> 今日は,いよいよ需要・消費管理のシステム事例についてですよね!
> でも,タイトルは「越中富山の薬売り」ですかぁ?
> また随分と古い行商の話ですよねぇ??
今なお新しいのが,「薬売り」のビジネスモデルなのです。
これほど画期的な発明は,数少ないと感じるほど。。。
> 「越中富山の薬売り」って,戸別訪問で薬箱を置いて回り,後日使った分
> の代金を受取る,あの販売方法の事ですよね?
そのとおり,画期的でしょう!
> 随分と昔から在った,薬の売り方じゃないですか。
> どこが,それほど凄いのですか?
そもそも,薬の様な緊急時のみの必需品などは需要予測が困難なのですよ。
> 成程,それは良く分りますよ,普段は無くても困りませんが,いざ必要と
> なれば,これほど必要性の高まる商品も珍しいですよね,言われてみれば。
何が,何時必要になるのか,まったく予想困難な必需品なので,ある程度在庫
が可能である点に着目して,先に無料で配ってしまう事を考え付いた訳です。
しかも,常に一定数を入れて置く事で,何がどれだけ消費されたかを,後日で
も管理可能になる。
事前に無料で薬箱を配る事で,顧客にも喜ばれながら,なおかつ自然に薬屋は
顧客の囲い込みを達成している。。。しかも,必要時に機会を逃す事なく薬の
販売を行いつつ,なお自然に,顧客の需要と消費量の管理を達成する!
一石二鳥どころか,三鳥も四鳥もの結果をシンプルに同時達成しているのです!
素晴らしい販売の知恵だと驚くのですよ,私は!
> う~ん,Broが感心する理由は分らないでもないですが,あまりに古い販
> 売手法なので,全然ピンとこないのですけどね,私には。
全ての基本はここに在ると思うのですよ。
実際,この「越中富山の薬売り」方式は,「定数管理」手法と呼んで,現代の
病院などでも在庫管理の基本手法として活躍しています。
計算や管理などの細部にコンピュータが利用されてはいても,原理的にはまっ
たく「薬売り」方式と変わらないのです。
即ち「必要な物を,必要な時に,必要な数だけ,必要とする人の元に届ける事」
これが商品販売の核心なのです。
これさえ実現できれば,価格決定等は後の交渉事の一種に過ぎません。
「顧客満足」の基本を達成していれば,交渉事も有利に進められるし,最悪でも
顧客の囲い込みを達成しておけば,損失を後日回収する事も可能な訳です。
> Broの言う事は分かるけど,「家庭用常備薬」の様に消費者の元に直接在庫
> を配置しておく事が可能な商品は良いですが,それは全ての商品で可能な
> 事ではないですよね?
別に,在庫を直接置く事に拘る必要はないと思います。
> と言うと…?
需要の発生を迅速に感知する『需要センサー』の仕組みと,センサーの情報を
受取って,迅速に商品を配送する物流ネットワークがあれば良いのです。
在庫の配置は,必ずしも必須条件ではありません。
> 「ジャスト・イン・タイム(Just In Time)」に商品を供給する,「サプラ
> イ・チェーン・マネジメント(SCM)」等のシステムについては,Broも以
> 前開発をやっていたので知っていますけど,『需要センサー』については,
> 未だ聞いた事がないですよね?
『需要センサー』は私の造語なので,聞いた事なくて当たり前ですけれども,
これに類する実例は,既にいくつか実現されていますよ。
例えば,文房具の通信販売で成功した『アスクル』では,発注専用のクライア
ントソフトを無料で顧客に提供する事を行っていました。
> 受発注システムなら,今では専用ソフトを配らなくても,Webサイト上で
> 行う事が主流ですよね?
『需要センサー』のコンセプトは,その様にWebサイトで「待つ」スタイルの
考え方ではなく,顧客側に「御用聞きソフト」すなわち,エージェントを派遣
