ちいさなつづら

肩幅で暮らす。

伊予生糸の伝承へ!!

絶滅の危機にある文化、養蚕・製糸。その中でも、最高級品質の絹糸、「伊予生糸」は、日本の地理的表示保護制度の認証を受けています。養蚕農家、製糸技術者が減ってゆく中で、どのように後世に残して行くか、皆さんのご協力を得ながら、課題解決に向けて頑張ります。応援よろしくお願い致します!

ハイリスク

2013-09-11 17:00:58 | いきとしいけるもの

 以前よりお伝えしていますが、ウズシリのヤギ小屋の支柱の、柿の木のうろに、ニホンミツバチが、営巣しています。


 毎日、ヤギの世話をしながら、ミツバチたちの様子を観察するのが、楽しみの一つになっています。



 さて、少し前から、ときどき、スズメバチがやってきて、巣を襲おうとするところを、見かけます。


 スズメバチは、比較的小型なので、キイロスズメバチかな?(先ほど調べて、コガタスズメバチより、キイロスズメバチの方が、小さいことが判明。ややこしいなあ。)


 たいてい、単独でやってきて、巣の周りを、慎重に飛び回って、襲撃の機会をうかがっています。


 集団で襲われたら、ひとたまりもないでしょうが、一匹のスズメバチに対しては、ニホンミツバチも、負けてはいません。


 数的優位のニホンミツバチは、集団で巣の周りをディフェンスします。また、小さい体を生かして、機動性でほんろうします。

 体の大きさが、ニホンミツバチの10倍以上はあるスズメバチでも、一度に捕獲できるミツバチはたったの一匹のみ。しかも、素早く飛び回るミツバチを、空中でキャッチするのは、至難の業です。


 スズメバチにとっても、ハイリスクな駆け引きと言えると思います。


 ご存知の方も多いでしょうが、ニホンミツバチは、長い長い進化の過程で、スズメバチを撃退できる能力を持っています。

 集団でスズメバチに襲いかかり、自らの運動エネルギーを極限にまで高めて、その熱であの世へ道連れにするのです。

 まだその現場を見たことはないですけれど、ミツバチは、必死になって、子孫を残そうとしているし、まあ、スズメバチもまた、そうなんだろうなあと、思っています。


 
 今日は久々に暑かった!

 気温というより、湿度の高さが、きつかったです。汗でべとべとです。

 今週末は、いよいよ稲刈りの予定です!

カメムシよりもこわい

2013-09-11 12:43:18 | いきとしいけるもの


 先日あたりから、狩浜地区の農家の間で、カメムシの被害が出始めた、といううわさが飛び交い始めました。


 ちなみに、私が見た限りでは、私の園地では、際立った被害は、いまのところ、確認していません。



 おさらいしておきましょうか。


 柑橘に、大きな被害をもたらす、いわゆる果樹カメムシ類、(代表的なのは3種類)は、本来、果樹園にはほとんど生息していません。

 ヒノキの球果を主食とし、ヒノキの人工林に、多数生息しています。


 秋口になって、えさが不足したりすると、風に乗って、果樹園に飛来、みかんなどの汁を吸うものです。



 私の知る限り、2003年、2008年が、大被害の年でした。



 果樹カメムシは、いつごろ、どれくらいの数で、ヒノキ山から飛来してくるかは、予測不可能です。また、どの地域にやって来るかなども、決まっていません。


 ですから、向こうの地域では大被害だったけれど、こちらの地域では全然問題なかった、てなことも、しばしばです。


 2003年、2008年ぐらいの大発生になると、もはや、どこの地域が、なんて区別もなく、およそ全部が壊滅的な被害、というレベルになります。


 そりゃあそうだ。明浜町の柑橘園の面積と、隣接した地域のヒノキの人工林(荒廃している)と、どちらの面積が大きいですかね?


 戦後、政府は、拡大造林政策を打ち出し、日本の森林の4割をも、人工林に変えました。

 恐ろしい数値です。


 50年以上が経ち、結局国産木材の有効利用の道を確立できず、放置された人工林が、日本にもたらしている損益は、実に大きいと、思っています。


 多くのみかん農家が、いつやって来るか、どれくらい被害があるのかわからない害虫に、殺虫剤散布で、場当たり的な対処をするばかりです。これでは、農薬メーカーや販売業者が儲かるばかりです。


 カメムシが、わるいのですか?

 
 無茶々園のように、エコロジカルを売りにするような農業法人は、こぞって、人工林の整備に取り組むべきなのに、いったん大被害があれば、全部『カメムシ』のせいにするばかりです。



 カメムシより、こわいですらい。



 さて、人工林の荒廃の話題ついでに、もう一つ、報告させていただきます。


 先日の、台風17号のもたらした被害は、ここ明浜町だけではなかったようです。

 久万高原町、内子町に住む友人のブログで、その被害が明らかになりました。


 久万高原町も、内子町も、人工林がとても多い地域です。久万高原は古くから林業が行われていたため、若干整備がされていますが、それでも、まだまだだと思っています。


 荒廃した人工林は、大雨の水を地面に蓄えることができないため、水害や土砂崩れを誘発します。


 人災。



 本来であれば、行政が率先して、住みよい環境を整えるべきところだと思うのですが、それをしない。


 こわいです。


 まあ、恐れていては何にもなりませんから、勇気と知恵を振り絞って、問題の解決を図りたいと思います。