サントリー美術館「西行物語絵巻」でみる西行法師の旅 5分3秒
自然を愛し人生の無常を深くみつめた歌が2300首も現在に伝わっている西行法師にはあの松尾芭蕉も尊敬の念で大きな影響を与えたと言われ日本文学史上における重要な歌人でもあります。 私の故郷白河の関を詠んだ歌も有名ですが、恋の歌も多く詠んでおりますが、その中でも私の好きな歌があります。
〇=思ひまや富士の高嶺に一夜寝て雲の上なる月を見んとは
「この歌は彼が恋に浮かれていた時に詠んだ歌とされています。 高貴な女性とは待賢門院に恋をしましたが逢瀬がかなった後に彼女から「あこぎの浦ぞ」と返事がきました。 この言葉は次の逢瀬は「阿漕の浦で」という意味ですが、実はこの浦は伊勢神宮に供える魚を捕る魚域であり、そこで魚を捕ると海に沈められるという掟がありました。 この女性の返事を聞いた西行法師は失恋の痛みを感じ出家を決意したと言われております。 彼の人生を大きく変えてしまった恋物語ですね。
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