日々のできごと。生物準備室より

理科教育、生物教育に関して考えたことをぼちぼち更新。たまに授業実践報告をします。

卵なのか、卵子なのか。

2009-10-18 06:19:56 | 中学理科2分野(生物)
香山リカ「しがみつかない生き方」を読んでいたら、
急に思い出しました。

生物IBを教えていたとき、
定期考査で「○卵、×卵子」という採点基準がありました。
(作問は他の担当者)
教科書を基準に、ということでしたが、
広辞苑を調べても同じ意味です。

学生時代の教科書をみると、
生物学や遺伝学の教科書には「卵」とあり、
発生学では「卵子」。

中高の理科の教科書は「卵」
保健だと「卵子」。

機会があったので、
産婦人科医と保健師に聞いてみましたが、
どちらでも~の答えでした。


どちらでもいい、でも授業では「卵」で、
自分ではこう納得させています。


「しがみつかない生き方」に全く関係ありません。
何故、これを思い出したのかは謎です。

・・・日記だからいいか。

地球にやさしいは本当にやさしいか

2009-10-06 02:02:58 | 中学理科2分野(生物)
もう2ヶ月近く前になりますが、
政権がかわって今後どうなることやらの免許更新講習にいって来ました。

専門教養で6時間。
「生態系とは? ~生物間の相互作用の視点から」

私の専門は生物ですが、
学生時代は分子生物学が中心だったのでほとんど触れてこなかった分野です。
様々な内容が6時間に凝縮されていて、
更新制度は関係なしに有意義な時間でした。

生物が自分の遺伝子、子孫を残し繁栄させるか。
生きる目的そのものなのですが、
熾烈な競争に勝ち抜くためにさまざまな手段を用いています。

矛盾と感じるかも知れませんが、
親子であっても生存には一番の敵になり得ます。

新しくできた種が親木の下に落ちて発芽したら、
新しい芽は育つことができないでしょう。

食料が少ない草原で大量に産まれた野ウサギは、
草を求めて新たな草原まで走り続けなければなりません。

のんびり育児をしている自分を
こんなところで幸せに感じるとは思いませんでした。


タイトルにかいた「地球にやさしい」はブームです。
本当に生態系の保全が必要なのか?
地球はそれほど柔ではありません。
(かつて隕石が落ちた時のエネルギーを一例に説明がありました。)

では何故人類は今、保全活動が必要なのか。
それは、「ヒトが住める地球」でなければならないからです。
「地球にやさしい」ではなく「人類が生存できるための地球にやさしい」なのです。

よく見たら、gooブログの宣伝にも
「地球と自分にやさしい」となっていました。


免許更新制度は研修の機会として個人的には悪くないと思います。
費用も相応だと思いますし・・・。
政権に左右されず、学び続けたいと思いました

さすが、市販の種

2009-06-15 21:39:39 | 中学理科2分野(生物)
長男が小学校でもらってきた5つのアサガオの種は
昨年、上級生が育てたアサガオからとったもの。
無事、全て発芽、本葉&つるまで出てきました。

驚いたのは発芽のばらつき。

3、4日で1つだけ発芽。

あと4つは駄目だったかなぁと思っていたら、
出産&入院から帰ってきたらさらに3つ発芽していました。

さらに1週間後に最後の一つが発芽。

温度、水、空気という発芽の条件がそろっていれば
同じように出てくると何となく思っていたので、
約3週間の時間差には驚きです。

授業や学活で種を植えたときこんなに差がでたら大変。
その年に販売している種を購入しないと
面倒なことになるかも知れないですね。

ちなみに、植える前に種をみずに浸して
同じようにかわを柔らかくしたつもりでした。

長男が、
「お日さまたくさん当たればもうすぐお花咲くかも」
と張り切っていました。

残念ながら、アサガオは短日植物。
一定以上の暗期(限界暗期)がないと(夜が長くならないと)
咲かないのですよ。

説明しようかと思いましたが、
さらに質問攻めにあいそうなのでやめました。


最近、質問攻めにあって困ったのは、
ア行からワ行までのなかで、
「濁点がつく行とつけられない行があるのは何故か」
です。
私は根本も知りませんが、
小学1年生に適した教え方があったら
お教えください

アサガオって定番だと思っていました。

2009-05-01 17:28:22 | 中学理科2分野(生物)
お久しぶりです。
無事に第3子の産前休暇に入っています。

写真は晴れて小学生になった長男が学校でもらってきたもの。
学校で育てて観察するのかと思いきや、
家庭で育てるんですね。

アサガオのついでに、
4月からとり始めた学研「科学」の付録、
ミニトマトも植えることにしました。

今日は土の準備と種を水に浸せるところまで。

サンダルに砂が入れば半べそ、
芝生がちくちくして帰りたいと泣き、
アリを見ては大泣きしていた長男も、
自ら土を触っていました。

「花が枯れてもとっちゃだめなんだよ」
長男に注意されました。
そこまで育てられるのかしら・・・?

