以下、ロイターによる中曽根大クンニのインタビュー記事。
中曽根康弘元首相は25日、ロイターのインタビューに応じ、内政・外交問題で難題を抱える鳩山政権の行方について、参院選を前にして5、6月ごろに多少の危機が来るが、乗り切っていくだろうと見通した。一方で、参院選で有利な戦いができるとは思わないとも指摘。鳩山内閣が、小沢一郎幹事長に代表される政治資金問題や、予算案、米軍普天間基地移設問題を含む沖縄の問題で、どの程度打撃を受けるかがカギになると語った。
昨夏の政権交代は「民主主義の前進、2大政党への道が開かれた」として評価する一方、民主党政権の当事者に「昔と変わらない要素があるのをみて失望した」と批判。小沢一郎・民主党幹事長をめぐる政治資金問題を「田中・金丸流の政治資金のずさんさ」と断言した。
一方、自民党支持率は敵失がありながら低迷しているが、中曽根元首相は党内分裂の可能性を否定。党再生には、鳩山内閣の失政を徹底的に国民に説明すると同時に、自民党の長期政治路線を明確にすることだとし、そのことによって夏の参院選で比較第一党になる可能性はあり得ると述べた。
日米同盟強化に腐心した中曽根元首相の目には、米軍普天間基地移設問題をめぐる鳩山政権の迷走は、国内では不信感を増大させると同時に「米国中心に国際的信頼性が傷ついた」と警告。かつてのような日米経済摩擦に発展する可能性は否定したが、沖縄をめぐる問題で、長期安定的な確固たる路線を示すべきだと提言した。
インタビューの概要は以下の通り。
──鳩山内閣の評価は。
「鳩山政権は最近不安定な要素が散見される。総理大臣以下、政策的にもう1回締め直して総合戦略として内閣をたて直す必要がある。政権発足当初、慣れないため発言が動揺していた。最近、それに気がついて、長期的な安定的な発言に注意するようになった」
──米軍普天間問題。日米同盟関係は危機的状況に近いとみるか。
「沖縄問題について、長期的・安定した確固とした路線を示すべきだ。そういうことをやらないで、普天間問題などについて不安定な言動がみられた。普天間も含めた沖縄政策を、長期強力なものを基本に立て直す必要がある」
──そうしなければ日米同盟が危機に陥る可能性を危惧するのか。
「(鳩山政権に対して)国内的な不信感が増大した。同時に米国中心に国際的信頼性が傷ついてきた。今、それに気がついて是正・立て直しを考えている」
──普天間問題は2006年の合意通り実行すべきと考えるか。
「そうだ」
──鳩山政権は中国との関係も重視している。同時に米国との関係をどうやってバランスさせることができるのか。
「中国との関係は善隣友好。隣(国)同士が仲良く安定している関係を作る。米国との関係は自由民主主義という基本政策の一致、同盟国としての比重が高い。中国との関係も長期的には友好関係を作り上げるように総合的に努力する必要がある。外交に関する基本政策の用意が必ずしも十分でなかったが、今是正している」
──日米同盟関係のきしみが経済摩擦に発展する可能性は。
「沖縄問題で経済摩擦になるとは思わない。しかし、これは、日本の対米関係のみならず、アジア政策も関係しており、日本の総合的外交政策がどういう風に展開していくのか、沖縄問題の長期安定策にかかっている」
──小沢幹事長の政治資金問題はどのようにみているのか。
「『田中・金丸・小沢』という系統で、政治資金管理がズボラであった。田中系のもっている(自民党の古い)体質がある程度維持されてきていた。政治資金の問題について、最近の政治家はみな、責任感と倫理性を大事にして的確に記録し報告もする。そういう方向に変化しつつある。しかし、田中系の古い政治家は今までの流れから脱却して改革することを多少怠ってきている。それがまた今度出た」
──小沢幹事長は辞任すべきか。
「検察当局の取り調べが終わったとは思わない。まだ継続して考えているだろう。それ次第だ」
──昨夏の政権交代はどう評価するのか。
「歴史的に日本の政治史に記録されるべき政治現象だった。民主主義の前進、2大政党への道が開かれたと考え、喜んでいた。しかし、政党の当事者、その中身に昔と変らない要素があるのをみて失望した。要するに、田中・金丸流の政治資金のずさんさ。取り扱いの粗略さだ」
──鳩山首相の政治資金問題も同様にみているのか。
「似たようなものだ。お母さんから莫大なカネがきているということは、常人には驚きだった」
──民主党政権の旗のひとつが「脱官僚」。官僚との戦い方でアドバイスがあるとすると。
「脱官僚という政策は宣伝してやるべきものではなく、地道に一歩ずつ、体系を崩していく問題だ。そういう面で、まだ具体的な成果はあがっていない。予算編成がひとつの大きな戦場だと思うが、今までの既成勢力とそう変った動きはみられない」
「強力な委員会を組織し基本的に問い直す。そのうえにのっていくことが賢明と考えるが、そういう努力もまだ見えない」
