『コーヒー・ルンバ』 ウーゴ・ブランコと彼のアルパヴィアヘラ
”Moliendo Cafè” Hugo Blanco y su arpa viajera 【YOUTUBEより】
この曲は1958年にホセ・マンソ・ペローニが作詞・作曲、ウーゴ・ブランコの考案したリズムである「オルキデテア」に
乗ったアルパ演奏によって世界中を駆け巡った楽曲です。
日本の【今週のベストテン】では1961年7月第3週に登場、10月から8週連続ベストワンを記録するなど 1962年1月末
までの長期にわたる大ヒットとなっています。
作詞・作曲はウーゴ・ブランコの叔父ホセ・マンソ・ペローニとなっていますが、一説では本当の作曲はウーゴ・ブランコ
(当時18歳)で、作曲当時は未成年であったため、代わりに叔父の名前で登録されたともいわれています。
タイトルの”Moliendo Cafè”(モリエンド・カフェ) とは「コーヒー豆を挽きながら」という意味で、コーヒー農場の製粉所で
夜中までコーヒー豆を挽き続ける混血児マヌエルの悲哀を歌ったもので、農園で強制労働させられてまともな恋も
できない混血児マヌエルの悲しみがテーマとなっていまいす。
原語の歌詞は下に記したとおりですが、「夕陽が傾き夜がやってくると、いつものようにまるでうめき声のような悲しい歌
が聞こえてくる」、「サンボのマヌエルは恋することもできない悲嘆の中で夜は更ける、コーヒー豆を挽きながら」
といった内容です。
皆さんがよくご存じの日本語の歌詞、「みんな陽気に 飲んで踊ろう 愛のコーヒー・ルンバ」 というような底抜けに
明るい内容ではなく、作業を強いられて恋することすらできない奴隷の身分を嘆いている歌です。
(ある意味、曲調と歌詞内容とが かけ離れた珍しい曲でもあります)
Cuando la tarde languidece renacen las sombras
Y en la quietud los cafetales vuelven a sentir
Que son triste canción de amor De la vieja molienda
Que el letargo de la noche Parece decir
Una pena de amor, una tristeza
Lleva el zambo Manuel y en su amargura
Pasa incansable la noche
Moliendo café.
この曲もまた多くの歌手たちによってカヴァーされています。
日曜の昼下がり、コーヒー・ブレイクのために少し並べてみます。
『コーヒー・ルンバ』 トリオ・ロス・パンチョス
”Moliendo Cafè” 【YOUTUBEより】
『コーヒー・ルンバ』 フリオ・イグレシアス
”Moliendo Cafè” 【YOUTUBEより】
『コーヒー・ルンバ』 ミーナ・マッツィーニ
”Moliendo Cafè” 【YOUTUBEより】