して,お客様のニーズを聞き出してくる考え方を意味します。
> 例えば,実例で言うと?
Amazonなどのネットショップの例で言うと,『欲しいものリスト』等の仕組み
がありますよね。
> あ,成程!購入以前に,「潜在需要」の段階から顧客ニーズをモニターして
> いますよね,確かに!
注文以前の段階から顧客ニーズを把握できれば,欠品などで販売チャンスを失
う可能性を防止する事が可能なのです。配送のリードタイムも短縮できる。
> そうか,各商品ごとに最適な『需要センサー』は,もっと色々と考える事
> ができそうですね!
> 無線LANの仕組みが安価になったので,『冷蔵庫センサー』とか,『ガソリ
> ンセンサー』とか,色んなエージェント・プログラムの開発が可能ですよ!
> 面白いです,Bro!
その様な「潜在需要」を業者側でモニターしておけば,在庫を配置しなくとも,
「ジャスト・イン・タイム(Just In Time)」な商品供給は可能になります。
> でも,これは結局,企業側の顧客囲い込み戦略のシステム化であって,自
> 由な価格競争を可能にする『自由市場モデル』ではないですよね?
そう,そのとおり!
ここからが,核心なのですが,この各種の『需要センサー』と企業側の『商品
カタログ』をマッチングして,『自由市場モデル』のサービスを提供するシス
テムを構想している訳です,私としては!
> 未だ,奥が在るのですか!
> 壮大な計画ですね,これは!
「日本経済改造論」ですからね,究極には。。。
でも介護分野などの,特定市場のサービスから徐々に展開すれば良いのですよ。
これによって,日本経済が活性化すれば,それだけでも意味があるし…
> ではまた次回,続きを伺います。
> もう疲れましたよ,今日は!
この続きは,未だZen蔵さんと計画中なので内緒ですよ。
でも,興味が在る読者さんが居れば,メールして下さい。
もっと詳細にご説明致しますので。
> 待ってました,Bro!
> 今日のテーマは「資本金三千万円で始める日本経済改造論」の続編ですね!
> 意外と早かったですね,原稿の完成が…?
1回限りの記事で全てを説明してしまう事は止めにして,数回に分ける方針に
しましたのでね。今回は,その第2回目と言う事です。
> 連載はむしろ大歓迎ですよ,その分,長期間のアクセスを集められます!
> 分り難い説明を1回で集中して遣られるよりも,少しずつ分り易く説明し
> てもらう方が,読者のためにもなるでしょうし。。。
今回は,「市場の情報」について,基本的な事柄を検討してみます。
まずは,ケインズの『有効重要原理』についての簡単なおさらいからですが…
> タイトルに書いてある,「需要が先か,供給が先か?」のお話ですね?
そう,そもそもケインズ以前の古典派経済学では,「供給は需要を生む」と考え
られて来たのですよ。
> 「セイの法則」ですよね。これが良く分からないのですが,『売れ残り』と
> いう現象は考えなくても良いのですか?現実の市場では日常的に発生して
> いる事ですよね?
スーパーなどのディスカウントで日常的に経験しているとおり,生鮮食品など
在庫できない商品の『売れ残り』が発生しそうな場合,大幅な値引きを行って
でも,商品を完売しようという強い経済動機が供給側には生じます。
これが「安いので買っておこう」と云う需要側の動機を刺激するので,意図し
たとおりの商品の完売を促進する事が可能な訳です。
> 市場の「価格調整」機能ですよね。でも,それでも売れ残ってしまう商品
> については,どう考えるのですか?
GDP等の統計に表れる生産額とは,実際に市場で取引が行われた結果として
計上される「事後的」な金額の事なので,その様に市場で売れ残って処分され
てしまう商品の対価は,供給者側の損金として処理されるのみで,生産額とし
