命のカウントダウン(健康余命3605日)

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死ぬ時くらい好きにさせてよ

2019-10-17 23:25:33 | 
2016年1月5日 宝島社が全国紙4紙に同時掲載して話題になった企業広告です。
宝島社の企業広告意図をコピーさせていただきます。

日本の平均寿命は年々更新され、今や世界一。
いかに長く生きるかばかりに注目し、
いかに死ぬかという視点が抜け落ちているように思います。
いかに死ぬかは、いかに生きるかと同じであり、
それゆえ、個人の考え方、死生観がもっと尊重されてもいいのではないか、
という視点から、問いかけています。
「生きるのも日常、死んでいくのも日常」
ご出演いただきました樹木希林さんの言葉です。
「死というのは悪いことではない。それは当たり前にやってくるもので、
自分が生きたいように死んでいきたい。最後は、もろとも宇宙の塵になりて。
そんな気持ちでいるんです。」
死について考えることで、どう生きるかを考える。
若い世代も含めた多くの人々の、きっかけになればと思っています。

そして、<樹木希林さんコメント>
宝島社の企業広告はこれまで目にしたことがあり、かなり記憶に残っています。
それはすごいことだと思い、お受けしようと思いました。
「生きるのも日常、死んでいくのも日常」
死は特別なものとして捉えられているが、死というのは悪いことではない。
そういったことを伝えていくのもひとつの役目なのかなと思いました。

生きるのも日常、死んでいくのも日常。樹木希林さんは、禅の高僧よりもよほど悟りを開いておられますねぇ。さらりとものすごい名言を吐かれます。


この本も買ってはいるのですが・・・
まだ読んでいません。
表紙だけで結構満腹状態です。

ちなみに元になった絵であるジョン・エヴァレット・ミレーによるオフィーリアはこれです。


ここまでは前振りです。
死ぬ時くらい好きにさせてあげたいのはやまやまなのですが・・・
現実的には、死に直面した状態になられた方の7割はその方の医師が確認できない状態になってしまっておられるのです。

医療者としても、できうる限り、「死ぬ時くらい好きにさせて・・・希望に沿ってあげたい」と思っているのですよ。でも、死にゆく方が希望する方向が分からないと、こちらもどうしていいのかわからないのです。
そんなことくらい、類推してよと言われるかもしれませんが・・・・
人によって意見が全然違うのです。
本当に全く違います。
私は、自分がそうなったらと思うと、出来るだけ苦痛のない事を最優先してもらって、そのために例え命が縮むことなど考えないで とにかく楽にして! と、思うのです。
でも、ご家族から、「可能な限り、何が何でも延命してください」と望まれることも決して少なくありません。患者が若い方なら、それも理解できるのですが、高齢者であってもそう望まれること、結構あります。ご本人の意思が確認できなければ、ご家族の意見に従わざるを得ません。出来る範囲でですけれど。

 ご本人の意図を周囲に知らしめる過程、プロセスをACP(人生会議)と呼びます
自らが希望する医療・ケアを受けるために、大切にしていることや望んでいること、どこで、どのような医療・ケアを望むかを自分自身で前もって考え、周囲の信頼する人たちと話し合い、共有することが重要です。
自らが望む人生の最終段階における医療・ケアについて、前もって考え、 医療・ケアチーム等と繰り返し話し合い共有する取組が「アドバンス・ケア・プランニン(ACP)」です。

厚生労働省のACP(人生会議)に関する記述です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/index.html