ヤマグルマ科ヤマグルマ属の「ヤマグルマ(山車)」。日本では1科1属1種の珍しい樹で、東北地方以南の山地に生育し樹高は20メートルほどになる。長さ7~9センチの葉が互生し車状に輪生することから名付けられている。“とりもち”が採れることから「トリモチノキ(鳥餅の木)」と呼ばれることもある。花期は5月頃で秋に果実が熟す。
小山内裏公園“内裏池”付近で見られる「ヤクシソウ(薬師草)」。キク科オニタビラコ属の二年草で果実は冠毛の付いた痩果になる。冠毛は長さ4~5ミリで痩果の長さは3ミリほど。
今年の漢字は“密”が選ばれ、先日、清水寺の森清範貫主によって揮毫された。去年の今頃、私は2020年の漢字は“輪”を予想していたが、その東京五輪は延期となった。今年4月“三密”がまだ言われる前には“禍”や“病”を予想し、もし年末までに人類の知恵と医療技術でコロナが収まっていれば、“治”“医”“知”を想定していた。来年はコロナが早々に終息し、年末にはワクチンや医療技術でコロナ禍を克服した“克”や“薬”、或いは改めて五輪の“輪”で締めくくって欲しい。
さて高尾山1号路には男坂から仏舎利塔に向かう“三密の道”がある。仏教では、生命は“身(身体)”“口(言葉)”“意(心)”で構成され、この三つを“三業(さんごう)と呼び煩悩の源泉としている。弘法大師は“身密(正しい行い)”“口密(正しい言葉)”“意密(正しい心)”の“三密”を整えることで大日如来様と一体になることができると説いている。この“三密の道”の“苦抜け門(石門の表面に苦のデザインがある)”をくぐり煩悩を消すことを念じながら歩くのが仏の道だが、コロナ禍の今は“密閉”“密集”“密接”の“三密”を避けて一日も早く日常を取り戻すことを願いながら108段の階段を登った。
ニレ科ニレ属の「アキニレ(秋楡)」。当地では街路樹や公園樹などで多く見られるが、これまでその果実は褐色のものしか見ていなかった。他の方のブログで果実が赤く熟しているのを見て、気にしながら散策していると、漸く赤い果実を見つけた。葉は既に落ちているがどうやら紅葉していたようだ。ちなみにこれまで当地で見ていたアキニレは秋には黄葉していて、果実の色は葉の色に似るようだ。
堀之内地区の農道で見掛けた「コンニャク(蒟蒻)」の花。サトイモ科コンニャク属の多年草で、花期は普通は5~6月で葉が展開する前に開花する。春にここで葉を見ていたがその時は花は無かった。今はすべて収穫されて周りには何も無くこの花が季節外れに咲いてしまった。コンニャクの花は数年に1度咲くため珍しいので刈らずに残されたのだろう。