太った中年

日本男児たるもの

噛みつき亀は「暴走」したのか

2010-02-13 | weblog

 

やだなぁ奥さん、あの噛みつき亀がまた上杉くんに噛みついたぞ。

 

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検察は「暴走」したのか - 池田信夫blog

ネット上には、検察や記者クラブを批判して「反権力」を気取る手合いが多いようだが、ネット世論のいい加減さはマスコミ以上だ。たとえば上杉隆氏は「日本は推定無罪の原則を持つ法治国家であるはずだ。だが、いまやそれは有名無実化している。実際は、検察官僚と司法記者クラブが横暴を奮う恐怖国家と化している」と検察とマスコミを攻撃しているが、小沢氏を有罪と推定したメディアなんか存在しない。問われているのは刑事責任ではなく、政治責任である。胆沢ダムをめぐる談合の仕切りが収賄罪に問えなくても、政治的に責任がないわけではない。

むしろ小沢氏以外の政治家のスキャンダルが闇に葬られてきたことが問題なのだ。大物政治家の事件は、2004年の日歯連事件以来6年ぶりだが、これは一審では無罪判決が出て批判を浴びた(最高裁では有罪)。判決も指摘する通り、このときの「本筋」は自民党の元宿事務局長だったが、彼を逮捕すると「自民党の政治家の半分ぐらい逮捕しなければならない」という政治的配慮で、無関係な村岡兼造氏がスケープゴートにされた。

検察が政治家の疑惑を立件できなくなったのは、贈収賄が巧妙になり、裏金を「洗浄」して表の金にする操作が発達したためだ。こうしたテクニックを高度に駆使したのが小沢氏であり、本筋の収賄で立件することはもともと不可能だった。したがって政治資金規正法という「形式犯」でやらざるをえなかったのだ。堀田力氏はこう説明している

贈収賄事件を立件できる可能性は、20件に1件程度だろう。贈収賄の立件ばかりに頼っていたのでは、いつまでたっても政治とカネの問題はきれいにならない。だから、ザル法と言われた政治資金規正法の改正を進め、カネの出所を明らかにし、贈収賄を未然に防ぐ堤防の役割を託したのだ。[・・・]隠したくなるような類の政治資金を授受するのはやめてくれ、というのが政治資金規正法の趣旨だ。政治資金の透明化を図る決め手の法律なのだ。それを形式犯に過ぎないと批判するのは、筋違いで詭弁だ。

日本の検察はこうしたハンディキャップを背負っているため、政治家との闘いは非常に困難でリスクが大きい。今回も「小沢一郎」と「小澤一郎」の署名がある偽装融資の文書というれっきとした証拠があるのに、最高検は政治的配慮で起訴を見送ってしまった。批判されるべきなのは、結果として不起訴になったことではなく、証拠があるのに裁判で争わない最高検の姿勢である。

 

公平に見て、今回の事件の捜査は日歯連に比べればまともだったと思う。メディアの報道も、新聞より「小沢逮捕」を毎週のように連発した週刊現代やワイドショーのほうが悪質な人権侵害だ。もちろん検察の暴走はよくないが、公共事業の「箇所づけ」で自民党のような利益誘導に回帰している民主党の暴走のほうが深刻な問題であり、その司令塔が小沢氏だ。何が「巨悪」かを見誤ってはならない。

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注目されている人へは病的嫉妬心に駆られて必ず噛みつく池田センセである。

今回もそんな池田センセにjestemneko氏が以下、冴えたコメントを寄せている。

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3.

小沢さんを庇うつもりはないし上杉さんを支持するつもりもないですが、検察は「暴走」したと思います。なぜ暴走したのかと言えば、現代社会に適応する捜査能力がないからです。捜査能力のないものに捜査権を与えていてもしょうがない。検察から捜査権を剥奪したほうがよいと考えます。警察が、悪い政治家を逮捕して取り調べればよいのです。

私は、堀田力のような人物に憤りを感じます。なぜ、堀田は検察が無能であると言わないのか。堀田に限らず、なぜ、ヤメ検弁護士たちは検察が無能であると言わないのか。結局、彼らは、検察に捜査権があって当然であると思っているからでしょう。しかし、世界はちがう。中国でさえ、検察は裁判所に付随して公安=警察との仲介を行うだけの組織です。欧米で検察が捜査権を持つ国はおそらくない。取り調べが可視化されれば、物的証拠を固める能力のない検察は、ますます無能になるでしょう。そして、無能が暴走を多発させるでしょう。迷惑な存在になるだけなので、私は検察から捜査権を剥奪すべきであると考えます。

21.

これは無茶。

>政治資金規正法だけで立件できたはずです。

政治資金収支の更新は日常茶飯事です。もしも「虚偽記載」で政治家を逮捕・起訴するのであれば、「虚偽」の明確な定義が必要です。でないと、政治家全員が逮捕・起訴されてしまう。

確定申告に記載ミスがあっても逮捕・起訴はないと思います。政治資金収支も同じです。政治資金収支報告書は、納税のためのものではありませんが、確定申告書のようなものです。

収賄で政治家を逮捕・起訴する場面で、その収賄を立件する上で必要な資料として政治資金収支報告書が役立つことはあるでしょう。堀田力のようなボケ老人はしょうがないとしても、現役の検事は、ナンボ無能でもそれくらいのことは理解しているはずです。結局、収賄罪で小沢さんを逮捕・起訴することができなかったのです。

そう考えると、石川さんの逮捕・起訴は「暴走」ですね。検察は、無能であるが故に狂ったとしか言いようがない。

26.

趙秋瑾さん、検察が捜査権を持っているのは日本と韓国くらいのものだと思います。あなたは中国人ですよね。だとしたら、中国の検察がどんなものなのか、私以上に知っているはずです。私の見るところ、中国の検察は司法府の一部です。裁判所と公安=警察の仲介をしているにすぎない。欧米の先進国も、検察の地位はよく似たようなものです。あなたは、日本の検察に捜査能力があると思いますか?

自民党内にも、「忠誠は無能の証だ。検察の捜査能力は低い。能力のないものを能力があると信じるのは馬鹿げている。予算の対案をほったらかして疑惑を追及するのはリスクが大きい」との意見がありました。しかし、執行部が無視した。おかげで自民党の信用はがた落ちです。これでは昔の社会党と大差ない。中国でも大多数の人が共産党を信用していないと思いますが、日本の場合、国民に信用されない政党は政権を担えないのです。

私は、政争に寄生して強大な権力を維持してきたのが日本の検察の歴史であると認識します。寄生虫の駆除をためらう理由はない。寄生虫の力を借りて政権を奪回したところで、良いことは何ひとつないと考えます。

29.

>自称ジャーナリストは結果的には、そうやって検察は灰色の政治家をみんな野放しにしろといっているのです。

池田さん、ですから、悪い政治家を逮捕して取り調べる仕事は警察にやらせたほうがよいのです。検察はしょせん事務屋です。小賢しい事務屋どもが、政争に寄生して権力を維持しているにすぎない。

私は素人だし、使っていないので言いますが、先日、ドロップボックスというインターネットのツールを見てびっくりしましたよ。仮に、悪い政治家が重要書類をドロップボックスで保管していたとします。無能な検察はどうすることもできないでしょう。大手ゼネコンだと、もっと高度な方法で重要書類を保管していると思います。ガサ入れして書類を押収したところで、何も出てこないのは当たり前です。テレビが放送するガサ入れシーンは、検察の無知と無能を暴露しているようなものです。

34.

私も政治の素人さんのために言いますが、55年体制下で、自民党内の政争に寄生して権力を維持していた小賢しい事務屋集団が検察なのです。しかし、寄生するものがなければ、寄生することもできない。しかも、与野党間の政争という、大きな政争には寄生できない。なぜなら、選挙妨害になるからです。そのことは、先の衆院選であきらかになりました。そこで小賢しい事務屋集団=検察は、政権を奪った民主党内の政争に寄生しようとしたのだと、私は見ます。ところが、地方議員が自民党の半数以下の民主党に、総理の座をめぐる政争などあり得ない。そんなこともわからなかった検察は、はっきり言ってバカ。困ったことに、自民党執行部も、そんなことさえわからないバカでした。

検察から捜査権を剥奪し、警察が悪い政治家を逮捕する仕組みにするほうが、政界をより浄化することになるでしょうし、国民の利益にもなると思います。私は、自信を持って言います。検察に、ドロップボックスに保管した重要書類を徴収する能力はない、しかし警察にはある。

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病的な嫉妬に駆られた記事は危ういもので、エントリーしたはいいが、後で「ところで何が言いたのだろう」と自問し、そうしたツッコミコメントが来るとアタフタしてしまい恥の上塗りをする池田センセである。

それにしてもjestemneko氏のコメントはいつも明快。そもそも捜査能力に欠ける事務屋の検察に捜査権を与えてしまったがため、検察は無理筋捜査を重ねて暴走してしまった。無能な検察から捜査権を剥奪してプロの警察に任せればよいという主張は正論。それについて池田センセの見解を知りたいところだ。

で、嫉妬心を抑えきれない池田センセはツイッターでさらに追い打ちツイートをする。

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上杉氏はいまだに理解してないようだけど、マスコミは小沢氏を「有罪推定」しているわけじゃない。政治家については「疑わしきは書く」ことが原則。胆沢ダムの問題で収賄に問えなくても、それは政治的にOKということではない。

「検察の狂気」を指弾する人々は、結果的に疑惑をMOMIKESU政治家の手助けをしていることを自覚したほうがいい。まぁ大した影響力はないけど。

今回の陸山会事件も、結果的には小沢氏が幹事長の権力を使って疑惑をMOMIKESUことに成功したケースとして歴史に残るだろう。

「個所づけ」問題は重要。民主党が早くも「自民党化」しているからだ。陸山会事件の本質は、こういう利益誘導。

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前エントリーで精神科医斉藤学さんは石川議員逮捕に至る検察の動機を天皇特例会見に見ているが、天皇特例会見は検察だけでなくマスコミも狂気に走らせ小沢叩きの翼賛状況を生み出した。池田センセは天皇は超法規的存在ではないをエントリーしてそうしたマスコミを批判した。ところが、上杉くんが検察リークを批判して注目を浴びるや嫉妬して突然態度を一変してしまった。嫉妬という感情はそら怖ろしい。

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“小沢氏起訴を”申し立て
 
民主党の小沢幹事長の政治資金をめぐる事件で、嫌疑不十分で不起訴になった小沢氏本人について、告発していた市民団体が12日、「検察庁の判断は国民目線に立っておらず、不起訴は到底納得できない」として、起訴するよう検察審査会に申し立てました。

この事件で、東京地検特捜部は今月4日、民主党の小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」が土地の購入資金に充てた4億円をめぐり、収支報告書にうその記載をしたとして、会計事務を担当していた衆議院議員、石川知裕被告(36)ら3人を政治資金規正法違反の罪で起訴しました。その一方で、小沢氏本人については、収支報告書のうその記載にかかわった明確な証拠はないとして、嫌疑不十分で不起訴にしました。これについて小沢氏を告発していた市民団体は「今回の事件は、政治資金の流れについて国民に多くの疑惑を抱かせており、社会的影響は大きい。検察庁の判断は国民目線に立っておらず、不起訴は到底納得できない」として、12日、東京第5検察審査会に起訴するよう申し立てました。検察審査会は検察の判断が妥当かどうかを一般の市民が審査する機関で、去年、権限が強化され、2度にわたって起訴すべきという議決が出れば、検察の判断にかかわらず起訴されます。

(NHKニュース)

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小沢さんを告発していた市民団体はどうもチャンネル桜の水島さんが糸を引いているらしい。つまりは天皇特例会見以来、共産党から右翼まで小沢叩きの翼賛状況が続いているワケで、豹変した池田センセもそれに加担してしまった。池田センセ本人にその自覚がないことが無敵の噛みつき亀たる所以なのか、怖ろしや。


小沢抹殺をする検察

2010-02-12 | weblog

フィリピン人妻が里帰りをしたので本格的にカレーライフへ突入。

市販のカレールウはS&Bゴールデンカレー(中辛)がベスト。

今回は冷凍シーフードミックスで太った中年シーフードカレーを作った。

おお、できた。

冷凍シーフードミックスに入っているホタテのダシが利いてうめぇ。

食後はハーゲンダッツ「クリスピーサンドのキャラメル」、これもうめぇ。

そうそうあと、久しぶりに写真を撮った。

 

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さて奥さん、カレーライフと小沢問題2本立てブログの太った中年だ。

以下、小沢問題の今回は精神科医斉藤学さんの東京新聞朝刊コラムを2つ転載。

佐藤優の小沢分析と同質で小沢問題の本質に迫る秀逸なものだ。

 

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検察の狙い

任免に天皇の認証を要するポストを認証官というそうだ。大臣と副大臣もこれに当たるが、彼らは選挙で国民に選ばれている。しかし、検察庁には国民の知らぬところで認証された「天皇直轄」の官吏が検事総長以下十名いる。

今回、検察が政治家・小沢一郎の追い込みを図った動機には、おそらく天皇会見が関与していると思う。中国政府幹部の訪日に際して、小沢氏は「天皇ご自身は必ず、会いましょうとおっしゃると思う」と忖度(そんたく)した。

これらに敏感に反応するのは右翼、右より報道機関、そして検察。特に検察は民主党政権が検事総長ポストを国会承認人事とすることを恐れ「窮鼠(きゅうそ)猫を噛(か)む」心情だろう。一部世論の小沢叩きを好機とみて「小沢汚し」に踏み切ったと思う。

だからこその強引さだ。今回の捜査は小沢氏の収賄や斡旋(あっせん)利得の証拠など狙っていないと思う。狙いは冤罪(えんざい)承知での小沢逮捕、そのものだ。

今や「官報複合体」と称されるようになった 「記者クラブ・マスコミ」は、委細承知で、この「小沢汚し」に加担している。だがホリエモン騒動の時とは違う。新聞も週刊誌も一色に染まってはいない。特に週刊誌では週刊朝日が「検察の狂気」と表紙に大書し、週刊ポストもこれを追った。テレビは「小沢汚し」に夢中だが、電脳空間では「検察に勝ち目なし」が衆論だ。

 

小沢氏失脚の陰謀

小沢一郎という希有な政治家は仕事もさせてもらえぬまま、葬られようとしている。〈官・報〉癒着世論は彼の失脚をもくろみ、半ば成功した。

何億かの金を持っていることが理由らしいが、その程度の現金(ひも付きでない金)を持てなくさせ、世を動かす力を奪ったのは私たち白身だ。金持ちだろうが貧乏人だろうが、的を射られる人に政権を託したいと思うことは間違いなのか。

結局、火のないところに煙が立つと強弁した検察官僚たちの意図は達成された。これほどの陰謀を企てながら、彼らは免責特権を持ち、顔も見せない。明治初期の太政官布告以来続く「おかみ(官と報)信仰」に対抗軸を立てるという発想自体が、この国の常識に反していたのだとあらためて思い知らされた。

この「常識」はいずれ破棄されるだろうが、そのころの日本は財政破たん国家だろう。

思えば、自民党離脱以降の彼に一筋の希望を託した者は一定いたが、一定数を超えなかった。その一人として私は思うのだが、この政治家は二つの注目すべき持論を隠し持っている。

一つは米国との距離を測り直すこと、他のひとつは象徴天皇制を隠れみのにした官僚支配への問題意識だ。もちろん、彼自身はこれらを語らない。彼は私より一歳年下。次の復権はない。ここを何とか凌いでほしい。

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1年前、小沢問題の端緒となった西松事件大久保秘書逮捕のとき佐藤優氏は「青年将校のような現場検察官の本性が出た」と評し、年明けの石川議員逮捕では鈴木宗男氏が「これは平成の2・26事件だ」と言った。佐藤優、鈴木宗男両氏とも検察、マスコミの被害者であるから「検察クーデター説」は多少オーバーな表現かなと思っていたけれど上記精神科医斉藤学氏のコラムを読めば極めて的確なものであると解せる。検察は天皇直轄の認証官であり天皇の官吏として他の官僚とは違った特権意識が職能の礎となり職責を全うするのである。

検察のアイデンティティーは戦後民主主義、法治国家での法と正義の番人ではなくて戦前の国体を護持する軍部官僚に近いアナクロニズムだ。ヤメ検弁護士で元ヤフーの落合洋司氏は「検察首脳会議というのは、いわゆる「御前会議」というもの。検事総長が天皇陛下のイメージ」、そうツイートしたことからもそれが窺がえる。したがって、西松事件のときは現場検察官だけのクーデターが石川議員逮捕で検察クーデターに発展したのは斉藤学氏が指摘するよう天皇会見が動機になったのだろう。検察は戦前からの天皇の威を借る官僚国家護持のため、天皇に介入した逆賊小沢を抹殺しなければならいと考えているのだ。なんとも怖ろしい。

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小沢抹殺に命を懸ける検察が戦前の特高体質を内在しているのは言うまでもない。

以下、ゲンダイ的考察日記より。

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血だらけの紙オムツ一枚で取り調べを受けた屈辱は絶対忘れない

 

小沢捜査を斬る!

