> 今日は「地球温暖化対策」についてですよね!
...でも本当に何も知らないです...
> Broの書棚に,昔ローマクラブが纏めた「成長の限界」がありましたよ。。。
あれは,私が経済学専攻の学生時代に読んだ物です。。。
確かに「地球環境問題」を経済学の問題として考える走駆になった書物だと思い
ますが,今日の「地球温暖化対策」の問題意識とは大幅に視点が異なります。。。
> どんな内容なんです?
問題意識としては,経済発展論の延長線上にあると思います。
人類の経済発展は未来永劫続くものではなく,限界があるのだと云うメッセージを
当時,本格的に利用され始めたコンピュータによる大規模シミュレーションの手法
を駆使して予測して見せた,画期的な書物でした。。。
> つまり「地球環境問題」が人類の永続的な経済発展を阻害する原因になると言
> う事ですね...
いえ,「成長の限界」の当時は未だ「地球環境問題」はクローズアップされていま
せんでした...むしろ,人口,食料,資源,エネルギーなどが中心ですよね,要因
としては。。。
> では「成長の限界」は「地球環境問題」とは無関係ですか...?
いや無関係とは思いません...実際「成長の限界」の後,「ゼロサム社会」の著者
であるレスター・サロー博士(当時MIT教授)などが「地球環境問題」の経済学
に目を向け始めました。。。「環境経済学」などの専門分野が発展したのはこの頃
です。。。私の記憶違いでなければ...
※著者注:多分に私の記憶違いの様ですが...この件については後日。
> 「地球環境問題」は経済学の分野でかなり昔から議論されていた問題だと言う事
> ですが,ここに来て,なぜまた急速にクローズアップされてきたのでしょう?
私達の身近な問題として,現代的な意味での「地球温暖化対策」の問題が意識
され始めた発端は,やはり1997年の京都国際会議でしょう。
> 「京都議定書」が採択された国際会議ですよね。温室効果ガスについての排出
> 削減義務を明示した...
そうです。ここでの文脈はもはや,私達に課せられた義務として「地球温暖化対策」
が議論されている。。。
> 急速に意識変革が進んだように思われるのですが...
調べてみると,助走はもちろんあった様子です。
1992年にリオで開催された地球サミットが,そのターニングポイントでしょう。
> 何があったんです?リオ会議では...?
この時,「予防原則」というのが国際的な条約として合意されました。
> 何ですか?それは...?
科学者としての責任の再確認なのでしょうが,科学的な証拠が完全でなくても
不可逆的なダメージを自然に与える恐れがある場合には,その対策を遅らせては
いけないという,これまでになく一歩踏み込んだ科学者の責任を明確化した原則
です。
> それはまた画期的な内容ですね!
> 科学者というのは,科学的根拠が明確でない限り,社会に対して何も言わな
> い事を信条とする人々であると思っていました...
従来の観点よりは,やはりもっと切実なものが感じられるし,経済発展問題との
トレードオフの関係で語られていた,それまでの議論とは一線を画すると思います
やはり...
> 「地球環境問題」が,人類の生存問題にまで,発展していますね...
> もはや単なる経済問題ではなく...
経済学においても「地球環境保護」問題は,「持続的経済発展」のための必要
不可欠の前提条件として再認識されています。
> やはり科学者に対して「不作為の罪」を明示した点は大きいですよね!
> リオ会議の成果として。
そうですね。。。私は「地球環境保護」問題においてよりも,むしろ今日の日本の
社会保障制度問題において,学者の「不作為の罪」を指摘したい!
> おっ!突然議論のテーマをBroの得意分野にすり替えましたね。。。
だってそうでしょう...日本が少子高齢社会に移行する事は,事前に予測していた
事実であり,社会保障制度の再構築こそが経済政策および社会工学における
緊急差し迫った最重要課題であったと思います。。。
> でも日本経済はバブル後の長期不況にあって,瀕死の重症患者状態だった
> ですからね...不況からの脱出が直近の最重要課題になっていて,社会保障
> 問題は,もっと長期的な課題にすぎなかった...
長期的問題でも何でもないですよ!社会保障問題にまで手が回らなかっただけ
でしょう...人々の意識に登らなかっただけです。。。
> 潜在的問題として,進行していた...?
そうです!。。。学者は無気力であり,官僚は無策であり,政治家は無能でした。
> まるで「三無政治」ですね...それでは...
> でもそれは「不作為」以前の問題ですよね...能力の欠如の問題ですから...
私が言いたいのは,表立って「不況からの脱出」について議論していた学者に対して
ではなく,当時,賢明にも沈黙を守っていた「経済政策問題の大家」達に対してです。
> Broの恩師も含めて...?
です!
> ようやく最近,「医療経済」問題に言及を始めた様子ですね...Broの恩師は...
遅すぎます!。。。もっとも,旧厚生官僚から粋の良さそうなのを学内に連れ込んで
研究を開始させていた...と言う言い訳はできそうですが...先生の場合。。。
> 老大家に「不作為の罪」がある...と?
リーダシップの欠如です。。。自他ともに認める経済論壇のリーダであった訳ですから。
才能のある若手いじめに執心し過ぎて,自分の本分を忘れていたとしか言い様がない。
今から想えば...
> 面白そうですね。。。それはそれで!
