ここでは、社長 (寺川 勲雄) の介護日記を掲載しております。
現在進行中の介護です。はじまりは2007年ですが、近年のものより順次載せております。この介護日記は、みのりホームの 「ティータイム通信」 にて掲載し続けているものですが、ぜひこちらでも紹介したく、掲載の運びとなりました。
※今回は、2009.4月号に掲載の内容です。
家事もやってみると結構大変である。
家事といっても殆ど女房の作ってくれたものを温めたり、皿に盛ったりの程度で家事と云う程のものでもないが、やってみると結構忙しい。
しかも同時平行的に複数の仕事をこなす必要があり、これが結構気配りというか頭をを必要とする。
たとえば、お鍋を温めながら洗面器にお湯を入れて彼女のところへ持って行き、洗顔の準備。ついで食器を並べて食事の用意。洗顔の終わったお湯をすてる。彼女のベッドから見える冬枯れの小枝にミカンの輪切りをさしておく。こうすると早朝からヒヨやメジロなどの小鳥がかわるがわるやって来ておばぁちゃんの目を楽しませてくれる。
こんな作業をしているとたいていお鍋のことは忘れて温めるつもりが吹きこぼしたり、黒こげにしたりすることは度々である。
それと彼女に薬を飲ませるのをよく忘れる。
食前と食後の薬があるのだが、特に食前の薬を忘れる。食事をしながら
「アッ、おばぁちゃん、一寸まって。薬飲んでもらうのを忘れとった。」
「ゴメンゴメン、よう忘れていかんねェ。」
「無理も無いわね。私でさえ忘れるんやから。」
「・・・・・・??」
89才の認知症の年寄りに慰められる始末である。
出勤の途中でフト思い出した。
「オット、今朝は自分の薬を飲むのを忘れちゃった。」
現在進行中の介護です。はじまりは2007年ですが、近年のものより順次載せております。この介護日記は、みのりホームの 「ティータイム通信」 にて掲載し続けているものですが、ぜひこちらでも紹介したく、掲載の運びとなりました。
※今回は、2009.4月号に掲載の内容です。
家事もやってみると結構大変である。
家事といっても殆ど女房の作ってくれたものを温めたり、皿に盛ったりの程度で家事と云う程のものでもないが、やってみると結構忙しい。
しかも同時平行的に複数の仕事をこなす必要があり、これが結構気配りというか頭をを必要とする。
たとえば、お鍋を温めながら洗面器にお湯を入れて彼女のところへ持って行き、洗顔の準備。ついで食器を並べて食事の用意。洗顔の終わったお湯をすてる。彼女のベッドから見える冬枯れの小枝にミカンの輪切りをさしておく。こうすると早朝からヒヨやメジロなどの小鳥がかわるがわるやって来ておばぁちゃんの目を楽しませてくれる。
こんな作業をしているとたいていお鍋のことは忘れて温めるつもりが吹きこぼしたり、黒こげにしたりすることは度々である。
それと彼女に薬を飲ませるのをよく忘れる。
食前と食後の薬があるのだが、特に食前の薬を忘れる。食事をしながら
「アッ、おばぁちゃん、一寸まって。薬飲んでもらうのを忘れとった。」
「ゴメンゴメン、よう忘れていかんねェ。」
「無理も無いわね。私でさえ忘れるんやから。」
「・・・・・・??」
89才の認知症の年寄りに慰められる始末である。
出勤の途中でフト思い出した。
「オット、今朝は自分の薬を飲むのを忘れちゃった。」