クロムの備忘録的ダイアリー

定年後の日々の楽しみや関心事、具体的には写真、カメラ、観る将あるいは投資の話題などを綴っていきます。

銀捨ての妙手

2019年03月29日 17時01分02秒 | 将棋
先日の竜王戦第4組ランキング戦の中田浩樹八段対藤井聡太七段戦での藤井七段の
62銀のただ捨てが大妙手だと話題になっています。私もNET中継でずっと見ていたのですが、
解説者がこの銀を取るのは怖いので24金と打ちたいと言っていました。
比較的発見しやすい24金で詰めろが続くなら62銀の意味はあまりないわけです。
ところが中田八段は62銀を取ってしまったので詰まされてしまいました。

この流れだと62銀はそれほどの妙手だとは思えなかったのですが、その後さらに情報を
集めると、24金は45銀で負けになるようです。従って中田八段は24金に気づいたけど
それだと負けになるし、他に勝ち手順が見つけられなかったので仕方なしに62銀を取った
わけです。ここでの唯一の正解はかなり見つけにくい34桂だそうです。34桂に対しては
35角と攻防に打つのが有力で1分将棋では正解を続けるのは困難だったでしょう。
というわけで62銀は当初思っていたよりずっと複雑な変化を含んでいた勝負手で、1分将棋
で変化を読み切っていた藤井七段は見事だったと言えるでしょう。
なお62銀、同龍以下の17手の詰手順は68龍から入る駒が一枚も余らず余詰もないという
実戦型詰将棋としては見事なものです。

さてこの銀捨ての妙手というの歴史上いくつかあって有名なものではNHK杯で羽生五段(当時)が
加藤九段に指した52銀があげられます。これはTVで生で観戦していて解説の米長九段の
「おぉ、いったー」との叫びを良く覚えています。
NHKの影響は大きいので銀捨ての妙手だと将棋ファンの間では一番に候補に上がりそうです。

内容の見事さでは中原-米長の名人戦で中原の指された57銀が白眉でしょう。通称中原の
5七銀として歴代妙手ランキングがあればチャンピオン候補でしょう。
これは名人戦という舞台で指された寄せを遅らせる手筋ですが、舞台、難解さ、意外性と
揃った大妙手ですね。私はこの手はもちろん生で見ることはなかったのですが、雑誌の解説
記事で知った時は将棋の奥深さに感動したものです。

藤井七段の今年度の妙手は77龍というのもありました。今後歴史に残ると妙手ということ
ではもっと大きな舞台で見たいものだと思います。なかなか相手もあることなので難しい
ことですが、そう遠くない将来に実現しそうな気もしています。

高麗神社と聖天院の桜

2019年03月29日 15時59分21秒 | 写真

今日は知人が訪れた高麗神社の枝垂れ桜を撮ってきました。
桜はほぼ満開、隣の建物は代々の神職を務めてきた高麗家の屋敷で重文の高麗家住宅です。
高麗神社は高句麗滅亡によって関東一円に渡来していた高句麗人1799人を霊亀2年(716)に
この地に集めて高麗郡をおき首長とした高麗王若光の死後、その菩提を弔うために建立されたものです。
従って1300年を超える歴史を有することになります。
余談ですが、2017年9月の天皇の私的旅行で創建依頼初めて高麗神社に親拝されたそうで、これは
韓国でもかなり大きく報じられたそうです。


高麗神社のあとはすぐ近くの高麗山聖天院勝楽寺に行きました。ここは山門脇の桜が見事でした。
聖天院は高麗王若光一族の菩提寺として奈良時代に創建されたものです。
本尊は王が故国より招来した聖天尊(歓喜天)を祀っていたが、後年不動明王になりました。
宗派も法相宗から真言宗に変わっています。

深川の水辺の桜

2019年03月28日 19時54分50秒 | 写真

今日はD7200のCMOSセンサーのクリーニングを依頼するため銀座のニコンに行きました。
作業時間が2時間掛かるとのことで都内の桜撮影の穴場(?)といわれている深川に行ってみました。
この辺りは東西南北に運河が流れており、その周りに桜が植えられています。
大きな広場はないのですが水辺の桜はそれなりに風情があります。
都内の桜は満開という話でしたが、回ってみたところ局地的には満開に近い所もあったのですが、全体としては三分咲きくらいでした。


桜の密度が一番高いのは地図の南西端の大横川です。地下鉄の門前仲町からすぐの地点です。
この辺りは桜見物のクルーズ船が大小何隻も出ていました。


そこだけでも十分楽しめるのですが、スカイツリーを絡めた写真を撮りたいならば地図北東端の小名木川と大横川が交わる辺りです。


また大横川沿いの福寿橋付近もちょうどビルとビルの切れ間からスカイツリーが見通せます。
今日は天気も時々小雨がぱらついたし、桜の開花状態も早かったので、今年は機会がなくとも来年以降また撮影に来たいと思います。

古河総合公園の花桃

2019年03月27日 16時30分07秒 | 写真
花桃が満開になったそうなので数年ぶりに古河総合公園に行ってみました。

天気もよく青空のもと、ピンクの花桃が満開で、いかにも春めいた雰囲気でした。
会場でベテランのカメラマンと話したのですが、都内から2時間半掛けて来園したそうで、熱心な人が多いようです。
私も今年は桜撮影には気合を入れて望みたいと思います。


公園の駐車場にはすんなり入れたのですが、帰りは動きがとれないほど混んでいて狭い抜け道から帰りました。





入内雀(ニュウナイスズメ)

2019年03月20日 06時25分16秒 | 野鳥

この時期になると市内の川里中央公園隣接の安行寒桜に入内雀が蜜を吸いにやってきます。
それの撮影にカメラマンも意外とたくさん来るのですが私も行ってみました。
桜はまだ満開ではなかったです。雀は数羽いましたが花びらを上手く咥えることができるのはメス1羽のみのようでした。また撮り始めて少しすると曇ってしまったので絵にならず直ぐに引き上げたので花びらを咥えたシーンはほとんど撮れませんでした。


ところで入内雀には以下のような伝承があります。
名のある歌人の藤原実方は藤原行成(三跡の一人)の冠を投げ捨てたため陸奥国に左遷され失意のうちに没しました。その後都では内裏に雀が入り込み飯を平らげるという噂が流れました。内裏に侵入する雀で入内雀です。
この雀は農作物を食い荒らしたので人々は実方の怨霊の仕業と信じこれを恐れたということです。
また京都勧学院の上人の元に雀が現れ、京恋しやとやってきた実方だと告げたので、上人は霊を鎮めるため塚を築きました。この塚は更雀寺(俗称・雀寺)に現存するそうです。以上、入内雀という変わった名前の由来でした。