看護学校で授業をしている友人が、「占いワークショップ」と称して、「占いのネガティブな表現をポジティブに読みかえる」という作業を、生徒さんにしてもらったのだそうです。
たとえば、星座占いの結果が、ランキング11位で、「今日は何をしてもうまくいかない日。ささいなことで感情的になりやすいようです。こんな日もあるさと楽に考えて、やり過ごしましょう。」と書いてあったとしたら、スルーできる人はいいですが、どーんと落ち込んでしまうひともいるのではないでしょうか?
でも、
「今日はリラックスしてみようよ!お気楽簡単!
リラックスする方法!それはあなたがめちゃくちゃ今、やりたいこと。欲しいこと。何か、望むことを考えてみること!
何か、思いついた?思いつかなかったら少しそれを考えてみよう。
思いついたら、どっぷりと浸ってみること。
否定的に思わないで。ただ純粋に、受け入れてみよう。
そうすると、今後どうなるかお楽しみ☆すごく、よい結果が現れるよ♪」
と書いてあったとしたら、気持ちが楽になる人も多いのではないでしょうか?
(ちなみに解釈部分は友人のメールからの引用です)
このように、総合運と恋愛運を、生徒さんにポジティブに読み替えてもらったのだそうです。
占いに頼りたくなるのは、精神的に落ち込んでいるときが多いもの。
そのときにネガティブな言葉を言われて信じこんでしまうと、ほんとうにネガティブな結果を招いてしまう可能性もあると思います。
優れた、良心的な占い師は、自分の予言を相手が信じて成就させてしまわないように(いいことならいいですが)、相手を心理的にコントロールしないように細心の注意を払うというお話を聞いたことがあります。
未来をあてて、自分の権威を高めることが最終目的ではないのですね。
事象が同じニュートラルなものであっても、それを解釈する言葉によって、意味合いはまったくちがったものになる。
言葉や、人間がなにかを信じる力って、とても強いものだと思うので、無理にポジティブになる必要はないけれど、できるだけネガティブな印象を受ける言葉や冷たい響きの言葉を使わないよう、肌ざわりのいい言葉、元気になれる言葉を大切にしていけたらいいなと思います。
話はすこし変わりますが、わたしが大学院で学んだ一番大きなことは、難しい言葉や知識というよりも、「人の論文の欠点を指摘するのではなく、いいところを見つけて、ポジティブな可能性を広げ、一緒に考える」という姿勢でした。
「そんなの、幼稚園でも習うことじゃない」と思う人もいるかもしれませんが、大人になってからのほうが難しいと感じています。
これは論文だけでなく、生きること、人間関係全てにおいてあてはまることだと思っていて、それを身をもって教えてくださった恩師に心から感謝しています。