特殊清掃「戦う男たち」

自殺・孤独死・事故死・殺人・焼死・溺死・ 飛び込み・・・遺体処置から特殊清掃・撤去・遺品処理・整理まで施行する男たち

夏休み

2009-08-26 19:29:27 | Weblog
前回の記事で、
「開き直って、大汗をかいてやろう!」
って、自分に気合いを入れた私。
あれから、約一月半、毎日、朝から夕方まで(夜になることもしばしば)、あちこちの現場を奔走。
結構、バテバテ・クタクタになっている。
それでも、まぁ、変わりなくやっている。

それにしても、日が経つのは速い。
〝しばらく、過酷な暑さが続くんだな・・・〟と覚悟したかと思ったら、いつの間にか、朝夕に秋の気配が感じられるようになってきている。
そして、子供や学生の夏休みも、もうじき終わり。
楽しかったこと、嬉しかったこと、辛かったこと、悲しかったこと・・・一人一人に熱い夏があっただろう。

私の夏は、仕事一色。
六月中旬に一日休暇をとって以来、今日に至るまで無休。
当然、夏のレジャーなんて皆無。
〝現場業務が切れたら休もう〟と思っているのだが、幸か不幸か、やるべき作業が途絶えないから、結果的に仕事一色になっている。

こんな毎日には、ストレスも感じれば疲れも溜まる。
相変わらず、愚痴や弱音を吐きまくっているし、続く労苦に鬱々とすることもしばしば。
ボロ雑巾みたいになり、頭と身体が思うように動かせなくなる時もある。
しかし、この勤務スタイルは、誰かに強制されているものではない。
また、強制されてできるものでもない。
ただただ、自発的にやっていること。

私を、このように突き動かしているものは何だろう・・・
もちろん、第一は金銭的報酬。
それがなければやらない。
しかし、それだけでは、ここまでできそうにない・・・
使命感?責任感?慈愛の精神?・・・いや、そんな格好いいものではない。
しいて言うなら、〝何かがいいものが見つかりそうな期待感〟〝自分にとって大切なものを見つけなければならない義務感〟・・・そんな感じ。
生命の真理?、人生の理由?・・・
具体的にそれが何なのか、何故、それが必要なのか、自分でもわからない。
とにかく、ジッとしていられない・・・肺が自然に呼吸するように、心臓が自然に鼓動するように、心が自然と探そうとするのだ。

私の探し物なんか、他人からすると、取るに足らないゴミみたいなものかもしれない。
しかし、私には大切なものに思えてならない。
それが、滴り落ちる汗の先に、滲み出る涙の中にありそうな気がする。
だから、働く。ひたすら。


〝不定期更新〟を宣言してからも、わりとコンスタントに更新していた本ブログ。
それが、今回、多忙に甘えて書かない(打たない)でいたら、ひと月以上も経ってしまった。

「近況だけでも知らせた方がいいんじゃない?」
と、管理人から何度か言われたが、
「そうかな・・・」
と生返事ばかり。
身体も頭も仕事にとられて、正直、ブログどころではなかった。

ケガ・病気・休暇・退職etc・・・
色んな憶測を呼んでしまったようだが、実のところ、何でもない。
長期休暇をとっていた訳でもないし、体調を崩して戦線を離脱していた訳でもない。
前記の通り、ただ単に、現場業務が忙しかった(忙しい)だけ。

今までは、どんなに多忙でも、隙間時間を使ってブログを書いてきたが、今季は、物事の優先順位を再考。
今日しかない今日を大切にするために、〝休息〟と〝ブログ制作〟の順位を入れ替え。
その結果、この〝夏休み〟となった次第である。

今回の更新停止について、コメント欄にも色々と書いてもらった。
また、中には、私の安否を確認するため、会社に電話してきた方も何人かいたよう。
その報告を聞く度に、苦笑いするとともに、申し訳ないような気持ちを抱いた私。
何はともあれ、私なんかのことを、そこまで気にかけてくれる人がいるなんて、ホントにありがたい。


次回の更新は、まったく未定。
同じく、私の休日も未定。
ただ、これからも、目の前の現場と格闘するのみである。






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