ての計算上からは除外されてしまいます。そして,供給業者は,事業の損失を
極小化する努力のひとつとして,ディスカウントなどの「価格調整」機能を利
用している訳です。
> なるほど,その様に考えると「供給は需要を生む」と云う「セイの法則」
> が,現実に成立ちそうですね。
実際「セイの法則」は,貨幣経済の発達が不十分な「物々交換」の経済モデル
での法則性を概念的な基礎にしていて,「数量調整」機能が働かない経済では,
有効な考え方なのです。
> 「在庫」による「数量調整」が不可能である場合の経済の考え方ですね。
> でも,実際の市場では,商品の大多数は在庫販売が可能なはずですよね?
そう,ケインズの時代になると,もはや貨幣経済が充分な発達を遂げて,市場
の商品の大多数は在庫可能な商品が大部分を占める様になりました。
消費者側も「貨幣」の形で,「購買力の在庫=貯蓄」が可能になりましたから,
市場では「数量調整」による,需給双方からの取引調整が支配的になります。
> 「数量調整」が可能である経済モデルでは,「需要が供給を生む」事になる?
そのとおり。ケインズの有効需要原理は,「価格調整」が支配的な「物々交換経
済」ではなく,「数量調整」が支配的な「貨幣経済」モデルにおける経済法則で
あると言う事ができます。
> そうすると,「市場の情報」として,より重要であるのは,「何がいくらで」
> 売れるかと云う価格情報よりも,むしろ「何がいくつ売れるか」の需要量
> 情報が大切だと言う事ですね?
『需要量』と言う場合に注意して頂きたい点は,ケインズの言う,所謂市場に
おける取引の結果として,事後的に顕在化する量としての『有効需要量』と,
市場での取引以前に,消費者の欲望の形で潜在している『潜在需要量』の区別
です。供給事業者が,市場から最終的に知りたい情報は,事後的な『有効需要
量』なのではなく,むしろ取引以前に潜在している『潜在需要量』の方なので
す。それは,実際には「価格と量の関数」である訳ですけれども。
> 勿論,市場に潜在している『需要関数』を明確に知る事ができれば,供給
> 事業者としては,最適な供給計画を合理的に判断して行動する事が可能に
> なる訳ですけどね。。。
> 実際には,どの様にしているのでしょうか?
既存商品の場合,供給者は過去において市場で顕在化した『有効需要』の情報
を基礎にして,将来の生産と販売の計画を作成しています。
新規商品の場合には,この基礎情報が無いために,マーケティング調査の結果
などを頼りに,統計的な「需要予測」を行う訳です。
勿論,不確実性を含む確率的な数値ですから,ある程度のリスクを見越した安
全な数値を導いて,これを元に計画を作成する事になりますよね。
> そう,その不確実性にどう対処するのかなのですが,安全性を重視するな
> らば,供給計画は実際よりも少なめに需要量を見積もって,結果的に高い
> 目の価格設定を行う可能性が強いですよね。それは半面,潜在している販
> 売機会を取り逃がす事でもあり,ライバル業者に対しては,市場への進出
> 機会を提供する隙を与える事にもつながると思うのですよ?。
実際の市場では,顧客の注文を先取りしたり,顧客を囲い込んだり,商品に
よっては受注生産したりと,それこそ多様な販売手段を工夫して,なるべく
確実な取引を実現する努力が事業を存続させる必要条件になる訳です。
これらの工夫は全て,言うなれば,なるべく確度の高い「需要予測」を行う
ための手段であるにすぎません。
> 正確な「需要予測」を基礎にした,合理的な供給計画こそが,事業効率を
> 最適化するための必要条件という訳ですよね。
現実には,単なる「予測情報」ではなく,「実績数値」に「予測」を近づけ
