私は、イヤな思い出をグズグズと引きずりやすい。
忘れたほうがいいことはなかなか忘れられず、忘れてはいけないことは簡単に忘れてしまうタイプ。
女性宅から引き上げてから数日は、何となくそのことが気になっていた。
が、結局のところ、ベースは冷酷・冷淡。
その出来事は日ごとに私の脳表から消え、そのうち、脳裏からも消えていった。
それから、何日か経った後、私の携帯が鳴った。
ディスプレイには見慣れない番号。
“折り返し着信”の表示もなし。
それは、狭い人間関係の中で生きている私にとっては珍しいこと。
「もしもし???」と、私はよそ行きの声で電話をとった
電話の向こうは、中年の女性の声。
女性は、はじめに名を名乗ったのだがピンとこず。
「娘のアパートのことなんですが・・・先日、見に行ってもらったそうで・・・ゴミを片付けたいのですが・・・」
説明を受けると、頭の???は一つ一つ消えていった。
相手は、私が片付けを断ったゴミ部屋の女性の母親だった。
結局、あれからほどなくして、大家と管理会社は、あらかじめその理由と日時を示したうえで強制的に立ち入ることを通告。
そして、予定通り、女性の部屋を強制開錠し、社会通念がひっくり返るような光景は公に。
大家も担当者も唖然としただろう。
唖然と通り越して愕然としたかもしれない。
または、再三の内見依頼を断られて末のことだったので、強い憤りを覚えたかもしれない。
どちらにしろ、その後、一騒動起こったことは想像に難くなかった。
賃貸借契約の連帯保証人となっていた母親のもとに電話が入ったのは当日のうち。
電話にでた母親は“寝耳に水”。
管理会社の担当者が何を言っているのか、すぐに理解できなかった。
しかし、担当者のハイテンションぶりから、大事が起こっていることを感知。
すぐさま、娘に電話をかけて事の真相を問いただした。
母親は、ゴミ部屋というものを具体的にイメージできず。
想像できるのは、整理整頓や掃除がキチンとされてなく、ひどく散らかっている程度の部屋。
そこで、娘に室内の写真を撮らせてメールを送らせた。
ただ、幸か不幸か、写真は写真。
部分的な写真からは、断片的な情報しか得られず。
ネズミ・ゴキブリの存在はもちろん、ニオイも伝わらず。
娘と部屋がマズイ状態にあることはわかりつつも、事の深刻さを理解するには情報が足りなかった。
女性の実家は遠い地方の街にあり、簡単に行き来できる距離にはなかった。
そうは言っても、管理会社が発する言葉は重いものばかり。
母親は現地確認の必要に迫られ、急遽、上京。
そして、娘のアパートを訪問。
と同時に、部屋の惨状を目の当たりにし、驚き、悲しみにうなだれたのだった。
一通りの話を聞いた私は、再度、女性の部屋に出向くことに。
ただ、母親は遠方から急遽来たため、何日も居ることができず。
「できるだけ早く来てほしい」とのことで、結果、その日のうちに行動を起こすことに。
私は、作業予定に追加が発生したことを会社に報告しながら、女性と再び顔を合わせることに気マズさを覚えて浅い溜息をついた。
現場に着いたのは当日の夕刻。
陽は前より更にながくなっており、外は真昼のように明るかった。
私は、アパート正面の路上に車をとめ、母親の携帯に電話。
目の前に到着したことを伝え、玄関に向かって足を進めた。
少し間をおいて、玄関ドアは開いた。
そして、中からは、一人の女性がでてきた。
歳の頃は60代か、年齢以上に疲れた表情を浮かべていた。
玄関の奥に見える室内は、相変わらず外とは対照的に薄暗。
また、前回同様、ゴミ部屋独特の異臭が鼻を突いてきた。
肝心の女性は不在の様子。
意図して外出していたのか、所用で出かけていたのかわからなかったが、女性と会いたくなかった私にとって、それは幸いだった。
女性も私と会いたいわけはなかったし、顔を合わせたところでお互い気マズイ思いをするだけだったはずだから。
