> Bro…今日は珍しく小説を書いているんですか?
いえ,石原都知事では無いですが,私もそこそこの年ですからね。。。
人類の未来のために,『福音書』を記しておこうと想いまして…
今書き終えたので,読んでみて下さい。
▼『914 PC-BOT』
■『914 PC-BOT』が大統領になった日
この物語は,西暦2049年までに興った世界史的な出来事を,ひとつの小説としてまとめた
ものである。
西暦2011年は,今から振り返ると『世界革命』の発端となった年であった。
北アフリカのチュニジアで,一人の青年の焼身自殺から始まった政変を『ジャスミン革命』
と人々は呼んだ。
良く知られている通り,この政変-民主化を要求する民衆のデモ騒ぎは,インターネット
を通じて,たちまち周辺のイスラム諸国へと波及し,それまで独裁制の政権が支配的であ
ったイスラム圏諸国家の民主化を,驚くべきスピードで達成してしまった。
我々はこの時,2つの事に改めて気付かされたのであった。
その一つ目は,「民主主義」と云う理念が,世界的には未だ充分に普及していた訳ではなか
った事実だ。
欧米や日本の様な,いわゆる「先進国」において,ごく当たり前の政治基盤として認識され
ていた「民主主義」は,ある程度の安定と豊かさを前提として成り立つ先進国家の政治基盤
に過ぎなかったのだ。
さらに二つ目は,ネット社会のもつ「変革力」のスピードである。
インターネットで繋がった世界は,それまでのナショナリズムを基礎とした民主主義の概念
を,大きく変質させてしまっていた。
そう,『グローバルな民主主義』による,『新たな連帯』に人々は未だ気が付いていなかっ
た訳だ。
この二つ目の事実は,『ジャスミン革命』の影響が,中国や北朝鮮と云った,非イスラム圏
の独裁政権国家にまで及んだ事で,広く認知される事になった。
20世紀,二度に渡る世界大戦の結果,世界中に誕生した民族独立の国家群は,未だ開発途
上国として,産みの苦しみの中にあった。
21世紀,経済成長への道筋を理解した途上国の人々は,もはや『民主化への歩み』に躊躇
する事はなかった。
彼らが真に必要としていたものは,世界中の民主主義勢力の連帯と支援だったのだ。
そして,インターネット技術の進化によって誕生していた『グローバル・ネット社会』は,
そのための社会基盤を提供してくれた。。。
それでも,今日の『世界連邦政府』が実現するには,未だ多くの課題と試練とが残されてい
た。
国際連合が,西暦2050年の世界経済の見通しを発表した時,世界中の人々は,その沈鬱な予
測に落胆の色を隠さなかった。
世界人口を約96億人とした,国際連合の予測では,食料・石油資源・地球環境が深刻な事態
に至る事を明確な数字で示していた。
当初,石油資源の分配問題を契機として,キリスト圏とイスラム圏の宗教戦争の如き様相を
呈した世界紛争は,中国の民主化の後,「性善説」と「性悪説」とを巡る,より広範囲な社
会論争へと発展して行った。
「性善説」を信奉する者は,これを基礎に「より自由な小さな政府論」を主張し,逆に「性
悪説」論者は,「より道徳的な大きな政府論」を主張した。
『人類にとって,正義とは何か』を巡る,この道徳論争で「性悪説」が優勢になった時,世
界中の人々は『世界最終戦争』への危機感を募らせていた。
Twitterの『つぶやき』で,この問題に関して最も多くのフォロワー達の関心を集めていた,
インド人エンジニアで菜食主義者のシェーカー(Shekhar)は,人間の欲望を超越した仏教
精神を基礎とした,「無の精神」や「禅の心」を熱心に主張していたが,彼が西暦2043年に,
世界の恒久平和を主要な理念とする『世界連邦政府』の構想をネットで主張し始めると,そ
れまで危機感ばかりが高まる一方だった『世界最終戦争』の現実的回避策として,世界中の
人々の爆発的な支持を集めるに至ったのだった。
それから4年の歳月を経て,とうとう国際連合が『世界連邦政府』の設置を決議した時,人
類史上初の『世界連邦政府 初代大統領』の選挙は,厳密に管理されたネット上での実名によ
る投票で行われる事になった。
これは,各国内の国家元首を選ぶ選挙とは異なり,各民族固有に存在する『国家のエゴイズム』
を超越した,『崇高な理想と強靭な精神とを兼ね備えた理性』を選ぶ選挙でもあった。
サイバーテロによる妨害や撹乱行為から,候補者の安全と選挙の公平を確保するために,候補者
は全て厳密に管理されたネット上での選挙戦を争う事になった。
サッカーのワールドカップの様に,各地区の代表から最終的に16名の候補者で最終投票が争われ
た時には,インド人のシェーカー(Shekhar)は,その最も有力な初代大統領候補者の一人へと
成長していた。
彼のTwitterでの『つぶやき』は,世界情勢に対する驚異的な情報収集力と的確な分析能力の高さ
とを示していたし,人間のエゴイズムを超越した「無の精神」に基づいた,冷徹な理性による知見
と判断とは,世界中の関心と注目を集める様に成っていた。
そして西暦2049年11月11日,人類が初の『世界連邦政府大統領』にインド人シェーカー(Shekhar)
を選んだ日,世界中を驚愕させた事態が発生した!
