カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

Macauから日本へ

2023-11-19 21:15:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.233

こんにちは。
今回の記事は日本からお届けしています。
昨年もほぼ同時期に帰国したのですが、今回は先にマカオ在住の長男家族と会って数日を過ごしてから日本に到着しました。
コロナの規制で4年ぶりに会えた孫は小2から小6になっていました!

カナダのカルガリー空港からバンクーバーに飛んだのですが、前日WEBチェックインを済ませていたので空港では受託手荷物
のタグをプリントアウトするだけで、セキュリティチェックもそれほど混雑しておらず、順調にゲートに行くことができました。
バンクーバーにも定刻着、乗り継ぎの関西空港行きフライトまで3時間近くあったのでラウンジで軽食をとりながら時間を潰しました。
最近日本行きはANAかJALを利用していたのですが、今回久しぶりにエアカナダで飛びました。理由は、単に運賃が一番リーズナブル
だったと言うことでしたが、受託手荷物は1つのみ無料。カナダ帰国時はどうしても荷物が増えるので追加料金$100は覚悟の上です。

昨秋も日本に帰国していますが、マカオはまだ海外からの旅行者を受け入れておらず、でもマカオ居民や在住外国人は海外へ出る事は
可能でした。ですが帰国時に2週間の隔離義務が課されていたため、ほとんどの人はマカオから海外へ出かけていませんでした。
それどころか1時間内でいける香港へすら出かけていなかったようです。
マカオも現在は全てが平常に戻り、以前にも増して韓国や中国本土からの観光客が増加しどこもコロナ前と同じか、さらに混雑していました。

今回関西空港到着が夕方で、最終目的地の香港へのフライトが翌朝だったため、空港近くのホテルで一泊しなければなりませんでした。
ホテル泊は問題なく、翌朝空港ターミナルへ余裕を持って出かけたのですが、最も驚いたのは、セキュリティチェック待ちの行列が何重
にも折れ曲がって、ものすごく長くなっていることでした。今までかなりの海外旅行経験をしていますが、こんなに長い列を見たのは初めて
でした。セキュリティチェックする空港職員の人手不足?旅行者の急激な増加?
原因はわかりませんが、出国手続きまで1時間以上かかった経験はありませんでした。

関西空港から香港はキャセイ航空でした。機材も新しく機内食もまあまあ。快適な4時の空の旅を終え、香港に到着。香港とマカオを
結ぶ「橋」が数年前に完成したので、息子夫婦が迎えに来てくれて、フェリーに乗らずに車でマカオへ移動しました。香港空港から
橋に出るところで一度チェックポイントがあります。下車しなくても車に乗ったままパスポートを見せれば通過出来ました。橋を走っている
間は「中国」ということで右側交通香港とマカオはイギリスとポルトガル統治の名残があり、左側通行。橋の前後で左右通行が切替わる
ので慣れないとドライブはちょっと面倒だと息子は話していました。



橋脚は海の真中に建っていて、2車線ですが交通量も少ないためドライブはとても快適30分ほどでマカオの国境に到着。そこでは海外から
の旅行者も一旦荷物を持って入国審査場へ向かいます。自家用車のマカオ居民、永住権保持者も一旦降りるそうですが入境手続きはとても
簡単なのだそうです。息子は永住権があるので車を別のところへ止めて入国審査場へ。今回はお嫁ちゃんが私と一緒に降りて案内してくれ
たので迷うことなく入境はスムーズでした。

帰りも香港まで車で送ってくれたのですが、マカオ出国の外国人は一旦下車して出国手続きが必要でした。居民の出国はIDを見せるだけで
簡単なのだそうです。荷物を持ってVISITORのラインに並び、パスポートに出国印を押してもらって、先に手続きを終えた息子の車に
戻って橋を渡りました。でも香港入境は車に乗ったままパスポートを見せるだけで通過出来ました。マカオの出入がもっと簡単になれば
橋の利用も増えると思いますが、フェリーも減便になってはいても運行していて、暫くは両方の手段での入境が続くようです。