女性がいないことがわかると、私が抱えていた後ろめたさは影を潜めた。
「お世話になります・・・」
「まったく、恥ずかしいかぎりで・・・」
管理会社や大家から苦情を言われたて気持ちが萎えていたのだろうか、母親は私にまで低姿勢。
気マズそうに、悲しそうに、また詫びるように頭を下げた。
「かかる費用は娘から聞きました」
「その金額でかまわないので、早急に片付けてもらえませんか?」
ゴミは、自分の手に負えるレベルをとっくに越えている。
また、他人にも迷惑をかけてしまっている以上、一刻の猶予もゆるされない状況だった。
「片付けるのに何日くらいかかりますか?」
「こっちには何日もいられないもので・・・」
急いで片付けなければならない理由は内外にあった。
ゴミを撤去するだけなら何日もかからないことを伝えると、母親は安堵の表情を浮かべた。
「代金の分割払いはできますか?」
「ちょっと事情があるもので・・・」
母親もまた分割払いを希望。
これには、私も意表を突かれ困惑。
前回と同じく腕を組んで表情を硬くしたが、とりあえず、事情をきくことに。
かなりプライベートな領域にまで立ち入るかもしれないことを先に詫び、女性の話に耳を傾けた。
それは、10年余前のこと・・・
女性(娘)には、夢(就きたい職業)があった。
そこで、上京を希望。
しかし、両親にとって娘の夢は非現実的。
とりわけ、父親は強く反対。
都会での一人暮らしや女性の将来を案じてのことだった。
しかし、女性は夢を諦めず。
粘り強く両親の説得にあたった。
それでも、父親は反対の意思を変えず。
ただ、母親は若い娘の可能性を無下にすることに不憫さを覚え、結局、折れることに。
賃貸借契約の連帯保証人になったり夫に内緒で経済支援をしたりと、陰で女性を応援した。
当の女性は、アルバイトや派遣など、不安定な職を転々としながら夢を追いかけていた。
その力の源には若さがあった。
しかし、夢と現実は重なりにくいのが世の常。
夢に近づくことなく、年月ばかりが経過。
夢は遠ざかるばかりで、そのうちに視界から消失。
その後は、現実に追われるだけの生活に。
定職にも就かず、「(実家に)戻ってきなさい」という母親の声も聞き流し、惰性の生活を続けた。
分割払いを希望してきた理由は、“夫(女性の父親)に知られないため”。
夫の反対を圧して娘の上京を認め、また、その生活を支援してきた経緯があり、今回のことが知れてしまうのはかなりマズイ様子。
夫が娘に激怒するのは必至で、母親は、それによって娘が余計におかしくなることを怖れていた。
ついては、代金を日常の家計費に隠し込む必要がある。
そのための分割払い希望だった。
母親には、素人にありがちな認識不足があった。
ゴミ部屋の場合、ゴミを片付ければ問題が解決すると思っている人が大半。
しかし、現実として、それで済む例は少ない。
内装建材に腐食汚損が生じていることが多い・・・つまり、原状回復には内装改修工事がともなうことが多いのだ。
そうなると、かかる費用は倍増する。
仮にそうなった場合、夫に秘密にしておくのは無理なことなのではないかと思われた。
ただ、想定される部屋の内装汚損具合はビミョーだった。
経験のもとづいて考察しても、内装が傷んでいてもおかしくないレベルながら、傷んでいない可能性も充分に考えられるレベル。
正確なところは、ゴミを撤去したうえでないと判断不可。
したがって、私には、内装工事の必要性まで言及することに迷いが生じた。
無責任に不安をあおるようなことを言ってはならないし・・・
かといって、想定されるリスクを事前に伝えることは大切なことだし・・・
結局、
「内装改修工事が必要になるケースもある」
「本件がそれに当てはまるかどうかはビミョーなところ」
と、中途半端な推測を伝えた。