大阪府枚方市元副市長 小堀隆恒氏

 

東京地検による小沢捜査の狙いのひとつが、「取り調べの可視化」潰しであったことは言うまでもない。足利事件の菅家さんの告発で高まった検察批判をかわすために検察が仕掛けた小沢捜査でもあるのだ。

だが、今日登場の小堀隆恒氏(63)の実体験を聞けば、検察の取り調べがいかに野蛮で過酷かが分かる。

小堀氏は、大阪府枚方(ひらかた)市の副市長だった。濡れ衣の談合事件で逮捕・起訴に巻き込まれたものの、裁判で無罪判決を勝ち取った人である。

 

私は小沢事件の真相はよく分からない。しかし、政権交代後の初めての通常国会で、まともな政策論議ができない状態をつくり出すほど、重大な事件なのか。検察は本当に根拠があるのか。最初から「悪い」と決め付け、その筋書き通りに捜査を進めているのではないか。自分の体験を振り返るとそう感じざるを得ません。

3年前の平成19年5月31日の午後6時ごろでした。数人の検事が突然、副市長室に乗り込んで来て「事情を聴きたい」と言われました。当時、市の清掃工場をめぐる談合報道があり、責任者だった私の元にも捜査機関が訪ねて来ることは予想していました。

ただ、単なる事情説明で済むと思っていた。ところが、午後10時ごろに逮捕状が執行されたのです。驚いて「私が何をしたのか」と聞いても、検察は「談合の共犯や」と言うだけ。訳が分からず、一睡もできずに大阪拘置所で夜を明かしたのを覚えています。

翌日朝から取り調べです。私は当時、腎臓がんで右腎を摘出し、前立腺肥大で手術を控えていました。それを検事に告げても無視です。7、8時間ぶっ通しの取り調べが続きました。案の定、排尿障害になり、医務室で処置を受けたのですが、これが乱暴だった、カテーテルを強引に尿管に入れたため。内部が傷つき、血尿が出るようになったのです。検事に訴えると、与えられたのは介護用の紙オムツ。それもたった1枚だった。家族らが代用品を差し入れても手元に届かず、保釈されるまでの約1カ月間、血だらけの紙オムツ1枚を繰り返し乾かして使いました。

不衛生だから当然、尿管などから雑菌が体に入ります。しばらくすると高熱が出て、取り調べ中も頭がボーッとなった。コップ一杯の水も与えられず、便所で手を洗う際に口を湿らせてしのぎました。「生きて出られるのか」。私は強い恐怖を感じましたが、取り調べは容赦なく続きました。

取調室はコンクリートの小さな部屋で、声や物音が響きます。東京地検から応援に来たという大柄の検事はパイプイスを思い切り壁に向かって蹴り付けたり、ドアを思い切り閉めたりして“威嚇”する。大声で私のことを「ごみ野郎、くず野郎」と怒鳴り、「白状しろ。カネはどこに隠したのか」と尋問するのです。こんな調子が深夜まで続くから、ある日、拘置所の近隣住民から「うるさい」とクレームが来ました。私が否認を続けていると「カミさんを調べてデキが悪かったら逮捕する」とか、介護施設に入所している90歳の母親を「ストレッチャーで連れてきて調べる」と言う。「これが法治国家の日本なのか」と心底思いました。

保釈後に読んだ自分の新聞記事のデタラメには驚いた

マスコミに対しても強い不信感を抱きました。保釈後に緊急入院した病院の中で、事件を報じた新聞各紙を取り寄せて読んだのですが、すべてデタラメ。一切否認なのに、新聞では逮捕2日目から「容疑を認める」「1000万円もらった」などと報じられているのです。愕然(がくぜん)とすると同時に、検察からのリーク情報を垂れ流すマスコミの姿勢に呆れました。小沢事件でも、すべての報道を信じる気持ちはありません。

無罪となっても、検察やマスコミからの謝罪はありません。非人道的な取り調べを受けた体験者として、こんなことは二度と起こしてはならない。取り調べの可視化は絶対に必要です。

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ロッキード事件「中曽根氏がもみ消し要請」 米に公文書(朝日新聞) - goo ニュース

ロッキード事件の発覚直後の1976年2月、中曽根康弘・自民党幹事長(当時)から米政府に「この問題をもみ消すことを希望する」との要請があったと報告する公文書が米国で見つかった。裏金を受け取った政府高官の名が表に出ると「自民党が選挙で完敗し、日米安全保障の枠組みが壊される恐れがある」という理由。三木武夫首相(当時)は事件の真相解明を言明していたが、裏では早期の幕引きを図る動きがあったことになる。中曽根事務所は「ノーコメント」としている。

この文書は76年2月20日にジェームズ・ホジソン駐日米大使(当時)から国務省に届いた公電の写し。米国立公文書館の分館であるフォード大統領図書館に保管され、2008年8月に秘密指定が解除された。

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やはりロッキード事件は米国が仕掛けた罠だった。


小沢抹殺の黒幕

2010-02-11 | weblog

 

「小沢抹殺」攻防 黒幕は「小泉純一郎」だ!

・「検察裏金問題」を不問に付して手を握った「小泉内閣」

・「郵政・沖縄基地」正面衝突する巨大利権で角福戦争再び

・「怒りの大逆襲」前原・枝野・霞が関・大新聞

――蒼ざめる面々

・「裏取引」2度目の密室事情聴取の焦点

――「権力裏システム」がフル稼働

週刊ポスト 2/19より)

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なんとも刺激的なタイトルにつられてコンビニで買って読んでしまった。小沢叩きの週刊誌はもう売れないので、週刊ポストは案の定というのか、分かっていたが予想通り既知の記事内容でガッカリした。

気を取り直して以下、ポイントだけ簡単にメモ。

 

まず、何故、小泉純一郎が黒幕なのかその根拠として

・今年になって、政治発言を積極的にするようになった。

・「政治資金で不動産を買う政治家はいない」

・「自民党だったら即刻、退陣だ」

・谷垣総裁との会談で政治と金で攻撃するよう進言、谷垣はそれに従った。

以上、週刊ポストによる小泉黒幕の根拠はこれだけで、報道そのまんまのまともな取材ではない。

 

次に裏金疑惑を告発した三井環氏による小泉政権と検察の関係についてのコメントがあった。

・三井環氏の検察裏金疑惑の際、小泉さんは疑惑を追及しないことで検察に恩を売った。

・日歯連迂回ヤミ献金疑惑の際に、山崎拓氏、青木幹雄氏を不起訴にして検察はその恩返し。

週刊ポストは三井環氏に取材したのか疑問だ。阿修羅を見て記事を書いてないか疑念が湧いた。

まあ、2ちゃんねるを見て記事を書く産経新聞よりマシではあるが。

 

そしてもっともらしいベテラン自民党議員のコメントへと続く。

「小泉内閣の外相を辞任して反小泉に回った田中真紀子は秘書給与ピンハネ疑惑で告発されて捜査の手が伸びる前に議員辞職に追い込まれた。反小泉で鳴らした鈴木宗男氏もやまりん事件で逮捕された。日歯連事件では逮捕こそされなかったものの、小泉総理と総裁選を争った橋本元総理が派閥会長を辞任し、小泉さんにとって最大の政敵だった橋本派は完全に力を失ったわけです」。で、これら一連を「国策捜査」とし、当時捜査に関わった検事たちが、小沢幹事長疑惑で中核をなしたから小泉さんが黒幕であるという理屈。つまんねぇな。



さらに、引退した小泉さんとその一派が小沢疑惑に関わる理由として

・小泉氏は、もともと小沢氏の影で支配する政治手法に怒りがあった。

・小泉氏が官僚をうまく使ってきたのを、政権交代で小沢氏がひっくり返した。

・かんぽの宿など小泉一派が食い物にしていた郵政民営化が巻き戻された。

・普天間基地移設に際し、辺野古沖埋立計画に関する利権を守りたかった。

残りは、民主党内の小沢さんへ距離を置く前原たちや、検察人事に関するアレコレ。

記事の最後は

「これで、<<平成の大政争>>は新たなステージを迎える。だが、小沢氏が自分を追い詰めた“黒幕”の小泉人脈に対し、“目には目を”の論理で権力を駆使するとしたら、そんな国民不在の報復の連鎖を、いったい誰が望むのだろうか」と結んだ。黒幕が小泉さんから小泉人脈に変わったのは何故かな。

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こんな腐った特集記事を読むなら

 

国会質疑で「報道によると」を連発して罵声を浴びた小里のバカ息子の顔のほうが余程面白い。

 

また、どうせ黒幕を出すなら以下、米国のジャパンハンド、マイケルグリーンを告発した副島隆彦だ。

 

目下の小沢攻撃をまだ画策する者たちがいる。その米国側で攻撃を行っているもの達の素顔を晒(さら)します。

 

上記記事で晒された渡部恒三のバカ息子、渡部恒雄の顔にも注目。

コイツがサンプロに出演してたときはズーと中国人だと思っていた。

 

どうだ奥さん、小里のバカ息子同様、顔だけで悩殺されるだろう。

 

顔だけなら「石破ホモ男、小里のバカ息子、渡部恒雄」、新御三家の時代なのだ。

 

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そもそも小沢抹殺の黒幕が小泉さんなら昨夏の衆院選前に自民党の大敗北を予想して落胆したコメントを公表しないだろう。嘗ての威光が凋落したことを小泉さん本人が自覚していた。それに現在、既に小沢攻撃をする週刊誌は売れなくなり、自民党が小沢攻撃したところで政党支持率は上がらない。

仮に黒幕が小泉人脈とすれば興味深いのは小泉人脈だったホリエモンの立ち位置の変化。昨年までホリエモンは小泉さんが黒幕であるみんな党の支持を表明していた。ところが今年、石川議員が逮捕され検察批判の声が高まると、同じ経験からなのかブログで猛然とマスコミ、検察批判を開始した。

ホリエモンが小沢擁護に転じたきっかけは田原との対談で予てからの素朴な疑問、「集めたカネをナニに使ったのか」を聞いたところ「政党のモチ代」と回答を得たことだった。出金目的は入金目的、私腹を肥やすのではなく自らの理想を実現するため小沢さんが巨額の政治資金を集め、使ったことに対してホリエモンは共感して積極的に評価したのだ。これはもう意外な展開で週刊ポストの陰謀論なんか比較にならないほど面白かった。


石破ジャンキーとその時代

2010-02-10 | weblog

度々登場、自民党石破政調会長

 

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裸の王様 - Wikipedia

あらすじ

新しい服が大好きな王様の元に、二人組の詐欺師が布織職人という触れ込みでやって来る。彼らは何と、馬鹿や自分にふさわしくない仕事をしている者には見えない不思議な布地を織る事が出来るという。王様は大喜びで注文する。仕事場に出来栄えを見に行った時、目の前にあるはずの布地が王様の目には見えない。王様はうろたえるが、家来たちの手前、本当の事は言えず、見えもしない布地を褒めるしかない。家来は家来で、自分には見えないもののそうとは言い出せず、同じように衣装を褒める。王様は見えもしない衣装を身にまといパレードに臨む。見物人も馬鹿と思われてはいけないと同じように衣装を誉めそやすが、その中の小さな子供の一人が、こう叫ぶ。 「王様は裸だよ!」

なお、日本でのタイトルが裸の王様なので、何も身につけていない全裸だと思われている節があるが、実際には下着を身につけている。絵本版などの挿絵もそうなっている。

 

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やあ奥さん、有名なアンデルセン童話「裸の王様」。最初に断っておきたいのはウィキの最後にもあるように王様はパンツ一枚でパレードに臨んだということ。これが全裸でフリチンなら少しばかり違う物語になってしまう。それは、王様のイチモツがりっぱなものであれば「おお、さすが我がキング!」と民衆の称賛を浴び、逆に王様のそれが貧弱なものであれば「アリャマ、プププ!」と民衆から嘲笑されてしまう。要するにパンツをはいた「裸の王様」が本質的に意味するのは王様という権威幻想に他ならない。簡単に言えば「世の中、往々にして勘違いで成立している。だから勘違いしているヤツほど面白いものはない」つーことだ。

それから奥さん「王様は裸だ!」と言い放ったイタイケな少年の存在も見逃せない。もちろん少年にとって王様の権威幻想なんて関係なく見たままを叫んだワケだが、結果、王様の権威幻想を打ち砕いてしまった。ということは「裸の王様」には少年の「勘違いを指摘する快楽」っていうメタ情報も隠されている。

でもって以下、石破政調会長の勘違いを指摘した日刊ゲンダイの記事。

 

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「あなたより何倍も知っている」だってさ

何度もポストに就き、総裁選にも出たのに人気が出ないのは、イヤミ男だからだろう。自民党の石破政調会長(53)のことだ。きのう(5日)の衆院予算委員会では、ネチネチとエラソーな質問を繰り返し、自民党議員からも「これでは国民から反発を買ってしまう」と嘆きの声が上がっていた。

軍事オタクで防衛大臣もやっていたから詳しいのは分かるが、普天間移設問題や日米同盟を巡っての質問では、鳩山首相や岡田外相に対して、

「あまりに当たり前の答弁をしないで下さい」

「総理、防衛白書ってお読みになったことあります?」

まるで“教授”が学生を諭(さと)すような口調だった。

北沢防衛相に対しては、もっと上から目線。

「私、あなたより何倍も知っているから、説明いただかなくて結構です」

もともと防衛通でも何でもないのに年功序列で入閣した北沢防衛相より知識はあるのだろうが、あまりの“オレ様”姿勢に、「お前は政府か!」というヤジまで飛んでいた。

「石破さんは、大量の落選者が出た自民党内では、数少ない政策通です。しかし、あの暗い顔で、あんなイヤミなしゃべり方をすると、鳩山首相がイジメられているように見えて、世論に逆効果ですよ」(自民党関係者)

論客なんだろうけど、石破は、まず鏡を見て、さわやかな笑顔と好感度の高い話し方の練習をした方がいい。

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日刊ゲンダイの「石破は、まず鏡を見ろ」は世間では当然の指摘だと思われる。

そこで太った中年が「鏡を見た石破」にナニを言いたいのかお分かりだろう。

 

そう、

 

 

「石破茂は保毛尾田保毛男そっくりだ!」

 

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伝説の角川春樹botツイッターが上記を指摘して衝撃を受けた。そして風貌のみならず、その丁寧な語り口や巧みな文章までホモ男であることは再三主張している。したがって日刊ゲンダイの「さわやかな笑顔と好感度の高い話し方の練習をした方がいい」という親切なアドバイスはある意味で有難迷惑な話だ。石破が鏡を見て笑顔や話し方の練習を積めばホモ男に磨きが掛り、世間の誤解は益々広がるであろう。多くを望んではイケナイ。今のままで石破ホモ男を堪能することこそ日本人の美学のように思える、如何だろう。

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テレ朝の番組で石破は自らの質問を「エンターテイメント性に欠ける」と反省していた。

そんなことはない、テレビに登場するだけで優れたエンターテイメント性を発揮する希有な存在だ。

 

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民主・石川議員「与えられた職責果たす」 議員辞職否定(朝日新聞) - goo ニュース

小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で起訴された同党の石川知裕衆院議員(36)=北海道11区=は保釈後初めて地元入りし9日、進退について「私に与えられた職責を果たしていきたい」と述べ、議員辞職や離党する考えはないと表明した。北海道帯広市での記者会見で語った。

また石川議員は保釈後、小沢氏と一切連絡をとっておらず、面会もしていないと述べた。

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「脱・小沢に踏み切るべき」民主・玄葉氏が月刊誌に見解(朝日新聞) - goo ニュース

「小沢(一郎・民主党幹事長)さん1人に頼らなくてもやっていける体制を作り上げなければいけない」。民主党の玄葉光一郎衆院財務金融委員長は10日発売の月刊誌「文芸春秋」のインタビューで、民主党は「脱小沢」に踏み切るべきだとの考えを示す。

玄葉氏は、小沢氏と距離を置く民主党の「七奉行」の一人で知られる。インタビューでは、小沢氏をめぐる土地取引事件が参院選に与える影響について「この逆風がつづけば正直、楽観できない情勢」と指摘。党勢の立て直しに向けて、「参院選前の閣僚や党役員の入れ替えを視野に入れるかどうかは鳩山(由紀夫首相)さんの判断」と述べた。

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同志が横で雨に打たれて歩いているのに傘も差さないバカ奉行は政治家というより人として最低。

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小沢氏の力低下?批判封じ込め?…枝野氏入閣(読売新聞) - goo ニュース

民主党の枝野幸男・元政調会長の行政刷新相への起用は、小沢幹事長が権勢を誇ってきた党内力学の変化の表れだとする受け止め方が出ている。

首相は1月、財務相を辞任した藤井裕久氏の後任に国家戦略相兼務だった菅副総理を横滑りさせ、仙谷刷新相の戦略相兼務で閣僚補充を避けた。仙谷氏の担当が増えた分、枝野氏を首相補佐官に任命し、仙谷氏を助けさせる構想だったが、枝野氏の補佐官人事の発令は先送りされ、党内では枝野氏と小沢氏との距離が一因だとする見方があった。

実際、枝野氏は8日にさいたま市で街頭演説した際も、小沢氏の資金管理団体「陸山会」絡みの事件に関し「小沢氏は国民の信頼を取り戻すことができないなら、身を引くことも含めてけじめを付けることが必要だ」と訴え、波紋を広げた。

