毎日が幸せでありますように。

わたしの家族について。小さな幸せを忘れないように。
~お空へ還っていった赤ちゃんと、その後生まれてきてくれた息子~

赤ちゃんの記録(その4) 16週5日・入院3日目。

2012-04-04 13:46:44 | 前期破水・切迫流産
■平成24年3月26日(月)16週5日・入院3日目

朝の診察。
今日も心臓は動いていた。

エコーを見るのがとても怖い。

いままでは、元気な姿が見られるのが楽しみだったエコーが
こんなに怖くなるだなんて考えてもみなかった。


お昼過ぎ、先生から先日の血液検査の結果を教えてもらった。

定期健診のときにも言われていた貧血がさらに進んでいること。
炎症反応(菌の感染)の値が2倍に上がっていること。

貧血へは、毎朝、鉄剤を点滴の管から注入することになった。

炎症反応へは、今の抗生剤の点滴以外にてきることはないらしい。
このまま値が上がらないことを願うのみ。


総合的に見て、昨日よりも状況は悪化している。


赤ちゃんは昨日と変わらず元気なのに、わたしは弱ってきちゃってるんだ。
そう思うと、とても悲しい。


夕方、夫が仕事を終え、面会に来てくれた。
一緒に、先生から、今の状況と、
赤ちゃんが生まれてくる可能性について話していただいた。

赤ちゃんにとって、羊水はとても大事。
とくにこの時期(16週)で、羊水がないことは致命的。
人工羊水でお腹の羊水を増やすという手法は、まだ実験段階で治療法としては確立されていない。
しかも、いまの週数と抗生剤を投与している状況では、人工羊水の適用は無理と思う。

できることは、
赤ちゃんを感染から守ること。(点滴で対応中。)
陣痛が起きないようにすること。(点滴で対応中。)
赤ちゃんの心臓が止まらないこと。(これに対しては何もできない。神様のみぞ知る。)

この状態で、最低24週まで育って、
別の病院で、赤ちゃんを育ててくれることを受け入れてもらえれば、産むことができる。

ざっとこんな感じだった。

それ以外で、一番衝撃だったのは、
もし赤ちゃんが亡くなった場合、16週となると、手術ではなく分娩で赤ちゃんを産むということだった。

そこまで大きく育っているのに、助ける方法がないだなんて。


赤ちゃんが24週まで生き続け、
超未熟児だけど受け入れてくれる病院が見つかって、そこで育ててもらう。
これ以外に方法はなさそうに思った。

赤ちゃんの記録(その3) 16週4日・入院2日目。

2012-04-04 13:32:36 | 前期破水・切迫流産
■平成24年3月25日(日)16週4日・入院2日目

採血、検温、血圧が測定され、8時に朝食。
その後、先生の診察。
今日もエコーで、赤ちゃんの心臓が動いているのが確認できた。

よかった、今日もちゃんと生きている。

でも、お腹の羊水がないために、
赤ちゃんの頭は、わたしの胎盤のすぐそばにへばりついていて
とても窮屈そうだった。

わたしの胎盤からの栄養でちゃんと大きく成長できるのかとても心配。。。

先生の診察とエコーでの確認は1日1回。
あとは1日安静に過ごすのみ。

12時に昼食。18時に夕食。
それ以外の時間は、ベッドの中で寝て過ごす。

赤ちゃんはわたしのお腹の中にいるのに、何もできないのがつらかった。


夫は朝から夜まで、わたしのそばにいてくれた。

昨日も、ひとり帰ってからネットでたくさん情報を調べてくれてたみたい。

同じ経験をしている人。
赤ちゃんが助かるための新たな治療方法。
他の病院への転院について。

何でもいいから助かる方法を知りたいって思いは、わたしとおんなじだった。

わたしはひとりじゃない。
家族がいてくれて、ほんとうによかった。

赤ちゃんの記録(その2) 16週3日・入院1日目。

2012-04-04 13:20:19 | 前期破水・切迫流産
わたしたちのもとに来てくれた赤ちゃんの記録。

この1週間の出来事は記憶から無くなることは絶対にないけれど、
当時何をどんなふうに感じていたか思い返したくなったら、すぐに帰ってこられるように。

つらい思いが多かったけど、
そんな中でも嬉しいって思えることもあったってことを、思い返せるように。


■平成24年3月24日(土)16週3日・入院1日目

昨日の検診では何も異常がなかったのに。
1日中寝ていて、安静にしていたはずなのに。

夕食を食べているときに、急にお腹が痛くなった。
いつものつわりとも違う、何かおかしな痛み?違和感がお腹に。
立ち上がると、お腹の中から一気にお水が流れ出てきた。
何が起きたのかわからなかった。

病院に電話して、夫と病院に駆け、診察。

エコーを見る先生はとても深刻な表情だった。

羊水がほとんど流れ出てしまっている。
赤ちゃんは、いつ亡くなってしまってもおかしくないとても危険な状態。
(羊水がないということは、赤ちゃんにとっては致命的なことらしい。)
でも、心臓はちゃんと動いている。