さて、コロナの影響で4年振りとなった孫との再会、小学2年生だった彼は今6年生。身長もグンと伸びて小柄なママを追い越していました。
空手のクラスを続けていて、今度は黒帯にチャレンジするそうで、華奢だった体もすごく逞しくなっていました。何より嬉しかったことは
英語で授業をするカトリック系の学校なので今回孫とは英語で会話ができました!4年前はまだ広東語でママの通訳が必要だったのに、今回
はひとりでホテルを訪ねてくれてラウンジで一緒に食事をしたり、プールに泳ぎに来てくれたり、彼と触れ合う時間が増えてとても嬉しい
バァバでした。



コタイ(新市街)にあるマリトット系のホテルに4泊しました。息子が仕事の関係でよく利用するらしく、お部屋は最上階の眺めの良い
お部屋にアップグレードされ、マーケティングマネージャーからメッセージとWelcome サービスで果物やスイーツが用意されていました。                                                                                                   
クラブラウンジで、朝食・アフタヌーンティー・カクテルタイムと呼んでいますがディナーと言える十分な料理とお酒やデザートが用意されて
います。そのほかの時間もラウンジはいつでも冷めたい&温かい飲み物とスナックが用意されていてホテル直結のGalaxcy  Resortsのショッピ
ングモールを見て歩いた後など、ラウンジで冷たい飲み物をいただいてお部屋に帰り、少しお昼寝…という、カナダでも日本でも味わえない
優雅で贅沢な時間を過ごしました。


マカオへ行くようになってもう13、4年経ちますが、旧市街はあまり変わらないのに比べ、新市街の発展ぶりには目を見張るものが
あります。新しいホテルがどんどん建ちそれらはリゾート開発グループごとにブリッジでどんどん繋がれていきます。最近出来た
サンズグループの最新ホテルRondonerはParisianというホテルの真ん前にできました。
Big Benと呼ばれる有名なイギリスの時計台を模した大型ホテルとショッピングモール道路を挟んで向いには1/2サイズのエッフェル塔
と巨大ホテル&ショッピングモールが建ち、そこと繋がるのはベネチアの運河が流れるショッピングプロムナードと巨大ホテルという
マカオならではの摩訶不思議な世界が広がっています。ちなみに私は泊まったGalaxcy グループの6つのホテル郡は約7万5,000平方
メートルという広大な敷地面積をもち、プールの広さは世界一だそうです。

次回は日本滞在のあれこれを、お伝えすることになります。
数日前から京都に滞在していますが、周囲の社寺仏閣のお庭はまだまだ青紅葉。哲学の道に近いところに滞在中なので市バスに乗ると
海外からのツーリッストで混み合っています。もうすっかり元の京都の賑わいに戻っています。

ではまた来月。






ロッキーはもう秋 

2023-11-19 20:52:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.232


こんにちは。
今夏も、暑~い!と感じたのは僅か4、5日だったカナディアンロッキーです。
日中30℃越えになっても木陰に入ると涼しいので熱中症などにはなりません。
17年間日本の夏から遠ざかっているので今や38℃がどれくらい暑いのか思い出せない、それどころか完全に体が
寒冷地仕様になっている気がします。冷下35℃の朝でも、近年は驚くことなくトイレまで暖か~い家の中で上手
に1日を過ごす方法を身につけています。ガレージ(ここでさえ暖房効いています)に置いている冷凍庫内を掃除
するのもこんな日です。冷凍庫の中身を外に出しても冷凍は緩まない、だって冷凍庫内より外の方が冷たいのですから!

もう秋、と書いたのはすでにアスペンの葉が黄葉し始めているからです。通常ロッキーの黄葉真っ盛りは9月中旬から
20日ごろです。8月20日過ぎた頃からナナカマドの実も急に赤く色づき始めました。日暮も徐々に早くなり、夏至の
ころは11時前まで明かるかったのに今は9時前には薄暗くなってきました。

ロッキー周辺ではありませんが、BC州ケローナやノースウェスト準州のイエローナイフ周辺で起きている山火事がかなり
広範囲に及んでいます。イエローナイフの住民22000人全てに避難命令が出て、実は我家も明日からのオーロラ鑑賞
ツアーに出かけるはずでしたが諦めなければなりませんでした。鎮火まで相当な日数がかかりそうで、10月半ばには道路
が凍結する可能性があるし、もちろん冬季は車で行くことができなくなるので再プランは来春4月半ばごろの雪解けを待っ
てからになりそうです。