る努力こそが鍵になります。
そのために究極的には,お客様に買いに来てもらうのを待つのではなく,消
費者の所にまで,直接売りに行く販売努力こそが必要なのです。そしてこの
様な販売活動のコストを最小化するには,正確な潜在需要情報の把握が大切
になる訳です。
> 「言うは易し」ですが,それは非常に費用の掛る,前時代的な販売手法ですよね。
> 結局,「御用聞き販売」を復活させると言う事になります,意味する事は!
そうですね。但し,価格を低く抑えるために追加費用はかけられません。
現在行われているテレフォン・マーケティングなどでは,顧客側は高いもの
を売りつけられるかの不安を感じるし,不要な物の「御用聞き」など押売り
同様で迷惑すら感じる場合が多い。
> そうですよ,売れないから衰退して行った過去の販売手法ですよ,それは!
だから,必要な点は,押売りにならない様に,顧客側から積極的にお買いもの
情報を公表させる仕組み作りと,そうする事で,欲しいものが安く買える事を
実感させる競争販売の仕組みの実現が,大切になる訳です。
> そんな都合良いシステムなど,現実に実現可能ですか?
> これまでに実例でもあるのですか?
ありますよ。
紙数が足りないので,今日はこれで終わりにしますが,次回は私がこれまでに
取組んできたシステム開発事例の紹介を中心にして,実現の可能性について説
明を行いたいと思います。
> おお!なるべく早い目にですよ,Bro!
> 次回こそ,ポイントの説明になる訳ですから,「鉄は熱い内に打て」です!
> 皆が待って居ますので。
はいはい!
需要は分りましたので,供給計画を最適化する様に努力致します。
> 絶対ですよ!
> これこそが,現代の企業にとって,生き残りの条件なのかもしれませんから!
また随分と大げさな表現ですね…まあ,否定はしませんので良いですが。。。
> Bro!Zen蔵さん活躍中ですよ!
> つい1週間前に「ブログ村」デビューしたかと思っていたら,みるみる間
> にランクアップして,今日はとうとう「自営業・個人事業主」カテゴリの
> 21位に上昇しています!「ブログ村」に参加して,最初に書いた記事が,
> 何と人気記事ランキングの1位になったみたいです!凄いです!
へ~え...それは目出度い。
やはり,私の「政治れぽーと@Zen蔵TV」が貢献したのでしょうか??
> そんな訳無いって!
> やはり,Zen蔵さんの実力ですよ,これは!
> Broも迂闊にしていると,直ぐに追い越されますよ!
> 何か新しい企画でも考えないと。
でも,この「@くつログ」も,日頃応援して下さっている皆様の御かげで,
現在,人気記事ランキングの1位と4位をダブルGETしていますよ!
さっき,記念撮影しておきました。
▼記念写真(画像クリックで拡大)
> そうでした!お礼しておかないと…
> Bro,お礼です。
読者の皆様,常日頃のご愛読,本当にありがとうございます。
今後とも,応援の程よろしくお願い致します!
それで,話題は何でしたっけ??
> 企画ですよ,新しい企画!
それなら考えてますよ。
「資本金三千万円で始める日本経済改造論」なんて,どうですか?
> えっ,もう新企画有るんですか?
> 「日本経済改造論」??
> そんな事が,たったの三千万円で可能だと言うのですか?
> そんな阿呆な話,誰も信じませんよ!馬鹿らしい!
それを納得させるのが,コンサルタントの腕でしょう。
勿論,たった三千万円で「日本経済改造」が完了する訳ではありません。
「資本金三千万円」は,あくまで事業のスタートアップ資金であり,事業を開始
するための初期費用ですよ。
> へ~え…では,最終的にはいくら掛るのです,費用は?
「日本経済改造」なんて,誰かがいくら掛けて行うと云う様な代物ではありま
