理想国家日本の条件 さんより転載です。
2018.03.27
手話映画「明日のきみへ」が都内で上映 NSP・梅崎快人、長谷川奈央が出演
https://the-liberty.com/article.php?item_id=14290
このほど、全編に日本手話をとりいれた映画「明日のきみへ~幸せのスケジュールより~」が東京・中野区の「なかのZERO」で上映された。2012年夏に初演された手話劇「幸せのスケジュール」を映像化した作品だ。
2016年に、先天性の聴覚障害を持つ少女と健聴者の少年との交流を描いたアニメ映画「聲(こえ)の形」が話題を呼んだが、本作品は、聾(ろう)者の夢や結婚など、「幸せの定義」について掘り下げている。
主演は、2015年の聴覚障害者「Miss&Misterコンテスト」で優勝し、翌年の世界大会にはミス日本代表として出場した、奈苗さんが務めた。
この映画に、幸福の科学を母体とする芸能事務所「ニュースター・プロダクション」(以下、NSP)の梅崎快人さんと長谷川奈央さんも出演している。
映画は劇中で劇を上演する形式をとっており、手話劇「幸せのスケジュール」の稽古場からストーリーが始まる。
手話劇に聾者役として出演する健聴者の玲奈(長谷川奈央)は、手話がぎこちないとし、演出家から指導を受ける。一方、同じく手話劇に出演する健聴者の近藤春生(梅崎快人)は、手話を上達させたいと考え、手話教室が行われている喫茶店に行くことに。
そこで、聾者の女性・澤村みちる(奈苗)と出会い、物語が展開していく――。
聾者と健聴者がさまざまな思いを抱えながら生活し、交流していく姿を描いた本作品は、なにをもって「幸せ」と呼ぶかを考えさせられる感動作だ。
監督や出演者によるトークショー
映画上映後には、主題歌のライブ、監督や出演者によるトークショーも行われた。
奈苗さん
主人公の聾者・澤村みちるを演じた奈苗さん自身も、生まれた時から耳が聞こえないという。しかし、「聾者に見えない」と指摘され、主人公を演じるにあたり演技の研究をしたことをトークショーで明かし、「私、ちゃんと聾者に見えましたか」と、ユーモラスに観客に問いかけた。
作品の編集にあたった立川晋輔監督の「苦労したところは」という問いかけに対し、長谷川さんや梅崎さんは「手話は形を覚えるだけではだめで、リズムや表情がそろっていないと伝わらないというのが難しかった」と語り、8カ月かけて手話の練習に励んだことを明かした。
立川監督
イベント終了後、本誌の取材に応じた立川監督は「もともと聾者の世界には興味があった」とし、このように話した。
「聾がテーマではありますが、道徳映画にはしたくなかったんです。今回、僕はキャストなどが決まった段階で監督として参加させていただいたので、聾の世界についてのリサーチが十分にできませんでした。次回は、もっと聾の世界に深く入っていって、作品と向き合っていきたいです。初めての試みでパイロット版のような位置づけではありますが、聾者の方々と何か一つ作品をつくれたというのは、僕にとって大きい。今後も、こうした作品づくりを続けていきたいと思います」
梅崎さん
初めて手話映画に出演したNSP所属の梅崎さんは、DVDや書籍、テレビ番組などさまざまな媒体を通して手話を学んだとし、次のように述べた。
「ありがとうという言葉一つをとっても、手の形やタイミングが少し違うだけで、まったく違う意味になってしまいます。手話も一つの言語なので、"ネイティブ"である聾者の方が実際に使っているところを見るために、聾者の集いにも毎週参加させていただきました。今回の映画撮影を通して、表現者としての『伝える力』が鍛えられたと思います」
長谷川さん
同じくNSPに所属する長谷川さんは、自身が演じた玲奈についてこのように話した。
「玲奈という女性を演じさせていただきましたが、劇中劇なので、実は三役演じてるんです(笑)。玲奈という役者がベースにありながら、その玲奈が演じるヒロイン役と、ヒロイン役から降ろされた後の役。一つひとつの役に、玲奈の感情を乗せなくてはならず、苦心しました。最初台本をいただいた時は、玲奈に対して『性格がきつい女性だな』と思ったのですが、玲奈が置かれている環境を考えることで、徐々に理解が深まり、演技に活かせたと思います」
本作品はDVD化され、5月に発売される予定。
【関連ページ】
映画「明日の君へ~幸せのスケジュールより~」公式ホームページ
https://ashitanokimie.amebaownd.com/
ニュースター・プロダクション公式ホームページ