──鳩山政権の見通し。短期政権で終わる可能性は。
「通常国会にかけてかなり困難な局面に遭遇するだろう。5、6月ごろ、参院選を前にして、多少の危機が来るが、乗り切っていくだろう。しかし、参院選では有利な戦いが行われるとは思わない」
「小沢問題や予算・沖縄の問題が通常国会で論議されるだろう。それによって、どの程度、鳩山内閣が打撃を受けるか。それを見ていく必要がある」
──自民党支持が上がらない。自民党分裂まで懸念されているが自民党の将来は。
「分裂はない。むしろ、参院選を前に、党は結束して、鳩山内閣打倒に前進していくと思われる。国民の信頼を回復させるために大事なことは、徹底的に鳩山内閣の失政を国民に説明し同時に自民党の長期政治路線を明らかにして、参院選で勝つことだ」
──参院選で自民党が勝つことが可能か。
「数が増えるということ。参院選だけでは、自民党が第一党にならないとも限らない。あるかもしれないし、ないかもしれない。必ずしも全部否定するものではない。参院選の結果によっては、政界にかなりの変化が生まれる可能性もある」
──政界再編の軸は何か。
「『再編』というほどの大きなものができるかは疑問。しかし、与野党間の分布状態に変化が生まれるのは確実だろう」
──首相経験者として、鳩山首相に一言言うとすると。
「どの内閣も非常に困難な苦しい時を持っている。それを乗り切るのは首相の迫力だ。勇猛まい進することを期待する」
(以上、ロイターより転載)
*
当たらず障らずの記事だが、中曽根大クンニは政界の風見鶏、政局を読む力に長けている。「参院選を前の5、6月ごろに多少の危機」ってのは沖縄の基地問題だろうか、それとも小沢問題が何らかの形で進展して危機を向かえるのだろうか。いずれにしても大クンニは鳩山さんをバカにしている。
それから奥さん、中曽根大クンニではなく中曽根大勲位、ワザと間違えた。
あと小沢問題の世論調査では幹事長辞任の声が大多数である。ちょっと考えれば判ることだが、昨年の西松事件では小沢代表辞任の声が圧倒的だった。そこで小沢さんは絶妙のタイミングで代表を辞任、衆院選で圧勝して政権交代を成し遂げた。今回も同じケースである。このまま世論が幹事長辞任を求めるなら参院選圧勝に向けて辞めるタイミングだけが問題になるだろ。つまり辞任カードは小沢さんの手中にあるワケで、マスコミの小沢バッシングは意味をなさないつーことだ。小沢さんにとってコワイのは政党支持率の下落だけだろう。
*
小沢氏、会見で幹事長続投を改めて表明(読売新聞) - goo ニュース
民主党の小沢幹事長は8日夜、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で元秘書の石川知裕衆院議員ら3人が起訴された後初めて記者会見を行い、事件について陳謝したうえで幹事長を続投する考えを改めて表明した。
小沢氏は事件について「国民や同志に迷惑をかけ、心よりおわびする」と述べた。そのうえで、自らが不起訴となったことを踏まえ、「従来から一貫して、不正なカネは受け取っていないと主張してきた。そのことが明白になったわけだから、その点については理解と認識をいただきたい」と正当性を強調した。
自らの説明責任については「検察当局の強制捜査を受け、私自身も2度事情説明した。これ以上の説明はないのではないか」と語った。報道各社の世論調査で辞任を求める声が強いことについても「『小沢は不正なお金を受け取っている』という報道が続いたが、そのような不正はなかったことが明らかになった。『小沢は潔白だった』という報道を続けていただき、その後に世論調査をしていただければそのときにコメントする」と述べた。
野党などが石川被告の議員辞職を求めていることについては「国会議員の職務に関連して責任を問われているわけではない」と述べ、議員辞職の必要はないとの考えを示唆した。
*
今回、小沢さんは辞任カードを使わずに参院選を戦う腹積もり。余程の自信がある表われ。
*
「身引くことも含め、小沢氏はけじめを」…枝野氏(読売新聞) - goo ニュース
*
奥さん、ここだけの話、民主党枝野はケツの穴の小さい男。実はホモかもしれない。
*
鳩山首相「最も果たしたい思いは北方領土問題解決」(朝日新聞) - goo ニュース
鳩山由紀夫首相は7日、都内で北方領土返還要求全国大会に出席し、「政権交代して、鳩山にとって最も果たしたい一番大きな思いは、北方領土問題を解決したいということだ」と述べ、領土問題の早期解決に強い意欲を示した。
首相は、昨年のメドベージェフ・ロシア大統領との首脳会談の内容に触れ、「祖父の(鳩山)一郎がなぜ平和条約を結ばなかったのか。歯舞、色丹の2島返還で平和条約はありえない。4島の帰属を明らかにしなければならない」と伝えた話を披露した。
*
北方領土返還は日本男児の悲願でもある。しかし、故橋本龍太郎のせいで4島帰属は夢と消えた。