袴田さん、釈放された今どんなお気持ちなのでしょうか。
何十年ぶりに塀の外で見る桜はどんな風に目に映ったでしょう。
袴田事件が起きたのは1966年、まだ私が生まれる少し前のことで
物心ついた頃に、冤罪ということでその事件を何となく知るも、
あまり詳しい内容は知らないまま。
2010年公開の「BOX袴田事件 命とは」というのを
公開後DVDで観て衝撃を受けました。
事件の真相というものは、当事者にしかわからないことだとも思いつつ
無実の色が濃いにも関わらず、この事件に巻き込まれたがために
78歳というご高齢になるまで投獄されていた袴田巌さん。
何という人生なんだろう・・・と心が痛みます。
映画では、毎日、死刑告知の時間が過ぎるとほっと安堵し、
また翌日には死刑の呼び出しを告げにくる足音にぶるぶると怯え
日に日に追い込まれ精神に異常をきたすような凄まじい場面があります。
何もしていないのに、こんな経験をすることになったら
気が狂って当然の状況でしょう。
諦めずに長い年月の間、無実を訴え続けられてこられた弁護団の方々や
誰より実姉の存在はきっと大きな支えになっていたことでしょうね。
会見での81歳のお姉様の凛とした姿、そしてあの気丈さ。
とうてい真似のできない、並々ならぬご苦労があったからなのでしょうか。
人生って・・・
考えてしまいますね。