太った中年

日本男児たるもの

Xデーは湖と山のカレー

2010-02-04 | weblog

 

渋谷のラブホテル街にひっそりじっくり営業しているカレー屋

渋谷の道玄坂といえば、ラブホテル街へとつながる大きな坂道だ。しかし、そんなラブホテル街にひっそりと営業しているカレー屋がある。それが『ムルギー』だ。ここは数十年前から営業を続けており、大槻ケンヂをはじめ、多くの著名人がこよなく愛する味として、長らく続いている。

この『ムルギー』に行ったら、常連は(もしくはこの店を愛する多くの人は)普通のカレーを注文しない。ムルギーカレー玉子入りを注文するのだ。ムルギーマニアによると、『ムルギー』に行って普通のムルギーカレーを注文することほど、もったいないことはないという。

ムルギーカレーは、数多くのスパイスがふんだんに使用されており、じっくりと煮込まれたカレーの具は、原型をとどめていない。口に含むと、じんわりと、そしてジュワーっと口の中に広がる独特の風味。これは小麦粉ばかり使用しているカレーでは体験できない、スパイス自身の味である。インドにおいてカレーやマサラといわれている料理は、小麦粉をいっさい使用しない(使用しているものもあるが、意味があって使用している)。

日本における多くのカレーは、小麦粉に味がついたものといっても過言ではない。日本の本場インド人が調理するカレー店でさえ、小麦粉を使用して量を多くしているところが多い。 その点、この『ムルギー』のカレーは、スパイスの風味をちゃんと堪能できるのである。

しかも、ご飯の盛り方もユニークだ。まるで湖と山である。その湖に浮かべられる玉子のスライスは、さしずめ湖に映る月の光だろうか。 より味わい深くムルギーカレー玉子入りを堪能したい場合は、少しだけついてくるチャツネをカレーに混ぜて食べるといい。

スパイスの風味が、よりいっそう際立つ。 この店に行ってみたいと思った方は、昼間からラブホテル街に入っていかなくてはならない。風俗店も多数あり、そこの客だと思われても仕方がない場所に店はある。その恥ずかしさに耐えられるのであれば、ぜひとも行っていただきたい店だ。

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エンケンのピラミッドカレーに対抗するのがムルギーの湖と山のカレーだと思い出した。

実は昔ムルギーカレーを食べたことがあるけど昭和のスナックで出るカレーって感じだった。

まあ、それだけの話。で、今日は石川議員が起訴される。以下、佐藤優さんのコラム。

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【佐藤優の眼光紙背】

治安維持法化する政治資金規正法

2月4日に石川知裕衆議院議員(民主、北海道11区)の勾留期限がくる。「鬼の特捜」(東京地方検察庁特別捜査部)に逮捕され、不起訴ということはない。石川氏は必ず起訴される。

ただし、検察の目的は、石川知裕という政治家を叩き潰すことではない。石川氏を「階段」にして小沢一郎民主党幹事長を政界から除去することだ。それだから2月4日に石川氏の起訴とともに、小沢氏も(身柄拘束はされずに)在宅起訴されるのではないかと、筆者は見ている。在宅であっても起訴されれば、小沢氏は幹事長を辞任せざるをえない状況に追い込まれる。しかし、幹事長を辞任することに加え、民主党籍を離脱しても、小沢氏が国会に議席をもつかぎり「闇将軍」として、政界に影響力を行使する。従って、検察にとっての勝敗ラインは、小沢氏を議員辞職に追い込めるか否かではないかと筆者は見ている。

ここで、石川氏が決定的に重要な意味をもつ。まず、小沢氏がからまない、石川氏の政治資金規正法違反につながる事件を摘発する。そして、石川氏に「議員辞職し、罪を認めないと実刑になるぞ」と徹底的に揺さぶる。石川氏が議員辞職すれば、長期勾留が可能になる。そこで、検察にとって有利な情報を聞き出していくことができる。

国会会期中は、院の承認を得ずに国会議員を逮捕することはできない。そこで、石川氏が議員辞職を拒否するならば、検察としては、衆議院に対して石川氏の逮捕許諾請求を行い、正面突破を試みる。ここれ、請求が許諾されるならば、次の段階で小沢氏の逮捕許諾に向けた準備をする。

