小麦胚芽(コメのぬかに相当)の中には、特にビタミンB群
に属する特殊な栄養素が豊富に含まれています。
ここに取り上げるのはイノシトールという物質で、実に
さまざまな機能を秘めている、人間生活を多岐面で助けてくれる、
有難い味方です。先ずはその名前を覚えて下さい。
イノシトールは通常レシチンを構成する物質として存在
します。
レシチンを特にビタミンE、ビタミンAと共に摂取するときに、
意外な威力を発揮することが、グランデル社の研究で
明らかになり、1974年に欧米各国の特許を得ました。
人体は食物をエネルギーにして、体温を37度程度に
保っています。ヒフの表面まで送られてくる、体温は
毛細血管が運んできます。冬の寒さが厳しくなるほどに、
人体は体温を守ろうとする機能が働いて、ヒフの表面から
体温が奪われるのを避けようと、毛細血管に流れる血液量を
制限します。血液中にあるお肌保護の物質も欠乏がちとなり、
だから冬にお肌の荒れが目立つのです。
そんな寒い冬にも、ビタミンEの力で毛細血管に流れる血流を高め、
ビタミンAの力で皮脂腺と汗腺の分泌を活発にして、お肌の乾燥を
防ぎ、ヒフ細胞の保護に役立つ、ビタミンAを表皮に送り続ける
機能を保ちます。ビタミンAには、ヒフ表面に出来る吹き出物の菌を
殺す効力があり、更に身体の防寒用に大量に消費されます。
氷の中で暮らすエスキモーは、防寒のためにアザラシなどの
動物の肝臓を食べ、日本人などの一般の人間が摂取する量とは
比較にならぬ大量のビタミンAを摂っています。
グランデル博士の門下生のひとりで、国際美容学会シデスコの
名誉会長であるニーナ・ハース女史は、世界賢人会議で有名な
スイスのダボスの病院で、難解な吹き出物の治療のために
入院していた患者90名を対象に6週間の臨床データを発表しています。
それによれば、6週間の間、一日3カプセルを供与した結果、
患者の三分の一が完治し、残る三分の二も症状がかなり軽くなったと
報告しています。入院するほどの重度のヒフ病患者を対称にしたことに
ご留意ください。
イノシトールとビタミンA及びビタミンEとの組み合わせ摂取が
有効に働く分野は、多岐にわたります。それらの効力については
改めて書き続けていきましょう。
続きを読む 『2:肝臓の機能強化に』
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