今夏は6年ぶりに国境を越えモンタナ州ハングリーホースで暮らす友人家族を訪ね、ハックルベリーピッキングを楽しんで
来ました。久しぶりだったのでグレーシャーナショナルパーク内にあるGoing Sun Roadを通過して…とプランしていること
を友人に話すと「通過するには予約を取らないといけない」と聞きびっくり!当然ですが、WEBサイトで調べたら予定の日
全く予約はとれませんでした。

昨夏はまだ移動制限が残っていたりしましたが今夏は何の制限もなく、丸3年間コロナ禍で動けなかった人たちが一気に
バケーションに出かけているようでカナダもアメリカもキャンプサイトは全て空きなし、ホテルの料金も高騰。

モンタナでいつもカルガリーから同行してくれていた友人夫妻と4人で利用していたモーテルですが、以前は2ベッドルーム
で180ドルだったのが、今年は何と390ドルと異常な値上がり&7~8月はほぼ満室。
これを知った時はモンタナ行きは諦めようかと思ったくらいでした、が、友人の計らいで敷地内にある、娘さんのために建て
た小さなキャビンを提供してくれると言うので、ありがたくお言葉に甘えました。

 


日本では歯のインプラントは保険適応外の治療ですが抜歯などは保険適応となるのでカナダでインプラント治療を受けるのと
日本で同じ治療を受けるのでは多少なりとも治療費に差が出ます。住民票が日本のどこかの市町村にあれば国民健康保険が
いただけるので日本であれこれ治療を受けられるのは、医師の説明も日本語なのですんなり理解できますし、両国の良いところ
を利用出来る我々は本当にありがたいと感じています。

住民票が日本にあると多少税金の支払い義務は生じますが、それには関わらず医療に関してはたくさんの恩恵が受けられる
と感じています。カナダには市民検診などというものはなく、患者は何か気になることなどあれば、主治医に状況を説明して
専門医の診察を受けられるように予約してもらいます。受診科にも寄りますが、緊急性がないと判断されればMRIなど半年以上
待たされることなど当たり前、となっています。

その間に病気が進行してしまうのでは?とずっと心配するくらいなら、日本でさっさと家庭医に相談して大きな病院や専門医を
すぐに紹介してもらえるほうが安心!と言うことで、帰国のたびにまとめてあれこれ受診する、ということに繋がっていると言
うわけです。

一方、カナダの永住権があると言うことで、日本に短期で滞在中は免税で色々物が買える、と言うメリットもあります。5500円
以上のお買い物に対してという制限はありますが、一年分を買い貯めてカナダに持ち帰るということで、かなり有効に利用させ
てもらっています。

JR Passのことは以前書いたと思いますが、これもかなり有効利用しています。
今秋は円安なので去年よりも随分買いやすい値段になっています。どのように使うか、いつも日本に行ってから考えることにして
いますが、もう昨年のような旅行支援は無いと思いますが、実家のお墓参りや、久しぶりに山陰か北陸で「かに」と温泉を楽しむ
ために利用できれば嬉しいなぁと思っています。

冒頭で、すでに黄葉が始まっていると書きましたが、今年は何もかも少しづつ早く動いているような気がします。春が訪れるのは
ちょっと遅かったのですが、初夏に咲く高山植物は2週間くらい早くから咲き始め、モンタナのハックルベリーも同じく8月を待
たずに熟していました。そして今は足早に秋が訪れようとしています。

ここ数年、7月~8月にかけて山火事の影響で煙害が多発しています。山火事の主な原因は落雷です。雨が少なく乾燥しているところ
へ落雷があるとすぐに枯れた木々から発火し、あっという間に燃え広がっています。近年はパインビートル(松食い虫)にやられて
立ち枯れた木々が目立ちます。

山火事が起きれば松食い虫の入った木々は燃えて虫も一緒に消滅するので、悪いことばかりではありませんが、これ以上地球温暖化
が進めば、この先一体カナダの森はどうなるのか、この素晴らしい自然環境を次の世代に繋げていくために、今我々が出来ることは
なんなのか、深く考えさせられます。

