バヌアツ・アオーバ島「火砕丘の成長」で火口湖が真っ二つに!
激しい噴火活動が続くバヌアツのアオーバ島では、吹き上げられたマグマが火口の周りに堆積して巨大な丘を築いたことで、火口湖が真っ二つに分断されてしまった。
全住民の島外避難が進むアオーバ島では、今月21日も島中央の火口湖マナロ・ヴォイ火山が噴火した。バヌアツ気象局によると放出されたマグマが冷え固まってできた火砕丘(スコリア丘)の成長によって、火口湖が分断され、湖の沿岸から火口まで地続きになった。
欧州宇宙機関の地球観測衛星センチネル1号が、2017年9月の噴火開始以降にとらえた地形データを見ると、当初は湖の底に隠れていた火口が、噴火を繰り返したことで、周囲に噴出物が堆積していくようすがわかる。
分断された火口湖は、一方は硫黄成分で黄色く濁り、もう片方は赤茶色っぽいことから、鉄成分が高い可能性が指摘されている。また、火口内部にも水がたまったことで、新たに小さな火口湖が出現した。
火山周辺は半径3キロ以内が立ち入り禁止となっているが、住民の間では、火砕丘をのぼって火口周辺まで近づいてみようと試みる人たちが現れているという。
火山学者のブラッド・スコットさんは「スコリア丘はどんどん大きくなっているが、次に爆発的な噴火が発生したら吹っ飛ぶ可能性がある」と指摘し、無謀な行動を慎むよう警戒を呼びかけている。
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