このため、枝野氏の入閣には「首相が小沢氏と距離を置き出した証左」「小沢氏の影響力低下の始まり」といった受け止め方がある。

ただ、「枝野氏も閣内に入れば、批判の声をあげにくくなる」(小沢氏周辺)と、政権内での小沢氏批判封じ込めにプラスになるとの見方も出ている。

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ケツの穴の小さいホモ男枝野は空気の読めないやっかい者、口封じだろうな。

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反小沢?枝野行政刷新相が選ばれたワケ

鳩山首相は10日、首相官邸で枝野幸男元政調会長(45)に行政刷新担当相の辞令を交付した。皇居での認証式を経て、正式就任となる。

今度の人事は藤井前財務相が年明けに辞任したことに伴う“穴埋め”だ。後任の財務相に菅国家戦略相が横滑りし、仙谷行政刷新相が国家戦略相を兼務したことで、イレギュラーな状態が続いていた。政府は5日、国家戦略室の「局昇格」と行政刷新会議の「内閣府設置」を明記した「政治主導確立法案」を閣議決定。本格的に国家戦略室と行政刷新会議が動き出すことから、仙谷の兼職を解き、枝野の新大臣起用となった。

多くのメディアが枝野が反小沢の急先鋒であることから、ゴチャゴチャ書き立てているが、この人事について、鳩山首相が小沢幹事長に相談したのは間違いない。幹事長続投とセットの人事で、非小沢派からの雑音を封じる狙いも透けて見える。民主党はドンドン、国会議員を官邸に入れて、マニフェストの実行を急ぐべきだ。

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日刊ゲンダイも雑音の口封じだと睨んでいる。何度も言うが枝野はケツの穴の小さいホモ男だ。


大クンニの政界予測

2010-02-09 | weblog

以下、ロイターによる中曽根大クンニのインタビュー記事。

 

インタビュー:鳩山政権「5、6月に危機」=中曽根元首相

中曽根康弘元首相は25日、ロイターのインタビューに応じ、内政・外交問題で難題を抱える鳩山政権の行方について、参院選を前にして5、6月ごろに多少の危機が来るが、乗り切っていくだろうと見通した。一方で、参院選で有利な戦いができるとは思わないとも指摘。鳩山内閣が、小沢一郎幹事長に代表される政治資金問題や、予算案、米軍普天間基地移設問題を含む沖縄の問題で、どの程度打撃を受けるかがカギになると語った。
 
昨夏の政権交代は「民主主義の前進、2大政党への道が開かれた」として評価する一方、民主党政権の当事者に「昔と変わらない要素があるのをみて失望した」と批判。小沢一郎・民主党幹事長をめぐる政治資金問題を「田中・金丸流の政治資金のずさんさ」と断言した。

一方、自民党支持率は敵失がありながら低迷しているが、中曽根元首相は党内分裂の可能性を否定。党再生には、鳩山内閣の失政を徹底的に国民に説明すると同時に、自民党の長期政治路線を明確にすることだとし、そのことによって夏の参院選で比較第一党になる可能性はあり得ると述べた。

日米同盟強化に腐心した中曽根元首相の目には、米軍普天間基地移設問題をめぐる鳩山政権の迷走は、国内では不信感を増大させると同時に「米国中心に国際的信頼性が傷ついた」と警告。かつてのような日米経済摩擦に発展する可能性は否定したが、沖縄をめぐる問題で、長期安定的な確固たる路線を示すべきだと提言した。 

インタビューの概要は以下の通り。

──鳩山内閣の評価は。

「鳩山政権は最近不安定な要素が散見される。総理大臣以下、政策的にもう1回締め直して総合戦略として内閣をたて直す必要がある。政権発足当初、慣れないため発言が動揺していた。最近、それに気がついて、長期的な安定的な発言に注意するようになった」

──米軍普天間問題。日米同盟関係は危機的状況に近いとみるか。

「沖縄問題について、長期的・安定した確固とした路線を示すべきだ。そういうことをやらないで、普天間問題などについて不安定な言動がみられた。普天間も含めた沖縄政策を、長期強力なものを基本に立て直す必要がある」

──そうしなければ日米同盟が危機に陥る可能性を危惧するのか。

「(鳩山政権に対して)国内的な不信感が増大した。同時に米国中心に国際的信頼性が傷ついてきた。今、それに気がついて是正・立て直しを考えている」

──普天間問題は2006年の合意通り実行すべきと考えるか。

「そうだ」

──鳩山政権は中国との関係も重視している。同時に米国との関係をどうやってバランスさせることができるのか。

「中国との関係は善隣友好。隣(国)同士が仲良く安定している関係を作る。米国との関係は自由民主主義という基本政策の一致、同盟国としての比重が高い。中国との関係も長期的には友好関係を作り上げるように総合的に努力する必要がある。外交に関する基本政策の用意が必ずしも十分でなかったが、今是正している」

──日米同盟関係のきしみが経済摩擦に発展する可能性は。

「沖縄問題で経済摩擦になるとは思わない。しかし、これは、日本の対米関係のみならず、アジア政策も関係しており、日本の総合的外交政策がどういう風に展開していくのか、沖縄問題の長期安定策にかかっている」

──小沢幹事長の政治資金問題はどのようにみているのか。

「『田中・金丸・小沢』という系統で、政治資金管理がズボラであった。田中系のもっている(自民党の古い)体質がある程度維持されてきていた。政治資金の問題について、最近の政治家はみな、責任感と倫理性を大事にして的確に記録し報告もする。そういう方向に変化しつつある。しかし、田中系の古い政治家は今までの流れから脱却して改革することを多少怠ってきている。それがまた今度出た」

──小沢幹事長は辞任すべきか。

「検察当局の取り調べが終わったとは思わない。まだ継続して考えているだろう。それ次第だ」

──昨夏の政権交代はどう評価するのか。

「歴史的に日本の政治史に記録されるべき政治現象だった。民主主義の前進、2大政党への道が開かれたと考え、喜んでいた。しかし、政党の当事者、その中身に昔と変らない要素があるのをみて失望した。要するに、田中・金丸流の政治資金のずさんさ。取り扱いの粗略さだ」

──鳩山首相の政治資金問題も同様にみているのか。

「似たようなものだ。お母さんから莫大なカネがきているということは、常人には驚きだった」

──民主党政権の旗のひとつが「脱官僚」。官僚との戦い方でアドバイスがあるとすると。

「脱官僚という政策は宣伝してやるべきものではなく、地道に一歩ずつ、体系を崩していく問題だ。そういう面で、まだ具体的な成果はあがっていない。予算編成がひとつの大きな戦場だと思うが、今までの既成勢力とそう変った動きはみられない」

「強力な委員会を組織し基本的に問い直す。そのうえにのっていくことが賢明と考えるが、そういう努力もまだ見えない」

──鳩山政権の見通し。短期政権で終わる可能性は。

「通常国会にかけてかなり困難な局面に遭遇するだろう。5、6月ごろ、参院選を前にして、多少の危機が来るが、乗り切っていくだろう。しかし、参院選では有利な戦いが行われるとは思わない」

「小沢問題や予算・沖縄の問題が通常国会で論議されるだろう。それによって、どの程度、鳩山内閣が打撃を受けるか。それを見ていく必要がある」

──自民党支持が上がらない。自民党分裂まで懸念されているが自民党の将来は。

「分裂はない。むしろ、参院選を前に、党は結束して、鳩山内閣打倒に前進していくと思われる。国民の信頼を回復させるために大事なことは、徹底的に鳩山内閣の失政を国民に説明し同時に自民党の長期政治路線を明らかにして、参院選で勝つことだ」
 
──参院選で自民党が勝つことが可能か。

「数が増えるということ。参院選だけでは、自民党が第一党にならないとも限らない。あるかもしれないし、ないかもしれない。必ずしも全部否定するものではない。参院選の結果によっては、政界にかなりの変化が生まれる可能性もある」

──政界再編の軸は何か。

「『再編』というほどの大きなものができるかは疑問。しかし、与野党間の分布状態に変化が生まれるのは確実だろう」

──首相経験者として、鳩山首相に一言言うとすると。

「どの内閣も非常に困難な苦しい時を持っている。それを乗り切るのは首相の迫力だ。勇猛まい進することを期待する」

(以上、ロイターより転載)

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当たらず障らずの記事だが、中曽根大クンニは政界の風見鶏、政局を読む力に長けている。「参院選を前の5、6月ごろに多少の危機」ってのは沖縄の基地問題だろうか、それとも小沢問題が何らかの形で進展して危機を向かえるのだろうか。いずれにしても大クンニは鳩山さんをバカにしている。

それから奥さん、中曽根大クンニではなく中曽根大勲位、ワザと間違えた。

あと小沢問題の世論調査では幹事長辞任の声が大多数である。ちょっと考えれば判ることだが、昨年の西松事件では小沢代表辞任の声が圧倒的だった。そこで小沢さんは絶妙のタイミングで代表を辞任、衆院選で圧勝して政権交代を成し遂げた。今回も同じケースである。このまま世論が幹事長辞任を求めるなら参院選圧勝に向けて辞めるタイミングだけが問題になるだろ。つまり辞任カードは小沢さんの手中にあるワケで、マスコミの小沢バッシングは意味をなさないつーことだ。小沢さんにとってコワイのは政党支持率の下落だけだろう。

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小沢氏、会見で幹事長続投を改めて表明(読売新聞) - goo ニュース

民主党の小沢幹事長は8日夜、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で元秘書の石川知裕衆院議員ら3人が起訴された後初めて記者会見を行い、事件について陳謝したうえで幹事長を続投する考えを改めて表明した。

小沢氏は事件について「国民や同志に迷惑をかけ、心よりおわびする」と述べた。そのうえで、自らが不起訴となったことを踏まえ、「従来から一貫して、不正なカネは受け取っていないと主張してきた。そのことが明白になったわけだから、その点については理解と認識をいただきたい」と正当性を強調した。

自らの説明責任については「検察当局の強制捜査を受け、私自身も2度事情説明した。これ以上の説明はないのではないか」と語った。報道各社の世論調査で辞任を求める声が強いことについても「『小沢は不正なお金を受け取っている』という報道が続いたが、そのような不正はなかったことが明らかになった。『小沢は潔白だった』という報道を続けていただき、その後に世論調査をしていただければそのときにコメントする」と述べた。

野党などが石川被告の議員辞職を求めていることについては「国会議員の職務に関連して責任を問われているわけではない」と述べ、議員辞職の必要はないとの考えを示唆した。

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今回、小沢さんは辞任カードを使わずに参院選を戦う腹積もり。余程の自信がある表われ。

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「身引くことも含め、小沢氏はけじめを」…枝野氏(読売新聞) - goo ニュース

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奥さん、ここだけの話、民主党枝野はケツの穴の小さい男。実はホモかもしれない。

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鳩山首相「最も果たしたい思いは北方領土問題解決」(朝日新聞) - goo ニュース

鳩山由紀夫首相は7日、都内で北方領土返還要求全国大会に出席し、「政権交代して、鳩山にとって最も果たしたい一番大きな思いは、北方領土問題を解決したいということだ」と述べ、領土問題の早期解決に強い意欲を示した。

首相は、昨年のメドベージェフ・ロシア大統領との首脳会談の内容に触れ、「祖父の(鳩山)一郎がなぜ平和条約を結ばなかったのか。歯舞、色丹の2島返還で平和条約はありえない。4島の帰属を明らかにしなければならない」と伝えた話を披露した。

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北方領土返還は日本男児の悲願でもある。しかし、故橋本龍太郎のせいで4島帰属は夢と消えた。


ある検察被害者のツイート

2010-02-08 | weblog

 

検察リークのマスコミ報道による「正義の検察」翼賛状況の中で石川議員起訴の前日、ツイッターで週刊朝日出頭騒動が起きた。そのとき、たまたまフォローしている当事者上杉くんのつぶやきを見たワケで、「こりゃ面白い」ってことになった。ただ問題はテクノロジーに疎い太った中年である、ツイッター画面上の@、#とかQT、RTの記号が理解出来ず、それはつまりツイッターの使い方をよく見ていないからだ。で、まあ面白いことを言っている人をフォローしながら後で整理すりゃいいかなと考え今日に至ってしまった。

んで、今、空港ホテルのPCでツイッターの学習と整理をしているのだった。

さて、出頭騒動では噛みつき亀が絡んで盛り上がったが、そのときホリエモンも参戦していた。

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なんで名指しが悪いんだ?引退してヤメケンになったら、得意気にテレビとかに露出して検察礼讃するくせに。 QT 10:56 東京地検「抗議書」を週刊朝日に送信。現場検事の名指しについて「捜査妨害」と厳重抗議。 #syutto /via @uesugitakashi

ありがち QT @iwakamiyasumi @takapon_jp @yjochi  名指しが悪い理由は、民野検事が週刊朝日の記事を妻や家族に読まれて、恥ずかしい思いをしたからです。 /via @itarodesign

ついでに俺のメールみてニヤニヤしてた赤ら顔の検事の名前思い出した。大沢だ。あ、でもテレビによくでてるヤメケンとは別人。

それはわからんでもないが、こっちは独房で弾圧されてる人の気持ちを考えてしまう。 QT 検事や裁判官も人の子、隣のおじさんと何ら変わりのない普通の人なのです、そういう前提で彼らの行動を評価してください。決して聖人君子ではありません。それなりの /via @lawyer_atom

人を独房に長期間閉じ込め、事前リークで社会の晒し者にして社会的に抹殺するくせに自分が実名報道されて怒るとかありえねーって思う。

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以上のツイートにウホッ!としたワケで、そーいやーホリエモンも独房に入っていたな、と。

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こええ。御前ってすげえ感覚。昭和か。 QT 検察首脳会議、というのは、いわゆる「御前会議」というもの。検事総長が天皇陛下のイメージ。 /via @yjochi

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これも面白かった。QTってのは返信らしい。@yjochi はヤメ検弁護士、元ヤフーの落合洋司さん。

裁判中のホリエモンは反検察の立場。以下、ブログを見ると検察とマスコミについて少し触れていた。

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小沢氏、JAL等

(略)

ところで、JALといえば国土交通省で稲盛氏の国際線維持発言と、前原大臣がもめている風味ですが、前原氏は前原氏で微妙な発言をしております。

前原国交相チクリ「私はメールで代表辞めた」

「「私もメール問題などで自ら判断して(民主党)代表を辞めた。責任ある立場の方は自分の判断が大事だ」」

邪知すれば俺は「メール問題」程度でやめたんだ。秘書が起訴されたら微妙じゃね?的発言だけどさ。

俺は民主党と和解したけど、この発言はちょっと腹立つね。

あの問題はさ、拘置所にいて発言できない私を全く根拠のないデマで、あたかも私が議員に賄賂を渡していたみたいに、党を挙げて非難していたわけだろ。あれで未だに私のことを「火の無いところに煙は立たない」って思っている人が少なくはないんだ。謝罪されて和解金も貰ったが、名誉は完全には回復していないんだよ。それくらい重大な問題だし、民事の名誉毀損だったが、あの時外にいれば刑事告発したっていいくらいの案件だった。

小沢氏が秘書がやった政治資金規正法違反の記載ミスを知っていないとすればそれは刑事責任は問えないだろう。ちょっとこれは微妙な発言なんじゃないかと思いました。前原氏は注意しないとまたなんかやらかしそうな悪寒・・・。

石川議員を4日に起訴 東京地検、小沢氏処分を最終判断へ

ここにきてリーク合戦。他にも陸山会の不透明な資金移動とかって起訴直前になって流れてくるリーク記事があったけど、死に筋といって刑事責任を問えないものを、少しでも小沢不利に世論を誘導するためにリークすることもあるので、見方には注意。小沢氏・民主党にはこれにひるまず、徹底的に司法制度改革に取り組んでほしい。

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小泉・竹中派のホリエモンはみんなの党支持を表明しているけど小沢問題に関しては民主党側だった。

そして以下、小沢Xデー不起訴報道後のブログ記事。

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小沢・朝青龍の一日

結局小沢氏は不起訴になった模様。

小沢金権政治がどうのとか、蓄財がどうのとか色々言っているが、結局彼は別に金持ちになりたくて政治家やってるわけでもなく、自分の理想を政治に求めているだけなんだろうから、別にいいんじゃね?とか思ってしまう。政治家が清貧でなければいけないということでもないだろう。どっちにしろそれを見せびらかしているわけでもなく、勝手にマスコミが騒いでいるだけだからそれこそ要らぬお世話だ。

んで、政治資金規正法違反はシロになったのは事実。これは特捜部とそれを祭り上げたマスコミの責任だ。重責を感じるべきだ。反省しろ。謝罪会見でもひらくがいい。小沢氏は政治力もあったから特捜部の恫喝に耐えられたが一私企業の社長などひとたまりも無かった。これまでも多くの人たちが屈服している。

それをヤメ検を使って事件の処分には、起訴・起訴猶予・不起訴があり、不起訴には嫌疑不十分と嫌疑なしがあるのだが、小沢氏は嫌疑不十分なので完全にシロではないとか負け犬の遠吠えを発していたが、司法の大原則は疑わしきは無罪。つまり黒でなければ、シロなんだ。でなければ、告発された人たちはみんな黒だと思われちゃうでしょ。