それを聞くと、母親はかなり動揺。
やはり、内装改修工事の必要になることなんて微塵も想定していなかった様子。
「その場合、どういう工事が必要になるんですか?」
「どのくらいの費用がかかるんですか?」
と、しきりに訊いてきた。
私は、“余計なこと言っちゃったかな?”と思いつつ
「内装は痛んでいない可能性もありますから・・・」
「現段階ではハッキリしたことは言えません・・・」
と、曖昧な返答をし、向けていた視線を母親から外した。
ゴミの片付けだけで済めば隠し通せる・・・
しかし、内装改修工事にまで発展すれば隠し通せない・・・
母親は、夫に相談するかどうか迷いはじめた。
が、私は、「隠さないほうがいいのでは?」とアドバイス。
「代金を一括で払ってもらいたい」という心理が働いたのも事実だけど、理由はそれだけではなかった。
本件は女性の将来を左右する転機になるかもしれず、“家族皆で連帯するほうがプラスに作用しやすいのではないか”といった考えを抱いたからだった。
前回、条件はほとんど同じなのに女性を信用する気になれなかったのだが、ここでは、母親を信用する気持ちが湧いてきた。
迷いの中で苦悩する姿に真剣さが感じられたから。
子を思う母の姿に無条件の愛が見えたから。
結果、私は、この依頼を引き受けることに。
判断を保留して会社に持ち帰ることなく、その場で請け負うことを決めた。
そして、
「問題はゴミですけど、本当に問題なのは、ゴミを溜めてしまう心の部分だと思います」
「叱るのは後にして、まずは、娘さんの話をよく聞いてあげたほうがいいと思いますよ」
私は、分割払いを承諾したことを笠に知った風なことを言って、女性の部屋を後にした。
「人としては間違った判断ではない」と自信を持ちながら・・・
「仕事としては間違った判断かも・・・」と自信を失いながら・・・
つづく
公開コメント版
特殊清掃撤去でお困りの方は
特殊清掃プロセンター
忘れたほうがいいことはなかなか忘れられず、忘れてはいけないことは簡単に忘れてしまうタイプ。
女性宅から引き上げてから数日は、何となくそのことが気になっていた。
が、結局のところ、ベースは冷酷・冷淡。
その出来事は日ごとに私の脳表から消え、そのうち、脳裏からも消えていった。
それから、何日か経った後、私の携帯が鳴った。
ディスプレイには見慣れない番号。
“折り返し着信”の表示もなし。
それは、狭い人間関係の中で生きている私にとっては珍しいこと。
「もしもし???」と、私はよそ行きの声で電話をとった
電話の向こうは、中年の女性の声。
女性は、はじめに名を名乗ったのだがピンとこず。
「娘のアパートのことなんですが・・・先日、見に行ってもらったそうで・・・ゴミを片付けたいのですが・・・」
説明を受けると、頭の???は一つ一つ消えていった。
相手は、私が片付けを断ったゴミ部屋の女性の母親だった。
結局、あれからほどなくして、大家と管理会社は、あらかじめその理由と日時を示したうえで強制的に立ち入ることを通告。
そして、予定通り、女性の部屋を強制開錠し、社会通念がひっくり返るような光景は公に。
大家も担当者も唖然としただろう。
唖然と通り越して愕然としたかもしれない。
または、再三の内見依頼を断られて末のことだったので、強い憤りを覚えたかもしれない。
どちらにしろ、その後、一騒動起こったことは想像に難くなかった。
賃貸借契約の連帯保証人となっていた母親のもとに電話が入ったのは当日のうち。
電話にでた母親は“寝耳に水”。
管理会社の担当者が何を言っているのか、すぐに理解できなかった。
しかし、担当者のハイテンションぶりから、大事が起こっていることを感知。
すぐさま、娘に電話をかけて事の真相を問いただした。
母親は、ゴミ部屋というものを具体的にイメージできず。
想像できるのは、整理整頓や掃除がキチンとされてなく、ひどく散らかっている程度の部屋。
