幕末~明治初期の吉原遊郭の風景
年の瀬もせまり、木枯らしの便りが届く季節のせいか、かじかむ手を吐息で温めながら歩く人の姿が目につくようになりました。来年度NHK大河ドラマは江戸時代から続く色街吉原が舞台となります。当時使われていたコトバ「素見(すけん)」「ひやかし」がでてきます。これは遊女を見て歩くだけで登楼しないことをいいます。現在でもいろいろな業種でひやかしの客などに使われています。江戸の色街吉原の傍に紙漉き場があり、職人が紙を水に浸して冷やかす、待ち時間に遊女を見て歩いたので「ひやかし」という言葉ができたそうです。語源はともかく、かじかむ手を吐く息で温めながらひやかして回る職人の姿が目に浮かぶようです。冬場は特につらい仕事だったでしょう。少しの時間を遊女を見て歩く「ひやかし」とはよく言ったものですね。畏れ多くも昭和天皇の和歌があります。
「わか国の紙見てぞおもふ寒き日にいそしむ人のからきつとめを」
つらい仕事に精魂込めて仕事に励む職人さんがいてこそ、美しい和紙が出来上がり浮世絵という世界に誇る画家を生んだことになります。来年の大河ドラマが楽しみになります。
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