かりなが鳴き出した。
しかも、大相撲放送の終盤戦で。
飼い主母に寄って行き
「ギャンギャン」
今度は飼い主の体を叩き
「キュンキュン」
大相撲に見入る2人の間を、あっち行って「ギャンギャン」こっち来て「ワン」
もう相撲観戦どころではない。
飼い主母がたまらず
「お散歩に行けば?」
飼い主
「相撲があと少しで終わるやん」
飼い主母
「ウンチに行きたいんなら可哀想やない?」
飼い主
「自分が行けないから好きな事言うねぇ」
その間もかりなは、行ったり来たりで鳴き続ける。
そんなこんなしていたら、飼い主の大嫌いな大関が負けた。
気を良くした飼い主は、結びの一番も見ないでお散歩に出掛ける。
しかし、かりなは庭で穴掘りを始めた。
♪ 掘るなっと言われても♪
「緊急事態かと思ったから出て来たんやろ」
無理矢理引っ張ってお散歩に連れて行こうとしても、かりなの抵抗に合う。
庭を掘りたかったから鳴いたのだろうか?
大相撲観戦を邪魔しようと鳴いたのか?
はたまた、あの力士が好き?
いつものお散歩の時間なので無理矢理引っ張って連れて行く。
結局、庭でオシッコをしただけで、何もしないまま帰って来た。
ほわーい?(かまいたちか!)
そして次の日も大相撲放送中に、かりなの邪魔(嫌がらせ)が入って、またも庭で「ここ掘れワンワン」をした。
飼い主じゃ、何も出てこない…
誰か正直じいさんを連れて来てぇ
★おまけの話★
最近、飼い主母が「死ぬ死ぬ」と事あるごとに言う。
そりゃあ、長生きをすれば余命はそれだけ短くなる。
遠藤周作のエッセイに、書いてあった事を思い出した。
清掃の仕事中のおばあさんが、ひと休みしようとベンチに座ったまま亡くなったそうだ。
そんな風に死にたいと言う様な事が書いてあった。
結局、遠藤周作さんはどうだったのだろう?
ピンピンコロリ…
なかなかそう上手くは行かないみたいだ。