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アップルシード・新巻伸司

2004-05-12 01:12:01 | 映画のこと
4月18日・TOHOシネマズ川崎にて

前日封切りのため、そこそこ人が入っていた。

アップルシード
監督・新巻伸司

ヒトによって創造された人造人間が管理を請け負う「ユートピア」。
人造人間を生理的に嫌悪するヒトと、ヒトなしに生きていけない人造人間たち。
ヒトとヒトでないものの対比を通して、人間とは何かを描く。

原作を読んでいないため、最初の入りが難しかったが、ストーリー的にはわかりやすい、無難な作品であった。

映像的にははっきり言って失敗作だと思う。
セル絵にセル絵の動きが文法として存在するのは、単に制作上の都合だけではなく、輪郭のはっきりした、陰影が線で仕切られた絵を動かした場合の効果を考え、理解してきた蓄積があるからだと私は考える。

セル絵的な画調をモーションキャプチャを使用したフルモデリングと組み合わせると、動きの繊細さ、微妙さと輪郭・陰影の単調さが互いに打ち消しあう方向に動き、結果として非常に違和感のある映像となった。

メカ系のキャラクター・モノではそれほど大きな破綻はなかったが、ヒト系のキャラクターではその違和感がとても大きく、映像に入り込めなかったことが、客観的にストーリーを追いかけ、理解するという点では有効だったかもしれない :-)。

ストーリー的には古典的ながらもまとまっており (古典的な予定調和も見受けられるが)、多少冗長な部分もあるが、よくできた作品だと思う。

ぜひ、原作を読みたいものである。
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