ブロブロガー@くつログ

Proと呼ばれたい...そして日々悪戦苦闘する
Brofessional な職業人の安息の日誌

◇資本主義≠自由主義?~お金に支配される人々について考えてみる

2010-06-25 | 経済学

> 今日は,「お金に支配される人々」がテーマでしたよね,Bro。
> 前々回の宿題の動画『Money As Debt』,全部見ましたよ!

◇日本はいつ財政破綻するか?~お金に支配される社会について考えてみる


率直に言って,どんな感想を持ちました?


> 我々より若い世代の日本人は,皆生れた時から「資本主義」にどっぷりと浸かって育
> ちましたから,こんな風に「資本主義」の「裏の姿」を見つめる事には新鮮な驚きを
> 感じました!


どんな種類の「驚き」ですか?
「これは素晴らしい」ですか,それとも「これは酷い」でしょうか?

> 勿論,後者ですよ!
> そもそもこの動画の主張は,「悪の金融資本主義を打倒して,持続可能型の社会を建設
> しよう!」とのメッセージですよね。


そうですね。動画の主張するメッセージ内容としては,正しいと思います。
で?素直に納得しましたか?

> 勿論です。そもそも私は資本主義とは自由主義と同じものだと思っていました!
> でも,やっと理解できました。
> 我々は,「金融資本の見えない力」によって「働かされていた」のだと。
> 我々は,借金によって創られる『お金』の奴隷と化して,自由を失っていたのだと。
> この事実を伝えたくて,Broはこの動画を見る様に薦めたのでしょう?


いや,それは誤解です。
私は最初「信用創造のしくみ」について,再度勉強したくて,この動画をネットで見つけ
たんです。実際,この動画の前半部分は,「お金のしくみ」に関する素晴らしい解説ビデ
オになっていると思います。

> では,Broの感想は,この動画のメッセージに否定的なんですか?


私はこの動画を2回見たんです。
1度目は,さっと見ていて,なかなか面白いビデオだと感じました。

> で,2回目は?

2度目は,何度も巻き戻しをしながら,とても注意深く見ました。
特に後半部分の「持続可能型社会」の主張部分などをね!


> で,これに否定的なのですか?

率直に言って,これは非常に巧妙に創られた「社会主義思想のプロパガンダ」かな,と
云う印象です。今ではね!

> ええっ!?
> 「社会主義」なんて言葉,一言も出てきませんよ!この動画には!


でも,後半部分で「新しいマネーシステム」「持続可能型社会」のコンセプトを紹介
する部分があるでしょう。かなり矛盾だらけのアイデアを説明しているんですが,これ
は結局,社会主義的なコンセプトを思想教育している様に私は感じました。

> う~ん…???
> でも,メインテーマの「借金がお金を創る」事や「人々がお金に支配されている」
> などには異議は無いでしょう?


一面ではね。
多重債務の返済に窮して,借金返済のために,奴隷の様に働く日々を過ごしている人々
に対しては,直接妥当な見解かもしれませんね。

> 「お金の奴隷ではない人」も居る?

そもそも大多数の人は,「何か目的を持って借金をする」訳でしょう。
つまり,将来の収入を「信用」で先取りして,現在の需要を充足させる手段として,
「借金」は「非常に便利な発明」なのです,本来は。
それが嫌なら,「借金をしない自由」も人々は持っていますので。


> …なるほど…

さらに,今私は「現在の需要を充足させる手段」と言いましたが,「投資の手段」とし
ても「借金」は非常に重要な役割を果たします。
「貯蓄 → 預金 ⇒ 借金 ⇒ 投資 → 生産」という経済活動のサイクルを円滑に循環さ
せる上で,「借金がお金を創る」事と「貯蓄が投資に変換される」事が,拡大再生産の
活動にとって,決定的に重要な役割を担っている訳です。

> でも,その拡大再生産,つまり経済成長こそが社会を持続不可能にする原因である
> 主張していますよね,この動画では!

