我々「古典の会」で「徒然草」を今勉強中ですが、兼好法師のブログには現代人にも強く伝わるものがあります。特に155段に書かれてる「無常迅速」という、人間の生・老・病・死・には人間の力ではどうにもならないものである。この不可抗力の原理に逆らうことなく心身をゆだねることが生きるコツである。と説いています。四季の変化も春が終わって夏になり、其のあとに秋がくるのではない、春のままの状態で夏が兆してくる夏の中に秋はすでに入り込んでおり、秋のままで冬の寒さを迎え木の葉が落ちるのも、内部から芽生えて成長する力に耐えられなくて古い葉が落ちるのだ、もう内部で準備をしているから交替する順序は非常に速いものである。これぞ「無常迅速」というもの・・・自然の理である、我々は紅葉の綺麗さに見とれておりますが、もう後ろには新しい芽ができており、落ち葉として去っていくだけのものなのです。これが自然の理、無常を感じる晩秋のこの頃ですね。