ブロブロガー@くつログ

Proと呼ばれたい...そして日々悪戦苦闘する
Brofessional な職業人の安息の日誌

◇4対2、還ってくるのか北方領土?~日露平和条約交渉再スタート

2013-05-03 | 政治

http://jp.ibtimes.com/articles/43539/20130430/1367264759.htm

> ロシア・中東を外遊中の安倍首相ですが、注目のプーチン露大統領との首脳
> 会談を終え、10年ぶりに日露共同声明が発表されましたね!


▼ロシア訪問の安倍首相、シベリア抑留者らの日本人墓地を参拝(13/04/29)

http://www.youtube.com/watch?v=E0S60fUDWrY

▼日ロ首脳が共同声明 領土交渉の再スタートで合意(13/04/30)

http://www.youtube.com/watch?v=MnoMaheYNhU

ええ、今年2月に森元首相がロシアを訪問してプーチン大統領と会談して以来、
待ち望まれていた日露首脳会談でした…。


▼◇森元首相プーチン大統領と会談~北方領土返還へ種を蒔く
http://blog.goo.ne.jp/ayakikki/e/8fcf1cb80c0a24be19e6448812bb3dba

> 森元首相とは至極リラックスした様子のプーチン大統領でしたが、今回の
> 倍首相との会談では、少し構えて緊張した様子も感じられましたね…?


何せ日露間は、第二次大戦後67年を経た現在に至ってなお、平和条約すら締結
されていない
間柄ですからね。
日本が独立を回復した1951年のサンフランシスコ講和会議では、旧ソ連邦は、
条約調印どころか、講和会議の妨害すら行いました。


▼5-6【吉田 茂 日本国憲法】麻生太郎の祖父「日本独立」その光と影

http://www.youtube.com/watch?v=utc-UlYX_Lc

> 旧ソ連は、中国の不参加を理由に講和会議の無効を訴えていましたが…?


大戦後の大陸では、終戦直後に蒋介石の国民党軍と毛沢東の中国共産党軍とが
「国共内戦」
を始めました。劣勢で台湾へ逃れた蒋介石の中華民国政府と、1949
年に北京で毛沢東が建国宣言した中華人民共和国
とは対立していましたからね。
この時、二つの中国政府が存在する事になりました。
また朝鮮半島では1950年に北朝鮮の金日成が南鮮に侵攻を開始して、朝鮮戦争
が始まっていましたし…。


> 日本が降伏しても、アジア諸国は未だ独立の戦火の中に在った訳ですね!
> でも、その後日本と中華民国政府(台湾)とは、1952年のサンフランシスコ
> 講和条約発効と同日に日華平和条約を調印していますし、中華人民共和国と
> も、1978年に日中平和友好条約を調印しましたから、直接戦争した中国との
> 方が、ロシアとよりも先に平和条約を締結した事になりますねぇ…。


旧ソ連とは、1956年に日ソ共同宣言を発表して国交を回復しましたが、この時
北方領土問題が未解決だったので、平和条約の締結は留保されたのです。
そして、北方領土問題が進展しないために、平和条約の締結も保留されたまま
今日にまで至る訳です。


> 戦後67年に渡る日本の悲願であった北方領土返還の交渉が、今回の安倍首相
> のロシア訪問によって、ようやく再スタートする事になった訳ですね!


一説では、今回のチャンスを逃せば、もはや北方領土返還は絶望的だとの見方
も在ります。ロシアから北方領土に移住した人々も根付いて来て居ますから。
返還の交渉は、今後益々難しくなる一方なのです。

> 先だって、主権回復61周年記念式典が開催された際にも話題になりましたが、
> 沖縄や奄美、小笠原諸島など、サンフランシスコ講和条約発効時点でなお、
> 米国から返還が留保された日本領土が多く在りましたよね。


戦後直ぐに、米ソ冷戦時代に突入しましたから、米国としては主に安全保障上
の理由から、これらの島々を利用する権利を保持しておきたかったのでしょう。
決して、米国領とする事が目的なのでは無く…。

> 北方領土4島の方は、これと事情が異なりますね。
> 旧ソ連は、歯舞、色丹、国後、択捉の4島に積極的に自国民を移住させて、
> これらの島々を旧ソ連の領土にしてしまいましたから。


日本の立場から見れば、これは明らかに不法占拠なのです。
そもそも戦前は、1875年にロシアとの間で樺太・千島交換条約が交わされて、
それまで日本人とロシア人が雑居していた樺太(サハリン)をロシア領として
認める換わりに、カムチャッカ半島に至るまでの千島列島全体が日本の領土
して定められました。


> えっ、日本の領土って、そんなに広かったの…?


戦前の日本人は、今の様に「内向き志向」では無く、積極的に海外に出かけて
行って、未開地域の開発に意欲的に取り組んでいましたからね。
フロンティア精神も旺盛だったのです。
例えそれが「帝国主義」と批判される事が遭ったとしても、相互互恵の精神で、
積極的に自らの資本を海外投下して、未開地域の開発
に取り組みました。


> ロシアに援助を求められるまでもなく、戦前は、こちらから積極的に出て行
> って来た事なのですね!