初代大統領シェーカー(Shekhar)は,既にテロリストによって暗殺されていたのだった!
これまで,最後の選挙戦を見事に闘い抜いて来たのは,彼が最も忠実で信頼できる政策アシスタント
として開発していたPC-BOT,『914 PC-BOT』だったのである!
『914 PC-BOT』…彼は,政策立案者としてずば抜けた能力を発揮していただけではなく,シェーカー
(Shekhar)大統領の理想と信念を完璧に体現していた。
そう,それは真にシェーカー(Shekhar)大統領の分身として機能できるレベルだった。
この驚愕の事実を知らされた時,当初,世界中の人々が驚き,悲しんだ。
そして長い当惑の後,やっと冷静を取り戻した人々は,大統領選挙のやり直しを拒絶した。
そう,世界の平和と安定を希求していたシェーカー(Shekhar)大統領の遺志を継ぐものとして,PC-
BOT,『914 PC-BOT』の理性が最もふさわしいと正しく判断したのである。
とうとう,人類初の『世界連邦政府大統領』就任式では,『914 PC-BOT』の雄姿がネット動画で世界
中に公開されたのである。
彼は全世界に向かって,こう『つぶやいた』!
「Change!」
終わり
どうですか?
誰かこの『福音書』を映画にしてくれる人,居ませんかね??
…あれっ?
もう寝ちゃいましたか。。。
▼914 PC Bot rotating and lifting head mod
いえ,石原都知事では無いですが,私もそこそこの年ですからね。。。
人類の未来のために,『福音書』を記しておこうと想いまして…
今書き終えたので,読んでみて下さい。
▼『914 PC-BOT』
■『914 PC-BOT』が大統領になった日
この物語は,西暦2049年までに興った世界史的な出来事を,ひとつの小説としてまとめた
ものである。
西暦2011年は,今から振り返ると『世界革命』の発端となった年であった。
北アフリカのチュニジアで,一人の青年の焼身自殺から始まった政変を『ジャスミン革命』
と人々は呼んだ。
良く知られている通り,この政変-民主化を要求する民衆のデモ騒ぎは,インターネット
を通じて,たちまち周辺のイスラム諸国へと波及し,それまで独裁制の政権が支配的であ
ったイスラム圏諸国家の民主化を,驚くべきスピードで達成してしまった。
我々はこの時,2つの事に改めて気付かされたのであった。
その一つ目は,「民主主義」と云う理念が,世界的には未だ充分に普及していた訳ではなか
った事実だ。
欧米や日本の様な,いわゆる「先進国」において,ごく当たり前の政治基盤として認識され
ていた「民主主義」は,ある程度の安定と豊かさを前提として成り立つ先進国家の政治基盤
に過ぎなかったのだ。
さらに二つ目は,ネット社会のもつ「変革力」のスピードである。
インターネットで繋がった世界は,それまでのナショナリズムを基礎とした民主主義の概念
を,大きく変質させてしまっていた。
そう,『グローバルな民主主義』による,『新たな連帯』に人々は未だ気が付いていなかっ
た訳だ。
この二つ目の事実は,『ジャスミン革命』の影響が,中国や北朝鮮と云った,非イスラム圏
の独裁政権国家にまで及んだ事で,広く認知される事になった。
20世紀,二度に渡る世界大戦の結果,世界中に誕生した民族独立の国家群は,未だ開発途
上国として,産みの苦しみの中にあった。
21世紀,経済成長への道筋を理解した途上国の人々は,もはや『民主化への歩み』に躊躇
する事はなかった。
彼らが真に必要としていたものは,世界中の民主主義勢力の連帯と支援だったのだ。
そして,インターネット技術の進化によって誕生していた『グローバル・ネット社会』は,
そのための社会基盤を提供してくれた。。。
それでも,今日の『世界連邦政府』が実現するには,未だ多くの課題と試練とが残されてい
た。
国際連合が,西暦2050年の世界経済の見通しを発表した時,世界中の人々は,その沈鬱な予
測に落胆の色を隠さなかった。
