中国の一人当たりのCO2排出量は7.76トンと日本よりも低いのですが、いかんせん人口が多いのです。ただ、今や人口が世界一になりつつあるインドは1 人あたりの CO2 排出量は 1.58 トンと中国の6分の1なのです。インドでは近年健康被害が出る状況になっていて、クリーンエネルギー化も進んでいるようなので、インドが第2の中国になる心配はなさそうですが、こうした人口の多い途上国がエネルギーに石炭を使うことを誰も止めらないのです。
日本は先進国故に石炭火力発電を責められている訳です。地震のリスクが無いため原子力発電で電力を賄えるフランスや、人口が少ない北欧諸国とは事情が違うのです。世界は自動車のEV化を称賛していますが、その電力はどこから得るのかを考えてみて下さい。おそらくこのままAIとEV車が普及していくと電力は必ず不足します。
電気自動車の生産量トップはテスラ社でアメリカの企業です。また、3位のBYDと4位のSGMWは共に中国の企業なのです。CO2排出量国のトップ2が電気自動車を沢山造っているというのは皮肉でしょうか?これだけ電気自動車を作ってもCO2の排出量は減るどころか、むしろ増える傾向にあるのです。世界1位の販売台数を誇るトヨタはEV市場では24位と大きく出遅れています。世界2位のフォルクスワーゲンも同様です。900万台近いトヨタやフォルクスワーゲンに対し、テスラは180万台と規模が大違いなのです。
国際エネルギー機関(IEA)は、2023年の世界のEVとプラグインハイブリッド車(PHV)の新車販売台数は、ガソリン車などを含む全販売台数に占める割合が18%に拡大したと発表しています。これだけ電気自動車が増えているのにCO2の排出量は右肩上がりで、2023年の世界の温室効果ガスの排出量は571億トン(二酸化炭素換算)に及び、前年から1.3%増加して過去最多になったとする報告書を国連環境計画(UNEP)が公表しています。
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