次号は、また日本(京都)から発信することになります。以前にもまして海外からのツーリストが増えている京都は、一年経って
どのように変わっているのか。在カナダ17年で、かなりカナダナイズドされた私の目から見たり感じたことなどお伝えしてみたい
と思います。

そうそう4年ぶりにマカオにいる長男家族を訪ねることができるので、孫に会えるのがとっても楽しみです。最後に会ったのは4年前
の‘19。小2だった彼もすでに小6。あの頃のように手を繋いでくれないかもしれないし、ぎゅ~とハグも出来るかどうか…
そう思うと今からウルウルしてしまうバァバです。

Busy Summer

2023-11-19 20:09:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン
#231




こんにちわ。
朝晩たまに10度以下になることもありますが、本格的な夏を迎えたカナディアンロッキーです。
日中は30℃になる日もありますが、木陰に入ればそこはまるでエアコンが効いた部屋のように
涼風が吹いています。そんなの信じられないですか?でも本当なのです。

17年間、一度も真夏の日本に帰っていないので、その暑さがいかほどかすっかり忘れてしまって
いる気がしますが、夜9時こちらで観られるTV Japanのニュースは日本の正午のニュースとなる為
大抵どこかの地方が40℃越え...熱中症に十分ご注意を、とか、我慢せずエアコンを使いましょう!
といっているのを聞くと今更ながら『カナダ移住は暑さに弱い我々(夫婦)にはベストな選択だったね』
とうなづき合う今日この頃です。

コロナで丸3年間動きが止まっていたツーリズムがここへきて一気に大爆発!です。
トランツカナダハイウェイ(カナダの東西を横断している無料の高速道路)は常に車が連なり、たまに
道路補修工事で片側車線になったりすると10kmほどの渋滞がすぐ生まれ、大きなキャンピングカーが
連なっています。
隣町のバンフへ行くと歩行者天国になっているメインストリートBanff Avenueは銀座並み?(表現が古い
ですね)に混雑しています。

残念なことに、日本からの観光客は今のところほとんど見られません。アジア方面ヨーロッパ、オセアニア
からからはコロナ前にも増してツーリストが増加しているように感じますので、円安の影響が大きいの
かも知れませんね。航空券は以前と比較すると1.5倍になっているし、ホテルの宿泊料金も同じく、いえ
それ以上に高騰しています。

タイトルにした「Busy Summer」は、久しぶりに「マスクもなし」「人との接触がどうのこうの」って言わ
ないですむ、本当に自由な行動がとれるようになったことで今まで抑えていた人との交流が一気に始まり
ディナーにお呼ばれ、バックヤードでBBQやら、グループでハイキングやら...週に1、2度はソーシャルで集う
事が増えその合間にゴルフや茶道のお稽古、ご近所のワンコのお守り、と一日中何も予定なしでのんびり過ごす
ことが出来る日はほとんどない状態です。

コロナの最中は、食後の1時間散歩以外は家で過ごす事がほとんどだったのであれこれ食事やデザート、パン作り
など、時間をかけてやることにささやかな喜びを見出していたのに...今は手短に作れる料理を選んでいる自分が
いるので、変われば変わるものだと(笑)

我が家の恒例行事の一つ「ハックルベリーピッキング」今夏は頑張ってモンタナへ出かけます。いつも同行して
くださるご夫妻は今年不参加となり、我々だけですが6年ぶりに車で国境を超えていってきます。現地在住の
友人情報だと、すでに標高の引くイチコロでかなり収穫できているとのこと、とても楽しみにしています。

今現在のロッキーは、州の北東部辺りで起こっている火事の煙の影響で山の景色が殆ど白い靄に包まれて見えない
状態です。昨夜は結構雨が降ったにも拘らず、今朝も煙は消えておらず...風向きにより、火事独特の煙の匂いまで
漂ってきます。この山火事、ひとつだけ良いことがあります。近年パインビートル(松食い虫)が増え続けて枯れる
松の木が増加していますが、この山火事によって松食い虫が駆除されているのです。

乾燥から起きる自然発火の山火事、近くに民家もないので消火活動も行わず、自然鎮火を待つということで、近年は
毎夏の煙害がロッキーの「夏の風物詩」になり始めているのかと思うと、私には全く受け入れ難い事ですが、カナ
ディアンたちはあまり問題にもせず受け入れている感ありなので、寛大なんだか無関心なんだかわかりません。
どんなにスモーキーでも、雨さえ降らなければ昼間っからテラス席で大ジョッキでビールを飲みながら楽しそうに
歓談している彼らがいます。