なんでこんなことになっちゃったんだろう。

わたしたちは、選択を迫られた。

1:望みはほとんどないが、前向きな治療を施していくこと。
2:今後のことを考え、今回は治療はせずに諦めること。


わたしたちは、赤ちゃんが生き続けてくれることに望みをかけ
入院して、できる限りの治療をしてもらうことに決めた。


病室まで車いすで移動し、(ここから先の移動は全て車いす。)
腕に点滴を刺され、採血をし、ひたすら安静を続ける生活がはじまった。

「時が経てば治る」という確実なものは何もないけれど
わたしができることは、安静にすること。
ただそれだけ。


病名は、「前期破水(妊娠16週)切迫流産」


治療は、点滴を打ち続けること。

羊水がなくなったことから、子宮を通じ、
赤ちゃんと母体のわたしに感染がないようにする抗生剤の点滴を朝夜の2回。

そして、羊水がなくなったことで、陣痛しないように
(羊水がなくなると、母体は赤ちゃんを産む準備の陣痛を起こすようにできてるらしい。)
お腹の張り止めの点滴を24時間。

この2種類の点滴を打っていたとしても、
菌に感染し、それが広まっていく可能性はあるし、お腹の張りがはじまることもある。


まさかこんなことになるだなんて考えてもみなかった。

なんとも言えない漠然とした不安の中、ほとんど眠れないまま翌朝がやってきた。

赤ちゃんの記録(その1)。

2012-04-04 12:15:00 | 前期破水・切迫流産
わたしたちのもとに来てくれた赤ちゃんの記録。

結婚・妊娠と、何事もがすべて順調に進んでいた。
9月に産まれてくるはずだった、わたしたちの赤ちゃん。
幸せだった妊娠生活。

そんな楽しい思い出は、今年の1月にはじまった。


■平成24年1月3日(火)

いつも月初めにくるはずの生理。
結婚して、はじめての年末で落ち着かないことが多かったから、まだ来てないのかな?
と思いつつも、夫のすすめで、妊娠検査薬を買ってみた。

自宅へ帰り、早速試してみたら、結果は、「陽性」
くっきりと、2本線が出ていた。

信じられないくらい嬉しい気持と、どうしたらいいんだかわからない不安な気持ち。

夫に結果を報告しに行くと、「あ、やっぱり」って感じで喜んでくれた。

夫は、わたしの行動やふるまいがいつもの生理のときと違うように思ってたらしく、
結果が出る前から、妊娠を確信していたらしい。
それで検査薬を買うことをすすめたんだって。

20代のうちに、できれば子どもをふたり産みたい
って、学生のときに描いていた漠然とした理想に、1歩近づけたのかな?と嬉しかった。

偶然にも翌4日は、わたしも夫も会社はお休みをもらってたから、一緒に病院に行くことに決めて、
この日は、早めに就寝。


■平成24年1月4日(水)

うちからすぐ近くにある総合病院。
そこの産婦人科に行ってきた。

病院でお世話になった経験が少ないこともあって、病院は得意じゃない。
ただ診察に行ってみるってだけのことなんだけど、とても緊張した。

産婦人科の待合スペースで待ってると、そこにはたくさんの妊婦さんがいた。
マタニティマークをつけている人を見ると、わたしもこうなるのかな?って、顔がほころんだ。

しばらくして、名前を呼ばれて、先生のところへ。
そして、診察。
診察台に乗って、エコーでお腹の中を見てもらった結果は、まだちょっと早すぎたのか、赤ちゃんの存在が確認できなかった。

確かにエコーで見ると、丸い小さなぽっちが見えるけど、これが赤ちゃんなのかなーって感じ

この日は、再診の予約をして終了。


病院で赤ちゃんの確認はできなかったんだけど、夫はとってもテンションが高くって、
「たまごクラブ」を買いに行こう
って、ノリノリだった(笑)

家族思いのやさしい夫と一緒に本屋さんへ行って、早速購入。
「はじめてのたまごクラブ」

ふたりで一緒に読んで勉強したね。


■平成24年1月12日(木)

