MUSIC IS THE SCENERY

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<レヴュー>The Dreamers「Day For Night」

2007-11-28 01:53:46 | レヴュー

Excellent!

注文してから1ヵ月と少し、首を長くしていましたがやっと届きました。「ネットで見つけた新アーティスト」で唯一10点満点の9点をつけたアーティストです(10点でも良いくらいですが)。80年代後半にélから作品を発表していたAlways、最近ではMr. Wrightの名前で活動していたKevin Wrightと、Action BikerことSarah Nyberg Pergamentによるアングロ/スウェディッシュ男女デュオのファースト・アルバムで、スウェーデンのインディーズ・レーベルFriendly Noiseからの発売です。

MySpaceで聴いただけでも「Petit Nuage」をはじめかなり気に入っていましたが、アルバムは予想に違わぬ内容でした。とにかくメランコリックで優しい音楽です。2ヵ月ほど前に紹介したスコットランドのCalifornia Snow Story「Close To The Ocean」も地味ながら心に沁みてくる良い作品でしたが、曲の輪郭は少し弱いかなという印象でした。The Dreamersのこの作品はCalifornia Snow Storyに少し雰囲気が似ていますが、個々の曲の輪郭ははっきりとしています。加えてSarah Nyberg Pergamentのヴォーカルの良さが光ります。決して上手ではないのですが曲によく合っています。

とくに最初の3曲の流れが素敵すぎます。1曲目「One Day In The Woods」はNorthern Picture Libraryの「Something Good」に少し似た感じの優しい曲で、続くKevin Wrightのヴォーカルの「Day For Night」はシンプルながらもリズムのある曲で少し変化を見せてくれ、3曲目には再びSarahのヴォーカルによるボサノヴァ・タッチの「Petit Nuage」です。ソング・オヴ・ザ・イヤーをあげたいくらいのこの曲は、The Field Miceの「Willow」をさらにメランコリックにしたような名曲です。

ギターが主体の割とシンプルな曲が並びますが、ストリングスなども大胆に取り入れていて美しくて切ないとしか形容の言葉が浮かびません。後半には「All Across The City」というグレイト・ナンバーもありました。Kevinのソングライティング・センスとヴォーカルも大したものです。él時代のAlwaysはコンピレイションで聴いていたはずなのに全く記憶になかったので、改めてCDを引っ張り出して聴いてみましたが、やはり今ひとつピンと来ませんでした。

California Snow StoryやThe Field Mice~Northern Picture Libraryに加えて、曲によってはひと頃のClub 8を感じさせてくれるものもありました。本当に長く付き合えそうなアルバムに久々に出会えました。今年のベスト・アルバムはこれになるのかなという気がします。こういう作品の日本盤が出ると嬉しいのにと思います。

The DreamersのMySpace ↓ 
http://www.myspace.com/thedreamersspace
アルバム全曲の試聴ができます ↓
http://www.klicktrack.com/shop/release.jsp?r=58535&cp=18

コメント
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