イビキ

夜の静けさのせいで眠れない。

かりながイビキをかく犬だったからだ。

酷い受口とはみ出た歯のせいか？

ブルドッグ系が混ざってるからなのか？

大きなイビキをかいていた。

最初はうるさいと思って怒ったりしていたけど、かりなのイビキを聞くと安心して眠れるようになった。

何故なら、かりなが眠ってる限り、泥棒も幽霊もいないのだろうから（かりなの犬としての本能を信じられるなら）

暗闇に時計の秒針の音がチクタクと気になる。

かりながいないと眠れもしないのか？

あのうるさーいイビキが子守唄の様に、安心して眠れていたのか。

〜なんだかなぁ〜

ウトウトしていたら、イビキが聞こえる。

寝ぼけてるのか？

まだ片付けていない、かりなのケージに目をやる。

「違う」

　ベッドの下から聞こえる。

・・・

ここみちゃんだった

かりな！　うしろ！うしろ！！

⭐︎おまけの話⭐︎

かりなのお散歩に行かないせいで太った。

たとえ、１５〜２０分の１日３〜４回のお散歩でも運動不足になるんだなぁ。

かりなを亡くした影響は大きい

かりな、凹む

最近、お散歩にも行かず（庭でトイレのみ）、人間の食べ物ばかり欲しがり、誰か来ても気付かず番犬失格ｅtｃ…

家の中でぐうたら寝てばかりのセレブ犬のつもりか。

たまーにお散歩した時の事。

小学生の女子、３、４人が歩いて来た。

かりなの苦手な子供達だ。

リードを短く持ち、すれ違う。

子供達は自分達の話で盛り上がってるらしく、こちらには見向きもしない。

かりなもそそくさと早足で通り過ぎる。

と、ひとりの女の子が話をやめ、かりなをじっと見ている。

そして一言…

「この犬、目が出てる」

それだけを言って、またみんなの輪に入っていった。

　かりな、凹む

出てるよねぇ…だってスタンダードチワワだからね

もうひとつ。

心地良い朝のお散歩。

行きたがらないかりなを、ウンチだけはさせようと引っ張りながら歩いていると、おじいさんがじっと見ていた。引っ張る方に必死で気付くのに遅れた。

おじいさんが一言…

「歳は取りたくないなぁ」

ぐうたらで歩かないかりなを、歳を取ってるので歩けないと思ったらしい。

かりな、凹む

そう言えば、近所のおじさんもかりなを見て

「良く肥えてるな、それにしても歳を取ったねぇ…１５歳位か？」

と、言っていた（かりなは１２歳）

かりな、凹む

飼い主には、かりなが何となく凹んでいる様に見えたけど、実際は飼い主の方が凹んでんだなぁ。

かりな、凹む

お散歩→お３０歩

かりなのわがままが止まらない

かりなのお散歩嫌いは周知の通りだ。

しかーしっ！

最近では、家の近くでは大きい方をしないと言う鉄則を破り、お散歩に行きたくないに生じて近場で用を足しだしたのだ

かりなは

「さっ、ウンチしたから帰りまひょ」

　とでも言いたげに玄関へと帰って行く。

いや、それってお散歩じゃなくおトイレだから。

一触即発！！意地悪かりな

★おまけの話★

高校の時の話。

同じクラスにＳさんと言う、全体的に白っぽいきれいな女子がいた。

色白、茶髪で一見外人っぽい子だった。

馬が好きなのか、何でもかんでも馬の絵を書く子で、なんか掴みどころのない感じを醸し出していた。

ある日、実習室で石膏の胸像のデッサン画を描いていたら、Ｓさんが側に来て言った。

「飼い主さんはギリシャ彫刻みたいな顔をしてるね」

　一瞬、何を言ってるのか理解できなかった。

それを聞いていた胸像を囲んでデッサンしていた数人の友達が立ち上がり、部屋の隅に走って行って、クルクル回って大笑い。

Ｓさんは構わず、

「ねっ、あの胸像に似ている」

　と、髪の毛クルクルの胸像を指差して微笑む。

部屋の隅の友達等が今度は倒れて、ピクピクしながら笑っている。

飼い主は描いていたデッサンを放り出し、友達等と一緒に大笑いしたい衝動を我慢するので一所懸命だ。

