鹿沼市デジタル・コミュニティ推進協議会

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下野新聞の心臓部は鹿沼にあった!

2012-08-01 | まちなか

身近な話題から世界のトレンドまで、栃木県全域にホットな話題を送り続ける、我らが下野新聞。
その記事は、記者さん達が西へ東へ猛ダッシュ、取材をして書き上げています。そしてそれらは宇都宮の下野新聞本社の編集部でまとめられ、その後は印刷されて皆さんのお手元へ…

…あれ? そういえば印刷はどこでやっているのでしょう? 宇都宮の本社?

実は、印刷所は鹿沼の工業団地にあったのです。
編集部が下野新聞の頭脳だとすれば、ここは新聞を印刷し全県に送り出す心臓部と言えるでしょう。

今回は、鹿沼学舎の「下野新聞印刷センター見学」に参加し、工場に潜入してきましたよ。

皆さんのお宅に朝早く届く新聞(朝刊)。新聞社としては、なるべく最新の情報をお届けするため、ぎりぎりまで編集しています。そのため、印刷するのは夜間。18時30分に集合し、工場長さんのお話を聞いた後、さっそく工場に入ります。

きれいで広々とした工場内。管理部の原田さんの案内で、まずはインクの保管庫に向かいます。

見上げる程の巨大なタンク、1つに3トンのインクが入っています。
新聞の記事は黒い文字ですが、カラーのページもありますよね。カラーの表現には、赤・青・黄の3色+黒のインクを使うのだそうです。どう使うのかは後ほど。

工場に戻ると、なにやら楽しげな音楽を鳴らしながら、平べったい車が走ってきました。誰も運転していないのですが…
この工場ではかなりの部分が自動化されているそうで、これは新聞に使う紙を運ぶ機械なのだそうです。遊園地の乗り物が鳴らすような楽しい音楽に誘われて、乗ってみたくなりましたが…しっかり「乗るな」と書かれていました。残念。

このフロアは、印刷機に紙を補充するための場所なのだそうです。巨大なトイレットペーパーのようなもの、これに印刷をして切断すると新聞紙になる、というわけです。
今度はその紙の保管庫へ。

棚に紙のロールが並んでいます。この出し入れも自動なのだそうです。
1つ1.3トン、これをごろごろ転がしていくと、なんと全長17キロメートルにもなるそうです。ここから宇都宮に往復できちゃう長さ。昨年の地震では棚がゆがんでしまい、大変だったそうですよ。でも、災害の時こそ情報を伝えなければならない大変なお仕事。なんとか新聞を完成させたそうです。

今度はその上のフロアに向かいますが…なにやら機械の上にうねうねしたものが。

これは一体何なのか? 首をひねりつつ階段を上がります。

これはアルミ製の版が出来上がって出てくるところ。

宇都宮の本社から送られてきたデータは、ここでアルミの板に印刷され、新聞を刷るための版になります。
アルミニウムは水をはじきますが、青く印刷された部分ははじかなくなり、そこにインクがつきます。そのインクはゴムに写し取られ、さらに紙に写されて印刷完了、というわけです。
カラーの場合、先程の3色のインクを混ぜる…のではなく、3つの色+黒ごとに版を作り、色ごとに印刷して重ね塗りする要領で様々な色を表現しています。

完成した版を、この3階建ての巨大な印刷機にセット。この印刷センターには、このラインが3組あります。

階下が先程の紙の補給部分ですね。
さていよいよ印刷開始ですが、まだ下野新聞本紙(朝刊)を刷る時間ではありません。これから印刷するのは別の新聞です。
機械が動き出すと、凄い勢いで紙が下から上へ、止まることなく流れていきます。
そのまま自動で裁断、ページが重ねられ、二つ折りに。たどり着いた先は、先程のあの機械。

完成した新聞がベルトコンベアーのクリップに挟まれて、次から次へと流れていきます。
最後に規定の数ずつ束ねられて出来上がり。

鹿沼から遠い場所から順にトラックに積み込まれ、東へ西へ、北へ南へと配達されていきます。

下野新聞本紙32万部は、このライン3本をフル稼働させ、約1時間半で印刷されるそうです。

仕事の上で記者さんにお会いする機会は多いのですが、印刷センターを見学するのはこれが初めて。大変興味深いもので、新聞を見る目が少し変わりそうです。

<お知らせ>
8月後半にこの印刷センターの見学会が予定されているそうです。夏休みの社会科見学に、親子で参加してみてはいかがでしょうか。
詳細は下野新聞紙上で案内するとのことですよ。


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