バリ島 KAZUYAママの今日の閃き

誰かが言った。
人生における3大言語。
「頼らない」
「期待しない」
「あてにしない」

ドラマ 最終回

2009-07-05 17:10:10 | Weblog
 「是非、貴女の名前と住所を教えてください。」

と、じいさんが言った。
 こんなことは、これで終わりにしたほうがいいだろう・・・と察知し

 「バリは狭いし、いつかどこかでまた会うでしょう。私のことを知る必要は
  ないですよ!!」

すると、じいさん。

 「私は、20年前に親切にしていただいた人の写真を未だに持ち歩いている。」

と、言うのだ!!

 イヤイヤ、いつ何時、じいさんが私に対して、怒りを思い出し
ブラックマジックをかけられたら大変!!

 丁寧にお断りをした。

 そして、落ち着いたじいさんは、帰っていったのだ。

 さぁ~修理開始・・・。

 「車の修理は、4日程かかります。車を置いていってください・・・。」

 それは、困る。

 ランプは、今、取り替えられるが、バンパーとサイドの塗装は車がないと
出来ないという。

 「じゃーサイドの塗装は必要ないから、バンパーだけ外していくことは出来る?」

 女神様が言った。

 「サイドの塗装が必要なければ、更にお安くなります。奥さんも差額を出さなくて
  済みますよ。更に返金になるかもしれません。」

 それならその方がいいと思い、バンパーだけを置いていくことにした。
 精算は、最後ということで、私は、修理やを後にした。

 帰り道、返金になるお金は、彼女にあげよう・・・と思った。

 4日経って、女神様から修理が終わったと電話があった。
でも、取り付けやなにやらで、2時間かかると言われたので
ダンナに行ってもらうことにした。返金があるかもしれないので受け取らなくて
いいから・・・と伝言した。

 ダンナが到着すると、すぐに女神様が駆け寄ってきたそうだ。

「バンパーとサイドの色が多少変わりますがご理解ください。」と言われた。

 ダンナは少々不機嫌な言い方で答えると女神様に

「彼方も奥様のように心の広い人間になるといいですよ。」と
説教されたそうだ!!

 勘の鋭いダンナは、ただ者ではない・・・と、感じたそうだ!!

    やはり、女神様・・・!?

 そして、帰宅したダンナは、ご機嫌・・・。
 
 「車を修理してもらって、お金貰っちゃった!!」

 「はっ!?」
 出発前に話したのに・・・受け取らなくていい・・・って・・・。

 あ~うちのダンナも100%バリ人なのね・・・。
 「ディスカウントある?」って聞く、あのじいさんと余り変わらなかったのである。


                 完


 
 

ドラマの続き

2009-07-03 13:22:06 | Weblog
 一緒に乗っていた奥さんは、駐車場でハラハラしながら待っていた。
私の友人に「うちのダンナは、眠っていたのよ。」と言っていたそうだ。
じいさんは、奥さんに「3.5JTだった!!」と吐き捨てた言い方をした。
ただでさえ怖い顔をした奥さんの顔が更に鋭くなった。
私は同情しない・・・と、心に誓い。じいさんのことを信じようと思った。

 その日の夕方、じいさんから電話があった。
明日、2時にお金が用意出きるので、3時に修理屋で待ち合わせよう・・・と
言う電話だった。

 じいさん、やっぱりいい人だった。と、いうより、相当プライドが
高いのだろう。

 翌日、私は約束通り、3時10分前に修理屋へ着いた。
女神様のようなお姉さんが、近寄って来て、こう言った。

 「奥さん、どうでしょうか?バンパーは、交換ではなく修理も出来ます。
 そうすれば、修理代だけで、彼の支払いが少額で済みますが・・・」

 「えっ?そうなの?昨日は何も言われなかったから・・・」

 「あの場では、言えませんでした。もし、奥さんが承諾いただければ・・・」

 「見積もりしなおしてくれる?」
 
 なんと、1・5JTで済むというのだ。(3万5千円から1万5千円)
そうなれば、私も端数出さなくて済むし、女神様の言うことを聞いた。

 「貴女は本当に心の広い人だ・・・」と彼女が言った。

 ん~~~やっぱり、女神様???

 20分遅れて、じいさんが来た。顔が強張っている。
体もブルブル震えている。
かわいそうに思い、じいさんに修理で済ませるから支払額、安くなったことを
話すと、ドモリはじめた。
女神様のような彼女から説明を受けると、今までの緊張が一気に緩み
更に私にこう言った。

 「ディスカウントないの?」

 「はっ?」

私は、納得できなかった。断ると、じいさんは、お財布の中から
全額を取り出した。どうみても、3.5JTは用意していたようには見えない。
結局、1.3JTしか無かったのだ。
あと、200,000ルピア足りないと言い、今から友人に借りに行くと
言い出し席を立ったので、このまま逃げられたら不味いと思い、

 「もういいよ!!何で、こんなことでじいさんの友人が巻き添えに
 ならなきゃいけないの?私が不足分出すよ。」と言ったとたん。

わぁ~わぁ~泣き出した。(ちょっと、ビックリ!!
そして、私に向かって、「こんな親切な人と出会ったのは20年ぶりだ」と
語りはじめた。
そして、女神様のような彼女が、輪をかけて

 「それは、おじさんも親切な方だから、めぐりあったのですよ。」

な~んのこっちゃ!?二人の姿を見て、鳥肌が立つ私であった。

      
         まだ、つづく・・・よ!!