旅行中、一日雨模様だったので探鳥は止めて道立近代美術館に行きました。
そこでは琳派xアニメ展が開催されていました。
帰宅後調べると過去には新宿高島屋や京都マンガミュージアムなどでも開かれていたようです。
それはともかく琳派xアニメ展では前半は琳派の作品、後半は琳派とのコラボ作品が並んでいました。
私のような日本画の門外漢には後半の方が興味深く見られました。
富士山の絵は展示の目玉である尾形光琳の富士三壺図屏風。
この作品は幻の名作と言われ、数年前に米国で発見されたそうです。
酒井抱一の槇に秋草図屏風。
酒井抱一の弟子&家臣、鈴木其一の春秋草木図屏風。
愛らしい中村芳中の犬。
明治に琳派を継承した神坂雪佳の四季草花図衝立
鈴木其一の藤花図
上画にインスパイアされた豊和堂の絵師による初音ミクx藤
初音ミクのシリーズ
初音ミク×若冲鶏。
リボンの騎士×東下り。元ネタは鈴木守一の業平東下り図。
鈴木守一は其一の息子。其一にもよく似た同一の画題の作品があります。
ブラック・ジャック×富士烏(からす)。元絵は鈴木其一の富士烏図。
火の鳥×旭日に波濤(はとう)。元絵は酒井鶯蒲の旭日に波濤鶺鴒図(せきれいず)
入口の小部屋で京都・細見美術館館長による解説ビデオが流されていました。
それによると手塚治虫の漫画は大和絵の流れを汲んでおり、琳派と相性が良いそうです。
琳派というと名前の由来となった尾形光琳が代表と言われるが、海外では作品の流出の関係で鈴木其一の名声が高いそうです。其一は酒井抱一の弟子というよりは25人扶持の家臣として仕えており、抱一の死後に本領を発揮し秀作を次々と生んだそうです。