2023年3月11日(土)11時01分
ジャック・ロイストン
メーガン妃(2022年12月) Andrew Kelly-Reuters
<メーガン妃は実際の年齢より3歳若く「さばを読んでいる」とするYouTube動画が話題に。その「真相」を独自に検証した>
メーガン・マークル(英サセックス公爵夫人)は今年、42歳になる。しかし最近、実は彼女は年齢を偽っており、本当は45歳だという主張がネットで話題となっており、その根拠を示すというYouTubeの動画が注目を集めている。
2021年8月に40歳の誕生日を迎えたメーガン妃。公的文書では生年月日は「1981年8月4日」とされている。夫のヘンリー王子より3歳年上、ウィリアム皇太子と妻のキャサリン妃より1歳年上ということだ。
だがYouTubeチャンネル「Royal Massive」は2月9日、「メーガンは実際は45歳! (異母姉の)サマンサがメーガンの実年齢を裁判で暴露。1977年生まれだった」と題した動画を投稿した。
動画のナレーターはこう説明している。「姉が提出した裁判書類には、メーガンは1977年生まれだと書かれている。メーガン本人も、2021年にロンドンで行われた別の裁判で本当の年齢を明かしている」
動画はまた、メーガン妃を「ピノキオ」と呼ぶTwitterのコメントを紹介している。
「彼女が実年齢を明かしていることに、あなた(サマンサ)は気づいたのだ。ピノキオは、あなたが提出した文書の中で、サマンサが町の反対側に引っ越したのは15歳の時で、自分は2歳だったと述べている。
つまり、2人の年齢差は13歳だ。1964年11月生まれのサマンサは、いま57歳。ピノキオは13歳年下。このうっかりミスで、ピノキオは44歳であることがバレてしまった」
動画はさらに、その裁判書類は、メーガン妃がケンジントン宮殿の元報道官ジェイソン・クナウフに対して送ったメールであるとするTwitterの投稿を引用。
メールには、メーガン妃がクナウフに対し、自らの評伝『自由を求めて』の著者と共に検討するよう求めた「事実」が含まれていると、その投稿は指摘している。
動画のナレーターは、「彼女は38歳の夫よりあまり年上に見えないように、自分の年齢を偽っていると人々は考えている。
メーガン・マークルが45歳である可能性はあるのだろうか。彼女はその嘘を突き通すのに十分なお金を持っており、理論的にはあり得る」と述べている。
メーガン妃は40歳の誕生日を迎えた際、自身のウェブサイト「アーチーウェル」にこんなメッセージを公開した。「40歳の誕生日と、感謝している多くのことについて考えると、時間は最も素晴らしく、最も大切な贈り物の1つであると痛感する」
「年齢詐称」疑惑の真相を探る
系図など家族の記録を管理・提供している「ファミリーサーチ」によると、レイチェル・メーガン・マークル(メーガン妃の本名)の生年月日は、米カリフォルニア州の1905〜1995年の出生記録に「1981年8月4日」と記載されている。これはメーガン妃の説明と一致しており、YouTubeの動画とは相容れない。
この生年月日は、メーガン妃とヘンリー王子が英国の会社(サセックス・ロイヤル)を保有していた際に、企業登記局に提出された公式文書の内容とも一致している。
なお異母姉のサマンサ・マークルは、『自由を求めて』の内容や、メーガン妃がオプラ・ウィンフリーに語った自身との関係についての発言をめぐり、メーガン妃を相手取って名誉毀損訴訟を起こしている人物だ。
とはいえ、サマンサがメーガン妃の年齢詐称を暴露したという主張がどこから出てきたのかは不明だ。サマンサの著書『Diary of Princess Pushy's Sister(原題)』では、メーガン妃の誕生日は1977年ではなく1981年8月となっている(日にちは出生記録とやや異なっている)。
サマンサの名誉毀損の訴状でも、メーガン妃が1977年生まれであるとは述べていない。ニューズウィークが確認した裁判書類には、YouTubeの動画の主張とは異なり、「幼少期、公爵夫人は17歳の年齢差にもかかわらず、姉ととても仲が良かった」と記されている。