余談ですが、先日ちょっと歯茎が腫れていることに気づき、放って行かない方が良いと思い歯科予約を取るため電話
しました。ところがいつもお世話になる医師はバケーション中とのこと。お陰でやっと診てもらえたのは10日後
でした。もう抜歯してインプラントにした方が良いということで、専門医の予約を取り直そうとしたら、なんとその
医師はひと月のバケーションに入るため、予約できるのは限られた日にちか、好きな日にしたければ8月中旬以降に
なると言うではありませんか。

日本のお医者様を何人も知っていますが、そんなに長期休暇をとっている医師はほぼいないような気がします。でも
今は時代が変わっていて、日本の医師も欧米並みに長期休暇を取るようになって来ているのでしょうか?患者にとっ
てはあまりありがたくない医師の長期休暇ですが、ずっとストレスを抱えっぱなしで働きづめの先生より、休暇をとって
リフレッシュして現場に戻ってバリバリ働いていただく方が良いのかも...。

去年から私よりかなり年上のレディースたちと週一回9ホールのゴルフを楽しんでいます。80歳超えてもなお、パワー
カートは使っていますがプレーを楽しむ彼女らをみていると、自分も後もうしばらくは楽しめるかな、と元気をもらって
います。

ではまた次の号でお元気でお過ごしください。


日本から長期滞在ゲストを迎えて

2023-11-19 19:01:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン
No.230


こんにちは。

タイトルにしたのは、日本から姉と彼女の親友がカナダにやって来て6週間近くロッキーで過ごしました。
旅の始まりと終わりは我が家で数日過ごし、イエローナイフへオーロラ鑑賞に出かけたり、帰国の前にはナイアガラの滝とプリンスエドワード島へ出かけました。

ふたりとも数年前に夫を亡くしちょっぴり寂しい日々を送っていたので、姉にカナダへ遊びに来たら?と誘ったら、同じ境遇の友達と行きたい!と話が進みました。
2人が快適に過ごせるためにキャンモアのダウンタウンに手頃な2ベッドルームのバケーションコンドウを借りました。
町中なのでどこへ行くのも便利で、部屋からはマウンテンビューもあり、広いキッチンとリビングダイニング、デッキにBBQグリルも設置され、女性2人には充分の広さです。

以前は2000ドル程度でひと月借りることができる物件がありましたが、最近どんどん値上がりして、いま同じ条件の部屋を借りると10日で2000ドル!
これで円安が続くとカナダはあまり魅力的な旅先ではなくなりますね...。
かつてバンフのメインストリートは日本からの観光客で溢れ返っていて人気旅行先のTOP3に入るほどの人気だったのに、いまやその賑わいがすっかり消えてしまいました。
コロナ後のツーリズムの復興が遅れ気味なのも気になりますが、日本以外のアジアオセアニア、ヨーロッパ方面からの来訪者はかなり戻って来ていると感じます。

日本から到着したての頃、姉達は誰もマスクを着けていないことに衝撃を受けていました。
1週間経った頃にはno-masuk にもすっかり慣れたようですが、コロナが5類感染症扱いになった後に帰国するので日本はどうなってるだろう?と話していました。
実際帰国してみたら、もう80%の人がノーマスクで、もう違和感はなかったようです。

70歳越えで初の海外長期滞在を経験した姉達。我が家から独立!?してコンドウ生活を始めた頃は戸惑いながらも、私の心配をよそにとても活き活きと生活し始めていま
した。まずは小さなキャンモアの町中を無料で巡っているROAM  BUSの乗り方を学習しました。

何せどこまで行っても(循環バスなのでエンドレスに乗ることが出来る)、何度乗っても無料、なのでぐるぐる2周してバス停を覚えたり、好きそうなカフェを見つけるとそこ
で下車して「お茶」してダウンタウンに戻る、美味しいハムやソーセージを製造販売しているお店を教えると、バスに乗って買いに行く、など楽しく過ごしていました。