まずは特捜部の「完敗」、だが終わりではない

【ワイドショー通信簿】検察は「小沢」に負けたのか 「不起訴」と今後の展開

この小沢氏への執念は、妄執に近いものだ。

正義のためとかいっているが、それは妄想としかいえないと思う。

(以下略)

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以下、気持の治まらないホリエモンはさらに追い打ちツイートする。

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司法の推定無罪の原則を知らないのか?テレビに出てる元特捜部検事が古巣擁護をするもんだから、こういう大事な話が全く伝わっていない。検事も人間。正義の味方ではないよ。 QT @hryksbt 不起訴とシロは違います。ただ起訴にならなかっただけで、無実かどうかとは別の話です。

やっちまってください! QT @uesugitakashi ただいま~。 【反論開始】 東京地方検察庁宛の「厳重抗議書」を近日中に送付・公開 【声明発表】 ジャーナリスト上杉隆
http://www.uesugitakashi.com/archives/51794154.html

そう。有罪確定までは無罪なので辞職の必要はなし。そういう原則の上で扱われるならいいんですが。 QT @uhotomo 推定無罪の話し。石川容疑者も起訴されたけど、まだ無罪だよね?国会議員に相応しいかどうかは別として

じゃあ、小沢氏は推定無罪だけど無実じゃないといいたいのかな?そうかもしれないしそうでないかもしれない。が、刑事司法はそれを裁く手段ではない。つまり真実は闇の中だがだからこそ推定無罪の原則がある。むやみに小沢氏を叩いてはいけない。 QT @nilulu 無実と無罪は違うと思う

小沢氏に対して説明責任が足りないというマスコミ世論は、完全にシロ「無実」である証明が無理な事を知りながらそれを追求している。もし貴方が何かの嫌疑をかけられてそれをやってないことをどうやって証明できようか?よく考えてみるがいい。だからそれを「悪魔の証明」という。

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小沢Xデーみたいなイベントがあるとツイッターはリアルタイムで関係者から面白い情報を得ることが出来る最も優れたツールだろう、2ちゃんねるの比ではない。しかし、普段の日は無意味な暇つぶしだ。

ツイッターは無意味といえば無意味に相違ないが、無意味なことにも意味があるというタオイズム。

そんなワケで太った中年のツイッターIDは fatmiddle 暇な奥さんはフォローしてくれ。

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前エントリー最後で取り上げた池田信夫blogコメントのjestemneko氏。小沢問題を平明ながら意外な切り口で語っている。多くの人が小沢vs検察の構図で捉えているがそうではない、鳩山vs検察が小沢問題の本質であるとしている。なるほど鳩山政権の最高権力者は首相の鳩山さんだ。最終的な権力の行使は鳩山さんの判断に委ねられる。でもって検察の誤算は過去の贈収賄事件に則って今回も権力闘争が起きるだろうと踏んで強引な捜査を行ったこと。つまり、ロッキード事件の「三木おろし」のように「鳩山おろし」が起きるだろうと。ところが、二重権力の片方である小沢さんは身内の権力闘争なんてまったく関心がない。昨年の西松事件だって衆院選に勝つためあっさり代表の座を下りた。鳩山さんは検察の横暴に対して怒っているから官僚機構の一官庁に過ぎない検察庁から脱官僚のため改革の手をつけるだろうってのがjestemneko氏の意見。目から鱗が落ちた。


帝国主義再編の時代

2010-02-07 | weblog

前エントリーに続いて以下、佐藤優さんの小沢分析をG2より転載。

 

思考解剖・小沢一郎

 

積極的平和主義

—日米安保の見直しも含め、小沢氏の反官僚的姿勢はなぜ生まれたんですか。

佐藤 経験則だと思う。彼は田中角栄や金丸信のケースを見て、官僚が政治家たちをどういうふうに使うか横で見ていた。そして政治家を切り捨てる時にどういうふうに切り捨てるか、政治家は結局官僚によって使われてるんだということをずっと見てきた。

—そうか、田中はロッキード事件で、金丸は脱税で官僚から切り捨てられた。

佐藤 そう。ロッキード事件までに田中をさんざんヤバイことで使っておいて、事件が起きた時には全員手のひらを返した。金丸についても同じです。小沢さんは検察というのは霞が関の官僚群を凝縮したものであるという正しい認識をしているんですよ。だから彼は、検察だけを潰すことはしない。検察だけを潰せないこともわかってる。霞が関の全体構造を崩す結果として検察が崩れる。

もう一つのポイントは内閣法制局です。彼は宣戦布告をちゃんとしているんです。不意打ちはしない。法制局をやるぞと。法制局がやられるのは司法全体が揺るがされるってことなんですよ。

—我々はふだん法制局と最高裁を別物だと考えているけれど、そうではなく、法制局と最高裁の憲法解釈は連動していて、司法の要になっているという意味ですね。それにしても「憲法の番人」である法制局長官の答弁を禁止するのは、いくらなんでも乱暴すぎると思いましたけど、佐藤さんは?

佐藤 私は非常に結構なことだと思う。これによって憲法改正が遠のいたからです。

—法制局を排除すると海外派兵のため憲法改正をする必要がなくなり、全部解釈改憲で済ませられるからということですか?

佐藤 そう。全部、解釈改憲でいく。ただし解釈改憲だと限界があるんです。これで勇ましい憲法ができない。象徴天皇も崩れない。集団的自衛権を解禁すれば日本のやりたいことは全部できるから九条を変える必要もない。

—では、その関連で、彼が一貫して唱えている国連中心主義の内実は何なんですか。

佐藤 小沢さんの言う国連とは、東西冷戦構造が終わった後の列強による権力の分配機関としての国連なんです。小沢さんの発想は元外交官で日本国際フォーラムの主宰者・伊藤憲一さんが言ってる積極的平和主義と同じですよ。どういう内容かというと、いま世界で違法行為を犯すのは、国際テロリストと、それを支持するならず者国家、それから国家として体を成していない破産国家。この三つだけなんです。この連中に対しては国連のアンブレラで警察活動を行う。これは軍隊を使っていても警察活動だから戦争ではない。ならず者を放置しておいていいという話にはならないから国際法上の、交戦国の捕虜の地位を与える必要はないんです。そういうならず者に対してアメリカが行う、国連のアンブレラの下での制裁措置に、積極的に加わっていくことを積極的平和主義と定義しているんです。

これからの平和主義は自衛隊を動かすことで実現される。これが積極的平和主義だ。悪事には関わらないという消極的平和主義の時代は終わった。戦争はこの世の中からなくなった。あるのは国連による警察活動だけという考えです。小沢さんの考えもこれです。

 

帝国主義

—ふーん。その本音は何なんですか。

佐藤 日本は列強だ。列強だから、この中に加わって、うまそうな利権の切り身をちゃんと日本も取るということですよ。だから湾岸戦争だって自衛隊が出動しておかなければ石油利権に手を付けられないじゃないか。つまり(小沢氏の発想は)帝国主義者そのものです。(米国の一極支配が終わり)もう時代は帝国主義になっているんですから、日本にはどういう帝国主義かという選択しかありません。麻生(太郎)前首相がやろうとしたような頭の少し足りない帝国主義か、鳩山(由紀夫)首相がやるような、勢力均衡論に基づいた数学的発想の、乾いた帝国主義か。その選択でしょ。小沢さんはその帝国主義を支えるドクトリンを『改造計画』のころから持っているわけです。かつてソ連が国際連盟を資本家達の合議組織・調整組織と呼んだ。その後の国際連合はまさに社会主義体制がなくなることによって、帝国主義のセンターとしての国際連合になるんです。小沢さんのはそういう国連中心主義です。

佐藤は小沢に限らず、誰が指導者になっても日本が他国を食い荒らす帝国主義化は避けられないという冷徹な認識をしている。資本が高度に蓄積・集中化されると、余剰資本は新たな市場や投資先を求めて他国に向かう。その援軍としての海外派兵は歴史的必然というわけだ。ただし佐藤はそれを是認しているわけではない。事態をきちんと理解し、そのうえで現実に影響を与える抵抗運動の必要性を佐藤は誰よりも強く感じている。

佐藤 だから国連に金もたくさん拠出してるから安保理の常任理事国になって、国連のアンブレラの下で積極的に海外派兵を行って帝国主義国としての正しい分け前を取る。これは、やっぱり小沢、鳩山さんの発想ですよね。

—その分け前とは石油利権であり、レアメタルであり、穀物であり……。

佐藤 はい。我が日本国家と日本民族が生き残るために、生存権を確保するために必要なものを取るということです。

—資本を海外に投下し、工場をつくったりして現地住民から搾取もする。

佐藤 そうそう。それで雇用が生じるわけだから、現地の住民は幸せなんだという考え方です。

—しかし、小沢さんご本人はそういうことを明確に意識して言っているんですか。

佐藤 わからないでやってるんです。

—えーっ(笑)。

佐藤 わからないで、フワーッとしてやってるわけです。それを理論化するのが我々のような周辺にいる人間の仕事でね。「先生がやっておられるのは、こういうことですね」「大体そんなところだろう」と。資本の蓄積を十分に遂げた、強い国家が普通の頭で生き残りを考えると、本能的に自分の分け前を増やす行動をとるものなのです。それが(『改造計画』の)普通の国ということです。だから普通の国になれというのは帝国主義国になれってことなんです。第二次世界大戦後のアメリカの対日占領政策の目的は、日本を再び帝国主義国として立ち上がらせないということでしたね。今後、日本が露骨な帝国主義的行動をとると、当然それとは抵触するんです。

—小沢氏らの無意識がそうさせている?

佐藤 無意識です。ただ小沢さんの優れた才能はプラグマティストであること。プラグマティストが勝利する要因は、国民の中にある集合的無意識を抽出する能力なんですよ。

たしかに小沢は自由党末期の〇三年ごろから小泉構造改革路線の行き着く先や、格差拡大・地方切り捨てによって国民の間にひろがっていた不安や危機感を察知し、その対応策を考えている。山口が指摘したように〇五年に民主党代表となった前原が「自民党と改革競争をする」と口走っていたのとは、政治センスにおいて雲泥の差がある。

 

資本主義の宿痾

—ただ、〇七年一一月に読売グループの渡邉恒雄会長らが裏で画策した大連立騒動がありましたね。あの時は言ってみれば、いつでも海外派兵できる安全保障の恒久法を作るのが狙いだったと思うんですが、その恒久法をちらつかされたとたん小沢さんはパクッと食いつき、党内の反対を受けて取りやめたという経緯があった。手練れの小沢氏にしては理解不能な行動だという感じがするのですが。

佐藤 あの当時は焦りがあったと思いますよ。自民党の権力はそう簡単に崩れないだろうし、民主党が権力を取るには党内左派のみならず社民党にも依存しないといけない。つまり自分がやりたい、根本的な安全保障政策はできなくなるのではないかという焦りですね。だから、私は今後の小沢さんの戦略としては来年の参院選でガチッと勝つ。そうなれば小沢総裁の目も出てきますからね。

その時に安全保障政策で党内左派や社民党が協力しなくてもいい。ただ左派も社民党も与党から出ていかないから日干しにするんです。それで自民党の方から流れ込んだ連中を含めた形で、この『改造計画』で言っている流れで帝国主義国としての再編をしていくというところかなと、僕は見てるんですよ。

だから彼の軸は冷戦後の帝国主義国家としての日本、列強の一つとしての日本というところでは全くブレてない。それは小沢さん個人がやっているんじゃなく、日本という国家が主語になっている。資本主義体制下でこれだけの経済力があって、なおかつこれだけの人口がある国家は帝国主義的再編をしないと生き残っていくことはできないという国家意識なんです。

—それは小沢さん一人が考えていることではなくて、外務省もそうであり……。

佐藤 要するに平均的な官僚、平均的な政治エリートが考えていることです。私が官僚だった時期に自らを置いてみると、小沢さんの論理が良くわかるのです。あるいは私がいま政治家だったら、外交でどうやれと言われたら、確実に小沢さんのようにする。所与の条件で安全保障の文法だったら、当面それしかない。マルクス経済学の立場からしても資本主義は必然的に帝国主義になる。それ以外のオプションはない。人が金によって支配されるという資本主義のメカニズムの枠から抜けることはできない。でも、十把一絡げで帝国主義だからダメなんだ、資本主義だから全部ダメなんだという形では括れない。やはり、よりましな帝国主義、よりましな資本主義はある。だから我々は(他国に)どれぐらいの害悪を与えて、悪事を行う力があるのかということの認識をしていた方が、その悪事を極小化することには役に立つと思う。

我々は資本主義の宿痾から逃れられない。帝国主義国である日本は他国を踏み台にしないと生きていくことはできない。

そういう構造の中に組み込まれていると認識することと、それを是認するということはちょっと違うんですよね。ただし中長期的なレンジでは、おそらく帝国主義を超えられる何らかのものがあると思う。問題は、小沢さんがそれを持っているかどうかですね。

—その通りですね。

佐藤 現時点で小沢さんが帝国主義を超える理念を持っているかどうかはわからない。ただプラグマティズムは、さっき言ったように現実の政争のマキャベリズムを超える何かがある。彼の原体験というか、根底にあるものは何か。それはあれではない、これでもないという、否定神学的な言い方しかできないけど、それでも残る超越的なものは何か。それを分かりやすく言うと、共同体の「生き残り」だと思うんですね。

—日本は九条の制限があるから湾岸戦争では巨費を投じた。アフガン戦争では海上無料ガソリンスタンドを作った。そういう選択肢はこれからの国際社会ではあり得ない?

佐藤 日本の規模になっちゃうと、あり得ない。どっかで血を流さないとダメ。少なくとも血を流す覚悟を示さないと。帝国主義戦争の中で、うちはお金だけ出しますから、みんなは鉄砲玉を送ってください。この理屈は、非常に通りにくい。ただし、それはあくまで国家の論理なんです。社会の側、国民の側として付き合う必要はない。ただ付き合う必要はないけれども、最終的には、それで押し切られるわけなんですよね。阻止できない。ただその時に付き合う必要はないという形で、どういう論理を構築して、大衆運動を組み立てるかでコミットメントの度合いは変わる。

(以上、G2より)

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奥さん、まず記しておかねばならないことがある。

佐藤優さんは3年前ベストセラー作家になった。その年、噛みつき亀が噛みついていた。

佐藤優バブル - 池田信夫blog(旧館)

カツマー同様、売れっ子には病的嫉妬心を燃やし、ベストセラーと学術書の区別なく罵倒するのである。

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さて、上記インタビュー記事は佐藤優さんの憲法観、国家観、歴史観を垣間見ることができて文句なく面白い。超簡単に歴史を振り返れば、世界は近代帝国主義の植民地戦争を経て第2次世界大戦を終焉した。そしてソ連と米国の2大帝国の東西冷戦時代を向えソ連帝国が崩壊、超大国米国一国のグローバリズムになり、その米帝国も世界金融危機で衰退して現在に至った。佐藤優さんは列強国による帝国主義再編の時代であり、日本は列強国の一員としてうまいこと他国を踏み台にして生き残らなくてはならないという。これは小沢さんの考えでもある。ユダヤ陰謀論者田中宇の「多極化した世界」なんぞより明確で分かり易い理屈だった。

 

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以下、ブログ雑感よりリンク 

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果たして今回の小沢氏秘書逮捕とは何なのか 

 

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以下、噛みつき亀の記事リンクとコメント

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田中=小沢型政治の罪型政治の罪 - 池田信夫blog

小沢問題に関しては天下無敵の噛みつき亀もイマイチ精彩がない。

以下、コメントで田中=小沢でないとjestemneko氏より鋭いツッコミ。

2. jestemneko
 
田中時代の小沢一郎は、いわゆる「出世」が遅れています。したがって、「小沢一郎=田中角栄の愛弟子」との認識はおそらく間違い。小沢一郎を引き上げたのは金丸信です。なぜ金丸さんが小沢さんを引き上げたのか、考えられる理由はひとつだけです。後に、小沢さんは自民党から離れて新生党を立ち上げますが、それをもっともやりたがっていたのが金丸さんだったのだと思います。言い換えれば、政権交代可能な二大政党制は金丸さんの夢であり、それを小沢さんに託したのでしょう。

それと、今回の「事件」は、まったく別の方向に展開する可能性があります。私の知る限り、G20で検察が捜査権を持っているのは、日本だけです。したがって、検察から捜査権を剥奪することは、世界の常識に反しない。もしもアメリカが、小沢さんに中国とのコーディネータを期待しているとすれば、小沢さんを支援する目的で「外圧」をかけることもあり得る。

私個人は、科学捜査チームがいるわけではないし、DNA鑑定もやれない検察に捜査権を与えていても意味ないと考えます。現代社会に適応した捜査能力を持たない検察から捜査権を剥奪したところで、害はないでしょう。


5. jestemneko

jij999さん、田中角栄は情け深い政治家でしたが、情に流される政治家ではなかった。田中角栄が小沢一郎を可愛がっていたとしても、政治家としての小沢一郎を高く評価していたわけではない。小沢一郎を高く評価したのは金丸信です。金丸が小沢に夢を託したと言ってもいい。佐藤栄作の後継として田中角栄を引っ張り出したのも金丸信です。

それと、私は本人から聞いたので覚えているのですが、田中角栄は、戦後の焼け跡を見て、東京の人口はせいぜい300万程度にしかならないだろうと思ったと、言っていました。それはしょうがないと思う。しかし現実には、1000万を超えてしまったわけです。日本列島改造論は、それに対するひとつの回答だったわけです。すべてが利権のためではない。

日本の政治をイギリス型にしなければならないという考えに、私は賛成ですよ。日本の政治をイギリス型に変更してようやく、日本のサッチャーやブレアも誕生するのだと思います。地ならしすることが今の世代の役目であり、サッチャーやブレアは次世代から誕生すると考えます。

12. jestemneko

sfdxさん、青山さんは何もわかっていないと思うし、青山さんが話を聞いた検察上層部の人物も何もわかっていないと思う。戦前の帝人事件や戦後の造船疑惑事件、後に「三木降ろし」が起きたロッキード事件も含めて、検察が介入するこの種の事件の背景に、必ず現総理/現内閣と次期総理/次期内閣の争いがある。ところが、今回はそれがない。理由は単純で、鳩山さんを降ろして自分が総理になるという野心が、小沢さんにないからです。これが検察の最大の誤算です。

私は、自民党が検察に迎合するのはまずいと、さんざん言いましたよ。民主党の「七奉行」といっても、「七不満分子」にすぎないわけで、彼らに倒閣ができるわけがないとも言いました。検察の負けは十分予想できるわけで、だから河野さんもブログで検察をバッシングしたのです。

私が、検察はバカだと思うのは、石川議員を起訴したことですね。全面的に負けを認めるべきだっと思う。秘書時代にやった政治資金の虚偽記載で起訴してどーするのだと言いたい。自民党への義理立てのつもりでやったとしたら、それは迷惑というものです。鳩山総理はかなり怒っているでしょうけど、自民党が検察を庇う場面はないと思います。


佐藤優の小沢分析

2010-02-06 | weblog

以下、ウェブマガジン「G2」より魚住昭による佐藤優のインタビュー記事を長いので抜粋して転載。

圧倒的に面白い。

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思考解剖 小沢一郎

 

「普通」の保守政治家?