> また聞きたいです!...続きを...
...でも本当に何も知らないです...
> Broの書棚に,昔ローマクラブが纏めた「成長の限界」がありましたよ。。。
あれは,私が経済学専攻の学生時代に読んだ物です。。。
確かに「地球環境問題」を経済学の問題として考える走駆になった書物だと思い
ますが,今日の「地球温暖化対策」の問題意識とは大幅に視点が異なります。。。
> どんな内容なんです?
問題意識としては,経済発展論の延長線上にあると思います。
人類の経済発展は未来永劫続くものではなく,限界があるのだと云うメッセージを
当時,本格的に利用され始めたコンピュータによる大規模シミュレーションの手法
を駆使して予測して見せた,画期的な書物でした。。。
> つまり「地球環境問題」が人類の永続的な経済発展を阻害する原因になると言
> う事ですね...
いえ,「成長の限界」の当時は未だ「地球環境問題」はクローズアップされていま
せんでした...むしろ,人口,食料,資源,エネルギーなどが中心ですよね,要因
としては。。。
> では「成長の限界」は「地球環境問題」とは無関係ですか...?
いや無関係とは思いません...実際「成長の限界」の後,「ゼロサム社会」の著者
であるレスター・サロー博士(当時MIT教授)などが「地球環境問題」の経済学
に目を向け始めました。。。「環境経済学」などの専門分野が発展したのはこの頃
です。。。私の記憶違いでなければ...
※著者注:多分に私の記憶違いの様ですが...この件については後日。
> 「地球環境問題」は経済学の分野でかなり昔から議論されていた問題だと言う事
> ですが,ここに来て,なぜまた急速にクローズアップされてきたのでしょう?
私達の身近な問題として,現代的な意味での「地球温暖化対策」の問題が意識
され始めた発端は,やはり1997年の京都国際会議でしょう。
> 「京都議定書」が採択された国際会議ですよね。温室効果ガスについての排出
> 削減義務を明示した...
そうです。ここでの文脈はもはや,私達に課せられた義務として「地球温暖化対策」
が議論されている。。。
> 急速に意識変革が進んだように思われるのですが...
調べてみると,助走はもちろんあった様子です。
1992年にリオで開催された地球サミットが,そのターニングポイントでしょう。
> 何があったんです?リオ会議では...?
この時,「予防原則」というのが国際的な条約として合意されました。
> 何ですか?それは...?
科学者としての責任の再確認なのでしょうが,科学的な証拠が完全でなくても
不可逆的なダメージを自然に与える恐れがある場合には,その対策を遅らせては
いけないという,これまでになく一歩踏み込んだ科学者の責任を明確化した原則
です。
> それはまた画期的な内容ですね!
> 科学者というのは,科学的根拠が明確でない限り,社会に対して何も言わな
> い事を信条とする人々であると思っていました...
従来の観点よりは,やはりもっと切実なものが感じられるし,経済発展問題との
トレードオフの関係で語られていた,それまでの議論とは一線を画すると思います
やはり...
> 「地球環境問題」が,人類の生存問題にまで,発展していますね...
> もはや単なる経済問題ではなく...
経済学においても「地球環境保護」問題は,「持続的経済発展」のための必要
不可欠の前提条件として再認識されています。
> やはり科学者に対して「不作為の罪」を明示した点は大きいですよね!
> リオ会議の成果として。
そうですね。。。私は「地球環境保護」問題においてよりも,むしろ今日の日本の
社会保障制度問題において,学者の「不作為の罪」を指摘したい!
> おっ!突然議論のテーマをBroの得意分野にすり替えましたね。。。
だってそうでしょう...日本が少子高齢社会に移行する事は,事前に予測していた
事実であり,社会保障制度の再構築こそが経済政策および社会工学における
緊急差し迫った最重要課題であったと思います。。。
> でも日本経済はバブル後の長期不況にあって,瀕死の重症患者状態だった
> ですからね...不況からの脱出が直近の最重要課題になっていて,社会保障
> 問題は,もっと長期的な課題にすぎなかった...
長期的問題でも何でもないですよ!社会保障問題にまで手が回らなかっただけ
でしょう...人々の意識に登らなかっただけです。。。
> 潜在的問題として,進行していた...?
そうです!。。。学者は無気力であり,官僚は無策であり,政治家は無能でした。
> まるで「三無政治」ですね...それでは...
> でもそれは「不作為」以前の問題ですよね...能力の欠如の問題ですから...
私が言いたいのは,表立って「不況からの脱出」について議論していた学者に対して
ではなく,当時,賢明にも沈黙を守っていた「経済政策問題の大家」達に対してです。
> Broの恩師も含めて...?
です!
> ようやく最近,「医療経済」問題に言及を始めた様子ですね...Broの恩師は...
遅すぎます!。。。もっとも,旧厚生官僚から粋の良さそうなのを学内に連れ込んで
研究を開始させていた...と言う言い訳はできそうですが...先生の場合。。。
> 老大家に「不作為の罪」がある...と?
リーダシップの欠如です。。。自他ともに認める経済論壇のリーダであった訳ですから。
才能のある若手いじめに執心し過ぎて,自分の本分を忘れていたとしか言い様がない。
今から想えば...
> 面白そうですね。。。それはそれで!
> また聞きたいです!...続きを...