国立公園内の町Banffへ行くバスは有料ですがシニアは半額で片道3ドル。
10回券を買うと25ドルとお得なので、姉達はそれを利用して出かけていました。Banff市内のバスはシニア1ドルなのですが、キャンモアから乗り継ぎはトランジットチケットをもらうと90分以内は無料、その特典を教えるとうまく利用してサルファー山のゴンドラ乗り場まで行き、7分間で山頂に上がれるゴンドラの料金が74ドルと知ると、歩いて登っている若者たちに混じってジグザク道を頑張って歩いて登ったり、かなり大胆なことにも挑戦していました。
2時間10分掛かったそうですが、意外と疲れもみせず嬉しそうに「無事登頂!」とメッセージを送ってくれました。

ほぼ毎日、歩いて10分くらいのスーパーマーケットに出かけて食材を調達し、自分たちであれこれ料理も楽しんでいました。時々声をかけて我が家でランチやディナーをしま
したが、循環バスで15分で我が家へ来ることが出来るのです。
姉たちが外出した時の交信は主にLINEを使っていました。どちらもiphoneを持って来ていたのでカナダで電話とWi-Fiが使えるようにこちらのプロバイダーでSIMを購入。
ひと月35ドルの契約で電話番号も貰え、free wifiの使えないところでも検索や私との交信が可能なのはとても便利でした。

長いと思っていた2人のカナダ滞在ですが、あっという間に終りました。最後は東部へ飛び、ナイアガラの滝の見える部屋に泊まり、次はシャーロットタウンに移動して2泊。
『赤毛のアン』の世界を楽しみました。2人だけでの移動に不安があったようですがなんとか全てこなして大きなロブスターや生牡蠣を堪能して、無事キャンモアへ戻って
きました。

長らく姉とはゆっくり話す暇なく移住の為日本を離れましたが、今回は沢山おしゃべりする時間があり、昔話や子供達、孫たちのこと、お互い40年ほどのブランクを一気に
埋められた気がします。今秋は4年ぶりに長男と家族が暮らすマカオを訪ねることが出来ると話したら、姉も彼らの結婚式に夫妻で出席してくれて以来なので同行したい
との事で、早速プランが決まり10月に私が帰国する時に日程を調整し一緒に出かけることになりました。
まもなく6月。
今はまだ氷が溶けていない湖もありますが、6月半ばにはどのトレイルも開き一年中で一番高山植物がたくさん咲く時期を迎えます。日本では今春桜がかなり早く
咲いていましたが、ロッキーは反対に春先寒い日が続き、その影響で例年より10日以上何でも開花が遅れているようです。
高山植物の遅れに比べると、市中でよく見られるライラックの花はほぼ例年通り咲き始め独特の香りが漂っています。

ではまた!お元気でお過ごし下さい。

 オーロラ大爆発!

2023-06-18 12:26:42 | 出たっきり邦人・メールマガジン

 

                    No.229

    

こんにちわ。
カナディアンロッキーも春めいてきました!
とはいえ、まだ側道のあちこちに解けきっていない雪(氷!)の塊が残っています。
今週に入りさすがに−10℃という日は無くなり、日中は5〜10℃になることもあり
来週には全て解けて、春告草クロッカスの新芽を見つけられそうです。

3月は何度もオーロラが現れ、そのうち2回は11時ごろから明け方の3−4時後ろまで
私の住むキャンモアでも夜空にゆらめく緑や青のオーロラカーテンを観ることが出来
ました。この辺りではほとんど赤い色は確認できませんが、カメラのレンズを通すと
なんと!赤い色も写り込んでいて、素晴らしいショットとなっていました。

今回のオーロラは広い範囲で観察できました。レイクルイーズからカルガリー方面で
写真を撮った人達が翌日のFacebookにきれいな画像をたくさんアップしていました。
自称フォトグラファーの夫も、毎日オーロラ指数を示すWEBサイトで確認を欠かさず
指数の高い日は人工の光が入らない場所に行き、カメラをセットしてその瞬間を待っ
ていました。もちろん空振りの日もありましたが、それでも先月は2度の大爆発があり
その夜(明け方)は興奮して帰宅、ベッドに入らず、すぐパソコンに向かって撮って
きた画像の編集に取り掛かっていたようです。

