただけで、椎名林檎さんの曲調だとすぐに分かり、印象深いです。 松たか子さんの歌もいいです。

寒いので、毎日、テレビっ子しています。  
  

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1年に1度の元同僚とのランチ 「 コメダ珈琲店 」 

2017-02-08 22:27:41 | 外食

今年も1年に1度の元同僚とのランチに行ってきました。
仕事を一緒にしていたのは10年以上前。 それからは1年に1度会うことにしています。
メールで会える日にちを確かめると、いつもは「 いつでもいいよ 」と返ってくるのに、今年は「 パートに出ています。」と返事があり、彼女の空いている日で、日にちを決めました。
いつもはすし半で11時過ぎからランチをしますが、今回は午後から用事が入っているので10時の待ち合わせ。
チェルモでお土産にバームクーヘンを買ってすし半に行くと、11時開店だったので、急遽 コメダ珈琲店に変更しました。
まずモーニングを頼んで、お互いの会わなかった一年の近況報告。 そうそう、今年は2~3回お茶を頼んで家まで取りに行ったっけ。
    
      

彼女は、昨年の夏から、独身時代の元同僚から頼まれ10時から5時までパートに行っているそうです。
お勤めを始める前に、娘さんの嫁ぎ先のスウェーデンに3週間行ってきた話。 
相手のご両親が別れてそれぞれのパートナーと暮らしているので、3~4日づつ、どちらにも泊まってきたそう。
お姉さんと旅行に行った話や仕事の話。大好きだという大衆演劇の役者さんの写真も見せてもらいました。 生き生きと楽しそうです。
私は外国はもちろんのこと、国内もほとんど旅行したことがないので羨ましいですが、家にいるのが一番落ち着きます。
今回、ご主人が独りで留守番をしていて、ゴミ出しや色々の家事を覚えてくれたのがうれしかったそうです。

まだまだ話は尽きず、12時半になったので、ついでにお昼もここで済ませることに。
2人ともここ何年もハンバーガーを食べていないので、ハンバーガーとカフェオレを再度注文。
大きなハンバーガーにびっくり。 話に夢中で写真撮り忘れました。

彼女は2歳お姉さんで、頼りがいがあり元職場でも大変お世話になりました。
来年も2月に会いますが、それまでお元気で!  来年は娘さん、息子さんのどちらかにお孫さんができているかも?
また、1年間の近況報告楽しみにしています。


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「 BLUE ROSE 」 「 エリカの咲く庭 」  ごとうしのぶ

2017-02-05 22:50:54 | 
  「 BLUE ROSE ブルーローズ 」 「  エリカの咲く庭  」  ごとう しのぶ 

             

事務員さんに借りた本です。 2014年に完結したタクミ君シリーズ「 ステーション 」で2人が高校を卒業したその後の話です。
事務員さんが学生の頃から読みだした本で、私は知り合ってしばらくした2006年から借りて31冊読んでいました。これで33冊目。
もう事務員さんと10年以上のお付き合いになるんだなとびっくり。 あの頃は2人共若かったな~なんて。

前作までは、祠堂学園の高校3年間の話でしたが、今回は29歳になった崎義一君( 通称ギイ )と葉山託生くん( タクミ )が登場です。
ギイがアメリカに帰り、タクミくんとの仲はその後どうなったのか中途半端で終わってしまった感がありましたが、どうやら続いていました。
タクミ君は天才バイオリニスト井上佐智教授の助手になっていました。
ギイは29歳で仕事をすべてリタイアして、日本で念願のタクミ君との同居を始めます。

「 エリカの花咲く庭 」は、ギイとタクミ君の現在を少し挟んで、ほとんど、過去の井上佐智と恋人・聖矢との話でした。
数十年続いた長いシリーズでしたが、まだ続きがあるのかな? この書き方だと、いくらでも過去・現在と話を膨らませていけそうですから。

今回残念だったのは、おおや和美さんのイラストが無かったことです。
ギイとタクミ君は彼女の挿絵でイメージを膨らませていたのに、今回の帯のギイは誰?とイメージが違いました。
おおや和美さんが描く、大人になった2人を見てみたかったですね。


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庚申まいり

2017-02-02 23:32:48 | 日記
事務員さんに誘ってもらい、庚申まいりに行って来ました。
彼女が2時まで仕事だったので、それから駅で待ち合わせをして阿倍野へ。
テント内でお札を書いてもらい、護摩木の申し込みをして、達筆で書いてもらったお札を持って本堂へ。
名前を呼ばれて前に進み、御祈祷してもらいました。
御祈祷が終わり、入口でろうそくと線香を買い、いまだ残るエヘン虫が治るように喉と、痛い膝に煙を当てました。

                    

庚申堂の門前の青山甘納豆店でお土産に甘納豆を買いました。 創業93年と書いてあり、古いお店ですが、お店の方は若くて美人でした。

      

帰りに「 ブックオフ 」を見つけ、探している本があるかもと寄ってみましたが、残念ながらなかったので、柴田よしきさんの本を買いました。 
以前のような速度で読まなくなったのに本屋さんに入るとつい買ってしまうので、本棚にどんどんたまっていきます。
そろそろ、ラインゲームをアンインストールして本を読まないと時間が取れません。

デパートの「 丸福珈琲店 」で、お茶をしました。 すごい量なので半分こ。

      

お菓子のお店を回って、事務員さんが「 ヴィタメール のお菓子が美味しいですよ 」と教えてくれたので、
フィナンシェやマドレーヌが好きな姪っ子に送りました。 『 喜んでくれるかな? 』
孫にクロワッサンと、我が家の今夜の総菜を買って戻りました。 
久しぶりのお出かけ、楽しかった! 事務員さん、またよろしくね。
        
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