「小沢抹殺」攻防 黒幕は「小泉純一郎」だ!
・「検察裏金問題」を不問に付して手を握った「小泉内閣」
・「郵政・沖縄基地」正面衝突する巨大利権で角福戦争再び
・「怒りの大逆襲」前原・枝野・霞が関・大新聞
――蒼ざめる面々
・「裏取引」2度目の密室事情聴取の焦点
――「権力裏システム」がフル稼働
(週刊ポスト 2/19より)
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なんとも刺激的なタイトルにつられてコンビニで買って読んでしまった。小沢叩きの週刊誌はもう売れないので、週刊ポストは案の定というのか、分かっていたが予想通り既知の記事内容でガッカリした。
気を取り直して以下、ポイントだけ簡単にメモ。
まず、何故、小泉純一郎が黒幕なのかその根拠として
・今年になって、政治発言を積極的にするようになった。
・「政治資金で不動産を買う政治家はいない」
・「自民党だったら即刻、退陣だ」
・谷垣総裁との会談で政治と金で攻撃するよう進言、谷垣はそれに従った。
以上、週刊ポストによる小泉黒幕の根拠はこれだけで、報道そのまんまのまともな取材ではない。
次に裏金疑惑を告発した三井環氏による小泉政権と検察の関係についてのコメントがあった。
・三井環氏の検察裏金疑惑の際、小泉さんは疑惑を追及しないことで検察に恩を売った。
・日歯連迂回ヤミ献金疑惑の際に、山崎拓氏、青木幹雄氏を不起訴にして検察はその恩返し。
週刊ポストは三井環氏に取材したのか疑問だ。阿修羅を見て記事を書いてないか疑念が湧いた。
まあ、2ちゃんねるを見て記事を書く産経新聞よりマシではあるが。
そしてもっともらしいベテラン自民党議員のコメントへと続く。
「小泉内閣の外相を辞任して反小泉に回った田中真紀子は秘書給与ピンハネ疑惑で告発されて捜査の手が伸びる前に議員辞職に追い込まれた。反小泉で鳴らした鈴木宗男氏もやまりん事件で逮捕された。日歯連事件では逮捕こそされなかったものの、小泉総理と総裁選を争った橋本元総理が派閥会長を辞任し、小泉さんにとって最大の政敵だった橋本派は完全に力を失ったわけです」。で、これら一連を「国策捜査」とし、当時捜査に関わった検事たちが、小沢幹事長疑惑で中核をなしたから小泉さんが黒幕であるという理屈。つまんねぇな。
さらに、引退した小泉さんとその一派が小沢疑惑に関わる理由として
・小泉氏は、もともと小沢氏の影で支配する政治手法に怒りがあった。
・小泉氏が官僚をうまく使ってきたのを、政権交代で小沢氏がひっくり返した。
・かんぽの宿など小泉一派が食い物にしていた郵政民営化が巻き戻された。
・普天間基地移設に際し、辺野古沖埋立計画に関する利権を守りたかった。
残りは、民主党内の小沢さんへ距離を置く前原たちや、検察人事に関するアレコレ。
記事の最後は
「これで、<<平成の大政争>>は新たなステージを迎える。だが、小沢氏が自分を追い詰めた“黒幕”の小泉人脈に対し、“目には目を”の論理で権力を駆使するとしたら、そんな国民不在の報復の連鎖を、いったい誰が望むのだろうか」と結んだ。黒幕が小泉さんから小泉人脈に変わったのは何故かな。
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こんな腐った特集記事を読むなら
国会質疑で「報道によると」を連発して罵声を浴びた小里のバカ息子の顔のほうが余程面白い。
また、どうせ黒幕を出すなら以下、米国のジャパンハンド、マイケルグリーンを告発した副島隆彦だ。
目下の小沢攻撃をまだ画策する者たちがいる。その米国側で攻撃を行っているもの達の素顔を晒(さら)します。
上記記事で晒された渡部恒三のバカ息子、渡部恒雄の顔にも注目。
コイツがサンプロに出演してたときはズーと中国人だと思っていた。
どうだ奥さん、小里のバカ息子同様、顔だけで悩殺されるだろう。
顔だけなら「石破ホモ男、小里のバカ息子、渡部恒雄」、新御三家の時代なのだ。
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そもそも小沢抹殺の黒幕が小泉さんなら昨夏の衆院選前に自民党の大敗北を予想して落胆したコメントを公表しないだろう。嘗ての威光が凋落したことを小泉さん本人が自覚していた。それに現在、既に小沢攻撃をする週刊誌は売れなくなり、自民党が小沢攻撃したところで政党支持率は上がらない。
仮に黒幕が小泉人脈とすれば興味深いのは小泉人脈だったホリエモンの立ち位置の変化。昨年までホリエモンは小泉さんが黒幕であるみんな党の支持を表明していた。ところが今年、石川議員が逮捕され検察批判の声が高まると、同じ経験からなのかブログで猛然とマスコミ、検察批判を開始した。
ホリエモンが小沢擁護に転じたきっかけは田原との対談で予てからの素朴な疑問、「集めたカネをナニに使ったのか」を聞いたところ「政党のモチ代」と回答を得たことだった。出金目的は入金目的、私腹を肥やすのではなく自らの理想を実現するため小沢さんが巨額の政治資金を集め、使ったことに対してホリエモンは共感して積極的に評価したのだ。これはもう意外な展開で週刊ポストの陰謀論なんか比較にならないほど面白かった。