ブロブロガー@くつログ

Proと呼ばれたい...そして日々悪戦苦闘する
Brofessional な職業人の安息の日誌

◇「平成の開国」と福袋セールスの日本人論理

2011-01-22 | 哲学

> 凄いです,Bro!
> 2011年最初の前回記事で,「@くつログ」過去最大のPVを達成しましたよ!


おお,それは良かった。。。
でも,年末年始にかけて1カ月近くのブランクがありましたからね。
読者の方をお待たせしていたのではないかと…


> でも久しぶりにコメントも頂いて,幸先の良いスタートになりましたね!
> で,景気づけついでに,今日のテーマは福袋の話題ですか…?


そうそう,世の中不景気な割に,今年も福袋の売上は好調だった様ですよ!
私自身では中身不明の福袋を買う気にならないのですが,世間一般では大人気
ですよね…個人的にとても不思議な気がします…


> Broの様な感想は,外国の方に多いみたいですね。
> 福袋セールス自体が日本的な販売手法だとか。。。
> でも中身には,福袋の価格以上の商品が詰まっている前提ですから,買えば
> 確実に得する訳ですよ…しかもかなり大幅にね!


でも,中には不要な物もある訳でしょう?
それに,基本的には在庫処分品が中心ですよね…?


> その辺がセット販売の妙なのでしょうね…
> 全体で得すれば,少々の無駄は気にならない…
> 何が入っているのか,別の楽しみ方もあるし。


その論理構造は,例のTPP是非の議論の際にもよく登場しますよね。
中身ひとつひとつの得失よりも,全体的な利益を優先して考える習性がある…


> う~ん…これって,ひょっとすると功利主義的な発想なんですかね?
> 「商品自体を」ではなく,「得する事を」目的化している…?


ちなみに,年が明けて,菅総理が「平成の開国」を改革のキーワードとして,
大きく全面に押し出してきたじゃないですか…これって,どう感じます?


> 結局は,昨年APECの際に話題になった,TPPへの参加を強力に推進して
> 行く方針なのですよね…菅総理の考えとしては。
> 「平成の開国」は,そのためのキャッチフレーズなのだと思いますが?


そうですね,例えて言えば,「平成の開国」と云うキャッチフレーズを使って,
菅総理が国民に売込もうとしているコンセプト商品の中身が楽しみな訳ですよ。
「平成の開国」と云う福袋の中身は,勿論「TPPへの参加」が主要な商品で
ある訳ですが,他にも多くの商品が詰められているのだと思いますよ。
例えば,環太平洋地域における安全保障とか,対中関係改善とか,外国人参政
権付与
とか…


> おおっ!
> すると,多くの日本人が不要と考えている商品も,まとめて売ってしまおう
> と云う福袋セールス戦略ですか,これは!
> 「全体として得するんだから,少しぐらい良いじゃん」と云う論理ですね!


「グローバリズム」と云う言葉を使うとね,日本人は少し慎重に構えてしまう
のですが,「開国」と云う言葉には日本人は悪い印象を受けないんですよね。

> う~ん…日本人の歴史から来る教訓の様なものなのでしょうかね…?
> 確かに国を開く事によって,日本人は多くのものを得てきた歴史を持ちます
> からねぇ。。。

しかし同時に,外国の侵略には,頑として対抗してきた歴史でもあります。
基本的には,単一民族的なナショナリズムの強い国ですからね。

> 大多数の日本人は愛国主義者ですものね…だから尖閣事件の様な問題では,
> 多くの国民が紛糾する事件に発展する。
> 「愛国心=正義」なのです,日本だけでなく,世界中の国々でもね!


そう,だから「開国」には賛成の人も,「グローバリズム」には慎重ですよね。
それは普遍的な価値なのか…?
我々の愛国心と相反する要素があるのではないか…?
利害の衝突に対しては,どの様な価値基準で判断するべきなのか…?


> う~ん…まるでマイケル・サンデル教授の政治哲学の授業みたいですね!
> テーマは,差当り「ナショナリズムVSグローバリズムの相克」ですか…
> 一体どちらが「正義」なのか…もう少し考えさせて下さい!