サマンサは著書で、自身が生まれたのは1964年11月と書いており、17歳の年齢差であれば、メーガン妃が生まれたのは本人の説明どおり、1981年となる。
YouTube動画のメールに関する主張は、メーガン妃が、父親に送った手紙を公開したタブロイド紙メール・オン・サンデーに対して起こした別の訴訟の証拠をもとにしているとみられる。
元報道官のクナウフは、2018年12月にメーガン妃が彼に送ったメールを証拠として裁判所に提出した。メールは2021年11月に控訴院を通じて公開され、クナウフが『自由を求めて』の共著者であるオミッド・スコビーとキャロリン・ドゥランドと行ったミーティングの前に、メーガン妃から伝えられた言葉が記されている。
メールで2つの「年齢差」を示したメーガン
ニューズウィーク確認したメーガン妃のメールには、こう書かれている。「ドリア(母親)は、メーガンが2歳のときにトム(父親)のもとを去った(45分離れた町の反対側に引っ越した)。彼の他の子供たちは15歳と17歳だった」
「トム・ジュニアとサマンサは同じ年に高校を中退し、父親の家を出た。16歳の年齢差があるメーガンは赤ちゃんだったため、最低限の交流しかなかった」
このメールに登場する2つの「年齢差」は、明らかに計算が合っていない。最初の記述ではサマンサと13歳差、トム・ジュニアと15歳差だとしているのに、その後の文章では年齢差を16歳だと述べているのだ。
メーガン妃はメールの中で何らかの混同を起こしたのかもしれない。少なくともYouTube動画で示された情報に関する今回の調査で、彼女が本当は41歳ではないことや、年齢を偽っていることをはっきりと示す証拠は何も見つからなかった。
カリフォルニア州の出生記録にも英国の企業登記局に提出された公的文書にも、メーガン妃の生年月日は1981年8月4日と記載されており、これは彼女の公式発表と一致する。さらに、サマンサの著書も名誉毀損の訴状も、むしろメーガン妃の説明を裏付けていると言えるだろう。
Kate Middleton's New Style Shows She 'Means Business' As Princess of Wales
2023年03月11日(土)10時42分
ジェームズ・クロフォード=スミス
アレキサンダー・マックイーンの深い紫色のパンツスーツでボストン・ローガン国際空港に到着 POOL New-REUTERS
<かつて水玉模様のドレスで楽しくフェミニンで、皆が親しみを持つような軽やかなキャサリン妃のファッションが「ヘビー級」に変身したのはなぜ?>
皇太子妃となって半年、キャサリン妃のファッションスタイルが「真面目」かつ「ビジネスライクな雰囲気」に進化している。
チャールズ3世が国王としての最初のスピーチを行った際、次のように述べている。
「今日、私は『プリンス・オブ・ウェールズ』が[ウィリアム皇太子に]引き継がれることを誇りに思います。その称号は長い間、私が担ってきたものでした。キャサリン妃とともに国の議論を刺激し、リードし、日陰になっているものにも焦点を当て、必要な支援が与えられるよう手助けしてくれることでしょう」
カミラ王妃は2005年にチャールズ皇太子(当時)と結婚してからエリザベス女王が逝去するまで、「プリンセス・オブ・ウェールズ」の称号を与えられていたが、公には使用してこなかった。
したがって、ダイアナ妃以来、初めてキャサリン妃が「プリンセス・オブ・ウェールズ」の称号を使用している。
王室ファッションの専門家でスタイリストのミランダ・ホルダーは本誌に次のように語った。
「キャサリン妃は皇太子妃になって以降、より真面目でビジネスライクな雰囲気になっていることは確かです。これは新しい地位の重みを反映したものです。かつて水玉模様のドレスで楽しくフェミニンで、皆が親しみを持った軽やかなキャサリン妃が「ヘビー級」に変身したということです」
2023年3月、ノルウェーのホーコン王太子とメッテ=マリット王太子妃を迎えたときはバーバリーの緑のパンツスーツを着用した
