遺伝子診断

某新聞夕刊に「遺伝子診断30分で可能に」という記事がありました。
記事を読むと、薬の効き方の個人差を見分けて適切な治療につなげられるというふれこみです。あくまでも新技術を礼賛する記事でした。


同日、他社の英字新聞に、発症すれば死に至る遺伝病の遺伝子診断に関する記事が載っていました。

親族が何人もハンチントン舞踏病になった或る３０代の女性が、自分も病気になるのではないかと、遺伝子診断を受けた結果、この病気特有の遺伝子を持っていることがわかり、しかも近い将来に発症し予後が悪いことまでわかったそうです。

しばらく経って、その女性は検査を受けたことを後悔していないものの、人生について大幅に考え直すことを強いられたようです。例えば、結婚を諦めたり…


すぐに新技術＝「良いもの」とマスコミは報道しますが、必ずしも技術に人間の理性や感情がついていけるとは限りません。もちろん「知りたい」という気持ちも否定できません。

こういう問題は白黒と割り切れる問題ではなく、ライバル社が偶然？にも違った立場で記事を載せていたので興味深く読みました。