◇西暦2011年,社会を変える力とは?

2011-01-20 | 政治

> おっ,Bro!
> ご無沙汰でしたね…また随分と呑気な年明けのご様子で…


新年早々,色々と家事が立て込みましてね…ようやく一息ついた処です。


> 菅内閣も改造人事が発表されて,もうすぐ国会で予算審議が始まりますよ。
> 新閣僚の顔ぶれは知ってます?


そうそう,仙石官房長官,馬淵国交相,岡崎国家公安委員長などが外れて,国
会対策に随分配慮した様子ですね。
新官房長官には,枝野さんですか。。。


> 何と言っても,今回の目玉は与謝野経済財政相ですよ!
> 「たちあがれ日本」を離党しての入閣ですからね!
> 昨年の参院選で菅総理を苦しめた消費税問題に,今年こそ本格的に取り組む
> 覚悟の表れだと感じます。


与謝野さんは自民党時代から財政規律派の代表格でしたからねぇ。。。
麻生政権での経済財政政策担当相時代にも,今年(2011年度)中に消費税増税
に向けた法整備を終える方針でした。

与謝野さんとしては,「待った無し」の確たる信念で入閣された訳ですよね。
自民党や官僚の取り纏めには,大いに期待される所以でしょう。


> 菅総理としては「最強の内閣」と自任する布陣ですからね。
> まあ…現状で現実的に実現可能な人事としては,ベストなのでしょう。
> Broの感想はどうですか,少しは期待できますかね?


と言うか,むしろ「何を期待するのか」が問題ですけどね。
私自身は民主党と云う政党自体を信用していないので,内閣を如何様に改造し
たところで,根本のところでNGです。
財政再建問題は重要ですが,所詮は政治の手段の話ですよね。
政治の目的自体に対して,効果的な経済財政政策が実現されないと意味が無い。
党として確たる理念も無く,党内バラバラの意見を纏めるリーダーも不在の政
党では,日本の政治はこのまま迷走を続けるだけだろうと想う。


> そうすると,やはり解散総選挙だけが,今年の唯一の希望ですか?


それはそうですけどね,問題は自民党が復権すれば,本当に日本の現状が改善
されるのかと云う見通しが大切ですよね。
昨年は民主党の失態が続いて,「それ見た事か」との想いが強かったのですが,
つくづく日本の現状を考えてみるにつれて,困難な社会情勢を思い知らされる
次第です…社会も政治も経済も老化と云うか,構造的に硬直化しているし。
今年はまず,より明確な時代認識と未来展望とが大切になる年だと思います。


> 外交,安保,景気,雇用,財政,社会保障とまさに四面楚歌の状況ですもの
> ね,現在の日本は!
> 規制ばかり多くて,時代の要請に柔軟に対応できなくなっている訳ですねぇ,
> 社会全体が…
> それに加えて,政権与党内では不協和音ばかりが聞こえて来る始末です。
> 課題山積で,一体何から解決するべきなのかが分かりませんよね,まったく。


だからこそ,今年こそは総理のリーダーシップが最重要になると感じます。
さもなくば,政治や社会への期待を全く捨てて,ひたすら個人的な幸福追求の
在り方を志向して生き残りを考えてみるか…?


> それは,ある意味で日本を見限って,海外脱出を考えてみる発想ですかね?
> 企業などでは在りがちな発想ですけどね,でも個人レベルでは甚だ極端な発
> 想ですよね…?
> 実行できる人は良いとしても,ごく限られた人々だけでしょう…?


国内状況に絶望して海外へ出て行く事は,いつの時代にもあった事だと思いま
すけどね…
海外への出稼ぎまで含めれば,まさに労働市場のグローバル化と云う意味で,
意外と望ましい事なのかもしれませんよね?