せん。あくまで,考え方の問題であり,仕掛け作りの問題なのです。
仕掛けを準備して,「これは行ける」と納得したら,多くの事業家が自主的に
取組みますよ。そこまでの「基盤作り」が大変なのです。リスクを伴うし。
> なるほど…「日本列島改造論」みたいなものですね!
> パワフルな政治家が必要なんだ,田中角栄元首相みたいな。
そのとおり!「偉大な政治家」が不在なのです!今の日本には。。。
消費税問題ぐらいで腰砕けして,自信喪失している様な,軟弱政治家が総理大臣
では駄目なのです!一国のリーダーなら,前途の問題はもっと沢山山積している
でしょう!反対派に負けないで,信念に従って突き進むしかないのです。そうし
てこそ,協力者が大勢現れて,窮状の打開にも可能性が開けるのだと思います。
> はいはい,ご高説,御最もでございます。
> で?具体的には何をやるのです?「日本経済改造論」では?
そうでした…
原理的には,「市場原理の失敗」を再検討する事に始まります。
> 「市場原理の失敗」??
つまり,「市場は本当に完全か?」について反省してみる事から始めるのです。
> Broはケインジアンなので,最初から「市場の完全性」なんて信用してなか
> ったではないですか!そうでしょう?
それは,そのとおりですが,では「市場原理のどこを」信用できなかったので
しょうか?
> これまでの議論からすれば,「合理的な経済人」と云う大前提からではない
> ですか?
そう,それと「情報の完全性」と云う,二つの大前提が現実的でないと感じるからです。
> 「情報の完全性」??
そう,そもそも,この二つの大前提が現実の市場において機能していれば,市
場原理主義者達が主張するとおり,経済は「神の手」に導かれて,完全な自動
調整機能が働く事も可能なのです。実際,経済問題など現実に起こり様があり
ません。問題点が即座に顕在化して調整可能になることで,政府でなくても民
間ベースで価格や数量の調整を行う事ができるはずなのです。
> なるほど…現実の市場では,この二つの大前提が実際的に機能できないから,
> 様々な経済問題が発生している訳ですね。そして,政府による問題解決が
> 必要になる訳だ!
そうです。そして,「完全市場」の実現は,IT技術が高度に発展した現在では,
決して不可能な事ではありません。
> 「完全市場」の実現が可能?本当ですか,それは?
> 「計画経済」ではなく,「自由経済」なのですよね…それは?
一種の「社会化」プロセスですが,あくまで個々人の「自由な欲望」を基礎に
した,「合理的な供給体制」の仕組み作りと云う意味において,「自由経済」だ
と言えると思います。
> それは凄い!もし,それが本当なら画期的ですよ!
> ノーベル賞ものではないですか?Bro!
人々が,その実現を望めばですね!
> 経済問題の解決を望まない人なんて,居るのですか?
> この世から,経済問題が無くなれば,大勢の人が幸福になれると思いますよ?
しかし一面で,「運よく大金持ちに成る」人は居なくなるかもしれません。
あくまで「自由経済」ですから,「人一倍の努力」や「画期的なアイデア」によ
って「実力で大金持ちに成る」人達は残るでしょうけどね。
> それは「良い事」なのではないですか?
> 「時の運」ではなく「本人の努力と実力」が評価される社会なのであれば。
でも,世の中から「ギャンブル的な要素」は駆逐されてしまうかもしれない…
> それでも良いと思います!
> それより,もっと具体的に説明して下さい,Broの考えを。
では,次回,もう少しだけ突っ込んでお話しますね。
今日は,紙面も少ないので,これまでにして。
> なるべく早い目にね!
> 待って居ますので。
> 今回はフリーランスと云う「ジョブスタイル」の是否についてお話を聞きたい。。。

