何でも発言

作っては破壊される世の中、世の為人の為の人生より自分が一番好きな事をやるのが一番では?(笑) 

【妄想】バイク恋愛物語

2018-05-17 11:05:26 | バイク

「夕日を見に」

由美は沈みかけていく夕日と
左手にかすかに映る和彦の肩をみながら、タンデムで感じた彼の背中と腰回り、そして身体にふれた感覚を思い出していた。
目の前の夕日と左に寄りそう彼は果たして現実なのだろうか、と夢か現実かわからなくなる。

彼に会いたいと思う気持ちが強すぎて今は夢をみているかもしれない。

夢か現実か、それはどちらでも良い。
由美は「今日は素直に」、それを楽しもうと思っていた。
いつも何処か遠慮気味で、ましてやあきらかに年下であろう彼と自分では不釣り合いと決めつけていた。
実際会った時、彼は自分に幻滅するだろう。
でも和彦に会いたい気持ちを抑えるためにも、由美は和彦に一度あってみたかった。

会う事が叶って今はそれを楽しもう。 
果かない恋心でも「好きになる」その気持ちが持てた事に感謝しよう、それだけで十分だと思うようにしていたのだが、
実際会ってみると和彦から感じる「心地よさ」がたまらない。
会ってみて増々思いが強くなる。 
こうなるとこの恋を終わらせる事がとても辛い。
思いが強くなると同時に理性を保つことを忘れないよう今日を楽しもう、そう決めていた。

先ほどまで聞こえてた虫たちの声も
今は沈みかける夕日に合わせたように静まりかえる。

この美しい空を一緒に眺めていること。
ずっと記憶にとどめておこう、そう思った。

うっとりこの感覚を楽しめる、それが何よりうれしい。

そんな時、和彦の腕が由美の右肩にかかる。
かかった瞬間、ぎゅっとつかみ、それと同時に彼が由美の背後に回る。
回ったと同時に彼の両腕が由美を包みこんできた。
ためらう暇もない。
身体が無意識にこわばる。

今日、初対面の男にこんなことをさせていいのだろうか?
羞恥心、葛藤、だけど追い払う事もできない。
少女でもあるまいし、大人の女としてもふるまいたい。
だけどどうして良いかがわからない。
わからないことが恥ずかしい。 
こんな事を聞くのもはずかしい。

とりあえず落ち着こう、そう言い聞かせてみた。
ここへ来た目的。
由美はそう、彼と一緒に夕日を見たかったと思いだす。
ロマンチックな夕日を二人で見てみたい、15年以上恋愛していなかった由美。
決してモテないわけではない。
選び過ぎていたところもあるだろう。
しかし、好きだと思う相手ができると消極的。 恋愛音痴そのものである。
由美の育った家庭環境は由美に自分の弱さを見せるのは禁物というものだった。
一人で生きていく、そんな強さを持ってきたのだが、
由美は人を好きになるとそのコントロールができなくなる。 
感情、この感情が怖くて恋愛から遠のいてしまっていた。

夕日はどんどん沈んでいく。
オレンジ、その光が雲の影を深くしていく。 それがまた幻想的に。

二人はまるで恋人同士。

恋人同士のように見える、それが嬉しい。

不謹慎だと思うよりも今は心地が良い。
このまま恋人同士のフリをすることに思い直すと身体の緊張がゆるんできた。

素直に、はずかしくないよねなどと言い聞かせて。

夕日が水平線に沈みかけていくと同時に空は薄ピンク、紫がかった色、白など
たぶん二度と見れない景色。
その景色を一緒に見ていることが嬉しかった。

そして由美の腰に回していた和彦の腕に力がはいり一つ上のステップに上るように促す。
促されるままその上に両足を置いて沈んだ夕日の方角を見続けると
和彦の左頬が由美の右頬に触れる。
ゆっくり一呼吸おいて、彼は頬をつかってひとなでした。
「夕日キレイでしょ」と言っているように。
由美はうなずくようにそのままコクリとした。

気が遠くなる、そんな感じだ。

昔、小さいころに誰かがしてくれた記憶がある。。そんな感じだ。
懐かしい。

この人はいったい何だろう?
いつもこんな事してるのだろうか?
そんなことも頭によぎるのだけど、

それでもその心地良さがたまらない。

そもそも和彦と知り合ったキッカケはYoutube。
お互いバイクの趣味を動画にしてYoutubeへUpしてた。
その彼の動画の一つを由美が閲覧しコメントしたことから始まった。

。。。。つづく。。。

Youtubeで良きパートナーが見つかるのか???
勝手に妄想して恋愛を楽しんで、許してもらおう。。。(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする