#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

生活の柄/山之口貘

2007-10-03 | MUSIC
歩き疲れては
夜空と陸との隙間にもぐり込んで寝たのです
草に埋もれては寝たのです
ところ構わず寝たのです

歩き 疲れては
草に埋もれて寝たのです
歩き疲れ 寝たのですが
眠れないのです

近ごろは眠れない
陸を敷いては眠れない
夜空の下では眠れない
揺り起こされては眠れない
歩き 疲れては
草に埋もれて 寝たのです
歩き疲れ 寝たのですが
眠れないのです

そんなボクの生活の柄が
夏向きなのでしょうか?

寝たかとおもうと
またも冷気にからかわれて
秋は 秋は
浮浪者のままでは眠れない
秋は 秋からは
浮浪者のままでは眠れない

歩き疲れては
夜空と陸の隙間にもぐり込んで
草に埋もれて寝たのです
ところ構わず寝たのです

    ●

大工哲弘がろうろうと歌う
この「生活の柄」を聴いて

この歌を聴きながら…なら、ボクは死ねる…と思った。

まさにこの曲は、すべてをリリースしてくれる
鎮魂歌…だと、心底思った。

山之口貘。

こんな詩人が沖縄から出生していたことに
ボクは今、ものすごく感動している。


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