♪~Everytime we say good-bye~♪
次は、男性ヴォーカリストの登場です。
Cole Porterの美しいバラード、"Everytime we say good-bye"を歌われました。
歌のあと、一同の拍手に包まれました。
(Cathy)
とても詩的(poetic)で美しかったわ。
それじゃあ、もう一度歌ってもらえるかしら?
最初はとても緊張したと思いますから。
(参加者)
はい。
とても緊張しました。
(Cathy)
少ない観客の前で歌うのは、とっても難しいわよね。
(Phillip)
ほんとうにそうだよね。
みんながこっちを見ていて・・・。
でも、結局みんな楽しみたいだけなんだ。
素晴らしかったです。
ピアノの立場から言わせてもらうと、僕は、男性ヴォーカルの伴奏をするのが大好きです。
女性ヴォーカルとは音域が違うから、演奏のしかたを変えないといけない。
それはとっても面白いです。
(Cathy)
それはとっても興味深いわ。
あなたはテナー、それともバリトンですか?
(参加者)
たぶんテナーだと思います。
(Cathy)
あなたはこの曲のキー(音域)が気に入っていますか?
(参加者)
はい。
(Cathy)
あなたは最初の部分のメロディーを把握してますか?
(参加者)
はい。ただ、最初のうち、コードがわからなくて自分の音をさがしていました。
(Phillip)
最初のうち、僕は歌を聴きながら自分の演奏を調整していました。
この楽譜は違うけど、ときどきひどい楽譜もあります。
その場合、最初のうち、なかなか歌とうまく調和しないこともあります。
(Cathy)
これはわたしの経験からいうのですが・・・最初の音というのは、なかなかわかりにくいことも多いですよね。
もし、自分の歌おうとするメロディーの最初の音がよくわからないときは、演奏に入る前に、ピアニストに「最初の音を弾いてもらえませんか」とお願いしてもいいと思います。
(Phillip)
そう。いろんなやりかたがあります。
曲によっては、最初の音を見つけるのがとってもむずかしい。
たとえば、「いそしぎ」なんかは、最初の音は調の半音下の音で・・・コードのなかの13度目の音だから、音をとるのがすごく難しいんです。
それじゃあもう一度歌ってみましょう。
――参加者がもう一度歌う。
一同拍手。
(Cathy)
素晴らしいわ。
自分でもわかっているとおもいますが、あなたはすべての音を正確に歌ったわけではないけれど、感情(emotion)が素晴らしくて、さらにそれを表現する方法が素晴らしかったです。
とても感動的だったわ。
選んだ音も、タイミングもとてもよかったです。
この歌に関して、なにか質問はありますか?
(参加者)
歌の全体をつかむのにはどうしたらいいですか?
たとえば、A、Bなどの形式の中で、一部は歌えるけど、
ある部分についてはうまく歌えないんです。
(Cathy)
わたしには質問の意味がよくわからないのだけれど・・・
聴いていると、ひとつの完全な歌として聴こえましたが・・・。
(Phillip)
たとえばクラッシック音楽だったら、同じ形式が繰り返される時に、
二回目に繰り返す時の効果を高めるために、意図的に一回目を静かに演奏したりする。
彼はそういうことについて質問したいんじゃないかな。
(参加者)
そうです。
(Cathy)
わたし自身は、あまりそういうことは考えてないわ。
あなたの歌は素晴らしかったですし、音楽はそのときにつくられるものですから(In the moment)。
たとえば、明日、あなたの気持ちは変わっているでしょう?
恋人は明日になればたぶんまた戻ってきますからね(笑)
(このうたは、「あなたに『さよなら』というとき、いつも自分の一部が死んでしまう気がする。神様はどうしてあなたを行かせるんだろう。さよならを言うときはいつも、長調の調べは、哀しい短調の調べになる。」という内容の歌詞です――筆者注)。
ジャズが、特別で素晴らしいところは、毎回違う演奏をすることを許されているところです。
ブリッジ(サビの部分)から始めたり、終わりの部分から始めるなど、いくつかアレンジ(編曲)をほどこすこともできますが、この曲に関しては、このままがいいと思います。曲自体がとてもシンプルで美しいからです。
(Phillip)
歌と伴奏の関係について、芸術的な観点から言うと、時々ピアノを弾くのをやめて、声だけを響かせる箇所をつくりたいと思っています。
一番大切な気持ちが出ているところで、伴奏なしで声だけになれば、声が完全に聴こえる。一番微妙なところまで完全に聴こえる。それは、とてもかっこいいと思うんです。
だから、できればそのチャンスをつくりたい。
それはまるであらかじめアレンジしていたように聴こえるかもしれませんが、実際はアドリブです。
歌と伴奏の対話ですね。
(Cathy)
この曲、とてもあなたに合っていますね!