「ジョブスタイル」と云うものは,「是否」ではなくて「選択」の問題だと思いますよ。。。
自論から言ってしまうと,私たちの学生時代には殆ど「選択」の余地が無かった...
企業に就職をしない事=一人前の成人とは見なされない事であって,フリーという選択
肢は無いも同然だった。。。

> Bro も最初はメーカー系のソフト会社に就職するところからスタートしたのですよね。
> で,何故,フリーというスタイルに方向転換したのですか?
繰り返しますが,我々の時代には未だ「フリーエンジニア」と云う「ジョブスタイル」は,一般
に認知されたものでは無かったです。
従って積極的に「選択した」のではなく,成り行きで「そう成った」にすぎない...

> でもBro は20代後半の時に,既に年収900万近く稼いでいたって聞きましたよ!

それは殆ど「瞬間最大風速」の話ですよ。バブルの入り口の時代ですからね...
だから「成り行き」なのです。たまたま,再就職先を慎重に選択している間に始めたアルバ
イトで,あっという間に成功してしまった。。。

> アルバイトでも,その時には「フリーエンジニア」に成っていた訳でしょ?
当時,ようやく「契約社員」と云う雇用形態が広まり始めたんです。。。
技術スキルがあれば,「契約期間」内は正社員以上に給与が貰えた...本人はアルバ
イトのつもりでも,収入は立派に「個人事業主」と呼べる水準に達した。。。

> でも,それなら雇う側は「正社員」として雇用した方が,ずっと割安に雇えますよね...
昔は「正社員」ならば,「終身雇用」が大前提としてありましたからね。
労使双方ともが,その時の勢いだけで簡単に決断できなかった。。。
> なるほど...景気に左右されやすいIT業界には,都合のよい制度ですね。
> 考えてみると。。。
だから急速に普及して行ったんです。その内「年俸制社員」などの制度も工夫されて,
「年功序列賃金」も崩れ始めた...
> そのくせ「終身雇用制」だけは,しぶとく残り続けていますよね。。。日本的慣行として。
「終身雇用」が無くなってしまうと,「正社員」である事の意味もメリットも無くなってしまう
からではないですか...?
> 「正社員」のメリットは,「雇用」を会社が保障してくれている事...?
少なくとも,経営者はその様に心掛けているはず,ですよね?
> でも会社自体が潰れてしまっては,保障もくそも無いですけどね。。。

そこですよ,結局。。。
バブル崩壊以降,あれほど盤石に見えていた一流企業の変遷を眼のあたりにして,リス
トラの波があちこちでブームになる中,本当に会社は「終身雇用」を真剣に守れるのか
が疑問視されるように変化しました。。。
> どうせ会社が「終身雇用」を守れないのであれば,「フリーランス」と云うジョブスタイルに
> 魅力と価値が感じられる時代になった...?
少なくとも,労使双方にとって「選択肢」は広がりましたよね。


> 何かあまり積極的な「進歩」とは受け取れないんですが...
> 結局,経営環境が以前より厳しくなってきている事が,雇用形態のオプションを広げて
> いるのだと云う...
事実そうでしょう。雇う側も雇われる側も,時代の変化に適応しようとして,自らの意識や
行動を変化させて行く。。。
> では,フリーでやりたいと考える技術者が増えているのは,そこにどんなメリットを感じて
> いるのでしょうか?単純に収入でしょうか?
若い人の場合,収入面の要素は必ずあると思います。
生涯賃金はともかくとして,当座の月収はそれこそ毎月がボーナスの様に錯覚する面が
あるでしょう。。。
でも本当に年収が増えるかどうかは,それこそ個人差がでる...



> 「雇用」が保障されている訳ではないからですね。。。
> 次回は,もう一歩突っ込んで,「フリー」を選択する理由,選択しない理由について考
> えてみたいので,また付き合って下さい。
まだ,話を続けるんですか...ま,いいか...どうせ暇だし。。。

> ア像について考えてみたい...
はぁ?。。。ITエンジニア像。。。ですか...

> Bro って,フリーランスのITエンジニアですよね?
まぁ,そうですね...??
> 最近はフリーのITエンジニアも増えて,プロジェクト案件を紹介してくれるWebサイト
> も現われました。。。
昔から考えてはいたのですが,技術案件の仲介って,Web向きのビジネスには違いない
のですよ...ただ...
> ただ?