そこで、娘に室内の写真を撮らせてメールを送らせた。
ただ、幸か不幸か、写真は写真。
部分的な写真からは、断片的な情報しか得られず。
ネズミ・ゴキブリの存在はもちろん、ニオイも伝わらず。
娘と部屋がマズイ状態にあることはわかりつつも、事の深刻さを理解するには情報が足りなかった。
女性の実家は遠い地方の街にあり、簡単に行き来できる距離にはなかった。
そうは言っても、管理会社が発する言葉は重いものばかり。
母親は現地確認の必要に迫られ、急遽、上京。
そして、娘のアパートを訪問。
と同時に、部屋の惨状を目の当たりにし、驚き、悲しみにうなだれたのだった。
一通りの話を聞いた私は、再度、女性の部屋に出向くことに。
ただ、母親は遠方から急遽来たため、何日も居ることができず。
「できるだけ早く来てほしい」とのことで、結果、その日のうちに行動を起こすことに。
私は、作業予定に追加が発生したことを会社に報告しながら、女性と再び顔を合わせることに気マズさを覚えて浅い溜息をついた。
現場に着いたのは当日の夕刻。
陽は前より更にながくなっており、外は真昼のように明るかった。
私は、アパート正面の路上に車をとめ、母親の携帯に電話。
目の前に到着したことを伝え、玄関に向かって足を進めた。
少し間をおいて、玄関ドアは開いた。
そして、中からは、一人の女性がでてきた。
歳の頃は60代か、年齢以上に疲れた表情を浮かべていた。
玄関の奥に見える室内は、相変わらず外とは対照的に薄暗。
また、前回同様、ゴミ部屋独特の異臭が鼻を突いてきた。
肝心の女性は不在の様子。
意図して外出していたのか、所用で出かけていたのかわからなかったが、女性と会いたくなかった私にとって、それは幸いだった。
女性も私と会いたいわけはなかったし、顔を合わせたところでお互い気マズイ思いをするだけだったはずだから。
女性がいないことがわかると、私が抱えていた後ろめたさは影を潜めた。
「お世話になります・・・」
「まったく、恥ずかしいかぎりで・・・」
管理会社や大家から苦情を言われたて気持ちが萎えていたのだろうか、母親は私にまで低姿勢。
気マズそうに、悲しそうに、また詫びるように頭を下げた。
「かかる費用は娘から聞きました」
「その金額でかまわないので、早急に片付けてもらえませんか?」
ゴミは、自分の手に負えるレベルをとっくに越えている。
また、他人にも迷惑をかけてしまっている以上、一刻の猶予もゆるされない状況だった。
「片付けるのに何日くらいかかりますか?」
「こっちには何日もいられないもので・・・」
急いで片付けなければならない理由は内外にあった。
ゴミを撤去するだけなら何日もかからないことを伝えると、母親は安堵の表情を浮かべた。
「代金の分割払いはできますか?」
「ちょっと事情があるもので・・・」
母親もまた分割払いを希望。
これには、私も意表を突かれ困惑。
前回と同じく腕を組んで表情を硬くしたが、とりあえず、事情をきくことに。
かなりプライベートな領域にまで立ち入るかもしれないことを先に詫び、女性の話に耳を傾けた。
それは、10年余前のこと・・・
女性(娘)には、夢(就きたい職業)があった。
そこで、上京を希望。
しかし、両親にとって娘の夢は非現実的。
とりわけ、父親は強く反対。
都会での一人暮らしや女性の将来を案じてのことだった。
しかし、女性は夢を諦めず。
粘り強く両親の説得にあたった。
それでも、父親は反対の意思を変えず。
ただ、母親は若い娘の可能性を無下にすることに不憫さを覚え、結局、折れることに。
賃貸借契約の連帯保証人になったり夫に内緒で経済支援をしたりと、陰で女性を応援した。
当の女性は、アルバイトや派遣など、不安定な職を転々としながら夢を追いかけていた。
その力の源には若さがあった。