皇太子妃になってからは、3日間のボストン訪問から南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領を迎えて行われた宮中晩さん会、そして自らのライフワークである幼児期の発達支援を行う「Shaping Us(シェイピング・アス)」など数々の公務をこなしてきた。
しかし、そこで見られたのは、かつてよく着用していたドレスではなく、シャープに仕立てられたパンツスーツやワイドパンツにタートルネックのセーター、そしてロングコートを合わせる姿であった。
「この半年で、パンツスタイルが多いのですが、以前のようなスカートやワンピースのほうが親しみがありました。全体的に形式的かつ、少し質素なときもあります。
それは公務は『ビジネス』であり、自分が求められていることを真剣に受け止め、自分が何を着ているかに注目されるのではなく、たずわっている公務に集中し、貢献したいと願っているからでしょう」
キャサリン妃がこれまでにも注意を払ってきたのは「色」である。国旗、花、風景など、衣装の色を通じて敬意を表し続けてきた。
「キャサリン妃は慎重かつ賢明に自分の色を選択しています。もちろん、エリザベス女王から『外交的な服装』の作法を学んだことは言うまでもありません」と先のホルダーは語り、次のように述べる。
「世界で最も写真に撮られる女性の1人として、キャサリン妃の衣装は華やかさや意味、象徴性などのあらゆる要素がメディアによって切り取られ、イメージが作られます」
2022年10月、皇太子妃となってウェールズ初訪問。ウェールズ国旗へのオマージュとして、赤のコートを合わせた Matthew Childs-REUTERS
このように真面目なファッションスタイルが目立つようになった一方で、何度か驚くべき衣装も見せている。もっとも顕著だったのが、英国アカデミー賞授賞式での衣装だった。
かつて着用したドレスをアレンジした上で再び着用し、印象的な黒のオペラグローブでスタイルを一新した。
「キャサリン妃は重要なイベントの際には、お気に入りのデザイナーであるアレキサンダー・マックイーンのドレスをいつも着ています。今年の英国アカデミー授賞式でも似たような衣装ではないかと予想していましたが、黒のオペラグローブに大ぶりのイヤリングなど、驚くべき要素がファッションに見て取れました」
今後のファッションスタイルの見せどころは直近では、5月に行われるチャールズ国王の戴冠式であろう。かつての戴冠式では、王室の女性たちは重厚な刺繡が施されたドレスにベルベットのマントを着用。そしてジュエリーとティアラを合わせている。
しかし、先のホルダーによるとキャサリン妃はあまり目立たない服装で参列することが見込まれるという。
「戴冠式は、厳かかつ伝統的な行事です。キャサリン妃は、いかにも『そこにいる』とはならないようにチャールズ国王よりも注目を集めないようにしなくてはなりません」
かつて着用したドレスをアレンジし、黒のオペラグローブと大ぶりのピアスにアクアズーラのパンプスを合わせた POOL New-REUTERS
2022年11月、南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領を迎えた宮中晩さん会では、ジェニー・パッカムによる「エルズペス・ドレス」と名付けられたイブニングドレスで参加 POOL New-REUTERS
2023年3月6日(月)11時48分
ニューズウィーク日本版編集部
JACOB KINGーWPA POOL/GETTY IMAGES
<ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃は視察先のスポーツクラブで対決。運動神経抜群のキャサリン妃はロングスカートとハイヒールで競技に臨んだ>
英ヘンリー王子とメーガン妃の告発本騒動などどこ吹く風、兄夫婦は笑顔の絶えない日々を送っているようだ。
2月28日、ウェールズを訪れたウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃は視察先のスポーツクラブでスピンバイクのクラスに参加。
45秒間にどれだけこげるかを夫婦で競ったところ、ハイヒールを履いた皇太子妃の圧勝に終わった。