> スポーツに限らず,国際舞台で活躍する有能な日本人も増えましたからね。
> 若い世代に対しては奨励できる事だと思いますが,そもそも日本の高齢者の
> 場合,多くは海外で老後を過ごす事を望みませんよ。
> 日本国内で家族に囲まれて幸せな老後を過ごす事が,大多数の人々にとって
> 幸福な人生だと考えられていますから。

最近の日本人は,若い世代でも海外での生活を望まない傾向が強い様ですね。
結局少子化社会において,老後の親の事や子育ての事まで総合的に考えると,
やはり,国内での少ない就業機会を待つ事の方を選択している訳でしょうか。


> 日本社会の閉塞感を指摘する意見が多いですが,やはり原因は不景気だけで
> はなく,人口構成が高齢化している事とも関係している訳ですよね,きっと。


日本人が海外に出ない現状で,外国との交流を深めるのならば,やはり積極的
外国人を日本に引き寄せて来る戦略を考えないといけない事になります。
今の保守派の人々の意見では,まるで鎖国でもしようと言い出さんばかりに外
国人の増加を危険視する声が強い訳ですから,日本社会の閉塞状況は政治だけ
でなく,国民全体で作り出している雰囲気である事をもっと自覚する必要があ
りそうです。

> 日本人全体の意識の老化と内向き志向が閉塞社会の元凶ですか…?
> 菅総理の言う「平成の開国」は,方針としては結構良い着眼をしているのか
> もしれませんねぇ…そうすると…


日本社会の構造的な行き詰まりは,まさに幕末期に匹敵する状態なのだとはっ
きり自覚する事ができれば,次に必要な事は「維新」だと言う事になります。

政治・経済だけでなく,社会の根底から再構築する「理念の確立」こそが,今
本当に必要とされている事なのですよ。


> なるほど。
> まだまだ世間一般の認識が浅く,「維新への覚悟」が不足している訳ですか!
> これまで,戦後の日本社会の枠組みを築き上げてきた力が官僚主導であった
> 事を振返れば,「政治主導」の理念を掲げた民主党の方針は,国民一般に希望
> の光を与えてくれた気がしましたけどねぇ…


大衆に迎合して,朝令暮改ばかりの「政治主導」では,むしろ優秀な官僚が委縮
するだけの負の結果になっている訳ですよね。
政治家の任期は比較的短いので,中長期に渡る本格的な改革では,安定的な与党
政権が不可欠なのだとも感じます。
さらに言えば,合意形成や政策決定など,政治のプロセスの面でも,もっと大胆
な変革が必要なのだと思う…国会や選挙制度改革まで含めてのね。

> 政治や行政のしくみ自体から再構築する訳ですね!
> でも,そんな革命的な社会改革は,既得権益で固まった既成の体制内部では
> 望めませんよね…一面では現状破壊ですらある訳ですから…


私は想うのですがね,現代の革命は流血からではなく,ネット社会の力によっ
ても可能なのではないかと。
去年起こった事件を思い出してみて下さい。
ウィキリークス尖閣ビデオ流出事件などで,ネット社会に潜在している社会
変革力は実証済だと想うのです。


> そう言えば,つい先日のチュニジア政権転覆でも,事件の発端はネット上の
> 「フェイスブック」から始まったみたいですよね!
> 確かに,破壊力については実証済ですよ!


以前にもこの「@くつログ」で書きましたが,TV放送がデジタル化されれば,
在宅での直接選挙だって,システム的には可能な時代に成っている訳です。
もっともっと大胆で,建設的な政治プロセスの変革は充分可能なはずです。
要は,皆が頭を柔軟にして,「国民全員参加型の政治」を創造して行く勇気こそ
現状突破力になるのだと想う。


> そうか!
> 民主党マニフェストの総花的な改革ビジョンなどは,どうせ当初から破綻し
> ている訳ですから,期待した国民自身の失敗だと割り切る事ですよね!
> それよりも,早々にもっと大胆な未来ビジョンを再構築して,これを実現し
> てくれる新しい政府こそが出現して欲しいですよね!
> 「国民全員参加型の政治」ですか。。。創りたいです,私も!



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