その前に種を植えないと・・・。

ホットケーキとパンが膨らむ理由

2009-01-18 14:10:44 | 中学理科2分野(生物)
炭酸水素ナトリウムの熱分解でのネタ。
ホットケーキが膨らむのは、
ホットケーキに入れる重層の主成分、炭酸水素ナトリウムが、
加熱することによって二酸化炭素を発生、生地が膨らむというもの。

決まってパンを作る過程も説明します。
重層ではなくイースト菌をいれ、
イーストがすきな温度にしてあげて、呼吸させた結果、二酸化炭素が発生して生地が膨らむ、
だから、菌が死んでしまうぐらい加熱してはだめなのよ、と。

でも、パンは作ったことありませんでした。

ちなみに、
よく考える生徒からは
「生地の中に呼吸用の酸素があるの?」と質問が出ますが、
その場合は嫌気呼吸の話もします。

何事も試すことが肝心。

たまごがちょうど切れていたので、
卵黄の代わりに娘が食べ残したヨーグルトも入れてみました。
蜂蜜ヨーグルトパン、息子には好評です!!

リベンジ!!光合成が行われる場所

2008-08-16 21:26:21 | 中学理科2分野(生物)
今年はポトスとコリウスで予備実験。
触っただけで葉肉が違いが結果に影響しそうです。

昨年はたたき出し法が成功したのですが、
今年はエタノール法でエタノールを湯煎する時の温度が保てるように
カップラーメンの容器(理科主任に食べてもらう)をビーカーの代わりに使う等工夫。

コリウスでやる場合はビーカーで十分でしたが、
コリウスには種類がありすぎて理想のコリウスgetに時間がかかりました。
泣きわめく長女とウンザリしている長男を車に乗せ
ホームセンターめぐりはもうしたくないかな・・・。

多年草なのでプランターに植えてあります。
いつまでもたせることができるかしら・・・。

タマネギの気分次第?体細胞分裂

2008-08-09 07:22:00 | 中学理科2分野(生物)
体細胞分裂を観察する実験。
以前はニンニクの根を見ましたが今回はタマネギ。
(タマネギなら臭くならないので・・・)

予備実験用の
市販のタマネギ(IYで購入)2個のうち、
一つは見事に伸びました。

業者さんにお願いした本番用は、
農家からいただいた出荷できないタマネギ君たち。
これも全てが根が出る訳ではありませんでした。

根が生える部分をスライスしておけば伸びやすい。
先輩にアドバイスをいただきましたが、
うーん、どうなんだろう?

教訓としては、
タマネギの数はケチってはいけない。
でしょうかね?

最後のクラスは先端を見つけるのが大変でした。

この実験は天候に左右されないのでいいのですが、
花粉管の観察は大失敗。
ムラサキツユクサの花粉管は
濃すぎない砂糖水で良く伸びるので実施しようと思ったのですが、
太陽が出ないと花が開かない → 花粉が出ない。

その点、インパチェンスだと開いているからいいのでしょうか?
来年はムラサキツユクサ × インパチェンス二本立てでいきます。

今年は成功!蒸散はどこで?の実験

2008-06-06 19:28:21 | 中学理科2分野(生物)
ア)そのまま(対照実験)
イ)葉の表にワセリン
ウ)葉の裏にワセリン

その前に「実験方法を考える」時間を使いました。
意外と今年は多くの発表があり、「葉の裏と表を分離して試す」「気孔の数をカウントして比較する」「のりを塗る」「顕微鏡でじっと見ている」etc・・・。

曇りにもかかわらず一日の実験で結果がでました。今年はこっそり操作をしていません。

蒸発防止の油は、調理実習でもらったサラダ油です。洗うのが大変かなぁと思いパラフィルムでふたをした上からアジサイを差し込むのも良いかな?



ぷち反省。春の草花の観察

2008-05-10 10:07:06 | 中学理科2分野(生物)
来週から体育祭特別日課、体育祭、数時間授業があって中間テストです。
他のクラスとの都合上、今週中に校庭の草花を観察させたかったので、1年生37人を外へ連れ出しました。
「生物名」はほとんど知らない生物工学科卒の私にとって、この部分は苦痛でした。が、何年か繰り返しているうちに、自分自身が楽しみな時間になってきています。

なのですが・・・・・。

本当ならば生徒を引き連れて、ツアーガイドのように説明して歩くところを、簡単な説明とレポート用プリントを渡すだけで、後は自由に観察させました。どうなるかな~と心配でしたが、時間には戻ってくるしレポートも割としっかりできているし、問題ありませんでした。

昨日はあることに気づいてぷち反省です。
今までツアー観察にしていた理由はいくつかあるのですが、その中に、それも奥深いところに、「苦情対策」があることです。たとえ授業の内容であっても、「うるさい」「遅い」「いたずらされた」こんなことを言われないように授業内容を考えている自分がいることがいて嫌です。負の動機付けで動く自分。ホントに嫌。

「何事も起こらないように」

もちろん大切なことです。
このままでいいのか、
ぷち苦悩、ぷち反省のまま
体育祭特別日課に突入します。