こんな感じで、事態が推移していくのではないかと筆者は見ている。

筆者は、本件を特捜検察に代表される官僚と民主党の間で展開されている権力闘争と見ている。国民とは関係のない「あの人たちの喧嘩」である。本件に関する筆者の見方については2009年11月24日付佐藤優の眼光紙背第63回「特捜検察と小沢一郎」に記した。筆者は、この論考で以下の指摘をした。

<要するに石川氏という階段を通じて、小沢幹事長にからむ事件をつくっていくという思惑なのだろう。(中略)当面は、石川知裕氏を巡る状況が、今後も政局の流れを決めるポイントになると思う。>

論壇において、石川氏の位置づけを、いちばん最初に指摘した論考と思う。鈴木宗男事件に連座して、「鬼の特捜」に逮捕され、512日間の独房生活をした筆者には、特捜検察の内在的論理も、独房に閉じこめられ、外界から遮断され、連日、厳しい取り調べを受ける被疑者にとって、検察官が味方のように思え、やっていないことでも認めてしまう心理が手に取るようにわかる。それだから、特捜事件を録画、録音する可視化が不可欠なのだ。

今回の石川事件で注目しなくてはいけないことは、政治資金規正法の位置づけが変化したことだ。政治資金規正報告書への記載漏れ、誤記が、意図的であると認定された場合、虚偽記入、不記入で国民を欺いた重罪であると取り扱われるようになったことである。検察官出身の弁護士が、新聞、雑誌、テレビなどで、「政党助成金制度が導入され、国民の税金で政治活動を行われるようになってから、政治資金規制法の意味が変わった。政治資金収支報告書で意図的にウソをつく政治家は厳しく罰するべきだ」と主張している。この議論には説得力がある。ただし、その摘発を検察に委ねると、特定の政治家を標的にし、別の政治家はお目こぼしするということになりかねない。検察庁も法務大臣の指揮下にある行政機関だ。行政府と司法府によって立法府の権限が不当に侵害されることがないような仕組みを考えるべきだ。例えば、立法府に専門家による政治資金監視委員会を設け、不自然な政治資金の動きをチェックし、そこから検察に告発するような、クッションを設けないと、政治資金規正法が戦前、戦中の治安維持法のように拡大解釈、適用されていく危険がある。

治安維持法も1925年の制定時は、コミンテルン(共産主義インターナショナル)による国体変革(革命)を取り締まりを目的とするもので、最高刑も懲役10年だった。それが1928年の改正で、最高刑が死刑になった。適用範囲も、共産党から、合法無産政党、大本教やキリスト教に拡大され、日本社会全体が息苦しくなっていった。

ほとんどすべての政治資金収支報告書には、記載漏れや誤記があるというのが実態だ。「清潔な政治」に反対する国民はいない。従って、政治資金規正法の厳罰化に反発する声はあがらない。しかし、厳罰化が具体的にどういう政治状況をもたらすかを冷静に考えてみる必要がある。検察に狙われた政治家は、政治資金規正法違反を理由にいつでも逮捕されるような状況が生まれつつある。ここで一歩、立ち止まる勇気が必要だ。

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そう言えば石川議員逮捕と同時にヤメ検連中が声を揃えて「政治資金規正法は重罪だ」と言い始めた。

 

それから東京地検が週刊朝日に抗議をしたことがツイッターで話題になった。

以下、THE JOURNALより。

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週刊朝日が東京地検から抗議を受ける!