そこに「巧妙なトラップ(罠)」が隠されているのだと思います。


確かに今我々は,「持続可能社会」のイメージを探し求めています。
「持続可能社会」の実現のために,一部では,資源とエネルギーの消費量をリサイクル
可能な量にまで削減する努力が求められているかもしれません。
しかし,その「消費量削減」には,「経済成長の停止」のみが唯一可能な手段なのでは
ありません。「生産活動の効率化」によっても達成可能であるはずですし,代替資源や
代替エネルギーの開発
によっても可能です。
その点を隠蔽して,「拡大再生産の停止」すなわち「利子のないマネーシステム」の実
現のみを強調している部分に,「隠れた意図」(=プロパガンダ)の胡散臭さを感じる
のです。

> おおっ!鋭い!
> 凄いです!Bro。


大体,考えてみて下さいな。
「利子の無いお金」なら,誰だって何億円でも借りようとするでしょう!
下手をすると,それこそ資源の浪費を促進しかねません!
利子がつくから「借金の量」すなわち「マネーサプライ」に制限がもたらされる訳で,
だからこそ,金利の上下によって,供給量のコントロールが可能なのです。
これを市場メカニズム無しで,人為的・計画的にのみ行う事は,それこそ人類の失敗の
歴史を繰り返す愚行に他なりません!


> おおっ!いつの間にかBroが「自由市場主義者」になっていますね。

当たり前です。市場メカニズムは万能ではないけれども,非常に強力なメカニズム
です。それは進化のメカニズムと同等に強力です。

> 今度は進化論ですか!


すみません…
進化論を狂信したヒトラーの事例を語りたくて…

> はぁ??


市場メカニズムを狂信する,市場原理主義もヒトラーと同様の過ちを犯している事を
指摘したかったのです。

> 今度聞きます。
> もう,今日はお腹いっぱいですよ,私は。

はいっ!
では,ご馳走さまでした。



◇日本はいつ財政破綻するか?~お金に支配される社会について考えてみる

2010-06-23 | 経済学

> Bro,今回は久しぶりに経済のお勉強ですか?


「財政破綻」について書きたかったのですが,そもそも「資本主義」の本質について,私は
理解できていないのではないかと思いまして…

> そう言えば,少し前,「日本はいつ財政破綻するのか?」の私の問いに,未だ答えてくれ
> ていないですよね?

「いつ」と聞かれて,「何月何日」と答えられる性質の問題でもないですけどね。
私の素朴なイメージでは,以前この記事で書いたとおりです。
◇9.22麻生自民党総裁誕生!。。。日本金融帝国誕生前夜?

> 麻生さんが自民党総裁になった時の記事ですか。
> 日本の財政赤字額について,「1,084兆円(2008年4月)」と書いていますね,この時。
> 今だと,ええ~と…

このサイトでリアルタイムに確認できますよ。
「リアルタイム財政赤字カウンター 10」

URL http://www.kh-web.org/fin/

> おお!「1,106兆円(2010年6月)」になってますね。
> 「国民1人当たり約868万円」かぁ!
> 深刻ですねぇ,これ子供まで含めた平均額でしょ?
> 4人家族だと「1世帯当たり約3,472万円」,返せません,私には!

でも借金の一方で,政府には資産もありますからね。
また,日本の個人金融資産の合計は,約1,500兆円もあるんです。
日本経済全体のバランスシートが,痛んでいる訳ではない。

> どう云う事です?


借金だけじゃなく,財産もあるし,日本政府に信用貸ししてくれるスポンサーには未だ
余力があると言っています。

> でも,いくら政府でも借りた金は返さなくちゃいけないでしょ?
> 仮に資産を持っていても,それを返済に充当できなければ「債務不履行」に陥って,
> 差し押さえられてしまいますよね。

個人ならそうですね。
でも政府なら紙幣を発行できるし,極端な話,乱暴ですが,個人の金融資産を全部国有化
してしまえば,それで借金はチャラにできる。

> 私有財産制廃止ですか!
> 共産主義革命じゃないですか!それは!


例え話ですよ。空想上の仮定です,仮定。

> 結局,政府は本来国民から取り上げるべき「資金」を,国民に「預託」している構図
> だと言いたいのですかね?現状は?

概ねそうですね,日本の国債のほとんどは国内で消化しているみたいですから。
外国から借りている借金は少ない。
だから,増税して,このバランスシートに少し変更を加えたくなる訳です。政府としては。

> う~ん,結局「財政破綻の時期」は,日本の国債の「信用状況」に依存する訳ですか…
> 国債の引き受け先が,無くなった時に破綻してしまう。
> でも,どうせ国内で消化するのなら,国債ではなく紙幣を発行すればどうでしょうか?


直観的にインフレが心配なのですが,そもそも「お金のしくみ」をもう少し勉強してみ
ようと思いましてね…
この動画を見て下さい。

 『 Money As Debt 』

 URL http://video.google.com/videoplay?docid=-446781510928242771#

> 「お金とは借金である」??

「信用創造」のしくみを解説している動画ですけどね。
次回は,「お金に支配される人々」について考えてみたいと思います。
この動画,見ておいて下さいね!