この平面の東洋人面が何故あれに見える？髪が癖毛だから？

少なくともハーフの様なＳさんには言われたくないぞ。

授業が終わるベルが鳴り、Ｓさんは何事も無かったかの様に実習室から立ち去って行った。

未だに石膏像を見ると、真面目に変な事を言うＳさんと、部屋の隅でクルクル回る友達等を思い出し苦笑いの飼い主なのでしたぁ

君の名は？

白い犬「かりな」の名前

前の犬「コロナ」が良い犬だったので、それに因んだ名前を付けようと思ったのだが…

「コロナ」の名前は、あさりよしとお「宇宙家族カールビンソン」の主人公の女の子の名前から付けた。

なので、いっそのこと「マルチプルタイタンパー」にしようか迷ったが、女の子なのでやめた。

その時は、かりながこんなモンスター犬になるとは思いもしなかったからだ（付ければ良かった）

出来るだけ可愛い名前、それもコロナに似たような名前にしようと、夜も眠って昼寝して考えた。

「ポチナ」「シロコ」「コロナ2世」「続コロナ」「完全版コロナ」「コロナ−１」

映画かっ

結局、みんなの名前の一文字を取って「かりな」と名付けた。

お散歩で出会う奥さんが名前を聞いたので「かりな」だと答えると

「人間の名前…」

と小声で言われた

マルチプルタイタンパーさん

★おまけの話★

友達の誕生日に「しゃぶしゃぶ」の食べ放題の店に行った。

美味しく頂いたのだが、すぐにお腹いっぱいになった。元を取るなんて無理な話しだ。

もう若くはないのだなぁ

昔、同じバイト仲間の若い男の子達とステーキの食べ放題に行った。

メインが来る前に、奴らはサラダバーで、ポテトサラダやフルーツやパスタ等、ガツガツと食べ始めた。

「若いなぁ…」

　と、感心していたら、ステーキが来た。

そして揃いも揃って

「もう、食えねぇ」

揃いも揃ってバカか？

きっと、キレイなお姉さんを前にはしゃぎ過ぎたんだなぁ

ダメだこりゃ

ケーブルテレビの『デンバー動物クリニック』の中で、暴漢にナイフで襲われて、連れていた犬が飼い主さん（男の人）を守って刺されたと言う話があった。

犬の肩には刺し傷がパックリと穴を開けていて痛々しかった。

傷の方は何針か縫っただけで大丈夫だったけど、いざという時に、自分を犠牲にして飼い主さんを守る犬に感涙した。

致命傷になる様な傷じゃなくて本当に良かった…飼い主さんも安堵の表情。

かりなはどうだろう？

この臆病者（犬）が飼い主を守ってくれるだろうか？…多分、先に逃げちゃうだろうなぁ。

でも、身代わりになって貰っても後味悪いしなぁ。

うん！やっぱりかりなは、臆病だから逃げて欲しい。かりながあの犬の様に傷を負うのは悲しいから。

ふと、かりなに目をやると・・・

・・・うん、うん、かりなには身代わりになってもらおう、そうしよう。

かりなの寝姿にテンションダダ下りの飼い主なのでしたぁ。

★おまけの話★

昔の事。

土曜日、少し早めに仕事を終えて家に帰ると、その日、休みだった姉が普通に迎えてくれた。

何の用事だったか忘れたけど、庭に出て行くと、お隣のおばちゃんがブロック越しに何故か微笑みながら手招きしている。

近付くと小声で

「お姉さんの具合はどう？」

　と、聞く。

何を言っているのだろう？

「普通に家にいますけど何か？」

　すると、おばちゃんは怪訝な顔で

「あら？お姉さんは救急車で運ばれていったのよ」

　・・・

「え"ーーーーーっ！」

慌てて家に入って姉に聞く。

「お姉ちゃん、救急車で運ばれたって？」

　姉は溜息をひとつ吐き

「人の口に戸は立てられんな」

　と、言った。

姉はカレーを食べて軽い食中毒を起こし、吐き気が止まらず、動けないので救急車を呼んだみたいだ。出す物を出したら良くなったらしく、点滴をして帰って来たところだった。

少し落ち着いたら話すつもりだったとか。

因みにアホの飼い主は「人の口に戸は立てられぬ」と言うことわざをこの時覚えたのだった