お正月とは特に関係はないと思いますが、特別企画として奈良の大安寺の仏像が展示されていました。カメラマンにとってありがたいのは重文ですが撮影可能、ということです。
大安寺は日本初の国によって建立された寺院です。何度も名称と場所を変えつつ8世紀の初めの平城京遷都に伴い現在地に移されました。
現在の大安寺の面積は往時の4%しかないそうで、奈良時代は国内外の僧侶が集う国際色豊かな大寺院でした。
聖観音菩薩立像。重文、一木造り。
聖観音とは十一面観音や千手観音のような多面多臂ではない1面2臂の観音を指します。正観音とも書きます。
不空羂索観音菩薩立像。重文、一木造り。
弾力が感じられるような肌や柔らかな衣の表現に当時流行していた乾漆造の特性が見られる。羂索とはロープの事であらゆる衆生をもれなく救う菩薩ということです。
多聞天立像。重文。鎧や兜の緻密な文様や編靴は唐の影響。
増長天立像。重文。
空海坐像。空海は若い頃、大安寺で修行し、晩年は別当を務めました。