その白さ
襟足にも似て
ふと
見上げる君の
後れ毛を思い出す
その白さ
雨だれに濡れた
ふと
うつむく君の
か細い声を思い出す
助けてくださいと
そう聞こえたような気がして
思わずクチナシの花に
傘を差しかけた
この手は
もう君のものではないのか
この手は
もう君に許されないものか
襟足にも似て
ふと
見上げる君の
後れ毛を思い出す
その白さ
雨だれに濡れた
ふと
うつむく君の
か細い声を思い出す
助けてくださいと
そう聞こえたような気がして
思わずクチナシの花に
傘を差しかけた
この手は
もう君のものではないのか
この手は
もう君に許されないものか