英語でオーロラは「ノーザンライツ(The Northern Lights)」。北部の光という意味
です。というのも北半球ではアラスカやカナダなどの北側で観測されることが多いため。
なので南半球では「サザンライツ(The Southern Lights)」といわれるそうです。
オーロラが観測できる南極やニュージーランドは南側だからで、日本語では北半球の
ものを「北極光」、南半球のものを「南極光」というのだそうです。





オーロラがなぜ現れるかというと、ちょっと調べて見たら…
太陽から吹きつける太陽風が地球とぶつかり上空の酸素や窒素などが刺激されて発光
する現象。大気中の原子や分子の種類によりオーロラの光の色は変わります。
また極地方の一部でしか観測できないのは、地球の磁力に太陽風のプラズマ粒子が引き
寄せられるため。
北極、南極はまるで磁石のN極、S極のようなもの。地球のまわりを、磁気圏という
磁場の流れが宇宙からくる宇宙線などから守っているが、太陽フレアなど太陽からの
影響が強いとプラズマ粒子が隙間から侵入してしまう。そして地球を守る最後の砦の
大気とぶつかるという仕組み。

なるほどね…と言いつつもイマイチよくわかっていない私ですが、この超自然現象を
目の当たりにする時にいつも感じることは…
「ちっぽけな自分が地球に産まれてこの瞬間に存在する不思議」です。

4月7日、カナディアンロッキーで暮らし始めた18回目の記念日でしたが、夫も私も
すっかりそのことを忘れていました。もう18年?なのか、まだ18年?なのか…
とりあえず、その間『もうここでは暮らせない!』と切実に感じたことはありません
でした。ただ一つ日本の「食」への憧れはいつも脳裏を離れず、カナダでも食生活は
日本そのものの我が家です。それも、最近はカルガリーまで出かければ結構いろいろ
日本の食材を手に入れることができるようになってきたことで、よりここでの暮らし
がしやすくなったと思います。

いよいよ5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に変更
され、ほぼ元通り海外へ自由に行けるようになりますね。私ごとで恐縮ですが、マカオ
で暮らす長男家族と今秋やっと4年ぶりに会えることになります。時々お嫁ちゃんが
孫の様子を画像と共に知らせてくれてはいましたが、小2だった彼がいまは小6!実際
に会ってこの手でハグしないとその成長ぶりを実感することはできません。今から会え
るその日を心待ちしています。

2月に2週間のハワイ旅行があり、その前後に自宅で「茶の湯」の集いを催す時間が
とれていなかったので、先日いつものメンバーに声を掛け、集まることが出来ました。
今回は「桜の茶会」と題して、掛け物、茶碗、生菓子など「桜尽くし」のうえ、皆さん
着物を着て茶の湯を楽しむをテーマにしました。




私たちの年代だと母親の用意してくれた着物をカナダへ持って来ているという方が多い

のですが、暮らしの中で着る機会が全くないままタンスの奥で眠っているというので

それを引っ張り出して持って来てもらい、幸い茶友の中にかつて着付け教室の先生を
していたという貴重な人がいるので、彼女に教えてもらいながら「着物を着て茶の湯」
を実行しました。私自身は、30歳代から月2回の茶の湯のお稽古に必ず着物で伺って
いたので、いつの間にか自己流でちゃんと着ることが出来るようになっていました。

着物を着るだけで背筋がピンッと伸びると、みなさん喜んでいました。
散らし寿司と碗ものを点心として用意、みんなで頂きながら歓談。午後からは立礼卓
で点前をして薄茶を楽しみました。「立礼卓」は‘06、日本を離れるときに夫が「畳の
部屋を造ってあげられないからリビングに置いて茶湯が楽しめるように」とプレゼント
してくれたもので、台が3つに分かれるので移動しやすく、あちこちで茶道のイベント
を頼まれるたびに大活躍しています。

その後、いまのタウンハウスに引っ越して、小さな部屋を4畳半の小間に改造、畳も
わざわざ日本から送ってもらい素敵な茶室ができたのですが…昨今は正座ができない人
が増えているので、ほとんど一人稽古の時に使うのみで、あとは立礼卓が大活躍です。

次回、カナディアンロッキーからの配信は6月2日の予定です。
どうぞお元気でお過ごしください。

Junko@Canadian Rocky