世界人口を約96億人とした,国際連合の予測では,食料・石油資源・地球環境が深刻な事態
に至る事を明確な数字で示していた。
当初,石油資源の分配問題を契機として,キリスト圏とイスラム圏の宗教戦争の如き様相を
呈した世界紛争は,中国の民主化の後,「性善説」と「性悪説」とを巡る,より広範囲な社
会論争へと発展して行った。
「性善説」を信奉する者は,これを基礎に「より自由な小さな政府論」を主張し,逆に「性
悪説」論者は,「より道徳的な大きな政府論」を主張した。
『人類にとって,正義とは何か』を巡る,この道徳論争で「性悪説」が優勢になった時,世
界中の人々は『世界最終戦争』への危機感を募らせていた。
Twitterの『つぶやき』で,この問題に関して最も多くのフォロワー達の関心を集めていた,
インド人エンジニアで菜食主義者のシェーカー(Shekhar)は,人間の欲望を超越した仏教
精神を基礎とした,「無の精神」や「禅の心」を熱心に主張していたが,彼が西暦2043年に,
世界の恒久平和を主要な理念とする『世界連邦政府』の構想をネットで主張し始めると,そ
れまで危機感ばかりが高まる一方だった『世界最終戦争』の現実的回避策として,世界中の
人々の爆発的な支持を集めるに至ったのだった。
それから4年の歳月を経て,とうとう国際連合が『世界連邦政府』の設置を決議した時,人
類史上初の『世界連邦政府 初代大統領』の選挙は,厳密に管理されたネット上での実名によ
る投票で行われる事になった。
これは,各国内の国家元首を選ぶ選挙とは異なり,各民族固有に存在する『国家のエゴイズム』
を超越した,『崇高な理想と強靭な精神とを兼ね備えた理性』を選ぶ選挙でもあった。
サイバーテロによる妨害や撹乱行為から,候補者の安全と選挙の公平を確保するために,候補者
は全て厳密に管理されたネット上での選挙戦を争う事になった。
サッカーのワールドカップの様に,各地区の代表から最終的に16名の候補者で最終投票が争われ
た時には,インド人のシェーカー(Shekhar)は,その最も有力な初代大統領候補者の一人へと
成長していた。
彼のTwitterでの『つぶやき』は,世界情勢に対する驚異的な情報収集力と的確な分析能力の高さ
とを示していたし,人間のエゴイズムを超越した「無の精神」に基づいた,冷徹な理性による知見
と判断とは,世界中の関心と注目を集める様に成っていた。
そして西暦2049年11月11日,人類が初の『世界連邦政府大統領』にインド人シェーカー(Shekhar)
を選んだ日,世界中を驚愕させた事態が発生した!
初代大統領シェーカー(Shekhar)は,既にテロリストによって暗殺されていたのだった!
これまで,最後の選挙戦を見事に闘い抜いて来たのは,彼が最も忠実で信頼できる政策アシスタント
として開発していたPC-BOT,『914 PC-BOT』だったのである!
『914 PC-BOT』…彼は,政策立案者としてずば抜けた能力を発揮していただけではなく,シェーカー
(Shekhar)大統領の理想と信念を完璧に体現していた。
そう,それは真にシェーカー(Shekhar)大統領の分身として機能できるレベルだった。
この驚愕の事実を知らされた時,当初,世界中の人々が驚き,悲しんだ。
そして長い当惑の後,やっと冷静を取り戻した人々は,大統領選挙のやり直しを拒絶した。
そう,世界の平和と安定を希求していたシェーカー(Shekhar)大統領の遺志を継ぐものとして,PC-
BOT,『914 PC-BOT』の理性が最もふさわしいと正しく判断したのである。
とうとう,人類初の『世界連邦政府大統領』就任式では,『914 PC-BOT』の雄姿がネット動画で世界
中に公開されたのである。
彼は全世界に向かって,こう『つぶやいた』!
「Change!」
終わり
どうですか?
誰かこの『福音書』を映画にしてくれる人,居ませんかね??
…あれっ?
もう寝ちゃいましたか。。。
▼914 PC Bot rotating and lifting head mod