しかし、夢と現実は重なりにくいのが世の常。
夢に近づくことなく、年月ばかりが経過。
夢は遠ざかるばかりで、そのうちに視界から消失。
その後は、現実に追われるだけの生活に。
定職にも就かず、「(実家に)戻ってきなさい」という母親の声も聞き流し、惰性の生活を続けた。
分割払いを希望してきた理由は、“夫(女性の父親)に知られないため”。
夫の反対を圧して娘の上京を認め、また、その生活を支援してきた経緯があり、今回のことが知れてしまうのはかなりマズイ様子。
夫が娘に激怒するのは必至で、母親は、それによって娘が余計におかしくなることを怖れていた。
ついては、代金を日常の家計費に隠し込む必要がある。
そのための分割払い希望だった。
母親には、素人にありがちな認識不足があった。
ゴミ部屋の場合、ゴミを片付ければ問題が解決すると思っている人が大半。
しかし、現実として、それで済む例は少ない。
内装建材に腐食汚損が生じていることが多い・・・つまり、原状回復には内装改修工事がともなうことが多いのだ。
そうなると、かかる費用は倍増する。
仮にそうなった場合、夫に秘密にしておくのは無理なことなのではないかと思われた。
ただ、想定される部屋の内装汚損具合はビミョーだった。
経験のもとづいて考察しても、内装が傷んでいてもおかしくないレベルながら、傷んでいない可能性も充分に考えられるレベル。
正確なところは、ゴミを撤去したうえでないと判断不可。
したがって、私には、内装工事の必要性まで言及することに迷いが生じた。
無責任に不安をあおるようなことを言ってはならないし・・・
かといって、想定されるリスクを事前に伝えることは大切なことだし・・・
結局、
「内装改修工事が必要になるケースもある」
「本件がそれに当てはまるかどうかはビミョーなところ」
と、中途半端な推測を伝えた。
それを聞くと、母親はかなり動揺。
やはり、内装改修工事の必要になることなんて微塵も想定していなかった様子。
「その場合、どういう工事が必要になるんですか?」
「どのくらいの費用がかかるんですか?」
と、しきりに訊いてきた。
私は、“余計なこと言っちゃったかな?”と思いつつ
「内装は痛んでいない可能性もありますから・・・」
「現段階ではハッキリしたことは言えません・・・」
と、曖昧な返答をし、向けていた視線を母親から外した。
ゴミの片付けだけで済めば隠し通せる・・・
しかし、内装改修工事にまで発展すれば隠し通せない・・・
母親は、夫に相談するかどうか迷いはじめた。
が、私は、「隠さないほうがいいのでは?」とアドバイス。
「代金を一括で払ってもらいたい」という心理が働いたのも事実だけど、理由はそれだけではなかった。
本件は女性の将来を左右する転機になるかもしれず、“家族皆で連帯するほうがプラスに作用しやすいのではないか”といった考えを抱いたからだった。
前回、条件はほとんど同じなのに女性を信用する気になれなかったのだが、ここでは、母親を信用する気持ちが湧いてきた。
迷いの中で苦悩する姿に真剣さが感じられたから。
子を思う母の姿に無条件の愛が見えたから。
結果、私は、この依頼を引き受けることに。
判断を保留して会社に持ち帰ることなく、その場で請け負うことを決めた。
そして、
「問題はゴミですけど、本当に問題なのは、ゴミを溜めてしまう心の部分だと思います」
「叱るのは後にして、まずは、娘さんの話をよく聞いてあげたほうがいいと思いますよ」
私は、分割払いを承諾したことを笠に知った風なことを言って、女性の部屋を後にした。
「人としては間違った判断ではない」と自信を持ちながら・・・
「仕事としては間違った判断かも・・・」と自信を失いながら・・・
つづく
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