前回の診察から約2週間。
その後の成長過程を確認してもらいに、2回目の診察へ行ってきた。

残念ながら、この日も確実に妊娠しているかはわからなかった。

エコーの写真で、子宮内に着床したことが確認できたけど、
まだ赤ちゃんは小さすぎて、心拍が確認できなかったので、もう一度期間をおいて再診することに。

早く母子手帳もらいに行きたいねー。
って、夫と話していたけど、まだしばらくはおあずけみたい。


■平成24年1月30日(月)妊娠が確認

3回目の診察。

今日こそは
と、わたしはとくに何かするわけではないけれど、気合いを入れてのぞんだ。

その気持ちが伝わったのか、エコーでしっかり赤ちゃんが写ってるのが確認できて、
心拍も動いていることが確認できた
ようやく無事に妊娠。

先生から、そのように告げられた。

よかったー

妊娠検査薬で陽性が出てから、ここまで長かったー。

早く夫にも伝えてあげよう
と思い、診察が終わったら、待合スペースで待ってた夫へエコー写真と一緒に報告。

夫は喜んでくれたけど、とっても不思議そうな顔をしていた。
たしかに、エコー写真を見ても、「どこをどう見たら赤ちゃんなんだろう?」って感じだったからね。

診察のあと、わたしは、助産師さんからいくつかの指導を受けた。
今後の生活などのお話を聞いて、読んで知っておくべき情報がつまった本をたくさんいただいた。

そして、ようやく待ちに待った母子手帳がもらえるって思うととても嬉しかった。

病院からそのまま出張所に行って、書類にちょっとした必要事項を記入して、そしたらすぐに発行。
かわいいミッフィーちゃんの絵が描かれた母子手帳

会社の書類や手続きと違って、とてもお手軽だったからびっくり(笑)
ほかにもあわせて、申請書類や本をたくさんもらった。

これを全部読んで理解しないといけないのか。
妊婦になるって、大変なんだなー。


■つわり生活

2月は出張や外出が続く時期だったこともあって、本来はもう少し安定してから報告すべきなのかもしれないけど、
この先、何かと迷惑や協力していただくことが増えるだろうから、会社の担当のみなさんに、妊娠の報告をした。

年度末に向けた忙しくなる時期での報告は、嫌がられるんじゃないかと心配だったけど、
とても快く話を聞いていただけ、安心した。

そんな安心もつかの間。。。

2月の節分あたりまでは、なんでも食べられてた気がするんだけど、
その後、食べ物を受けつけない日々がはじまった。

これが、つわり?

想像してたよりも、きついんですけど。。。

率直な感想は、そんな感じだった。

食べられなくて、くらくらして、電車に乗りたくない。

会社へは出社時間を1時間遅くしてもらい、10時出社にしてもらったけど、
あまりに電車がつらいときは、夫に会社近くまで送ってってもらったことにあった。

そして、つわりでとても気持ちが悪いので、お昼ご飯は、ひとりで食べるようにして。

何かできることはないかと思い、サプリで、葉酸と鉄分を摂取しはじめる
効果が出るのかわからないけど、少しでもよくなればと思って期待した。

でも、体重はどんどん落ちて、妊娠前からマイナス5キロ以上を記録。。。
こんな数字見るの久しぶり(笑)

そして、まさかこの食べられない生活が、3月下旬まで続くとは思ってもみなかった。


■平成24年2月24日(金)12週2日(4ヶ月突入)

はじめての定期検診。

今日はたくさんの項目を検査してもらうために、採血の予定があるって、もらった書類に書いてあった。。。
採血は人生まだ1回しか経験してなくて、一番嫌な検査
ほんとにやだなぁー。。。

ほかにも、検尿、血圧、体重はこれから毎回測定するらしい。

やっと妊婦さんらしくなってきたなー

乗るのに慣れてきた診察台のから見る、エコー画像の赤ちゃんも、前回よりもサイズアップ
って言っても、まだ3.5センチ。

小さくっても手をばたばたさせて、わたしのお腹をパンチしているようにも見えた(笑)

つわりで大した栄養も摂れてないわたしだけど、
赤ちゃんは、まだとっても小さいけど、一生懸命生きて、どんどん成長してるんだね

きっと強くて元気な子が産まれてきてくれる
そう思った。

※でも、元気に動いている赤ちゃんをいることができたのは、この日が最後。
 夫は、のちに入院することになったときに見た、
 エコーで心臓だけが動いている赤ちゃんを見たのが最初で最後だった。


■平成24年3月23日(金)16週2日(5ヶ月突入)

2回目の定期検診。

実は、この日の2日くらい前から、血混じりのおりものが出てたから、心配になって
先生に相談してみたけど、エコーと子宮内を診察してもらう限り、異常はないとのこと。
しばらくいまの状態が続くようなら、病院に来てねって先生は言ってくれた。

エコーで見る赤ちゃんは、15センチにまで成長
こないだからすごい育ってる

お腹も大きさを測ってもらい、これからどんどん大きくなる予感。

相変わらず、わたしはつわりでほとんど食べられてないのに、こんなに成長できるだなんて、赤ちゃんってすごい。
ほんとうにそう思う。

前回は、手を動かしてたけど、今日は動いてないから寝てるのかな。

そんなことを思いながら、過ごしていた。

そして、前回の血液検査の結果が出て、血液型と、ちょっぴり貧血ってことが確認。
サプリとプルーンジュース飲んでるのに

赤ちゃんは、どんどん成長しているのに、わたしは全然よくなってないんだね。。。
お母さんもがんばらなくちゃ。

次回は、超音波検診で、はじめて夫も一緒に赤ちゃんを見れることに。
やっと家族3人で一緒に過ごせるんだねー。