東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテルの喫茶室で私はこう切り出した。

「私には小沢氏が戦後の政治風土の中で非常に異質な存在に見えるんです。彼には、例えば安倍晋三元首相のように天皇を軸にした復古的な価値観がない。といって、田中角栄や野中広務氏とも違う。田中には郷里・新潟をはじめとした『裏日本』の近代化・地方への所得再分配というビジョンがあった。野中氏は差別の壁を乗りこえることを生涯のテーマとしてきた。でも、小沢氏の言動からは自らの出自や被抑圧体験と密接に結びついた理念やテーマが見えてこないんです」

佐藤からは意外な答えが戻ってきた。

「うん。小沢さんには田中さんのように高等小学校卒で、学歴が極端に低いといった点もありませんね。ただ、裏返して考えると天下の副総裁、金丸信さんと小沢さんは(似てませんか)? 私は自分が身近に接触した政治家が鈴木宗男さんをはじめほとんど経世会だった。そのせいで経世会的なものを空気のように感じるんですね。その私から見ると小沢さんはごく普通の経世会的な政治家ですね」

金丸信は山梨県の裕福な造り酒屋に生まれ、東京農大卒。中曽根内閣で自民党幹事長をつとめ、その後、党副総裁になり「政界のドン」と言われた。八九年(平成元年)には前首相・竹下登の反対を押し切って四七歳の小沢を党幹事長に起用した。小沢が政界の実力者として注目されるのはそれからである。

小沢を「普通の経世会的な政治家」という佐藤の言葉に私ははじめ戸惑った。すでに触れたように私は小沢に経世会の系譜と断絶したものを感じていたからだ。だが、佐藤の解説をよく聞くと、それは私が経世会を単なる利権追求集団としか見ていなかったためだったことが後で分かってくる。

—どういう意味で普通なんですか?

佐藤 そこそこ頭がよく、イデオロギー先行でない。戦後民主主義の落とし子である。しかし反戦平和とか護憲とかいう方向にいかない。もう一つは土建屋型の再分配政治の中心にガチッと絡んでいる。だから例えば村岡兼造さんとか、事件に巻き込まれる前の鈴木宗男さんとか、ごく平均的な、権力の論理を良く知ってる保守政治家という認識なんですけどね。

—ふーん、なるほど。

佐藤 だから例えば九三年の『日本改造計画』は、著者の名を小沢一郎から橋本龍太郎や小泉純一郎に変えても不自然じゃないでしょ。あの当時の東西冷戦構造が終わった時点で、それまでの共産主義革命を阻止するために、過剰な形での労働運動への配慮、国民への配慮をやめて、新自由主義的な政策をもたらすという流れですよね。だから『改造計画』の時点では新自由主義政策で自己責任を強化することによって日本の経済を強化して、結果として税収が上がり、国家が強化される。

(小沢は)常に主語は国家ですから、所与の条件の下で国家の財政を極大化するという命題には忠実ですね。その時に新自由主義政策をとるか、社民主義政策をとるかってことは道具に過ぎないです。だから九三年時点で新自由主義を言うのは国益のためには正しい。ところが〇九年において新自由主義を言うのは国を誤らせる。こういうことでしょうね。

—それは、そうかもしれません。

佐藤 ただ小沢さんを理解するうえで重要なところは、人間関係を非常に大切にすることです。しかも彼は自分に対する全面的な忠誠は求めない。例えば官僚でも、藪中三十二さんという外務省の事務次官が新政権でも生き残っている。それはなぜかというと、少なくとも積極的に野党時代の小沢さんを撃つことをしなかったからです。自分の敵以外は味方であるという考え方が平気でできる、数少ない政治家です。

だから人材を活用できるプールが、彼は意外に広いんですよ。官僚の側から見ると、小沢さんはゲームのルールがわかっている。何かあっても彼に直接敵対しなければ、能力本位で人を活用する。

 

経世会のプラグマティズム

—でも、かつて小沢氏周辺にいた政治家は野中広務、船田元など枚挙に暇がないほど離れて行くか、切られたりしていますね。

佐藤 離れていった人はどこかの時点で反小沢の明示的な行動を取った人なんです。平野さんのように敵対行為を一度もしたことがない人は最後まで残っている。小沢さんの場合、人間関係を大事にするが人間関係の見直しはないんです。自分に敵対したり、自分の勢力圏に侵入したりするのを一度でもやった者は許さない。だから小沢さんのゲームのルールは非常に厳しいけれどわかりやすい。

「ごく普通の経世会的な政治家」という小沢評を聞きながら、私は田原総一朗の『日本の政治 田中角栄・角栄以後』(講談社・〇二年刊)の一節をふと思い出した。それによると、七二年の田中内閣の成立は日本の権力構造に革命的な変化をもたらした。

戦後の吉田茂以来の歴代首相は、二ヵ月間だけその座にあった石橋湛山を除いて、すべて東大、京大を卒業し、高級官僚を経て政治家となったエリートばかりだった。官界や財界も旧帝国大学出身者が仕切っていたから、彼らはその学閥によって政官財界の頂点に君臨した。帝大出身の政治家を帝大出身の官僚が支え、経団連に集う帝大出身の財界人たちが政治資金を供給する。それが従来の五五年体制だった。

ところが、この体制は牛馬商の息子で高等小学校卒の田中による政権奪取でひっくり返った。田中は首相を辞めた後も、最大派閥の力で政界に君臨した。田中引退後も竹下、金丸、小沢から梶山静六、野中広務に至るまで、旧帝大とは無縁の旧田中派の政治家たちが政治の主導権を握り続けた。

しかも彼らは、小沢ら二世議員を除けば、みな地方出身のたたき上げである。極端な言い方をすれば、田中政権以来、日本の政治は平等志向を内包した非エスタブリッシュメント出身者による「土着的社会主義」の色合いを持つようになった。マスコミが強調する経世会の金権体質はその一側面にすぎない。

—経世会思想の本質は何なのでしょう。

佐藤 徹底したプラグマティズム(実用主義・道具主義)。現実に役に立って、結果を出すものが正しいという思想ですね。正しいものは必ず勝つ。しかし、今までのプラグマティストというのは、(足し算やかけ算の)四則演算しかできないんです。ところが小沢さんは(もっと高度な)偏微分ができて権力の文法が分かっている。だから一見不規則なことが生じてきても、それを文法に則して再整理できる力がある。つまり時代の変化に対応する能力がある。往々にして経世会の政治家にはそれがない。だから途中で沈んでいくわけです。私は鈴木宗男さんを横で見てきたからわかるけど、小沢・鈴木の二人は非常によく似ていますね。

—時代の匂いに敏感という点で?

佐藤 この先どう変化するかという見通しがきいて、その変化に合わせて身を処すことができる。おそらく現役の政治家ではこの二人しかいないと思うけれど、二人には内閣官房副長官と、自民党の総務局長の両方をやったという共通点がある。官房副長官というのは、政治の表の世界で、比較的若い世代の政治家の位置から全体像が見える。官房機密費を含めて、表の裏世界もわかる。それに対して、自民党の総務局長は、選挙区調整と自民党の裏金まき、あるいは公明党対策をやる。これはほんとうの裏世界です。その二つをやった経験がある、類い希な政治家なんですよ、あの二人は。

—つまり政治の表の裏と裏の裏を……。

佐藤 その両方を見てる。じゃ二人がどうしてその役に就けたかというと、さっき言ったように、時代の変化に対応して身をかわすことができる、類い希なプラグマティストだからですよ。そしてものすごく醒めていて、権力闘争に非常に敏感だからです。食うか食われるかしかない世界では食う側に回らなくても、食われないためには権力を持たないといけない。政治は怖くないといけないということを良くわかってる人たちなんです。

ただし、その表面だけ見ると、単なるマキャベリズムのようなんだけど、そうじゃなくて、彼らのプラグマティズムには天がある(魚住注・『天』とはキリスト教における神、あるいはその人間の行動を規制する、超越的な原理を指している)。思想がある。だから何か自分では言葉にはできないけど、正しいものをつかむ力がある。その力の源泉を突き詰めていくと、鈴木宗男にせよ、小沢一郎にせよ、共同体の生き残り(を目指すこと)なんです。

 

アソシエーション

—その共同体とは、彼らの郷里・地盤である北海道や岩手県のレベルの話ですか、それとも日本国という意味も含めてですか。

佐藤 国家という意味も含めてです。彼らの観念の中にある国家というのは、我々が日常的に使っている社会という言葉に近い。それは民族共同体よりも、もう少し乾いていて、排外主義的な要素があまりない。小沢さんは在日外国人の地方参政権に対し抵抗感がないでしょう。(小沢にとっては)日本人の血が問題なのではなくて、日本の国のために一生懸命やるのが日本人です。もっと言えば、小沢さんの発想の根底にある共同体はアソシエーション(自覚的共同体)。結社みたいなものです。だから日本を巨大な結社と見ると、それは自己責任論とは、比較的合わさるんです。何もやらないのに、共同体にいるからといって、タダ乗りはダメだよ、少なくとも一生懸命やらないといけませんよ、という発想になる。

プロテスタントで神学者である佐藤の言葉は、私のように宗教とは無縁の世界に生きている者にはなかなか分かりづらい。佐藤の考え方にはキリスト教の神のように、人知を超える超越的な存在を自明のものとする前提があるが、私にはそれがないからだ。ただ、こういうふうに理解したらどうだろう。我々はふだん行動するとき、その場その場で無原則に、あるいは単に快か不快か、得か損かといった感情や打算、習慣に動かされているように思っている。だが、もう少し踏み込んで自らの言動の背後にあるものを探ると、そこに見えざる至上原理や思想が潜んでいる。

私の場合、行動の原理となっているのは家族である。家族という共同体の生き残りのために何をなすべきかという判断が私のすべての行動を規制している。佐藤によれば、小沢や鈴木の政治行動は、もっと広い範囲の自覚的な共同体の生き残りのために何をなすべきかという目的意識に貫かれている。しかもその共同体の統合原理は血縁でも民族でも、後で触れるが、天皇制でもないらしい。

佐藤 その共同体の生き残りという超越的なもの、至上命題を持っているが故に、政治資金はたくさん集めても、小沢さんにしても鈴木さんにしても、自己の生活は非常に禁欲的です。浪費の傾向がない。私も二人をそれぞれモスクワでアテンドした時思ったんだけど、鈴木さんと小沢さんに共通するのは、レジャーという発想がないこと。二四時間仕事、寝る時間以外は仕事している。それ故に鈴木、小沢の側に来る、例えば東大法学部卒のエリート官僚たちは、彼らの引力圏にすぐ吸い込まれてしまう。こういう人が世の中にいるのか、自分たちの周辺で見たことがないと。

それから、彼らは政党に対する態度も、ものすごいプラグマティックですね。党は国家が生き残るために使えばいい。党のために殉じるっていう発想がない。特に小沢さんは自民党に対する愛着も、自分が作った新進党に対する愛着も、そしてそれを純化して作った自由党に対する愛着も、何もない。

〇〇年に小渕首相と小沢さんとの会談を最後に自由党が与党から離脱し、小渕さんが脳梗塞で倒れた[注7]。そのきっかけになったのも自民党の看板を下ろせ、下ろさないの話だったでしょう。小渕さんには自民党へのこだわりがあったけど、小沢さんにはそれがまるでない。

—『改造計画』を読むと、二大政党制を実現するための選挙制度改革や官僚答弁禁止による国会活性化、内閣・与党の一体化などシステム変革への異様な執念を感じます。でもその変革の原動力となる理念や情念といった中身が見えてこない。二大政党制にはこだわるが、その政党間の理念、中身の差異にはもともと関心がないのではないでしょうか。

 

天皇と東大

佐藤 私は、それはちょっと違う視点から見ているんです。立花隆さんの『天皇と東大』(文藝春秋・〇五年刊。天皇と東大という二つの視点から日本の近現代思想史を描いた)を合わせて読むと良くわかると思うんですが、立花さんの発想は根本においては官僚支持なんですよ。日本の政治はどうしようもないから、これは天皇の官吏群によって維持しないといけない。そこが日本を守っていく一つのポイントなんだと。

だから立花さんの関心が教養に向かったのは、官僚やそれを支える東大生の能力低下を何とかしないといけないと思ったからです。国家を維持するのは官僚である。国民を代表するのは、能力のあるエリートたちであるという発想です。

それに対して小沢さんの発想は官僚なんて信じない。二大政党制という形にして、政治家に下手を打つと野党に権力を持って行かれるという緊張感を持たせる。与野党が切磋琢磨して、政治家の基礎体力を強化する。そうすることによって、事実上、戦前の天皇の官吏と同じように現在も国家権力を簒奪している官僚群から権力を取り戻す。その意味では小泉さんがスローガンだけ掲げた反官僚という権力闘争を、小沢さんは実体的にやってるんだと思うんです。

—その説明は腹にすとんと落ちますね。

佐藤 だから彼の原点は、自民党幹事長時代に遭遇した湾岸戦争で自衛隊を海外派兵しようとした時に、内閣法制局長官の答弁で待ったをかけられた[注8]ということですよ。

戦前と同じように官僚たちがデケエ面をしている。検察もそうだ。検事長以上が親任官であることに、検察官達があれだけ重きを置くのは、最終的には天皇の官吏であるとの意識があるからです。小沢さんの権力闘争はそれに対する戦いですよ。彼が制度をいじる時のいじり方は、常に官僚の力が弱まる方向になっている。反官僚なんです。その点では小沢一郎というのはデモクラシーの子なんです。彼が今後一番ぶつかるのは天皇ですよ。

—それは私も、小沢氏や彼の「知恵袋」である平野氏の著書を読んで感じました。東北人である小沢氏は、自己のアイデンティティを天皇家の支配が始まる前の縄文時代の日本人に求めていて、自分を「原日本人」とか「縄文人」とか言っています。これは過去の保守政治家や右翼が天皇家とのつながりにアイデンティティを求める発想とかなり違う。

佐藤 今までは、ある意味では日本全体が総官僚だったわけですよ。自民党は投票によって選ばれる官僚。公務員は試験によって選ばれる官僚と、その二種類の官僚が棲み分けて権力を持っていた。これじゃ日本国家が生き残れない、日本社会は生き残れない、小沢さんはそういう感覚なんでしょうね。

—その感覚が生じる契機になったのが、冷戦構造の崩壊だったのでしょうか?