> え~っ…宿題ですかぁ,最後は。



◇日銀「量的緩和政策」解除決定。。。デフレ脱却宣言??

2006-03-10 | 経済学

> 日銀がとうとう「量的緩和政策」の解除を決定しましたね。。。
ええ。。。昨日(3/9)の金融政策決定会合で正式に決定され,即日実施されま
した。

> 単なる政策決定の発表の割りに,非常に大きなニュースとして注目を集めまし
> たね...
2001年3月以来,5年ぶりの金融政策の方向転換ですからね。。。
また,私達の生活に直結する問題でもあるし...

> と言うと??
解り易い話として,銀行金利や住宅ローン金利の上昇が予想されます。

> しかし今回の決定は,「ゼロ金利政策」の解除を意味するものではないです
> よね...??
ええ。しかし,それも時間の問題になったと云う事は意味しています。

> なるほど。。。「ゼロ金利政策」解除へ向けた,通過点として重要なイベント
> ではありますね。。。
金利の問題だけでなく,株価への影響も非常に大きなものがあります...

> むしろ,そちらの影響の方が深刻ですよね!!
株式投資に無関係な人々には,関心が薄いですが...

> でも個人投資家が急増している現状では,むしろ無関心な方が少数派かもしれ
> ない...
ほんと...世の中は変化しました。。。

> 今年,年頭(1/3)の記事の中で,Broはこの政策変更について言及していまし
> たよね...
ええ。現在の株高はバブルなのか否か...と云う文脈で,日銀の政策変更のタイミ
ングについて言及しました。。。

> どうなんです...?? 今回のタイミングは...???
率直に言って,予期していたよりも早かったです。。。しかし,私の発言の真
意は,むしろ「ゼロ金利政策」解除の方に重点を置いていましたが...今回は
通過点と云う意味で言えば,予想通りなのかもしれません。。。

> いつ頃ですかね...「ゼロ金利政策」解除は???
景気の上昇がこのまま続けば,年内解除はほぼ確実と考えられますが,この決定
には今回以上に大きな問題点が存在しています。。。

> 財政赤字ですね...問題は...
そのとおり。今回も政治家サイドからは,日銀に向けた牽制球がかなり投げかけ
られていました...

> 知っています。日銀は決定を1ヵ月遅らせるのでは...と予想していました。
まさに日銀の大英断であったと思います。そして,非常に上手い遣り方でした...

> インフレ目標の上限を2%と明示した点ですね...現状のCPIは0.5%なのに。
そうです。この事で「ゼロ金利政策」の解除は,もう少し先だとの安心感に繋が
るとともに,その時期が客観的に予想できるものになりました...

> 株価は昨日,それまでの低迷を一機に払拭して,一斉に全面高の展開になりま
> したよね。。。とても印象的でした。。。全面下げの展開を予想していたので
> すが...
私もとても意外でした。。。市場はまさに不透明感を嫌うものなのだと理解しま
したが...でも...

> でも何ですか???
昨日は,日銀の決定が発表される以前に,朝方の寄り付きから上げていた事が不
思議なんです...

> 決定内容を事前に織り込んで行動していたのでは...??
だとしても,なお上げ↑か,または下げ↓かの判断も,微妙なところだった気が
するのですが...

> 一般には,この決定が「デフレ脱却宣言」を意味する様に受取られた様子でし
> たよね。。。景気回復は本物だと!!
確かに,株価も物価の一部であると理解すると解り易いですが,マネーサプライ
が減少する事を重視するならば,むしろ株価にとっては悪材料とも考えられる...

> 前日までの市場の反応は,確かに後者が主流だったですよね...外資は特に...
外国では,「量的緩和政策」解除=「ゼロ金利政策」解除の様に伝えられていま
した。。。

> でも確かに両者の違いって,一般の人には解り難いですよね。。。
外人投資家はプロですからね...その位は,周知していると思うのですが...

> まっ...理由はどうでも,結果的に上昇相場になったなら良いじゃないですか!!
う~ん...株価の動きの説明がつかないとなると,完全に「お天気まかせ」ではな
いですか。。。そうなると,これはギャンブルですよ。
私が株をやっているのは,投資もしくは投機のためであって,けっしてギャンブ
ルのつもりでは無いです...

> でも説明ができないのでしょう...止めますか??...そろそろ株を...
う~ん,今足を洗うと,損失確定だしなぁ...う~ん。。。

> Broって,やはり悩みが多いですね...哀れです...




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