たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

オーロラに包まれて <「大追跡!究極のオーロラ 〜カナダ 8000kmを行く〜」>を見て

2019-03-17 | 心のやすらぎ・豊かさ

190317 オーロラに包まれて <「大追跡!究極のオーロラ 〜カナダ 8000kmを行く〜」>を見て

 

昨夜、ふと懐かしい風景画目に入り、ついつい見てしまいました。番組はNHK 体感グレートネイチャーの<「大追跡!究極のオーロラ 〜カナダ 8000kmを行く〜」>です。ただ私が見始めたのは820分ころでしょうか、番組は730分からでしたので半分過ぎからでした。

 

その懐かしい風景はカナディアン・ロッキーのバンフ周辺、それからカルガリーのダウンタウンでした。ロッキーを源流とする大河、ロー川がダウンタウンを横切り、河畔には大きな公園があり、その先に摩天楼群(といっても高さ制限があったかでそれほど高層ではありません)がそびえ立っています。ロー川のそばにたしか無料で駐車できるところがあって、そこからダウンタウンで行われていた公聴会に毎日通っていたことをつい思い出しました。これは新しいガスパイプライン事業の是非についてエネルギー委員会が行っていたパブリックヒアリング(北米式対審構造)で、たしか2ヶ月くらい毎日終日続きました。

 

番組は<究極のオーロラ>を4K映像で捉えようとカナダ北極圏を探索していたようです。最近、オーロラの美しい映像を放映する番組が増えているような印象です。私が四半世紀前カナダを訪れたときは、あまりオーロラについて関心もなく、日本でもその映像を放映するような番組がほとんどなかったのではと思います(といっても当時ほとんどTVを見ていませんでしたので何の裏付けもありませんが)。

 

むろん一部の愛好家がオーロラツアーに参加してその素晴らしさを体験していたと思いますが、一般に周知されていたかというとどうでしょう。北極圏というと、故星野道夫氏がアラスカを中心に探検し、天体やヒグマなどの写真を多く残されたと思いますが、オーロラも写真だけだとするとそれほどその素晴らしさが理解できないように思えます。

 

ともかく私自身とオーロラの接点は、40年以上前、まだ北極圏を通ってヨーロッパに行く航路しかなかったころ、夜中寝ているときオーロラが見えるとの声で起こされ?、見たような記憶がぼんやり残っているくらいでした。そんなわけで、カナダ滞在中、北極圏に出かける用ができたときも、オーロラのことはまったく頭に浮かんできませんでした。

 

今回の番組(たしか再放送?)は、ただオーロラではなくオーロラ爆発を捉えるというのですが、射程の対象は、イエローナイフとホワイトホースを中心とするその北方だったかと思います。その両方とも別々の機会に出かけたことがあります。後者の方は、たしかダイヤモンド発掘事業について環境アセスメントが行われていて、事業者による現地見学会(名称不確か)が行われると言うことでした。北極圏の伝統文化や環境保全の活動をしている委員会メンバーがその発掘予定地にヘリコプター?で現地案内されることになっていて、委員長の計らいで私もオブザーバーで参加してよいことになり、うきうき気分でホワイトホースまで飛んだのです。ところが気象条件が悪く延期となり、私はがっかりでした。

 

ところがホテルまでに帰途の際、遠くになにか変わった空模様が広があり、あれはなんだと思ったのですが、そのときは一人でしたので誰にも聞くことができないものの、あっこれがオーロラかと思ったのです。少し弱々しい色も淡い一色くらいにみえたでしょうか、遠かったせいもあり、そうかなと思った程度でした。

 

その後私一人、北極海沿岸まで先住民の集落を訪ねる旅をしました。たしかイヌビックという飛行機の乗換のための中継地点で一泊したときのことです。夜中ぐっすり寝入っていたとき、大声で数人が喧嘩をしているような騒ぎに目が覚めました。外を見ると先住民たちが酒に酔って大声で騒いでいるだけでしたが、私の方は目がさえてしまいました。

 

ただなにか外の様子がおかしいのです。空が動いているように見えるのです。あ、これこそオーロラではと思い、外に出ました。ちょっと歩くと、広いところに出て、オーロラの動きのど真ん中に入ったような感覚になりました。それは母の胎内にいるような、不思議な感覚です。それはいくら4K映像で薄くし画像が流れても体験できない全身感覚でした。寒いと思いつつも、その体の平衡感覚を危うくするような、それでいてなにか気分のいい状態は一度も味わったことのないものでした。誰もいない宇宙と人の不思議な体験でした。

 

そんなことがあって帰国してから、オーロラに関心に少し関心を持つようになり、映像のDVDを買ったりしましたが、そのダイナミックな動態は迫力があったり、色彩も美しいですが、全身感覚で味わうのでないため、物足りなさも感じしてしまい、いつの間にか興味が薄れていました。

 

さて今回の番組では、ホワイトホースの北方にあるドーソン・シティでようやくオーロラ爆発に出会うことができました。ドーソン・シティは20世紀末ゴールドラッシュで北米中から荒くれ?者が狂気のごとくやってきた町ですね。いまはそんな騒動もなく静かなところになっているようです。そしてオーロラ爆発に会える数少ないところのようです。ということは金採掘の人たちも見たのでしょうか。金よりも美しいとは思わなかったのでしょうかね。

 

たしかにオーロラ爆発は、これまで見たさまざまなオーロラとは格段に違う、驚異的なものでした。映像の力もなかなかのものです。極寒の中で撮影したスタッフの皆さん、ほんとにご苦労様です。私もマイナス20度、30度の世界をなんども味わいました。肺まで突き刺さるような鋭い寒気ですね。凍った道路をなんども走ったことがあります。スリル満点で私はなんどか死を覚悟した(大げさでしょうけど)くらい、ちょっとハンドルを間違うとアウトでした。怖すぎて、神経が麻痺するほどでした。彼らはそれ以上の経験を重ねながら、すばらしい映像を送ってくれたわけですから、感謝です。

 

今日はこれにておしまい。また明日。


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