佐藤 冷戦構造の崩壊後、日本国家はどうやって生き残っていくか。冷戦構造の下では日米安保条約が日本の国体になった。国体を護持するために日米安保条約を護持する。そして日米安保を護持する官僚達が権力を持っていた。この体制を変えないといけないということでしょう。

—安保と象徴天皇が国家統合の原理になり、それを官僚が支えてきたという意味ですね。小沢氏の発想の根底にあるのは反・日米安保体制なんですか。

佐藤 反・日米安保ではなく、日米安保体制、日米同盟の見直しですね。だから「第七艦隊だけで十分日本の安全保障は担保できる」なんていう彼の発言は案外本音だと思う。米国とはプラグマティックに役に立つ範囲でお付き合いするが、その先は知りませんと。

(以下続く)

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日本には現在、「数の論理による民主党の国家」と「官僚群に支えられた国家」の二つが存在しているとし、小沢氏に対する東京地検特捜部の捜査について「国家は誰が統治したらよいのかをめぐる、二つのエリート集団の抗争が起こっている」と述べた。(前エントリー「佐藤優氏の講演」より抜粋)

「官僚群に支えられた国家」を支持している立花隆さんのG2コラムを以下、リンク。

「小沢不起訴」の先を読む - 立花隆

>いまから予言してもよいが、小沢はもう終りなのである。

実は官僚支持というより官僚病の立花隆さんは小沢辞任を予言している、さてどうなることやら。

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小沢さんは「100年に一度の政治家」と言われるが、それは歴史が決めることだろう。ただ、小沢問題についての評価が小沢支持、反小沢の真っ二つに分かれ双方の陣営から日々喧々諤々の議論がなされ、論評する場合も「小沢のことを擁護するわけではない」、「小沢なんて好きではない」とわざわざ枕詞が付けられるから、それほど特異な政治家であることは間違いない。一連の騒動はブログ雑感が最も的確に論評していると思う。

今回の騒ぎは、西松事件公判維持のためのものw 

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また、小沢擁護なら小沢さんと同質の特異な政治家であるムネオ日記が日々熱くて最高だ。

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米の金融規制強化、日本同調せず 亀井金融相が表明(朝日新聞) - goo ニュース

カナダで開かれる主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)を前に、亀井静香金融相は5日の記者会見で、米国が打ち出した金融の規制強化案について「日本はアメリカからつべこべ言われるような状況じゃない」と話した。米国は各国に規制強化の協調を求める見通しだが、日本としてはすぐに同調する必要はないとの考えだ。

オバマ米大統領は1月、銀行が自己資金でリスクの高い金融商品へ投資することを制限する規制案を発表。G7ではガイトナー米財務長官が、同様の規制強化策の導入を各国に呼びかけるとみられる。

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もう一人特異な政治家がいた。米国へのこうしたは発言は史上初だろ。


カレーのアンケート調査

2010-02-05 | weblog

自宅で作るカレーに関するアンケート、牛肉と豚肉では「豚肉」を具材に選ぶ傾向に

ドゥ・ハウスは、同社の運営するネットリサーチASPサービス「きかせて・net Myアンケート」で1月に「自宅で作るカレーに関するアンケート」を実施。全国の20代から50代までの女性254人の回答を得た。その結果、カレーは、手軽で、作り置きができる、家族が喜ぶ、食材の受け皿が広い点が魅力と感じていることがわかった。

今回は「自宅で最近作ったカレー」についてアンケート行った。“その日、なぜカレーを作ったのか?”“あなたにとってカレーとはどんな存在?”という質問から、「いまどきのカレー」を探っている。

“その日、なぜカレーを作ったのか?”については、フリーアンサー(自由記述式)で回答してもらった内容を分類して整理し、傾向をみた。「無性に食べたくなった」13%、「家族、恋人に食べさせたかった」(リクエストがあった、好物だから、家族が揃う)11%、「作り置きをしたかった」(留守にしてしまうので家族だけで食べられる、外出して帰りが遅い)11%、「食材があった」(カレーに合った材料があった、余っていた食材を使い切りたかった)10%となった。ただし、これを属性別にみると、少々状況が異なる。専業主婦では「家族、恋人に食べさせたかった」14%、有職主婦で子どもと同居では作り置きしたかった」15%、有職主婦で子どもと非同居では「無性に食べたくなった」26%、未婚一人暮らしでは「無性に食べたくなった」と「おいしそうなカレーを見た」が24%だった。在宅時間や家族構成によってカレーが登場するオケージョンは異なるようだ。

「専業主婦」は(家族のリクエスト)など、家族の好みにフォーカスが当たっている。回答の中では「好み」「ご馳走」「ワイワイ」といったキーワードが目立った。「子どもへのご褒美」という言葉も見られた。一方、「有職主婦で子どもと同居」では、自分が不在でも家族だけで食べられる料理、帰りが遅くなっても短時間で作れる料理という機能面がより大きなポイントとなっているようだ。帰りが遅くなる事情も、仕事だけではなく、家族との外出もあれば友人との会食もあり、主婦がより活動的になっている中で、機能面は、より重要度が増しているようにも思える。「有職主婦で子どもと非同居」「未婚一人暮らし」は、家族や時間という視点よりも「自身が食べたかった」という点が高く、嗜好性がうかがえる。「未婚一人暮らし」については、「無性に食べたくなった」と同率で、「おいしそうなカレーを見た」も最も高くなっていた。具体的には、(おいしそうなカレー、レシピをテレビ、雑誌、店頭でみた)(店頭で珍しいルウをみつけたから)という内容で、媒体や店頭で触発されたことが献立決定の要因になっている。

“あなたにとってカレーとはどんな料理か”についてもフリーアンサー(自由記述式)で回答してもらい内容を分類して整理した。「簡単、手軽に作れる料理」(忙しいときに簡単においしく作れる必殺技料理、献立に困ったときの定番お助け料理 等)27%、「作り置きができる料理」(数日間かけて食べても飽きない、1度で2度以上おいしいい料理、作り置きができる便利料理、自分(主婦)が居なくても家族が勝手に食べられる料理、家族が好きな時間に勝手に食べてもらえる料理 等)11%、「家族が喜んでくれる料理」(家族が喜んでくれる、みんな大好き料理、家族へのご褒美料理 等)11%、「食材の受け皿が広い料理」(アレンジが効いて、食材の受け皿が広い料理、買物要らずで常備食材で作れる料理、余り食材をキレイに使い切れる料理)9%となった。

カレー入れる定番具材では、肉が豚肉42%、牛肉35%、鶏肉25%。野菜がタマネギ95%、ニンジン88%、ジャガイモ80%となった。「肉」については「豚肉」が「牛肉」よりも高くなっている。「野菜」については、「ジャガイモ」が他の野菜に比べてやや低い結果となった。

アンケート結果から、家庭内におけるカレーがもたらす価値の幅広さが印象的だった。一品であっても家族を納得させられるということから、「他のおかずを作らずに済む」という利点がある。「おかわりをして食べる」ことも前提となっている。これは献立の品数を少なくできることで、調理の手間を少なくしてくれる料理ともいえると思われる。

「飽きない料理」であることから、翌日まで食べることまで見越して作るケースも多く見受けられた。これは、主婦にとっては翌日の食事の支度を減らすことにつながる。食材が常備されているもので賄える点も魅力だ。買物に行きそびれた、行きたくないときにも重宝されている。自分が外出してしまうときには、家族だけでも食べてもらえうとの声もあった。家族で外出して帰りが遅くなったときにも、短時間で作れるので助かる点も魅力となっているものとみられる。

そして、どんなときでも、「失敗がない」「味を外さない」という点も魅力の1つだ。回答の中には、「忙しいときの必殺技」「定番のお助け料理」という言葉がみられた。これは、現在において、カレーを作る手順と使用する材料、そして味の「標準」が各家庭にほぼ浸透しているということの表れであるとも受け取れる。

このように手間を少なくし、調理自体も「簡単」「手軽」でありながら、家族にとっては「ご馳走」であり、ときには「ご褒美」にまでなるという点が、カレーの大きな魅力のようだ。ここには、「忙しいときに、できるだけ少ない手間で、家族にご馳走感を与えられるメニューが欲しい」という気持ちがあるように思われる。

一方で、「アレンジが効く」「じっくり手間と時間をかけて楽しみながら作る」というように、ときには調理の楽しみを与えてくれ、「オリジナリティを発揮できる」という面も持ち合わせてもいる。ある一定の味を最初から作るのではなく、既に一定のベースがあった上でプラスアルファを付け加えていくという点も、カレー作りを楽しめる要素になってもいそうだ。そうして「標準の味」に自分らしさを加えて「自分のオリジナルの味」が生まれていく中で、やがてそれが「家庭の味」「母親の味」になっていくということなのかもしれない。「そのまま作っても失敗のない味で家族を満足させられるけれど、さらに一手間加えて自分の味にしていきたい」という気持ちを、実現してくれているのだと思われる。属性別の対比でもみられたが、「機能性」と「嗜好性」のどちらにも、必要に応じて対応してくれる存在でもあるといえる。

このように「手軽に作りたい」と「手間をかけてしっかり作りたい」いう相反する気持ちの双方に、オケージョンによって変幻自在に応えてくれるのが、自宅におけるカレーの醍醐味のようであると考えられる。

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S&Bとろけるカレー1箱(10皿分)=3日間の修行が無事終了したので一服。

さて、上記アンケート調査からカレーの特性を以下、抜き書きすれば

・無性に食べたくなる

・簡単、手軽に作れる料理

・作り置きができる便利料理

・数日間かけて食べても飽きない

・他のおかずを作らずに済む

・失敗がない、味を外さない

・忙しいときの必殺技

・定番のお助け料理

・アレンジが効く

・自分のオリジナルの味

まあ、こんなところだろうか。S&Bとろけるカレーで作った太った中年オリジナルの具材は、鶏モモ肉、じゃがいも、人参、玉葱、茄子、舞茸。鶏肉を煮込むと裂けて砕ける食感になりそれが好きだ。んで、一旦休憩して次はゴールデンカレーで3日間修行する予定。豚バラ肉を使おうかと企んでいる。

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それから以下、佐藤優さんの気になるニュース。

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「民主にファシズムの傾向」佐藤優氏が大阪「正論」講演会で指摘

大阪「正論」懇話会の第18回講演会が3日、大阪市北区の帝国ホテル大阪で開かれ、作家の佐藤優氏が「鳩山政権の外交課題」と題して講演した。佐藤氏は「国家体制がしっかりしていないと外交はできない」と強調。民主党の小沢一郎幹事長をめぐる東京地検特捜部の捜査にも触れ、「民主党の中にはファシズムの傾向がある。いま、検察が民主党とぶつかっていることでファシズムの傾向は阻止されている」と指摘した。

佐藤氏は、昭和17年の「翼賛選挙」でも当選者に対する大政翼賛会推薦候補の割合は81%だったとしたうえで、「小沢氏の戦略はそれを超えようとしている。民主党は新左翼陣営の人から宗教団体まで取り込もうとしている」と分析。日本には現在、「数の論理による民主党の国家」と「官僚群に支えられた国家」の二つが存在しているとし、小沢氏に対する東京地検特捜部の捜査について「国家は誰が統治したらよいのかをめぐる、二つのエリート集団の抗争が起こっている」と述べた。

日本外交については「日米関係は盤石だ。ロシアに対してはシベリア抑留問題をしっかり言うべきだ」と強調した。

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思い起こせば昨年3月、西松事件のとき「検察の暴走か」をエントリーして佐藤優さんの「検察暴走説」を支持していた。その後、民主党政権が誕生して検察は西松事件がダメだとなるや今度は虚偽記載で小沢さんの秘書を逮捕した。年明けから検察リークによる検察の正義を翼賛するマスコミ報道はヤバイかなと思っていた。ところが上記ニュースで佐藤優さんは民主党がファシズム化する傾向にあり、検察の暴走がそれを阻止しているという。これは興味深い分析。検察を非難、或いは民主党を擁護している側には気づかない現象だろう。

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谷垣氏「限りなく黒に近い灰色」 小沢氏証人喚問も視野(朝日新聞) - goo ニュース

小沢一郎・民主党幹事長が不起訴処分になったことについて、野党は「限りなく黒に近い灰色」(自民党の谷垣禎一総裁)などの見方を示し、小沢氏の証人喚問要求も含め、追及を強める構えだ。

谷垣氏は「鳩山首相と小沢氏の監督責任、説明責任、道義的責任が厳しく問われる事態だ」と指摘。「小沢氏の証人喚問も視野に入れなければならない」との考えを明らかにした。公明党の山口那津男代表は「嫌疑不十分であり、容疑が全くなかったわけではない。裁判を通じて出される結果によって、政治責任を国民から求められると思う」と述べた。

 

「鳩山・小沢よ今すぐ去れ」 舛添氏、著書で首相へ意欲(朝日新聞) - goo ニュース

自民党の舛添要一前厚生労働相が、首相への意欲をにじませた新書「内閣総理大臣」を10日に角川書店から出版する。帯に「鳩山・小沢よ 今すぐ去れ!」との文字が躍る過激な内容だ。

8年前に小泉純一郎首相の資質を問いただした同じタイトルの改訂版。鳩山政権のマニフェスト変更や外交の迷走を批判し、「圧倒的に欠けているのがビジョンの提示力。歴史と哲学の素養が感じられず、危機管理とカリスマ性がない」と酷評。「民主党政権自体も順調にいくとは到底思えない。政界再編成の動きが必ず起きてくる」と予想している。

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小沢さんは7月の参院選で左翼から宗教団体まで取り込んで自民党を徹底的に壊滅させる戦略。それを佐藤優さんは民主党がファシズム化と言っているが、本来なら検察ではなくて自民党がそれを阻止しなければならないはずだ。ところが小沢問題で民主党支持が下落したのに自民党支持は上昇しない。谷垣さんではどうしようもないが、世論調査で次期総理NO.1の舛添にもリーダーシップを取っていく具体的な戦略が見えない。

鳩山政権の批判ならバカでもできる。困ったものだ。


Xデーは湖と山のカレー

2010-02-04 | weblog

 

渋谷のラブホテル街にひっそりじっくり営業しているカレー屋

渋谷の道玄坂といえば、ラブホテル街へとつながる大きな坂道だ。しかし、そんなラブホテル街にひっそりと営業しているカレー屋がある。それが『ムルギー』だ。ここは数十年前から営業を続けており、大槻ケンヂをはじめ、多くの著名人がこよなく愛する味として、長らく続いている。

この『ムルギー』に行ったら、常連は(もしくはこの店を愛する多くの人は)普通のカレーを注文しない。ムルギーカレー玉子入りを注文するのだ。ムルギーマニアによると、『ムルギー』に行って普通のムルギーカレーを注文することほど、もったいないことはないという。

ムルギーカレーは、数多くのスパイスがふんだんに使用されており、じっくりと煮込まれたカレーの具は、原型をとどめていない。口に含むと、じんわりと、そしてジュワーっと口の中に広がる独特の風味。これは小麦粉ばかり使用しているカレーでは体験できない、スパイス自身の味である。インドにおいてカレーやマサラといわれている料理は、小麦粉をいっさい使用しない(使用しているものもあるが、意味があって使用している)。

日本における多くのカレーは、小麦粉に味がついたものといっても過言ではない。日本の本場インド人が調理するカレー店でさえ、小麦粉を使用して量を多くしているところが多い。 その点、この『ムルギー』のカレーは、スパイスの風味をちゃんと堪能できるのである。

しかも、ご飯の盛り方もユニークだ。まるで湖と山である。その湖に浮かべられる玉子のスライスは、さしずめ湖に映る月の光だろうか。 より味わい深くムルギーカレー玉子入りを堪能したい場合は、少しだけついてくるチャツネをカレーに混ぜて食べるといい。

スパイスの風味が、よりいっそう際立つ。 この店に行ってみたいと思った方は、昼間からラブホテル街に入っていかなくてはならない。風俗店も多数あり、そこの客だと思われても仕方がない場所に店はある。その恥ずかしさに耐えられるのであれば、ぜひとも行っていただきたい店だ。

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エンケンのピラミッドカレーに対抗するのがムルギーの湖と山のカレーだと思い出した。

実は昔ムルギーカレーを食べたことがあるけど昭和のスナックで出るカレーって感じだった。

まあ、それだけの話。で、今日は石川議員が起訴される。以下、佐藤優さんのコラム。

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【佐藤優の眼光紙背】

治安維持法化する政治資金規正法

2月4日に石川知裕衆議院議員(民主、北海道11区)の勾留期限がくる。「鬼の特捜」(東京地方検察庁特別捜査部)に逮捕され、不起訴ということはない。石川氏は必ず起訴される。

ただし、検察の目的は、石川知裕という政治家を叩き潰すことではない。石川氏を「階段」にして小沢一郎民主党幹事長を政界から除去することだ。それだから2月4日に石川氏の起訴とともに、小沢氏も(身柄拘束はされずに)在宅起訴されるのではないかと、筆者は見ている。在宅であっても起訴されれば、小沢氏は幹事長を辞任せざるをえない状況に追い込まれる。しかし、幹事長を辞任することに加え、民主党籍を離脱しても、小沢氏が国会に議席をもつかぎり「闇将軍」として、政界に影響力を行使する。従って、検察にとっての勝敗ラインは、小沢氏を議員辞職に追い込めるか否かではないかと筆者は見ている。

ここで、石川氏が決定的に重要な意味をもつ。まず、小沢氏がからまない、石川氏の政治資金規正法違反につながる事件を摘発する。そして、石川氏に「議員辞職し、罪を認めないと実刑になるぞ」と徹底的に揺さぶる。石川氏が議員辞職すれば、長期勾留が可能になる。そこで、検察にとって有利な情報を聞き出していくことができる。

