MUSIC IS THE SCENERY

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インディー・ポップ中心の洋楽ブログ。

V.A. / un hommage a Marguerite Duras

2009-05-16 00:08:24 | この1枚

80年代にCrépusculeのアーティストが好きだった関係で
Marguerite Durasの本がたくさんあります。
「愛人・ラマン」がベストセラーとなった後の85年に
出版界と音楽産業などが共同で展開した
「マルグリット・デュラス・フェア」の
ターゲットになってしまったためです。

Marguerite Durasの小説はかなり難解なので
今でもほとんど理解できていませんが
単行本だけでも二十数冊、それに文庫本も10冊くらい
ずっと本棚の肥やし状態です。
しかしエッセイはどれも比較的読みやすく
この人の人間として作家としての本質がある程度わかるような気がします。

そのフェアに合わせて新星堂から国内発売されたのが
「un hommage à Marguerite Duras(マルグリット・デュラスに捧ぐ)」。
レーベルのDurasへのオマージュの集大成とも呼べるべきもので
The Skids~The Armoury Showのヴォーカリスト
Richard Jobsonによる詩の朗読が中心の作品ですが
Steven Brown、Blaine L. Reininger(以上、Tuxedomoon)、
Virginia Astley、Vini Reilly(Durutti Column)ら
レーベル縁のアーティストたちが演奏などで参加しています。

「The Happiness Of Lonely」では朗読のバックで弾く
Virginia Astleyのメリハリのついたピアノが個人的な聴きどころです。
また、ギター仙人Vini Reillyは単独で3曲に参加、
唯一(弱々しい)ヴォーカルを披露してくれる
「Take Some Time Out」が素晴らしいです。

ウィキペディアによると
「レ・ディスク・デュ・クレプスキュール (Les Disques Du Crépuscule) は、
ベルギーの音楽レーベル。
ネオアコ系の先駆けとなった。英国のファクトリー・レコードとも提携した。
アンテナはここに属していた。
音楽性はフレンチポップス風から、ミニマル・ミュージックなどさまざま。
クレプスキュールとはフランス語で黄昏のこと」
とありました。
まあ確かに、Young Marble Giants作品を出していたり
初期The Pale Fountainsが傘下レーベルに在籍していたりと
ネオアコ系の先駆けといえば先駆けでしょう。

今でこそ外資系に押されていますが
CrépusculeとCherry Red作品を独自レーベルで扱っていた
この頃の新星堂には本当に頭が下がりました。

もちろん、収録作品がYouTubeにあるわけもないので
参加アーティストの曲と関連する曲を。

The Skids「Fields」(flute:Virginia Astley)↓
http://www.youtube.com/watch?v=Zu63IDr9czw
The Armoury Show「The Glory of Love」↓
http://www.youtube.com/watch?v=2VULuLAISaU
Tuxedomoon「St. John」↓
http://www.youtube.com/watch?v=ZnGbGZ-idcM
Virginia Astley「Love's A Lonely Place To Be」↓
http://www.youtube.com/watch?v=ScdHC0BodMI
Durutti Column「Never Know」↓
http://www.youtube.com/watch?v=c2GFGsFdURU
Jeanne Moreau「India Song」↓
http://www.youtube.com/watch?v=w9fLfi9nZmI


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