朝鮮半島や旧満州(中国東北部)、台湾などにしても、事情は同じ事です。
戦前の日本人が守りたかったものは、これらの地域に自ら投下した資本とその
成果である権益と、そしてこれら地域の安全保障です。



> 「領土的野心」などでは無く…?


人其々なので、それが「全く無い」とは断言する訳には行きませんが、少なく
とも「侵略」とか、「盗み取る」様な行為をそのまま許可する程「野蛮な国家」
ではありませんでした。
全ては、その時々の情勢に応じて、合法的に処理して獲得した権利です。


> う~ん…例外も在った様な気もしますが…?
> そうすると、マルクス主義者達が「フロンティア精神溢れる資本主義の精神」
> を信じる事が出来ないで、「搾取」や「侵略」や「帝国主義」と云った様な、
> マイナス面のみを強調して認識し、理解してしまうのは、マルクス主義者達
> 自身の内面性や文化・国民性に「野蛮さ」が在る訳ですかねぇ…?


アダム・スミスの様な楽観論の根底には、キリスト教的な道徳合理性の精神
在ると以前にも書きました。


▼◇アダム・スミスに罪を問う~資金循環に関する寓話
http://blog.goo.ne.jp/ayakikki/e/5ad39fafd447daeacc082c8324cb4cbc

同様に、マルクス主義的な悲観論の根底にも、人間関係を支配・被支配の関係
として認識する動機や原因が在りそうですね…。

> 人間関係を「協調・互恵」の関係として認識する事ができない…?
> 中国や韓国との外交が上手く行かない根本も、「信頼関係」の欠如ですよね。


今回の日露首脳会談でも、安倍首相とプーチン大統領との個人的な信頼関係の
構築
が強調されました。
「ここから始めよう」と。


> プーチン大統領が主張する2島返還論は、1956年の日ソ共同宣言の際のソ連
> 側の主張に基づくものですよね。
> 千島列島については、終戦時ポツダム宣言を受託した際に、その権利を放棄
> したものとされ、南千島(国後、択捉の2島)はその一部だと云うものです。
> 一方で日本側の4島返還論はどこから出て来たの…本来は、千島列島全体が
> 日本の領土だったはずなのに?


南樺太と千島列島の放棄については、サンフランシスコ講和会議でも確認され、
日本もそれを認めています。しかし、南千島(国後、択捉の2島)については、
放棄した千島列島の範囲に含めていません。

4島返還論の根拠は、1855年の日露和親条約(下田条約)で両国が合意してい
た国境線
です。ここは日本固有の領土だと云う論拠です。


> 江戸時代の話ですよね!…大日本帝国成立以前の。
> でも、2島返還論よりは理に適っているし、確かな証拠も在りますしね。


それだけに、尚更これまで日本が譲歩できなかった理由でもあります。
しかし、歴史的に考えてみれば、両国間の国境線は常に動いて来ました。
問題は、双方の信頼関係を破壊する事無く、相互互恵の精神に立って合意を結
事ができるか否かです。

> 両国が共同で開発を進める訳だから、国境線は関係ない…?
> そんな事は無いでしょ…円滑に共同作業を進めるためにこそ、双方お互いの
> 権利関係には、明確な「仕切り」が必要なはずです!


それは、未来志向の共同作業の上で、実利と明確さはやはり大切ですからね。
しかし、今や過去の経緯に拘る事が、かえって日本の実利を損なう気がする。
4島対2島の間のどこか、あるいはあくまで4島に拘るならば、その代替条件
として提示するものを用意する必要があると想います…。


> プーチン大統領は、今回の首脳会談の席上で、「係争地域の等面積分割方式」
> について、ほのめかしたそうですね…。
> 広大なロシア領土のあちこちに存在する「係争地域」について、これまでも
> 数多く、話合いで解決して来た実績があるとして言及したそうです。


▼ロシア・プーチン大統領、日ロ首脳会談の中で「面積等分」に言及(13/05/01)

http://www.youtube.com/watch?v=BLr8v0-IHC0

森元首相も、それに類する事を発言していました。
やはり、現実的な解決策「その辺」に在りそうですね…。


> 4島の日本帰属が認められない限り、国内に反対意見が残りそうですけど…。


もし本当に、今回が「最後のチャンス」だと信じるなら、「現実策」の方を選ぶ
べき
だと思います。
反対意見の方々には、少し申し訳ないのですけど…。



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2 コメント

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産経の【主張】では… (Ayakikki)
2013-05-08 22:42:40
あくまで、「4島返還論」の様である。

▼北方領土2等分「妄言」には惑わされるな
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130505/plc13050503130001-n1.htm

・・・正論であるだけに、反論は難しい…。


返信する
確かに… (Mich)
2013-05-12 23:45:16
産経の主張は「正論」なのですが、日本のオプションは二つしかないのだと思います。All or Nothing...

確かに旧ソ連の一方的な不法占拠は許しがたいのですが、日本が4島返還で突っ張り続ければ、おそらくは1島をも取り戻すことはできないでしょう。

究極のジレンマですね…。

P.S. 今日は時間があるので、今までコメントさせていただきたかった記事に「反応」しています。煩わしくて済みません…。
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