週刊朝日2月12日号で掲載されたジャーナリストの上杉隆氏による「子ども人質に女性秘書『恫喝』10時間」の内容について3日、東京地検が同誌編集長の山口一臣氏宛に抗議をしていたことがわかった。抗議に対する山口氏のコメントは以下の通り。なお、Twitter上では「山口編集長が週刊朝日2月12日号で掲載されたジャーナリストの上杉隆氏による「子ども人質に女性秘書『恫喝』10時間」の内容について3日、東京地検が同誌編集長の山口一臣氏宛に抗議をしていたことがわかった。抗議に対する山口氏のコメントは以下の通り。なお、Twitter上では「山口編集長が出頭要請を受けた」という情報が駆けめぐったが、同誌編集部によると「ただいま山口編集長は不在ですが、出頭中ではなく"出張中"(東京都外)」だという。

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山口一臣氏(週刊朝日編集長)

「記事には自信を持っている」

2月12日号「子ども人質に女性秘書『恫喝』10時間」の記事に対し3日、谷川恒太・東京地検次席名の「抗議書」を受け取りました。記事は丁寧な取材を重ねたものであり、自信を持っております。 」という情報が駆けめぐったが、同誌編集部によると「ただいま山口編集長は不在ですが、出頭中ではなく"出張中"(東京都外)」だという。

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ツイッターネタは噛みつき亀が絡み、切込隊長が敏感にエントリーしていた。

週刊朝日が地検に呼ばれたらしいよ

どうも検察庁から週刊朝日編集部への話は「電話で面会を要請」だったらしい

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以下、上杉くんの活躍に嫉妬に駆られた噛みつき亀

マスコミの「立件バイアス」 - 池田信夫blog

きょうは「検察が週刊朝日に出頭要請した」とかいうガセネタがツイッターをにぎわした。今のところ、この話で当事者に取材した報道はJ-CASTニュースだけだが、それによれば特捜部が週刊朝日の編集部に抗議のFAXを送ってきただけだ。朝日新聞東京本社も同様の事実を確認している。(以下略)

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>この話で当事者に取材した報道はJ-CASTニュースだけだが

ツイッターのネタを拾ったのが「取材した」には笑えた。

こうして湖と山のカレーのように盛り上がりXデーを迎えた。

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横綱朝青龍が現役引退を表明「いろいろお世話になりました」


横綱朝青龍(29)は4日、現役を引退すると表明した。「いろいろお世話になりました。引退します」と述べた。朝青龍は知人男性に暴行したとされる問題で、理事選で当選した新メンバーによる理事会に召喚されていた。

この問題では、朝青龍側の弁護士から、男性から被害届を提出しないなどとする示談書が2日に麻布署に提出されている。「このたびのことについて許す」という趣旨が書かれているが、暴行の事実については触れられていないという。

警視庁は事実関係や示談書の内容について確認するため、男性から事情を聴く方針で、朝青龍についても任意の聴取をする方向で検討している。

捜査関係者によると、問題のトラブルは初場所中の1月16日未明に、東京・六本木のクラブ前で発生。朝青龍はクラブで飲酒した後、路上で多数のファンに囲まれ、知人男性が朝青龍とファンの間に割って入った。

この際、男性が「横綱、頑張ってください」と声を掛けると、泥酔していたといわれる朝青龍は「オレに頑張れとは何だ!!」と怒りだし、男性を自分の車に乗せたという。男性はクラブ近くの路上で車を降り、交通事故処理中の同署員に「車内で殴られた」と訴えた。

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Xデー第一弾は朝青龍引退、プロレス界入りすれば最高のヒールで救世主誕生。

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石川議員ら3人起訴、小沢氏は不起訴に 東京地検(朝日新聞) - goo ニュース

小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、東京地検特捜部は4日午後、小沢氏の元秘書で同会の事務担当者だった衆院議員の石川知裕(ともひろ)(36)=同党、北海道11区=と池田光智(32)、小沢氏の公設第1秘書で会計責任者だった大久保隆規(たかのり)(48)の3容疑者を政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で東京地裁に起訴した。小沢氏本人については、虚偽記載の共謀に加わった証拠が十分でないとして、不起訴(嫌疑不十分)とした。

起訴状などによると、陸山会は原資不明の4億円を元手にして、2004年10月29日に都内の土地を約3億5200万円で購入。石川議員は大久保秘書と共謀し、04年分の政治資金収支報告書の収入に算入せず、土地代金約3億5200万円も支出に入れずに虚偽の記載をしたとされる。

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こっちは検察リークの予定調和だったな、じゃ、また。