国会会期中は、院の承認を得ずに国会議員を逮捕することはできない。そこで、石川氏が議員辞職を拒否するならば、検察としては、衆議院に対して石川氏の逮捕許諾請求を行い、正面突破を試みる。ここれ、請求が許諾されるならば、次の段階で小沢氏の逮捕許諾に向けた準備をする。

こんな感じで、事態が推移していくのではないかと筆者は見ている。

筆者は、本件を特捜検察に代表される官僚と民主党の間で展開されている権力闘争と見ている。国民とは関係のない「あの人たちの喧嘩」である。本件に関する筆者の見方については2009年11月24日付佐藤優の眼光紙背第63回「特捜検察と小沢一郎」に記した。筆者は、この論考で以下の指摘をした。

<要するに石川氏という階段を通じて、小沢幹事長にからむ事件をつくっていくという思惑なのだろう。(中略)当面は、石川知裕氏を巡る状況が、今後も政局の流れを決めるポイントになると思う。>

論壇において、石川氏の位置づけを、いちばん最初に指摘した論考と思う。鈴木宗男事件に連座して、「鬼の特捜」に逮捕され、512日間の独房生活をした筆者には、特捜検察の内在的論理も、独房に閉じこめられ、外界から遮断され、連日、厳しい取り調べを受ける被疑者にとって、検察官が味方のように思え、やっていないことでも認めてしまう心理が手に取るようにわかる。それだから、特捜事件を録画、録音する可視化が不可欠なのだ。

今回の石川事件で注目しなくてはいけないことは、政治資金規正法の位置づけが変化したことだ。政治資金規正報告書への記載漏れ、誤記が、意図的であると認定された場合、虚偽記入、不記入で国民を欺いた重罪であると取り扱われるようになったことである。検察官出身の弁護士が、新聞、雑誌、テレビなどで、「政党助成金制度が導入され、国民の税金で政治活動を行われるようになってから、政治資金規制法の意味が変わった。政治資金収支報告書で意図的にウソをつく政治家は厳しく罰するべきだ」と主張している。この議論には説得力がある。ただし、その摘発を検察に委ねると、特定の政治家を標的にし、別の政治家はお目こぼしするということになりかねない。検察庁も法務大臣の指揮下にある行政機関だ。行政府と司法府によって立法府の権限が不当に侵害されることがないような仕組みを考えるべきだ。例えば、立法府に専門家による政治資金監視委員会を設け、不自然な政治資金の動きをチェックし、そこから検察に告発するような、クッションを設けないと、政治資金規正法が戦前、戦中の治安維持法のように拡大解釈、適用されていく危険がある。

治安維持法も1925年の制定時は、コミンテルン(共産主義インターナショナル)による国体変革(革命)を取り締まりを目的とするもので、最高刑も懲役10年だった。それが1928年の改正で、最高刑が死刑になった。適用範囲も、共産党から、合法無産政党、大本教やキリスト教に拡大され、日本社会全体が息苦しくなっていった。

ほとんどすべての政治資金収支報告書には、記載漏れや誤記があるというのが実態だ。「清潔な政治」に反対する国民はいない。従って、政治資金規正法の厳罰化に反発する声はあがらない。しかし、厳罰化が具体的にどういう政治状況をもたらすかを冷静に考えてみる必要がある。検察に狙われた政治家は、政治資金規正法違反を理由にいつでも逮捕されるような状況が生まれつつある。ここで一歩、立ち止まる勇気が必要だ。

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そう言えば石川議員逮捕と同時にヤメ検連中が声を揃えて「政治資金規正法は重罪だ」と言い始めた。

 

それから東京地検が週刊朝日に抗議をしたことがツイッターで話題になった。

以下、THE JOURNALより。

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週刊朝日が東京地検から抗議を受ける!

週刊朝日2月12日号で掲載されたジャーナリストの上杉隆氏による「子ども人質に女性秘書『恫喝』10時間」の内容について3日、東京地検が同誌編集長の山口一臣氏宛に抗議をしていたことがわかった。抗議に対する山口氏のコメントは以下の通り。なお、Twitter上では「山口編集長が週刊朝日2月12日号で掲載されたジャーナリストの上杉隆氏による「子ども人質に女性秘書『恫喝』10時間」の内容について3日、東京地検が同誌編集長の山口一臣氏宛に抗議をしていたことがわかった。抗議に対する山口氏のコメントは以下の通り。なお、Twitter上では「山口編集長が出頭要請を受けた」という情報が駆けめぐったが、同誌編集部によると「ただいま山口編集長は不在ですが、出頭中ではなく"出張中"(東京都外)」だという。

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山口一臣氏(週刊朝日編集長)

「記事には自信を持っている」

2月12日号「子ども人質に女性秘書『恫喝』10時間」の記事に対し3日、谷川恒太・東京地検次席名の「抗議書」を受け取りました。記事は丁寧な取材を重ねたものであり、自信を持っております。 」という情報が駆けめぐったが、同誌編集部によると「ただいま山口編集長は不在ですが、出頭中ではなく"出張中"(東京都外)」だという。

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ツイッターネタは噛みつき亀が絡み、切込隊長が敏感にエントリーしていた。

週刊朝日が地検に呼ばれたらしいよ

どうも検察庁から週刊朝日編集部への話は「電話で面会を要請」だったらしい

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以下、上杉くんの活躍に嫉妬に駆られた噛みつき亀

マスコミの「立件バイアス」 - 池田信夫blog

きょうは「検察が週刊朝日に出頭要請した」とかいうガセネタがツイッターをにぎわした。今のところ、この話で当事者に取材した報道はJ-CASTニュースだけだが、それによれば特捜部が週刊朝日の編集部に抗議のFAXを送ってきただけだ。朝日新聞東京本社も同様の事実を確認している。(以下略)

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>この話で当事者に取材した報道はJ-CASTニュースだけだが

ツイッターのネタを拾ったのが「取材した」には笑えた。

こうして湖と山のカレーのように盛り上がりXデーを迎えた。

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横綱朝青龍が現役引退を表明「いろいろお世話になりました」


横綱朝青龍(29)は4日、現役を引退すると表明した。「いろいろお世話になりました。引退します」と述べた。朝青龍は知人男性に暴行したとされる問題で、理事選で当選した新メンバーによる理事会に召喚されていた。

この問題では、朝青龍側の弁護士から、男性から被害届を提出しないなどとする示談書が2日に麻布署に提出されている。「このたびのことについて許す」という趣旨が書かれているが、暴行の事実については触れられていないという。

警視庁は事実関係や示談書の内容について確認するため、男性から事情を聴く方針で、朝青龍についても任意の聴取をする方向で検討している。

捜査関係者によると、問題のトラブルは初場所中の1月16日未明に、東京・六本木のクラブ前で発生。朝青龍はクラブで飲酒した後、路上で多数のファンに囲まれ、知人男性が朝青龍とファンの間に割って入った。

この際、男性が「横綱、頑張ってください」と声を掛けると、泥酔していたといわれる朝青龍は「オレに頑張れとは何だ!!」と怒りだし、男性を自分の車に乗せたという。男性はクラブ近くの路上で車を降り、交通事故処理中の同署員に「車内で殴られた」と訴えた。

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Xデー第一弾は朝青龍引退、プロレス界入りすれば最高のヒールで救世主誕生。

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石川議員ら3人起訴、小沢氏は不起訴に 東京地検(朝日新聞) - goo ニュース

小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、東京地検特捜部は4日午後、小沢氏の元秘書で同会の事務担当者だった衆院議員の石川知裕(ともひろ)(36)=同党、北海道11区=と池田光智(32)、小沢氏の公設第1秘書で会計責任者だった大久保隆規(たかのり)(48)の3容疑者を政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で東京地裁に起訴した。小沢氏本人については、虚偽記載の共謀に加わった証拠が十分でないとして、不起訴(嫌疑不十分)とした。

起訴状などによると、陸山会は原資不明の4億円を元手にして、2004年10月29日に都内の土地を約3億5200万円で購入。石川議員は大久保秘書と共謀し、04年分の政治資金収支報告書の収入に算入せず、土地代金約3億5200万円も支出に入れずに虚偽の記載をしたとされる。

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こっちは検察リークの予定調和だったな、じゃ、また。


免疫力を高める

2010-02-03 | weblog

大自然と調和のとれた体の免疫力を増す方法

もしも、ある人が感染により死亡したとしたら、細菌が直接作用した部分はほんのわずかで本当の死因は人体の保護システムへの過剰反応によるものではないだろうか? 人体の自己免疫システムは外部からの侵入者に対し常に戦う役目を担っているが、同時に自分自身を攻撃して滅ぼしてしまう原因にもなっている。

サーズ(SARS)の感染例をあげてみると、人体の免疫システムがサーズ・ウイルスの侵入を受けた時、体内では防御活動が展開され、これに加えて治療のために抗ウイルスの薬物(大部分がリバビリン)を使用したため自己免疫システムの過剰反応を引き起こしたのではなかろうか。コントロールを失った肺内部の巨大バクテリオファージは侵入した異物を丸呑みにするだけでなく正常な細胞まで飲み込んでしまいこれにより炎症が発生するといわれている。この時、副腎皮質刺激ホルモンを投入して免疫システムの緊張を緩める方法がある。症状が安定し、免疫グロブリンの抗体治療を行い免疫システムの調整を行う。これは先のサーズへの治療において効果的な方法であった。

現代の医師や科学者の多くは、ヒトの抵抗力を増加させるための開発や、免疫システムの過度の活性化による人体へダメージを与えない薬物或いは治療方法について積極的に研究を行っている。だが今現在どんな方法を試してみても完璧な医療手段は見つかっていない。また適切でない食事や薬からの栄養補給、更には運動さえも思いのほか逆効果になる恐れがある。

人類は大自然に対抗する方法を考え続け、それらとの妥協と共存の必然性を軽視してきた。しかし細菌にせよウイルスにせよ、彼らの目的は生存することであり、宿主である人体を滅ぼすことが目的ではない。なぜなら宿主が死ねば彼らは住みかを失うことになるからだ。

我々はもう一度、大自然の成り立ちを認識し直し、大自然と調和する方法を考えなければならないと思う。例えば緩やかな運動や座禅、瞑想、気功、鍼灸などの方法は、すべて自然の理にかなっており、私たちは、それにより健康を保つもっとも正しい方法を見つけだすことが出来るであろう。

(以上、大紀元)

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瞑想については下記リンク

ブッダのヴィパッサナー瞑想

 

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免疫力を高めるために より以下、項目を抜粋

1、喫煙をひかえる。

2、適度の飲酒を心がける。

3、質の良い睡眠をとる。

4、ムリのない適度な運動をする。

5、笑う。

6、充分な休養などでストレスをためない。

7、 爪をもむ。

8、 体温を下げない。

9、 日常の飲料水に気をつける。

10、 薬・抗生物質を乱用しない。

11、 バランスの良い食事を心がける。

12、 免疫力を高める(調整する)健康補助食品を利用する。

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以上、免疫力を高める実践方法を項目別に抜粋した。奥さん、長生きしよう。

 

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「人体の自己免疫システムは外部からの侵入者に対し常に戦う役目を担っているが、同時に自分自身を攻撃して滅ぼしてしまう原因にもなっている。」

外部情報に対して自己免疫システムが誤爆するつーことで、これってナニヤラ小沢問題に似ている気がする。捜査中にもかかわらず「小沢悪」のバイアスが掛り過ぎて世の中産経新聞化しているのである。小沢悪=検察の正義という幻想を共有しているため産経新聞と日本共産党が同じ主張をして、しかも各々がそれに気づいていない。マスコミも世論誘導をして検察正義の翼賛状況を生み出しているのが現状。今後さらに進化すれば人々はTVタックルに出演している怒声のオッサン山際澄夫化して蝕んだ社会になるだろう。

 

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小沢氏進退で駆け引き…民主、党内抗争の兆し(読売新聞) - goo ニュース

政治資金規正法違反事件を抱える小沢民主党幹事長の進退をめぐり、党内で小沢氏に近い議員と距離を置く議員の間で駆け引きが始まった。

党内の多くの議員は、逮捕された石川知裕衆院議員らの拘置期限である2月4日に、検察がどのような判断を下すのかが小沢氏の進退にも影響すると見て注目している。

小沢氏と距離を置く渡部恒三・元衆院副議長は1日夜、小沢氏が記者会見で「私自身が刑事責任を問われることになれば、責任は重い」と発言したことについて、「そりゃ当たり前だ。重いに決まっているだろ。誰だって(刑事責任を問われれば)」と記者団に述べた。渡部氏は「刑事責任を問われなくても、世間を騒がせたのだから幹事長を辞任するのは当然」(同氏周辺)と考えているとみられる。

小沢氏に進退の判断を求める声は、先週末から一斉に広がった。

口火を切ったのは、かねて小沢氏に距離を置く前原国土交通相、枝野幸男・元政調会長、野田佳彦財務副大臣の3氏だった。いずれも渡部氏が「民主党7奉行」として親交を深めてきたメンバーのため、党内では「7奉行で示し合わせて批判ののろしを上げたのではないか」との見方も出ている。

「2次補正予算が成立し、小沢氏を批判しても、鳩山政権への影響は最小限で済むと判断したのだろう」(党関係者)との声もある。

一方、小沢氏に近い議員は、前原氏らに反発を強めている。小沢氏を支持するグループの一人は「国会の各委員会の理事には、小沢グループの面々が配されている。前原氏なんて、日本航空の経営破綻問題で一歩間違えればアウトだ。小沢氏を批判する閣僚は、委員会で支えるのをやめてやろうか」とけん制している。

対立は、「ポスト小沢」も視野に入れた闘いとなりそうだ。

小沢氏周辺は、仮に小沢氏が刑事責任を問われるような事態となって小沢氏が幹事長を辞任しても、「院政」が続けられるよう、小沢氏に近い輿石東参院議員会長らを次期幹事長に据えようともくろんでいる。

一方、前原氏らは「このタイミングで小沢氏の影響力を党内から一掃しなければ、いつまでも小沢氏に頭が上がらない状況が続く」(同氏周辺)と見て、小沢氏と距離を置く議員を「ポスト小沢」に据えたい考えだ。

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民主党内の免疫システム活動の模様、誤爆だったらどうなるのかな。

いずれにしても明日の検察会見がターニングポイント。

関連して以下、阿修羅から副島隆彦のコラムをリンク。伏兵がいるものだ。

目下の小沢攻撃をまだ画策する者たちがいる。その米国側で攻撃を行っているもの達の素顔を晒(さら)します。

 

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それから週刊朝日上杉くんの記事が話題になっている。以下、THE JOURNALより。

 

暴走する検察が子どもを人質に石川議員の女性秘書を約10時間拘束!

『週刊朝日』2月12日号に掲載されたジャーナリストの上杉隆氏による「暴走検察 子ども"人質"に女性秘書『恫喝』10時間」が話題を集めている。

記事によると、1月26日に石川事務所の押収品の返却について検察から呼び出しを受けた石川議員の女性秘書が、検察庁に到着して「丹野健治」という担当者と話すと、そのまま携帯電話を切るよう命じられ、その後約10時間にわたって取調べを受けたという。だが、女性秘書は約3年前に石川議員の秘書として働きはじめたばかりで、いま問題となっている2004年の陸山火の収支報告書については何の知識も持っていない。しかも、女性秘書には3才と5才の子どもが保育園に通っているにもかかわらず、保育園の閉園時間である午後7時になっても夫や知人に電話することすら許さなかったという。そのほか「権力はここまでやるのか」と思わせる事実が詳述されている。

これは余談だが、親会社と違って先々週号から特捜検察という巨大権力に敢然と立ち向かっている週刊朝日は、売れ行きも好調なようだ。それに影響されたのか、『週刊ポスト』や『サンデー毎日』も反検察の姿勢を打ち出しはじめた。ネット上ではすでに検察批判が盛り上がりを見せているが、週刊誌も独自取材によって次々と新事実を報じている。

 

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小沢氏、不起訴の方向 4億円不記載で検察検討(朝日新聞) - goo ニュース

小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、検察当局は、政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で刑事告発された小沢氏については不起訴処分(嫌疑不十分)とする方向で検討していることがわかった。

東京地検特捜部は、同法違反容疑で逮捕した元秘書ら3人の調べを勾留(こうりゅう)期限の4日まで続け、小沢氏と併せて処分を最終決定する方針だ。実務を担当した元秘書の衆院議員・石川知裕(ともひろ)容疑者(36)と、会計責任者だった公設第1秘書・大久保隆規(たかのり)容疑者(48)を4日に起訴する見通し。元秘書の池田光智容疑者(32)については関与の度合いを慎重に検討するとみられる。

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小沢不起訴となると検察批判が高まるだろうな。


セックス中毒患者

2010-02-02 | weblog

 

どうだ奥さん、タイトルで以下の記事をついつい読んでしまうだろう。

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タイガー・ウッズ、デビッド・ドゥカブニーに元大統領!セックス中毒ってどんな人?