なかなか社会的に認知されなかったのだと思います。。。
> なぜですか?
複数の要因はあると思いますが,開発案件の情報をオープンにする事は,顧客サイドか
らクレームが出る可能性があります。。。
> なるほど...
さらには,仲介を業務にしている既存業者からの圧力も大きいと思われるし,ソフト会社
でも,社員の流出を危惧して,あまり案件を提供しない可能性もある。。。
> う~ん...最先端のIT業界って,意外に古い体質なのですねぇ。。。

基本的に人材の派遣,もしくは仲介で大部分が成立している業界ですからね...
> アメリカのIT業界は,転職や人材の引抜きも活発で,フリーランスも多く活躍していると
> 聞きますが...
そもそも労働や雇用に対する考え方や慣習から異なりますからね...アメリカとは...
> 日本のIT業界が,アメリカから大きく遅れをとっているのは,この辺に問題があるのでは
> ないでしょうか...?
それはどうでしょうかね?
転職や人材の引抜きが活発になれば,雇用コストがUPして,生産者には不利な状況
になりますよね...
> しかし,より優秀な人材を必要なタイミングで集められれば,生産者側にとっても有利
> なのではないですか?
むずかしいですね...プロパー社員とパートナー社員の比率や役割分担などは,それだ
けでもマネジメントの超重要課題だと思います。。。プロジエクトの成否にも拘る程の...
外注した人材の方が,プロパー社員より優秀である保証もありませんしね...

> そう言えば,日本では概ね外注要員を単なる技能者として処遇する事が多いですね。
プロパー社員の方は管理業務が中心になって,技術を身に付け難い風潮があります..
> フリーになる事を志向するエンジニアが最近増えているそうなので,次回もう少し,フリー
> 歴の長いBro のお話を突っ込んで聞きたいのですが。。。
良いですよ。。。どうせ,今,暇ですしね。。。

> では次回も,よろしく!

このブログは,私自身が「寛いで」意見や日々感じた事などを「書く」つもり
だったのが,いつの間にかニュースコラムの様な記事ばかりになってましたので。
> Broの独り善がりな妄想や独り言よりも,その方がよっぽど話題性もあって,読
> 者受けしていたのだから,それで良いのではないですか?
いえ,その姿勢が「くつログ」事ができない元凶になっていましたので,少し方
針転換しようと思いたちました。。。
> 読者がついてこないかもしれない。。。
何か雑誌の編集長のような事を言っていますね??
これは個人のブログですよ?
> 読み手の無い「書き物」など無意味でしょう?
そんな事はないと思います。読み手不在でも「日記」を書き続ける事は,当人に
とっては,とても大事な修練になる事が多いと思っています。
> そう言えば,初回の「Broローグ」でそんな事を書いてましたよね...
「初心忘るべからず」です。。。
> で,本日は「リーダーシップ」がテーマですか??
そう,自分のビジネスのあるべき姿を考えていました...
> おっ!...何かこのブログのメインテーマに近い切り口ですね...??
私は日々,ビジネスの基本理念として「お客様中心主義」を大切に考えてきました
> それはビジネスの基本中の基本として,大切な理念ですよね...
> お客様無くしてビジネスは成立しないし,存続し得ませんから。。。
だからこそ,お客様のニーズや意見に沿った方向で商品やサービスの提供を考える習慣が身についています。。。
> それが何かいけないのですか?
真の革新や変革を,顕在化しているニーズや意見の中から発見する事は難しいです
見つめなければいけないのは,潜在しているニーズの方です。
> なるほど。。。で,何が必要かつ大切なのでしょう?
潜在ニーズの発掘には,往々にして「社会の意識変革」を必要とする事が多いです。
そして「社会の意識変革」を成遂げるには,リーダーシップこそが重要です。
> リーダーは多く居ますがね...世の中には...
> Broが最近感じ入ったリーダーは,どんな人ですか?
先日,地球温暖化対策への貢献が評価されてノーベル平和賞を受賞したゴアさん
でしょうね。。。
> クリントン政権時代に副大統領を務めていた人でしたよね...たしか...
そうです。その時代には彼は「情報ハイウェイ」政策において,リーダーシップ
を発揮していました。。。
「社会の意識変革」を成遂げるリーダー像の典型かもしれませんね...
> ゴアさんを目指す訳ですか...Broも??
いや...その,もう少しスケールは小さくても良いのではないか...と...

> まったく期待していませんので,どこまでスケールを小さくするのか検討が必
> 要ですよね...思いつきや熱意だけでは,社会は変革しませんからね,実際。
...
