吠える犬と少し怖い話

お散歩の途中で会う犬がいる。

Ｈさん家のリキ君だ。

リキ君は、立派なリキ君仕様の庭に放してある。ただし、時間はマチマチで、会える時もあるし会えない時もある（お坊ちゃまのリキ君は殆ど家の中にいるみたいだ）

仔犬の頃からの顔見知り？で、リキ君とは仲良しだと思っていた。

が、最近は何故か嫌われてしまった。

元々、好き好きと言う感じではなかったのだけど。

そして、この所のリキ君のマイブームは、私たちを見つけるとジャンプして、囲ってある高い塀から顔を出し威嚇する事だ。

最初はビックリしたけど、今は楽しみになった。

２、３回、繰り返したら、私たちの帰る方向にある門扉まで回り込み、そこで待っていて、私たちが来ると再び吠える。

ジャンプして塀から顔を出すリキ君（恐い顔だなぁ）

仲良しだったのに…

「リキ君、何か悪い事したかな？」

　吠える。

「リキ君、番犬のお勤めだから吠えるんだよね」

　吠える

「リキ君、どっちが嫌いなの？」

　少し考えて、やっぱり吠える。

かりなを指差して

「この白ブタが気に食わないんだよね」

　吠える。

あゝやっぱり、かりなが嫌いなんだ、

飼い主、妙に納得してその場を離れる。

帰って、母にその事を話すと、母曰く

「リキ君の嫌いなのはどっちの白ブタなんだろうね」

★おまけの話★

少しだけ怖い話。

夢を見た。

母が、不機嫌に勢い良く戸を開けて言った。

「何回起こせば起きるとね？お父さんは先に行って待ってるってよ」