ミシシッピ州にあるリハビリ施設で「セックス依存症」の治療に取り組んでいると報道されたタイガー・ウッズ。昨年12月末から治療を開始し、滞在予定は6週間で、カウンセリングを中心に毎朝早くから1日約8時間もの治療を受けているそうだ。

治療は中毒的な行動をコントロールすることに焦点が置かれ、健康的な性意識の教育や個人カウンセリングと家族セラピーなどがある。瞑想が効果的な場合もあり、プロザックやアナフラニルなどの薬を処方する事もある。

過去にセックス依存症の治療を受けた著名人には、元クリントン大統領他、マイケル・ダグラス、ロブ・ロウ、ビリー・ボブ・ソーントン、エリック・ベネイ、デビッド・ドゥカブニーなどがいる。セックス依存症と聞けば響きがまだ良いが、薬物依存と薬物中毒が同義語であるようにセックス依存もセックス中毒(sex-addict)と同義語である。

ではセックス中毒とはどういう事かというと、異常に強い性欲の持ち主やセックスに強い執着を持っている人の行動を指すという。セックス中毒者は、セックスに関する考えと性行動に常に支配され、仕事や健康的な人間関係を築くのを妨げるほど。歪んだ考えに陥り、大抵は自分に問題があるのだが、それを認めず、自らの行動を正当化して他人に問題があるのだと責めたり言い訳をしたりする。また、後先考えず色々な性行動にふけり、露出狂、エッチな電話、痴漢など違法行為に発展することもある。その結果、仕事や社会生活を損なうリスクを負ったり、精神的、肉体的に傷付く場合もある。

<中毒行動例>

・頻繁な自慰

・結婚相手以外との複数の肉体関係

・行きずりの性関係、たくさんの性関係

・ポルノを常に利用

・危険なセックス

・電話やサイバーセックス利用

・交際欄を通じての度重なるデート

・売春または娼婦の利用

・露出狂

・覗き見

・セクハラ

・痴漢、レイプ

10人を超える愛人との不倫関係を持ったウッズに当てはまる点も幾つかある。多くのセックス中毒者は多くの場合、仕事を失うとか結婚の崩壊、逮捕、健康問題などの重大な事件がない限り自分に問題があるとは認めたがらない。ウッズも離婚とキャリアの危機に直面して初めてリハビリ施設に入る決心をしたようだ。

それにしてもどうしてセックス中毒がアメリカの男性に多いのか?専門家は、アメリカにはセックスに関するありとあらゆる情報が満ち溢れていて気軽にオンラインのセックス・チャットルームやポルノサイトを利用できるから、としている。そう言えば「X-ファイル」でモルダー捜査官を演じたデビッド・ドゥカブニーは暇つぶしによくTVでポルノを見ていたが、あれが実生活通りの姿だったのかもしれない。

確かにアメリカにはセックス・ミュージアムもあればハードコアのポルノ映画もある。街角にセックスショップもあればセックスクラブもある。「セックス・アンド・ザ・シティ」なんていうドラマまであった。セックス、ドラッグ、ロックン・ロールはアメリカとは切っても切れないものらしい。

(以上、ロケットニュース24より引用)

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デビッド・ドゥカブニーって誰かすぐに思い出せなかったが、X-ファイルの兄ちゃんだった。

10人を超える愛人との不倫関係を持ったウッズなんて羨ましい、そんな元気はありゃしない。

 

それから、とろけるカレーライフがスタートしたワケだが写真を撮り忘れた。

代わりに以下、あの遠藤賢司の、伝説の、幻のピラミッドカレーを掲載。

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奥さん、インパクトがあるだろう。昔、エンケンのピラミッドカレーはマニアの間で一世風靡したんだぞ。

 

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貴乃花親方、理事当選=37歳、角界に風穴-相撲協会(時事通信) - goo ニュース

任期(2年)満了に伴う日本相撲協会の理事選挙は1日、東京・両国国技館で投開票され、元横綱で37歳の貴乃花親方(本名花田光司)が初当選した。理事選が立候補制になった1968年以来、5番目に若い理事になる。

今回は定数10に11人が立候補。4期(8年)ぶりの投票となり、貴乃花親方は確実とみられた7票を上回る10票を獲得して当選した。投票は年寄(親方)ら111人の評議員によって行われ、現職の大島親方(元大関旭国)が8票で落選した。

過去には五つの一門(相撲部屋の系統)が候補者を調整し、無投票で終わることが多かったが、改革派とされる貴乃花親方は二所ノ関一門内の調整に応じず、一門を離脱して立候補。同調した6人の親方も一門を追放されたが、年功序列や利害が優先されがちな相撲協会の役員選びに風穴を開ける形となった。

記者会見した貴乃花親方は「身の引き締まる思い。(若手親方らの)意見を聞いて理事会でお話しできれば」と語った。

ほかに武蔵川親方(元横綱三重ノ海)、北の湖親方(元横綱)らが当選。直ちに新理事会で理事長を互選し、武蔵川親方が再選された。

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>現職の大島親方(元大関旭国)が8票で落選した。

テレビで見たけど大島親方はヨボヨボで顔が震えていた。ありゃ老人性のボケじゃないのかな。つまり、改革派の貴乃花を選任したワケじゃなくて、ボケた大島親方を理事から外すための選挙だったつーこと。

 

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以下、ヤメ蚊さんのブログ記事。ツイッターで広めてくれと申していた。 @yamebun

小沢幹事長会見:大メディアが触れないこと、変えたこと~マスメディアは記者会見開放がそんなにお嫌い?

小沢さんは記者会見をオープンにしていることをマスメディアが報道しないことに怒りを顕わにしている。

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以下、岩上さんのツイッターより

速報。木曜日に、東京地検が記者会見を行うとのこと。我々、クラブ外の記者が入れるかは不明。入れたら、ぜひ、うかがいたい。ただいま、僕は大阪に向かう新幹線の中。明日、検察の裏金作りを告発しようとして逮捕された、元大阪高検公安部長の三井環氏のインタビュー。また逮捕されないといいけど。

http://twitter.com/iwakamiyasumi/status/8493138170

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2月4日(木)の地検記者会見はたぶん小沢さんの起訴だと睨んだ。見逃せない。

 

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鳩山首相「小沢幹事長に参院選仕切ってもらいたい」(朝日新聞) - goo ニュース

鳩山由紀夫首相は2日、民主党の小沢一郎幹事長の進退に関連し、「今日までの小沢幹事長の活動を考えれば当然、小沢幹事長に選挙も仕切ってもらいたい」と語り、小沢氏に今夏の参院選での指揮を引き続き委ねたい考えを示した。首相公邸前で記者団の質問に答えた。首相はまた「検察が捜査している最中で、冷静に見守ることが一番大事だ」とも述べた。

小沢氏の資金管理団体の土地取引事件をめぐっては、この後開かれた参院本会議の代表質問で自民党の谷川秀善参院幹事長が「小沢氏自身が(集中審議などに)出席して事実を明らかにするよう、首相も指示するべきだ」などとただした。

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このニュースからすると明後日は石川議員の起訴ってことか。


市販のカレー

2010-02-01 | weblog

 

このブログもうつらうつらと3年目に挿入じゃなくて突入したワケだが、さて奥さん、愛読してる平民新聞がアルファブロガーを意識してるのかこのところ写真だけのエントリーになっている。で、その中にはてな?どこかで見覚えのある大鍋カレーの写真があるではないか。そうそうこれは平民新聞珠玉の名作「カレーの一生」だつーことを思い出して太った中年の過去記事を探ると紹介していた。さすがである。

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玄米ご飯のカレー

 

カレーの一生 - 平民新聞

http://d.hatena.ne.jp/heimin/20080207/p1

上記は1年くらい前の記事。金子平民氏が大鍋でカレーを作り、インド人もびっくり、11日間食べ続けた記録をエントリーしたものだ。当時、アメーバニュースにも取り上げられて随分話題になったらしい。一度、どれだけカレーを食べ続けられるのかヤッテみたくなった。(以下略)

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「カレーの一生 - 平民新聞」を見てみると、記事の着想、企画、構成すべてにおいてスゲェなと改めて感心した。そしてよく見ると途中でカレーうどんにしたり、生卵や味のりを加えたりしているのは飽きさせないためなのかな、カレーに生卵を入れて食するのは関西の食習慣なのかな、と思ったりした。

思い起こせば3年前の当時、寂しい独身中年男の健康的な食生活管理としてこのブログはスタートしたワケだが、一昨年フィリピン人妻を娶り、昨年その妻が来日して食文化の相違から健康的な食生活は見事に崩壊して今日に至った。で、妻がもうじき里帰りをして月末まで独身生活をする予定。

勘のいい奥さんならもうおわかりだろう、そう、「カレーの一生」にチャレンジする決心をした。

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>一度、どれだけカレーを食べ続けられるのかヤッテみたくなった。

去年のエントリーでは近所の惣菜屋で売っているレトルトパックのカレーでチャレンジして失敗した。今回は同じ轍を踏まないために平民新聞同様大鍋でカレーを作ることにした。で、市販のカレールウは過去ジャワカレーで失敗した。ココナッツパウダーの味がまったくダメだったので今回はそれが入っていない市販のカレールウにしようと思う。カレー粉からのルウ作りは失敗したらすべて終わる。

それから今回の「カレーの一生」は「どれだけカレーを食べ続けられるのか」ではなくてフィリピン人妻によって破壊された「健康的な食生活の再構築」が目的となる。カレーが一番手軽で簡単に野菜を摂取できることに気づいた。そんなワケで太った中年は暫くカレーライフを送ることになったのだ。

んで、以下のニュース記事を参照。

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市販のカレールーを究極の形で出すレストラン開店!

カレーといえばインド! インドといえばインド人! しかし今回は日本の話だ。なんとオトナの街・六本木に、『バーモントカレー』や『こくまろカレー』などの市販のカレーを作って出しているレストランがあると聞き、取材班は『ジャワカレー』を食べてる途中だったが、六本木へと向かった!

そのレストランは東京ミッドタウンの目の前にあり、どう考えても一等地! こんなところで市販のカレーを食べに来るお客さんはいるのだろうか? フヒィーとか叫びながら危ないひとが開店しちゃったのかも!? 取材班は恐る恐る店内に入ってみると……、ななな、なんと! チョー大人気で満席ではないか! しかもギャル(美人ばっかり)が多い!

■すべてが市販のもの! アリなのかッ!?

取材班はさっそく席が空くのを待ち、カウンター席に着席。確かに市販のカレーを使用しているようで、店内には『バーモントカレー』や『こくまろカレー』などのパッケージが置かれている。店員さんによると、毎日違う市販のカレールーを使用して調理しているとのことで、毎日違う味が楽しめるという。しかも、福神漬けも市販のもので、何から何まで市販のものだ。

店内はレストランよりもバーといった感じで、店名も『六本木カレーバー MagicCurry(マジックカリー)』といい、オトナの集いの場といった感じである。ランチ営業時間は11時30分~15時、カフェ営業時間は15~18時、バー営業時間は18~24時までなので、それぞれの時間帯でカレーやお酒を楽しむことができるとのこと。お酒はバー営業時間のみの提供だが、カレーとお酒がどのようにマッチするか一度体験してみたい。

■800円以上の味、本格カレー以上の心

そんなことを店員さんと話していると、ついに市販のカレールーで作ったカレーがテーブルに出された。今日は『S&Bディナーカレー』を使用して作ったカレーで、価格は800円だという。なぬー! 市販のカレーに800円とな!? よーし、取材班でも作れそうだったら厳しく評価しちゃうぞ!

……うっ、ンマーーーイ!
これは確かに市販の味だ。しかし、しかしだ! 市販だとしてもここまで美味しく作ることができるとは! いつも具だけをブチ込んで煮るだけだった取材班とはワケが違う味。これなら800円は安いほうである。そして、なによりも市販の味だからこそ、安心して食べることができる。なんだか、実家で親や祖母が作ってくれたカレーを思い出してきた。……田舎に帰ろうかな? ホロリ。確かに、こりにこった本格派のカレーも美味しいものである。だが、市販カレールーを使用しているからこそ出せる、使用しなければ出せない味がある。そして、市販のカレールーだからこそ”心の琴線に触れるカレー”が完成できた。取材班はそう感じたのである。とにかくすばらしい着眼点!

■プロデュースした張本人はカレー本20冊執筆

この市販カレーを提案したカリ~番長もすごい。「カレーはコミュニケーションツール」をモットーに活動しているカレーユニットなのだが、そんな人たちが考えたのだから市販でもそりゃサイコーに(でも普通に!)うまいに決まってる。カレーに関する著書を20冊以上執筆し、カレーを徹底的に知り尽くしたカリ~番長ならではの市販カレーの味。 まさにカリ~番長こそが、市販カレーだからこそ食べたくなる”スパイス”!

「個性を追求するばかりに究極系がトレンドとなっている今のカレーブーム。ならばあえて、究極の原点のカレー”オヤジのカレーライス”を」という思いが、カレ~番長の考えたコンセプト。究極の普通を求める。まさにその言葉がピッタリなカレーである。

■口からアレを出すアノ人が常駐してる!

また、マジック界のイケメン&スーパーマジシャンのふじいあきら氏も共同オーナーであり、金曜日と土曜日の18時以降は、ふじい氏または他のマジシャンが常駐しているとのこと(来店前にご確認ください)。なるほど、マジックカリーという店名は、ふじい氏がオーナーであることも意味しているのですね。それにしても、市販のカレーをここまで美味しくすることができるとは、まさにマジックでも使ったのではないかと驚くばかりである。普通なのにすごく美味しい。それこそ、マジックである。

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市販のルウをナメてはイケナイ。S&Bとろけるカレーでチャレンジする。

 

それから以下、城内くんのブログ記事を転載。現職の国会議員が憶測だけで書いた珍しいもの。

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小沢一郎幹事長と「陸山会」の問題

今週の某日の夜に私の知り合いの方を介して小沢一郎民主党幹事長の例の土地購入原資を巡る問題と関わりのあるX氏とお会いした。

最初はあまり気乗りはしなかったが、X氏が城内実のファンなので是非会って欲しいとたのまれたので都内某所の個室のある居酒屋でこっそり会った。

X氏はすでに検察から事情聴取を何度か受けているとのこと。今回のX氏から聞いた話と私がこれまで関係者などから得た情報をもとに感じたことを以下でしるす。(関係者の第一次情報をもとにしたものであくまで私の憶測である)

一、検察側は水谷建設などから関係者の供述だけではなくかなりの物的証拠を握っている。

二、先般の東京地検特捜部による小沢一郎幹事長に対する事情聴取はあくまで形式的なもので、「最後にいいわけの機会を与えてあげよう。実際にどういういいわけをするか聞いてみようではないか。」という程度のもの。

三、2月4日に逮捕された石川知裕代議士の拘留期限が切れるが、再逮捕されると思われる。その際、政治資金規正法事件からより刑罰の重いあっせん利得罪、贈収賄事件に切り替わる可能性が高い。小沢一郎幹事長までいくかで現在水面下で最後のせめぎあいをしているところであるが、世間一般の予想に反して相当厳しい状況である。

四、検察側や特定の政党に大変詳細な情報を提供をしている個人ないし団体関係者がいる。某国情報機関か。いずれにせよ、その存在は不明。事実だとすると田中角栄が逮捕されたロッキード事件に似ている。

五、国策捜査だとか取り調べの全面可視化が必要だと叫び、検察に対する悪のイメージを流布したり、挑発するようなことを言えば言うほど、検察側は淡々と法と正義にのっとって処理せざるをえなくなる。

六、小沢一郎幹事長側は、以前よりも対決姿勢をトーンダウンしてきているが、それは検察側が本気だからだ。しかし、幹事長逮捕となると一転して全面戦争となる。法務大臣による指揮権発動の可能性もある。

七、検察は小沢一郎幹事長のバックにいる逮捕拘留経験のある複数の有能なブレーンの存在がおもしろくない。  

八、小沢問題がとりあえず決着したら、4月頃に鳩山総理の例の実母からの贈与(事実上の違法な「個人献金」)に対して国税が動くと思われる。

九、民主党は原口一博総務大臣を総理にして7月の参議院選挙を闘うしかない。

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どうかしちゃっている城内くんも重度の小沢問題中毒だ。

上記でこれと言って目新しい情報はないけど最後の原口総理でコケた。

>事実上の違法な「個人献金」

これは意味不明。ならば反語で”形式上の適法な「個人献金」”となる。

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小沢氏進退に言及、前原国交相「自浄能力を」(読売新聞) - goo ニュース

民主党の小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件について、小沢氏と距離を置く政府・民主党の有力議員から31日、小沢氏のさらなる説明責任だけでなく、進退に言及する発言が相次いだ。

枝野幸男・元政調会長はさいたま市内で開いた自身の会合で講演し、「刑事事件として区切りがついたところで、しっかり説明していただかなければならない。国民の理解、納得を得られなければ、一定のけじめをつけていただかないと(いけない)」と述べた。小沢氏が説明責任を十分に果たせない場合、辞任を含めて対応すべきとの考えを示唆したものだ。

前原国土交通相も京都市内で開かれた党の会合で、「新たな局面が生まれた時は、我々も厳しく自浄能力を発揮していかなくてはいけない」と述べ、今後の展開によっては小沢氏に辞任を求める考えを示した。

野田佳彦財務副大臣はNHKの番組で、「最終的には参院選で連立与党が勝利し、安定政権を作ることが大目標だ。そのためにどういう判断をするか、その都度考えていく」と強調した。

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民主党政権、「権力は内部から崩壊する」ってことを予兆させるニュース。