素晴らしかったです。
(vol.6に続く)
~Everytime we say good-bye~
lyrics&music by Cole Porter
次は、男性ヴォーカリストの登場です。
Cole Porterの美しいバラード、"Everytime we say good-bye"を歌われました。
歌のあと、一同の拍手に包まれました。
(Cathy)
とても詩的(poetic)で美しかったわ。
それじゃあ、もう一度歌ってもらえるかしら?
最初はとても緊張したと思いますから。
(参加者)
はい。
とても緊張しました。
(Cathy)
少ない観客の前で歌うのは、とっても難しいわよね。
(Phillip)
ほんとうにそうだよね。
みんながこっちを見ていて・・・。
でも、結局みんな楽しみたいだけなんだ。
素晴らしかったです。
ピアノの立場から言わせてもらうと、僕は、男性ヴォーカルの伴奏をするのが大好きです。
女性ヴォーカルとは音域が違うから、演奏のしかたを変えないといけない。
それはとっても面白いです。
(Cathy)
それはとっても興味深いわ。
あなたはテナー、それともバリトンですか?
(参加者)
たぶんテナーだと思います。
(Cathy)
あなたはこの曲のキー(音域)が気に入っていますか?
(参加者)
はい。
(Cathy)
あなたは最初の部分のメロディーを把握してますか?
(参加者)
はい。ただ、最初のうち、コードがわからなくて自分の音をさがしていました。
(Phillip)
最初のうち、僕は歌を聴きながら自分の演奏を調整していました。
この楽譜は違うけど、ときどきひどい楽譜もあります。
その場合、最初のうち、なかなか歌とうまく調和しないこともあります。
(Cathy)
これはわたしの経験からいうのですが・・・最初の音というのは、なかなかわかりにくいことも多いですよね。
もし、自分の歌おうとするメロディーの最初の音がよくわからないときは、演奏に入る前に、ピアニストに「最初の音を弾いてもらえませんか」とお願いしてもいいと思います。
(Phillip)
そう。いろんなやりかたがあります。
曲によっては、最初の音を見つけるのがとってもむずかしい。
たとえば、「いそしぎ」なんかは、最初の音は調の半音下の音で・・・コードのなかの13度目の音だから、音をとるのがすごく難しいんです。
それじゃあもう一度歌ってみましょう。
――参加者がもう一度歌う。
一同拍手。
(Cathy)
素晴らしいわ。
自分でもわかっているとおもいますが、あなたはすべての音を正確に歌ったわけではないけれど、感情(emotion)が素晴らしくて、さらにそれを表現する方法が素晴らしかったです。
とても感動的だったわ。
選んだ音も、タイミングもとてもよかったです。
この歌に関して、なにか質問はありますか?
(参加者)
歌の全体をつかむのにはどうしたらいいですか?
たとえば、A、Bなどの形式の中で、一部は歌えるけど、
ある部分についてはうまく歌えないんです。
(Cathy)
わたしには質問の意味がよくわからないのだけれど・・・
聴いていると、ひとつの完全な歌として聴こえましたが・・・。
(Phillip)
たとえばクラッシック音楽だったら、同じ形式が繰り返される時に、
二回目に繰り返す時の効果を高めるために、意図的に一回目を静かに演奏したりする。
彼はそういうことについて質問したいんじゃないかな。
(参加者)
そうです。
(Cathy)
わたし自身は、あまりそういうことは考えてないわ。
あなたの歌は素晴らしかったですし、音楽はそのときにつくられるものですから(In the moment)。
たとえば、明日、あなたの気持ちは変わっているでしょう?
恋人は明日になればたぶんまた戻ってきますからね(笑)
(このうたは、「あなたに『さよなら』というとき、いつも自分の一部が死んでしまう気がする。神様はどうしてあなたを行かせるんだろう。さよならを言うときはいつも、長調の調べは、哀しい短調の調べになる。」という内容の歌詞です――筆者注)。
ジャズが、特別で素晴らしいところは、毎回違う演奏をすることを許されているところです。
ブリッジ(サビの部分)から始めたり、終わりの部分から始めるなど、いくつかアレンジ(編曲)をほどこすこともできますが、この曲に関しては、このままがいいと思います。曲自体がとてもシンプルで美しいからです。
(Phillip)
歌と伴奏の関係について、芸術的な観点から言うと、時々ピアノを弾くのをやめて、声だけを響かせる箇所をつくりたいと思っています。
一番大切な気持ちが出ているところで、伴奏なしで声だけになれば、声が完全に聴こえる。一番微妙なところまで完全に聴こえる。それは、とてもかっこいいと思うんです。
だから、できればそのチャンスをつくりたい。
それはまるであらかじめアレンジしていたように聴こえるかもしれませんが、実際はアドリブです。
歌と伴奏の対話ですね。
(Cathy)
この曲、とてもあなたに合っていますね!
素晴らしかったです。
(vol.6に続く)
~Everytime we say good-bye~
lyrics&music by Cole Porter